幼馴染はどうやら転生しても続くらしい   作:ぶり大根(元・孤高の牛)

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第九十七話『作戦開始!Ⅱ』

 結論から言うとカーラは無事攫われたしジルクは1人戦闘不能、1人負傷させたもののやはり数の暴力には敵わずノックダウン、現在は当初の予定通りに発信機を取り付けたカーラの行方を目視とセンサー2つで追っている。

 目視でも必ず見ているのは、あくまでもセンサーだけで追うのは万が一見失った時だけと決めているからだ。気付かれて発信機だけ囮に使われていたら逆にこっちが踊らされてしまう、それだけは何がなんでも避けるべきだ。

 この作戦は慢心と油断1つで崩壊する、リオンとの決闘の時とは比べ物にならない難易度だ。何せ実際に誘拐、させられる役がいるんだからバレたら即座に口封じされかねない。

 そうなったら悔やんでも悔やみきれない、バレたら口封じされる前に一瞬で取り返せるように目視は欠かせないのだ。

 

 ちなみにセンサーを管理させているのはピエール、目視は家柄上戦闘訓練や特殊訓練を積んでる俺が得意だから俺が担っている。当初は俺1人でどっちもやろうとしていたが、サポートに1人いてくれるだけでかなりやりやすくなっているので結果としてピエールはいてくれて良かった。

 

「……アル、この周波は」

 

「ビンゴ、マルのだ」

 

 そうして追跡していると所持しているネズミくんから音が聞こえてくる、これは事前にそれぞれの担当者に配った張り込んでいる倉庫に誘拐犯が入った事を示す音波だ。

 全員に違う音を配ったから聞いただけで誰の担当倉庫からの音か全員が把握出来るってワケだ、そしてこの腹の底から響くような重低音の担当倉庫はマル。

 

「第一陣の襲撃は3人って事になるな」

 

「ああ。そんじゃ装備は……」

 

「このメリケンサックだ」

 

「わお、武闘派」

 

「鍛えてるからな、自分の身体を使った格闘戦の方がやりやすい」

 

「なるほどな、俺は中衛って感じだから役割分担になるな。マルも戦闘スタイルは物理系統が多いからまずは俺がサブマシンガンである程度ダメージを与える、撃ちきったら2人が突入だ」

 

 そういえば、だが実のところマルは1年の頃より更にデカくなっている。多分身長はアレから195cm前後になったんじゃないだろうか。そんな訳でアイツの戦闘スタイルは概ねフィジカルに振り切った肉弾戦だ、尤も一番天性のものだと思ってるのはあまりにも分厚い肉体によるダメージカットだが。

 そんな感じなので動きは速くないが天性の防御力とフィジカルによる一発のデカさで押し切るマルと、まずは全体攻撃でダメージを蓄積させる俺の相性は非常に良い。

 

 さて、そんな事を言っているが相手も一筋縄ではいかせてくれないような連中の可能性はある。何せこっちの戦力をある程度把握してかなりの人数で襲撃してくれちゃってたからな。

 ちょっとした抗争だよねここまで来ると。

 

「ピエール、マル、準備は良いか?」

 

「先陣は任せるぜアル」

 

『僕もいつでもいけるよ』

 

「じゃ、行きますかね」

 

 躊躇せず突入する。手には勿論マシンガンを携えている……まあ中身は非殺の軽いプラスチック弾だけど……

 

「な!?誰だテメェ!!」

 

「悪いけど嫁の身内は返してもらうぞ」

 

 言うや否や相手の返答を待たずに全弾を撃ち出す。

 別の場所から合流した連中がいるからか想定したより人数が多いが、その為のマシンガンだから問題無い、すぐにリカバリーが効く。

 

「ぐぁっ!」

 

「こ、コイツ王国の次期伯爵のディーンハイツぎぇっ」

 

「喋ってる余裕がお前らにあると思うなよ!!」

 

 全員を倒そうだなんて考えない、不意打ちでのこの掃討ではどれだけ広範囲にダメージを入れ相手を混乱させられるかがポイントだ。

 とにかく相手に体勢を整える時間を与えないように広範囲に撃ち、カーラに危害を加えようとしてる連中はもう片手のハンドガンで逐一撃ち抜く。

 

