幼馴染はどうやら転生しても続くらしい 作:ぶり大根(元・孤高の牛)
謁見の間、そこに必要な物を持ち向かった俺達を待ち構えていたのは全線で戦闘してる以外の多くの王国貴族達だった。
本来は多くの貴族が逃げたり犠牲になった事で残り少なくなっていたがここで魔笛を全封印した事と第一次で大量に潰したお陰で敵が一気に少なくなってモチベーションが向上したお陰でこの場には今地方で他国から攻められてる地方領主とフランプトン侯爵派閥以外の殆どの貴族が勢揃いしていた。
「諸君、良く集まってくれたな」
「何故バルトファルト子爵とディーンハイツ男爵が?」
「彼等はやはり無実だったと言う事か」
「この場に集まってくれた諸君こそ、王国の真の勇者である。公国軍は卑劣にも奇襲にも似た形で攻め入ってきた。だがそれはバルトファルト子爵とディーンハイツ男爵の調査により事前に把握されていた! そう、フランプトン侯爵……現総司令官が公国と繋がっていた事が判明した事と同時にな!」
こうして聞いてみるとローランドも流石陛下と言ったところか、それなりにカリスマはあるらしい。
「なんと!」
「つまり二人の投獄はブラフ……!」
「しかしフランプトン侯爵が我々王国を裏切っていたとは」
「その為、この場この時を持ってフランプトン侯爵を総司令官から解任。代わりにバルトファルト子爵を総司令官とし、ディーンハイツ男爵を副司令官として任命する!」
周りからザワつきが生まれるが、数々の功績を挙げほぼそれだけで子爵まで成り上がったリオン、そして何だかんだずっとリオンとコンビを組んで一緒に成り上がってきた俺の事を知っているだけに不満は生まれない。
何よりフランプトン侯爵が裏切り者と分かった今、そいつの下で戦うよりかは十二分にマシだという結論から来ているんだろうな。
「バルトファルト子爵、ディーンハイツ男爵、黒騎士部隊に勝ちうる可能性があるのは君達だけだ。やれるか?」
「やってやりますよ、俺達にも守りたいもんが多いんでね」
「ここまで言われてやらない道理が無いですよ。陛下の望む勝利を必ずや勝ち取って参ります」
ヤケに演技派じみてるローランドにこちらも少し当てられてしまったか何だか全員無駄にカッコつけたみたいになったが少なくともこっちは本気で全部言ってるからセーフって事にしよう。
「ではこれより、殲滅戦を行う! 皆気合いを入れていけ!」
因みにだがフランプトン侯爵派閥は誰一人いなかった。
全員黒騎士部隊だけじゃなく公国軍からヘマをやらかした事が伝達された為いの一番に標的にされてここに来るどころでは無いらしい。
ざまぁねえな。
「お、お待ちください陛下! 私が反逆者とはどういう事ですか!? それに何故反逆者であるはずのバルトファルト子爵とディーンハイツ男爵を総司令官に付けるのです!」
「チッ、このまま出撃させろやクソ野郎が……」
と思ったら間一髪でボロボロになったフランプトン侯爵とその派閥の貴族が乱入してきた。
このままなら時短で戦場に入れたものを、邪魔しやがって……殺しても良いかな?
