デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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EX3-12, デートⅢ

 買い物を終えたトーマと鞠亜の二人は士道の家に続く道を歩く、と言っても彼らの向かっている先は士道の家ではなくその先にある公園

 

「あっ、トーマ。猫です」

「そうだな」

「かわいいですね……あっ、近づいてきました」

「結構人馴れしてるな、それに首輪も着いてるって事は飼い猫か迷い猫か?」

 

 トーマは近づいてきた猫を撫でながらそんなことを言っていると、横に立っていた鞠亜は少し困惑したような表情を見せる

 

「こういった場合、どうすればいいのでしょうか」

「撫でてやればいいと思うぞ」

「撫でる……やってみます」

 

 トーマの隣にしゃがみ込んだ鞠亜は自分の手をそっと猫の頭にのせると猫は目を細めて彼女の手に頭をこすりつける

 

「……なんでしょう、この感覚。とても穏やかになります」

「癒されてるんだな」

「なるほど、これが癒される……」

 

 その後も黙々と猫を撫で続ける鞠亜のことをトーマも穏やかな感情で見ていると、一瞬だけノイズのような映像が頭に流れる。その映像は自分らしき人の隣で一人の少女が今のように猫を撫でている映像

 

「──ッ!」

「トーマ? どうかしたのですか」

「いや、何でもない」

 

 その映像が流れたのも一瞬の事で思い出すにも思い出せない、それを延々と考えていても仕方ないと思ったトーマは鞠亜と共に猫と別れて移動を始める

 

 

「それにしても、こうしてみると案外知らない未知って多いよな」

「そうなんですか?」

「あぁ、士道の家に行くことは結構あっても通るのはいつもの道だからな。案外こういう所には来ないことが多いんだよ」

「なるほど……」

 

「あれ? トーマと或守……じゃなかった、鞠亜?」

 

 声をかけられた方を見るとビニール袋を持った士道がいた。彼は普段と違う服装の鞠亜へ少しの間視線を向けた後改めてトーマの方を見る

 

「こんな所で何してるんだ?」

「ここら辺を散策中だ」

「散策って……この辺り特に面白いものないだろ」

「そんなことないですよ、士道。改めて見てまわると面白い発見が出来るものです」

「そうか? でも確かに言われてみると確かに、小さい頃は家の周りでも探検してるみたいで楽しかった気がする」

「そう言うもんなのか?」

 

 士道の言葉にいまいち実感の湧かないトーマは士道にそう聞くと、彼は頷く

 

「あぁ、案外そう言うもんだぞ」

「……そう言うもんか」

 

 そんな二人の話を黙って聞いていた鞠亜に気が付いたトーマは、彼女がこちらを何とも言えない不思議な表情で見ていることに気付く

 

「鞠亜、どうかしたのか?」

「いえ、対したことではないんです」

「……もしかして、俺邪魔だったか?」

「違います、ただ少し……士道とトーマの関係が羨ましく思えて」

「「羨ましい?」」

「はい、二人は互いに遠慮しないで話しているように見えたので……それが羨ましくて」

「成る程、そう言うことか」

「俺は別に誰に対してとかは変えてないつもりなんだけどな」

「案外そう言うのって自分じゃ気付けないもんだからな、実感なくても仕方ない」

「そういうもんか……っと、引き留めちまってごめんな」

 

 少し話し込んでいたことに気付いた士道は二人に対して謝罪をする

 

「いえ、気にしないでください。新しい発見もできましたから」

「新しい……発見?」

「はい、仲が深まれば遠慮がなくなる、という発見です」

 

 それを新しい発見という鞠亜に何とも言えない表情を浮かべた二人だったが、特に言葉が見つからなかったが故にその場で別れることになった。残ったトーマと鞠亜の二人はしばしの無言の後、改めて歩き出す

 

「悪かったな、そっちのけで話しちゃって」

「気にしないでください」

「……少し機嫌悪くないか?」

「そんなことありません、ただ気になる事があるだけです」

「気になること?」

「はい、トーマは士道と話している時、美九といる時とは違うように見えました。それは何故なのかを考えていました」

「そう言うことか……そうだな、強いて言うなら同性だからってのは大きい気がするな」

「同性、やはり性別は重要という事でしょうか?」

「確実にそうとは言えないけどな、オレも士道も基本的に周りが女性ばっかりだから男同士だと変に肩張らなくていいんだと思う」

「……トーマは、私といる時も肩を張ってるんですか?」

 

 不安そうにそう聞いてくる鞠亜の姿を見たトーマは、自分の発言に少々語弊があったことを今さらながら理解する

 

「そうじゃない、男が男といる時と男が女性と一緒にいる時はテンションに差があるって事、女性の前だと男は少なからずカッコつけたわけだし」

「……そうなんですか?」

「そうなんです」

 

 そんなことを話しながら街の中を歩きまわり、普段と同じ景色、普段とは少し違った景色を見てまわった二人が最後にやってきたのは公園。すっかり日は暮れ夜が始まろうとしている中、二人は公園から一望できる街を眺める

 

「すっかり日が暮れてしまいましたね」

「そうだな、気晴らしのつもりが気付けば夜だ」

 

 夜風が二人の身体を撫でていく中、最初に言葉を発したのは鞠亜だった

 

「トーマ、今日は楽しかったです」

「……そうか」

「はい、それに、今日だけで色々なものを知ることができた……中でも一番の収穫は、この世界にはまだまだ私の知らないものがいっぱいあるということ」

 

 星を眺めながらそう言った鞠亜は、視線をトーマの方へ向ける

 

「私はまだ、愛が何なのかわかりません」

「…………」

「だから、もっと色々なモノを知っていきたい。この心に宿ったものをもっと鮮やかにしていきたい。手伝ってくれますか?」

「もちろん、手伝うよ。どれだけ時間がかかっても」

「……よかった、それなら私は────ッ!?」

 

 鞠亜が言葉を続けようと瞬間、トーマの視界にノイズが走り、気が付けばソードライバーが装着されていた

 

「どうしてドライバーが……それにさっきの感覚は一体」

「まさか、ここまで事が早く進むとは思わなかったわ」

 

 現状を把握するため、トーマが思考を始めた瞬間聞こえてきたのは或守の声。そして声が聞こえたすぐ後に彼女は鞠亜の背後へ現れ

 

「――――えっ?」

 

 自身の腕で、鞠亜の胸を貫いた

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