「ピエール!マル!来い!」

 

 全弾使い切ったところでマシンガンを放り投げながら呼びかける、ちなみにマシンガンに関しては衝撃吸収の魔法を掛けているので放り投げて地面に激突したくらいではビクともしない。本当はもう少し丁寧に扱ってやりたいが戦場ではそうも言ってられないので出来る限りのフォローという訳だ。

 

「な!?援軍!?」

 

「とはいえ3人だ!やれ!やれ!」

 

 ここから俺がやる戦闘スタイルは二丁拳銃によるガンカタだ、これならフレンドリーファイアは無くせるし何よりも乱戦向きだ。

 突入して早速殴り合いをしてる2人に加勢する。

 

「俺がマシンガンだけだと思うなよ!」

 

「コイツ接近戦も出来るのかよぉ!!ぐべっ!」

 

 いやー家で鍛えた甲斐があったな、肉弾戦とかあんまり使う機会無かったから自分がどれだけの強さがあるのか少しだけ想定とズレるかもしれないとか考えていたがそこまで難しく考えなくても済みそうだ。

 

 相手の練度も低い訳じゃないから尚の事自信になる。今そういう事噛み締めてる余裕は無いけどね。

 

「なんでピエールがぁ!?」

 

「俺だってあんなにボコボコにされて悔しくないはずが無いだろう、だからこれは仕返しだ。まだまだこんなもんじゃ足りないが、な!」

 

「ぎゃぁ!?」

 

「ひぃ!!なんだよお前!!デカすぎるだろ!!」

 

「あんまり人を殴るとか好きじゃないけど……仲間を助ける為だから!ごめんなさい!!」

 

「ごぇぇ……ご、ごめんなさいって、言うなら……もう少し加減を……ガクッ」

 

 ……ほんっと、マルとは死んでも戦いたくないな。

 鎧戦闘じゃ俺より上だし肉弾戦でも見てるだけで一番戦いたくないと思わされる。多分アイツより強いのは何人もいるだろうけど、絶対骨の5本くらい持ってかれるの確定してるし。

 

 ほんと、親友で良かったと心の底から思うよ。

 

「オラオラ!第二陣援軍の到着だぜ!」

 

「クソッ!!まだ援軍がいるのか!?」

 

「お、早かったな」

 

 そうこうしてる内に第二陣の到着だ。ちなみに到着と同時に声を上げていたのはセミエンである、コイツも戦いたくてウズウズしていたらしい。

 原作ではマリーが主導でコイツらを殲滅していたが今回マリーにはリオンの傍にいてもらって一応のラウダ、ルーデの護衛みたいな感じにもなってもらっている。まあシーシェックがいるから大事になっても多少は何とかなるだろうけど。

 だから一抹の憂い無く乱戦が出来るという訳だ、こちとら王国の学園屈指の実力者揃いだぞナメんな。

 

「よーしお前ら!全力で殲滅しろ!但しちゃんと生かしておけ!良いな?」

 

「OK!つまり暴れ散らかして良いってこったな!」

 

「僕は暴れるのはあまり好まないけど、身体が鈍ってたし良い運動になりそうだ」

 

「自分としても良い経験になるならそれで」

 

 見た感じルクル先輩以外はノリノリそうだ、他の連中なんて俺が言う前にはもう飛びかかって乱闘している始末だ。

 ちゃんと話聞いてんのかなアイツら……まあ倫理観は備わってるし四肢欠損とか殺しとかはしないだろ、だったら良いや。

 

「あ〜つっかれた」

 

「テメェナメやがって!!」

 

「油断してると思ってんならそれが逆に油断じゃボケ!」

 

「ほげぇ!!」

 

 俺は疲れたとは言っても戦線離脱がしたい訳じゃない、少し下がって指揮官にでもなろうかと思ったんだ。その方がまとまりのいい戦いになると思ったからな。

 ただ、相手さんがそれを許してくれそうに無いんで大人しく戦闘しておきますかね。まあそっちでも悪くない、どうせ指揮したとしても半分くらいは話聞いてないだろうし。

 

