デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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閑話, Ⅰ

 士道が十香の霊力を封印した翌日、フラクシナスを訪れたトーマと美九は、会議室で琴里と対峙していた

 

「それじゃ、あなた達がどういう経緯で知り合ったのか、目的が何なのか、教えて貰えるかしら?」

「どういう経緯で知り合ったと言われましても……」

「どっから話したらいいものか」

「どこから話したらって、全部よ全部」

 

 少し悩んだ様子の二人に対して、琴里が言葉を投げるとトーマたちも少し考える

 

「……精霊としての美九にって所からで良いんだよな?」

「えぇ、それで構わないわ」

「わかった、話しをする前に前知識として知っておいて欲しいんだが……俺と美九は彼女が精霊になる前に一度だけ会った事がある」

「そうなの?」

 

 琴里の言葉に美九は頷いた

 

「それじゃあ、美九はどうして精霊になったの?」

「……私、お兄さんと会って確かに救われました。それでも不安は取り切れなくて、そんな時私の目の前に”何か”が現れたんです」

「それで、オレと再会した美九は既に精霊だった」

「成る程ね……ところで、トーマはどうして精霊を?」

「この際だから話しといたほうが良いか……変に疑われんのも嫌だし」

 

 そう言うとトーマは手に持っていたカバンの中にしまっていた四冊のワンダーライドブックを取り出す

 

「オレが精霊を追ってるのはこの本を回収するためだ」

「このおもちゃみたいな本が精霊と関係あるの?」

「あぁ、精霊の持ってる霊力の中には僅かに別の力が混じってる……その正体がこの本だ」

「……まぁ、昨日の映像見る限り真実なんでしょうね」

 

 そう言うと琴里は少し怪訝そうな表情を浮かべているものの、美九が実際に本を開いて霊装を展開しているのを映像で確認している以上信じざる得ないといった感じだった

 

「そんで、精霊の力を封印すると霊力と分離した力が本の形になってこの世界に現れるって原理だな」

「成る程ね、それじゃあ今まで精霊を追ってたのも、私たちに協力するのもそれが目的ってわけ」

「あぁ」

「とりあえずトーマの目的は分かったわ……じゃあ精霊になった彼女と出会ったのも」

「空間震警報も出てないのに霊力を感じたからその場に向かって偶然って感じだな……そっからは前に話した通りの方法で精霊の力を封印した」

 

 一通り話終えると、琴里は小さく息を吐く

 

「とにかく、あなたの経緯は分かったわ。それに……その本が何なのかも」

 

 そう言うと琴里は横の椅子に置いてあったアタッシュケースを机の上に置き、開く

 

「それ……」

「どうして、ここに……」

「今から五年前、ラタトスクが回収したものよ。どれだけ解析しても正体不明だったけど、ようやく正体が分かったわ」

 

 アタッシュケースの中に入っていたのは三冊のワンダーライドブック

 

「……それで、どうしてこれをオレたちに見せた」

「とりあえず、互いの信用の為って所かしらね……それで、この三冊はトーマ、あなたに渡すわ」

「いいのか?」

「えぇ、私たちじゃどうにもできないし」

 

 果たして信用していいものか、とトーマは少しだけ考えるが。正直信用云々よりも本の収集が最優先事項なので三冊は受け取っておく

 

「そういえば、トーマ、あなたはどうしてその本を集めてるの?」

「わからない……だが、集めなければいけない気がするから集めている」

「わからないのに集めてるのね」

「お兄さん、記憶がありませんから」

「それって……記憶喪失ってこと?」

「あぁ……だが、それは今の俺には関係ない事だ。ただ集めないといけないから集める……それだけだ」

 

 結局話していない事が多すぎて質問攻めになりそうだと思ったトーマは、ここら辺で話しを切り上げる

 

「もういいか?」

「ちょっと待ちなさい、まだ大事な事を伝えてないわ?」

「大事な事?」

「トーマ、あなたには明日から士道たちの通う高校の購買部で働いてもらうわ」

 

 トーマはその言葉を聞き、少しだけ思考が止まるがすぐに再開する

 

「待ってくれ琴里、学校の購買っつっても、人数は足りてるんならオレは働けないんじゃ」

「あなた、確か天宮市にある定食屋で働いてるのよね」

「あぁ、まぁ……」

「なら、そこで作ったものを昼食時に高校で売ればいいわ……許可は取ってるから」

「手回しの早いことで……」

 

 相変わらず手回しの早さを関心半分呆れ半分で聞きつつ、二人はようやくフラクシナスから地上に戻る

 

 

「本当に、貰っちゃってよかったんですか? その本」

「正直な所、わからん……琴里やフラクシナスは信用してもいいが、ラタトスクは半々だしな」

「なら、変に隙を見せるのはマズかったんじゃ……」

「最悪の場合、どうにかして逃亡だな」

 

 信用するかしないか、それは半々ではあるが今日だけでワンダーライドブックを三冊入手したトーマたちは帰路につく




かなり短かった今回
正直蛇足じゃない?と思った今回
それにしても、最近通り雨が多いですね

次章!四糸乃パペット

【count the Wonder Ride Book】
・ブレイブドラゴン[NEW]
・ニードルヘッジホッグ[NEW]

【count the Wonder World Story】
・WW物語 火炎剣烈火[NEW]
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