「貴様私に向かってその言い草はなんだ! 私は王家に連なる侯爵だぞ! オイ、誰かこの者を不敬罪で即刻捕え――」
「捕まるのはアンタだよ、フランプトン侯爵」
リオンがライフルを天井に向け空薬莢で発砲すると、今度は衛兵やレッドグレイブ公爵家の騎士達が入室してくる。
そして恐らく騎士のリーダー格であろう男性が俺とリオンに頷き、頷き返すとフランプトン及びその派閥の貴族達を一斉に取り囲み捕縛していく。
「な、何故だ!? 何故私が……」
「んなの決まってんだろクソジジイ、テメェらが自分の利権の為に国を売り、王国を下手すれば壊滅状態に追い込みかねないまでに裏切ったからだろうが」
「ふ、ふざけるな! 爵位を貰っているとは言えたかが小僧が! どうして私達が反逆者なのだ! 私達は国を思って行動してきた。お前達のような――」
「おやおやァ? 自分の派閥でない貴族の領地を公国に引き渡すことが国の為なのかなあ? それも、俺とリオンを反逆者にでっち上げて」
俺がわざと高圧的且つねちっこく言うとフランプトン侯爵は言葉に詰まったのか今までの威勢の良さがすっかり消えてしまっていた。
そんなフランプトン侯爵に、俺は最後の詰めを行うべく懐から手紙、そしてネズミを取り出し映像と書類を同時に見せつけてやる。
するとフランプトン侯爵の顔が急に青ざめ、唇がガタガタと震え始めた。
まあ書類どころか全てのやり取りが筒抜けとは思いもよらなかっただろうしなあ。
同情はしないが思い切り馬鹿にしてやるとしよう。
「これが何か分かるよな? 馬鹿共」
「まさか君達も自分の計画が何もかも筒抜けとは思ってもいなかったんだろうねェ? でも残念、公国軍とのやり取りは何もかも記録済みなんだよ。もう逃げ場も無くなっちゃったねえ、悔しいねえ、恥ずかしいねえ、今どんな気持ち?」
「ぐぅっ……!? 馬鹿な、アレは全て抹消したはずなのに……」
「え? なに? もっと証拠が欲しい? 良いよォもっとあげちゃおう、冥土の土産にねェ!!」
「お前らもあの世行きのお土産としては多過ぎるくらいの土産かもな」
フランプトン侯爵が焦ってるところに追撃をかます。
決定的な映像をプレゼントしてあげよう。
『王国の宝物庫には古代の鎧のパーツが飾られているそうですね。それを公国に譲ってもらいたいのですが』
『……あれは私の一存では決めかねますな。相応の利益がありませんと』
『でしたら、かの王国の英雄―――外道騎士とロリコン騎士を陥れる偽装書面を用意しましょう』
って誰がロリコン騎士じゃボケェ!!
俺が!! 好きなのは!! マリーだけだっつってんだろ!!
「後で俺の手で殺しても良いですか?」
「少しは待ちなさい」
「チッ……分かりました」
殺したい気持ちを抑えながら映像は続く。
『でしたら、王国内の掃除にもご協力願いましょう。一部の領地の割譲も添えて』
『いいですよ。互いに良き取り引きができて良かったです』
『……これであの小僧共を排除できる。次は実行役を用意せねばな』
更に映像が切り替わる。
『この偽装のやり取りの手紙の山を、学園の者を使ってどちらかの部屋に仕込め。人選は任せる』
『畏まりました。侯爵様』
そこにはフランプトン侯爵と獣人の専属奴隷がいた。
本来いるのはミオルだが……ミオルは既にこちら側に付いてる為、そうでは無い。
見た感じミオルに見せてもらった、ブラフのロストアイテムをまんまと運んでくれた馬鹿共の内の一人である事が確認出来る。
侯爵も運が悪いな、俺みたいに頭のキレる獣人専属奴隷を雇えば良かったものをよりにもよってマリーを性的な目でしか見ないクソファッキンを選出したんだからな。
『この荷物をバルトファルト子爵かディーンハイツ男爵のどちらかの部屋に置け。もちろん金は払う』
『良いぜ、奴らには丁度ムカついてたところなんだ』
ここで映像が終わる。
これでもかと言う程の証拠を叩き付けた俺達はフランプトン侯爵に詰め寄る。
