デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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EX3-13, 不死鳥VS骸骨の龍

 或守は、鞠亜の胸を貫いていた手を引き抜くと。握られていたのは幾何学的な結晶。彼女はその結晶を自身の胸に押し当てると身体の中に結晶は取り込まれていく

 

「お前……一体何を──」

「何って、見ての通りよ」

 

 あっけらかんとした風に応える或守に対し、トーマは聖剣を召喚しようとする……が、自分の意思に反してトーマの身体が動くことはなかった

 

「無駄よ、今の貴方は私たちの手の中。自由に動くことも、自由に能力を行使することも出来ない」

「どういう事だ……お前と鞠亜は同一の存在なんじゃ──」

「同一……ねぇ、まぁそうとも言えるしそうじゃないとも言える。だって私が”オリジナル”なんだから」

 

 或守の放ったその言葉を聞いたトーマは、思わず目が見開く

 

「お前が、オリジナル?」

「そう、私が何者でもなかったこの子に声を、姿を……存在する為に必要な情報全てを与えた」

「じゃあ……鞠亜は」

「私が情報を与えなければ存在することもなかったデータの塊」

 

 或守は不敵な笑みを浮かべたまま、意識を失っている鞠亜の頭を優しく撫でる

 

「貴方がこの世界にやってきたから、精神をこの世界に閉じ込めた。そこまではいいけどメインコンピュータにはプロテクトがかかってるし貴方の方は貴方の方でどう消耗させるべきかを悩んでいたところだったけど……この子のお陰でスムーズに事が進んだわ。私の想像以上」

「つまり、今の状況はお前の予定通りって訳だ」

「そう言うこと、あの子の力で貴方は私の手中。そして鞠亜から権限を奪いこの世界を……そしてフラクシナスのシステムの大部分を自由に扱える」

 

 動くことの出来ないトーマへと近づいた或守は、彼の頬を軽く撫でる

 

「改めて自己紹介しましょうか、私は或守……或守鞠奈」

「鞠奈……それが君の名前か」

「えぇ、お父様から頂いた、ただ一つの大切なもの」

 

 その言葉を発した時、鞠奈の瞳に僅かな感情の揺らぎがある事に気付くが、既に口すら動かすことが出来なくなっていた

 

「一つ目の目的は果たしたし、次は貴方を貰うわよ……それじゃあ、お願いね」

 

 鞠奈がそう言った直後、トーマの身体はゆっくりと動きだし懐からプリミティブドラゴンとエターナルフェニックスの二冊を取り出す

 

【プリミティブドラゴン】

【エターナルフェニックス ゲット!】

 

「──ッ!」

 

 自分の意思とは関係なく勝手に動いていく身体を止めようとしたトーマだが、自分の意思とは反してどんどん身体は動いていきベルトに本がセットされる

 

「──こ……のッ」

 

 そして、遂に手が聖剣の柄を握り、それを引き抜く────事はなかった

 

「……どういうこと?」

「──ッ! お前……が、オレを手に入れて何をしようとしてるのかは知らない……けど。そう簡単にこの身体を──渡すわけにはいかないッ!」

 

『火炎剣────無銘剣虚無』

 

 周囲を漂い始めていた青い炎は、オレンジ色の炎へと色を変えセットされていたプリミティブドラゴンの本を弾き飛ばしトーマの全身を包みこむ

 

『抜刀』

 

 火花を散し、オレンジ色の炎が霧散すると同時に中から現れたのはかなり消耗した様子のファルシオン。無銘剣を支え代わりにしているファルシオンはゆっくりと鞠奈の方へ視線を向ける

 

「これは……想定外だろ?」

「……そうね、流石に想定外。やっぱり事を急ぎ過ぎたみたいね、この子を一度使わせただけじゃ抵抗力が貴方を御するのは無理か。まぁいいわ」

 

 地面に落ちたプリミティブドラゴンの本を拾い上げた鞠奈は、その本を優しく撫でてからファルシオンの方を見る

 

「さてと、本当ならここでお別れでもいいんだけど……やめたわ」

 

【プリミティブドラゴン】

 

「せっかくだし試させてもらうわよ、この力を」

 

 本を開いた鞠奈はプリミティブドラゴンの本を自身に押し当てると彼女の全身を骨の手が多い、その姿を少女からトーマの変身したセイバー プリミティブドラゴンをよりまがまがしい姿にした怪物へと変化させた

 

「それじゃあ、試させてもらえる? 私たちの力を」

「……来い」

 

 怪人態になった鞠奈は骨の剣を構えると、ファルシオンとの睨み合いを始める。対するファルシオンも一瞬だけ視線を倒れている鞠亜に向けた後、鞠奈の方をしっかりと見据え、無銘剣を構える

 

「──ッ!」

「──はぁッ!」

 

 骨の翼と炎の翼を互いに展開した二人は空中で互いの剣をぶつけあう

 

「こっのッ!」

「ふふ、大分疲れてるみたいね」

「確かに疲れてるが……そう簡単に負けねぇよ!」

 

 剣同士の戦いの中で鞠奈の意識が会話へ向いた瞬間を狙い、ファルシオンは鞠奈の腹部に蹴りを入れ空中から地面にその姿を叩きつけ、地面に土煙が立ち昇る

 

「このまま追撃を────ッ!?」

 

 そのまま一気に降下し、鞠奈に追撃を使用としらファルシオンだったがその一撃を与える前に煙の中から出現した骨の腕がファルシオンの腕を掴み、地面へと叩きつける

 

「ぐぁ……ッ!」

 

 叩きつけられたファルシオンに追撃をするため、骨の腕が複数本ファルシオンへと向かっていく。彼は向かってきた腕を剣でいなしながら炎の翼を展開し腕を霧散させる……が、その直後に地面から現れたファルシオンの身体を拘束し、その爪で身体を切り裂いた

 

「ぐあぁぁ──ッ!」

「少し痛かったけど、その分の仕返しは出来たかしら……もういいわ、叩きつけなさい」

 

 鞠奈の命令を聞いたらしい骨の腕は拘束していたファルシオンを思い切り叩きつけ、土煙が上がる。その中心にいたファルシオンは、無銘剣を地面に突き刺して何とか立ち上がる

 

「あら、本当にしぶといわね」

「俺の使ってる本はエターナルフェニックス……永遠の不死鳥だぞ? そう簡単に……倒れるわけないだろ」

「それなら、今すぐ叩き伏せて──あら?」

 

 ファルシオンの元へ近づこうとした鞠奈だが、自身の身体に僅かながら違和感を覚え。変身を解く

 

「今日はここまでみたいね……それじゃあトーマ、また会いましょう」

 

 その言葉と共に、鞠奈の姿にノイズが走り消滅する。残されたファルシオンは一人深い息を吐くと本を閉じてトーマの姿に戻る

 

「変身、できた……けどどうしてっと、今はそんなこと考えてる場合じゃないな」

 

 先の戦闘で再びボロボロになったトーマだったが、鞠亜の元へ向かうためにゆっくりと歩き出した

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