 一気に殲滅させられていく連中を眺めながらもう少し頑張るかと肩を回すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、リオンの方は手筈通り決闘が始まってるみたいだな。セミエン!」

 

「おう!」

 

「カーラをリオンの所まで送ってってくれ!カーラ、疲れてるだろうけどもう少しだけ付き合ってくれ」

 

「了解!」

 

「心配要りませんよ!この命はマリエ様に捧げるので」

 

「だからお前は覚悟がキマりすぎなんだよ……捧げるとか言わずに平和的に生き残れよ〜。んじゃセミエン、後は頼んだ」

 

「ささっ、乗って乗って」

 

「はい。それでは行ってきます」

 

 ボロボロに倒れ伏す敵陣営を丁寧に縛ってまとめてから端末で決闘場の映像を確認すると既に開始していた、ジャリエールが我慢出来るはず無いからまあ仕方ないし想定通りだ。

 ここから精神的にもっと揺さぶりを掛けて地獄まで落とすためにセミエンにはカーラを会場まで送ってもらう、この中で一番純粋にバイクが上手いのはセミエンだからな。

 

「さあて、ジャリエールに雇われた皆様?尋問のお時間ですよ〜」

 

「クソが!!離せ!!こんな事をしてタダで済むと思っているのか!!」

 

「いや〜ウチの身内を攫ったような奴にそんな事吐かれても何にも思わないんで、ね!!」

 

 それはそれとしてこっちはこっちで尋問という名の痛め付けのお時間だ。拳銃で怪我をしている腕に追い打ちのように撃ち込む。

 

「いぎゃあ!?ま、待て、お、お前らの話的にそれマッチポンうぎゃっ」

 

「なんか言ったか?まあ良いや……おーい、マシンガン持ってるー?」

 

「隊長!隊長のマシンガンはこちらに!」

 

「さんきゅ、んじゃちょーっと痛いぞ」

 

「お、おい……ちょ、ちょっと待……う、嘘だよな?さすがにそれ撃たないよな?人の心があるなら……」

 

 悶絶する敵のリーダーにマシンガンを向ける。

 最後の手段は使いたくないからこれで全部話してくれると良いんだけどなあ……それこそ人の心があるなら話してくれるよね?

 

「俺はね、アンタらを信じてるんだ」

 

「な、なら!」

 

「だから全部ゲロってくれると嬉しいんだけど」

 

「……い、言わねえ」

 

「うん、言わないと『信じてた』よ」

 

 躊躇なく引き金を引いてマシンガンを至近距離から浴びせ続ける、1マガジン全て使い切るつもりで。

 最早文句や断末魔すら上げられず全身にプラスチック弾を浴び続ける男に哀れみを覚えてしまう、さっき話してくれればこんな事せずに済んだのに。

 

 まあどっちにせよ信用出来ないから撃ってたかもしれないというのは今は言わないでおいてあげよう。

 

「な……何を知りたい……」

 

「なんで何を知りたいか言わないといけないの?それを言った前提で聞かされた言葉を信用したいと思うの?」

 

 おお、まだ意識を保ってたとはな。

 これで気絶してたら電気ショックで起こしてよっわいよっわい誰かの治癒魔法掛けながらもう一度最初から始めるところだったぞ。

 

「はぁ、ナイフ持ってこい」

 

「へい隊長!」

 

「な、ななな何を……」

 

「残念だけどこれでもまだ喋りたくなさそうだから、喋りやすくしてあげようと思ってね。右の小指からギコギコしてくからよろしく」

 

 刃こぼれした切れ味の悪いナイフを男の前で光らせる。

 ちなみに最終手段はこっちである、マシンガン如きで最終手段になるなんて甘ちゃんがすぎる。

 

 その後男の尋問がどうなったかは……まあ各々の想像で補ってほしい。少なくともまともな目にはあってないとだけ言っておくがな。

【調査その3】独自解釈で話を進めていく展開が将来的にあるけど大丈夫そう?

  • 大丈夫だ、問題無い
  • 無理
  • アルマリでイチャイチャしろ
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