「さあて、アルが撮影したこの映像を見てもまーだシラを切るつもりですかぁ? 俺の冤罪の証拠までしっかり取れてますけどねぇ?」
「悪いがこれ以上手間を掛けさせる様なら射殺しても良いとローランド陛下直々に言われている。観念するか殺されるか……どちらを選ぶ?」
「ひっひぃ……」
「もう貴方の手の者は全員捕らえました。専属使用人も騎士も洗いざらい話しましたよ。観念したらどうです?」
「み、認め……」
「えー? まだ認めない? 仕方ないなあ……じゃあこれならどうだ?」
またもわざと話を遮る。
多分今すぐにでも認めたいのだろうが不敬罪の証拠もあるんだしついでに見てもらわないとな。
『侯爵様! 我々が公国軍と繋がっているのがバレたのか王妃様が、バルトファルトを司令官に推薦し、ディーンハイツをその補佐にするという情報が入ってきました! どう致しますか!?』
『なにぃ!? ミレーヌ様もあのような小僧共に籠絡されるとは情けない。多少有能でもやはり女だ、アテにしたのが間違いだったか。陛下も尻に敷かれて情けない限りだ! ええい、今すぐ乗り込むぞ!』
『はっ!』
「ち、ちが……そ、そんな事私は……」
「まだしらばっくれるのか? 情けない奴だな」
「だったら俺やアルみたいな証拠を出せよ、しょ・う・こ!」
周りは既に絶句して何も言えない。
いくら侯爵と言えど王家、それも陛下と王妃様を侮辱する言葉の数々には流石に言葉を無くすのも仕方ない。
俺だって最初聞いた時は呆れて声も出なかった。
「私は!! お前達の様な!! 不穏分子を排除する事こそが!! 国の為になると思ったのだ!! だから!! 私は!! 何も!! 悪くない!!」
それでも頑なに認めない……いや、一度認めかけたところから謎に振り切って一周回ってこうなったのか、俺が指し仕向けたとはいえ哀れこの上無いな。
仕方ないし殺してあげるとするか。
「……陛下、王妃様」
「仕方あるまい。だが代々王家の不穏分子を粛清してきたディーンハイツ家の嫡男としてはおあつらえ向きであろう」
一応陛下と王妃様に確認を取る。
陛下はふてぶてしそうに、だが一応信用はしてくれてる様に、ミレーヌ様は無言で頷く。
「俺……本当は人殺しなんてしたくないんだけどなあ。でも、仕方ないんだよな?」
「ああ、スマンな。これが後の平和に繋がるんだ」
「分かってる。辛い役割任せて悪ぃな」
「平気だ」
「な、何をするつもりだっ!?」
ピストルにマガジンをセットし、フランプトン侯爵の額に当てる。
全てを察した侯爵は、次第に顔が真っ赤から真っ青になり、何とか逃げようと情けない声を挙げながら暴れ始める。
「やめてくれッ! やめてくれェ!! わ、私はッ私はまだ死にたくないッ!!」
「……無様だな侯爵。せめて最期は潔く死ねば良いものを」
「ふ、ふざけるなよディーンハイツ家のガキが!! 私は、私は貴様を許しは――」
ズドン、と鈍い音が響き渡る。
フランプトン侯爵が少し驚いた様な顔付きになりながら、静かに崩れ落ちこと切れる。
それを見た他のフランプトン侯爵派閥は一斉に悲鳴を上げるが知った事じゃない。
「認めないなら次はお前らがこうなる番だ」
ピストルを構える。
そろそろ出撃したいからここで認めないなら全員射殺するが……
「分かった! 認める、認める! だから殺さないでくれ!」
「わ、私もだ!」
これなら手間が省けるな。
いやー全員不敬罪と国家反逆罪で首チョンパだろうけど残りの余生は震えて過ごせよー。
「だ、そうです。陛下、我々はこのまま出撃致します。後はお願いします」
「承知した。皆の者、出撃せよ!」
これでやる事は全部終わらせた……よな?
あれ、なんか忘れてる気が……
【調査その3】独自解釈で話を進めていく展開が将来的にあるけど大丈夫そう?
-
大丈夫だ、問題無い
-
無理
-
アルマリでイチャイチャしろ