デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー 作:SoDate
拙い文章ですが、これからも楽しんでいただけると幸いです。
トーマが鞠奈との戦いを終え、倒れていた鞠亜の元に戻ってから程なく彼女は意識を取り戻す
「……ここは」
「意識を取り戻したか、大丈夫か鞠亜」
「はい、私自身に問題はありません……ですが、持っていた権限の殆どを彼女に奪われてしまいました」
「鞠亜、その話は美九や士道も交えて話そう」
「……そうですね」
「それじゃあ、士道の家に行って琴里たちに現状の説明を──「その必要はないわよ、トーマ」──琴里?」
士道の家に戻ろうとしたトーマに声をかけてきたのはこの場にいる筈のない琴里、声がした方へと視線を向けると司令官モードの琴里が立っていた
「琴里、なんでここに」
「
「マズい状況って、どういう事だ?」
「こっちもそっちも、色々てんてこ舞いって感じね」
「……みたいだな」
互いの状況を共有するためトーマと鞠亜、そして琴里の三人が士道の家まで戻ると中で待っていたのは士道と美九、万由里の三人とこの前までいなかった筈の十香を含めた四人が待っていた
「十香までこっちの世界に来てたのか」
「うむ、異常が起こったと聞いて居ても立っても居られなくてな。琴里に付いてきた!」
「本当は私一人で来るつもりだったんだけどどうしてもって聞かなくてね」
「なるほど、士道たちはともかくオレは無事とは言いづらいが……それより現実もかなりヤバいってどういう事だ」
「簡単に言うと、少し前にフラクシナスのメインシステム。その大部分がもう一人の或守に掌握されたの」
「フラクシナスがって……大丈夫なのかよ琴里!」
「大丈夫な訳ないでしょ? 今は神無月たちが頑張ってるけどイレギュラーを隔離するための措置が今度はこっちの侵入を阻む枷になってる」
士道の言葉に返した琴里は改めてトーマへと質問を投げかける
「今の私たちにはあまり時間がない、トーマ、鞠亜。貴方達の身に何が起こったの? もう一人の或守の目的は……何?」
「もう一人の或守……鞠奈の目的はフラクシナスの掌握、そしてオレ自身だ」
「トーマ自身?」
「あぁ、鞠奈はオレがあの本を使った後に出会った時、あの子の力でオレは私の手中にあるって言ってた……だからオレを、正確に言うとオレの持ってる聖剣と本の力を手に入れようとしたんだと思う」
「成る程ね……けどトーマの力は本人を狙うにしてもフラクシナスの方はどうやって──「それは、私の責任です」
琴里の言葉を遮るように、言葉を発した鞠亜は。真っ直ぐ琴里の方を向き頭を下げる
「申し訳ありません、琴里。私がもっと状況を把握していればこんな事態にはならなかった。私が鞠奈の侵入を許していなければ……そもそもこの事態は発生しなかった」
「そう言うって事は、やっぱりそう言うことなのね? 貴方は──」
鞠亜の言葉を聞いた琴里は、自分の中にあった疑念が確信に変わった言わんばかりの表情を見せ、鞠亜に言葉を投げる
「貴方は、フラクシナスの管理AI。それで間違いないのね」
「はい、その通りです。鞠奈から攻撃を受けた際、私は彼女を最もプロテクトが強固であるエリアに閉じ込め。その際に彼女の情報を元にこの姿を構築、トーマへ接触しました」
「……それが、今まで鞠亜の隠していたことなんだな?」
「はい、私がもっと早く打ち明けていれば、こんな事にはならなかった」
「? けど、打ち明ける機会はいくらでもあった筈だろ。どうして言わなかったんだ?」
士道が感じた疑問、それを聞いた彼女はしばしの沈黙の後に話を始める
「怖かったんです……この世界に一人取り残されるのが」
「この世界に取り残されるってどういう事だ? 鞠亜も一緒に現実に来ればいいんじゃ……」
「士道、鞠亜はフラクシナスの……この世界の管理AIだ。世界を作った神様がその世界から離れられると思うか?」
「!まさか……」
「お前の思ってる通りだ、オレたちがこの世界からいなくなった場合、鞠亜はこの世界に一人取り残されることになる」
「…………」
自分たちが現実世界へと帰還した後の事を考え閉口する士道とは違い、トーマの近くで話を聞いていた美九は頭に疑問符を浮かべながら彼に質問をする
「アレ? でもお兄さんって今のままじゃこの世界から現実に戻れないんじゃ……」
「今のオレはオレ自身に絡みついてた拘束……というか呪縛をは無理やり壊したから問題ない……とは言え、それも鞠奈がこの世界を掌握してそっちに意識を割いた僅かな隙をついてって感じだったけどな」
苦笑いをしながらそう言うトーマのことを見た美九は、少しだけ呆れたような、それでいて安心したような笑みを浮かべる。そしてその後どう鞠奈の場所を突き止めるのかを話し合おうとしたところで、十香が光っている本に気付き、琴里たちの方へ持っていく
「何やら本が光っていたから持ってきたぞ」
「本当だ、気付かなかったわ。ありがとう十香」
光っている本は琴里に渡され本を開くと、画面が映しだされ、令音の姿が映る
「令音、何かあったの?」
『……敵の、或守鞠奈の目的がわかった』
「それならこっちでも突き止めたわ、敵の目的はフラクシナスそのものとトーマそのものよ」
『……後者は初耳だが、前者は恐らく違う』
「なんですって?」
『……我々も最初はフラクシナスやラタトスクの情報、技術が目当てだと思っていたんだが。どうやらもっと単純な嫌がらせらしい』
「単純な嫌がらせ?」
その場にいる一同は令音の言葉に疑問符を浮かべていたが、その疑問はすぐに驚きへと変わった
『フラクシナスの主砲が起動した。チャージ完了までの猶予はあるが……これが地上に放たれた場合、直下にある都市の大部分が消滅する』
電子の世界にいる全員がフラクシナスの主砲チャージを知ったのと同時刻、鞠奈は電子の海の中に居た
「
目の前に存在する情報を組み替え、操作しながら鞠奈は一人呟く
「私は、私に与えられた責務を果たす。そうすれば……きっと……! うん、そうだね、君も一緒にだった」
険しい表情をしていた鞠奈の近くに現れたプリミティブドラゴンの本を見て、彼女は少しだけ表情を和らがせた後再び情報の操作に戻り、とある事に気付く
「
そう言葉にした鞠奈だったが、それが原因で正常に魔力のチャージが行えていないことに気付き、苦虫を噛み潰したような表情を見せるが。すぐに自分の中でスイッチを切り替える
「時間稼ぎ……けど、それならその時間を有効に活用させて貰いましょう。何人か余計なのが入ってきたみたいだけど、この世界を消すついでに……トーマのことを手に入れる」
その言葉を最後に、鞠奈の周りにあった情報が次々と赤く染まっていった