タンクトッパーイズク   作:規律式足

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第28話

 

「それではこれより!!表彰式に移ります!」

 

 激戦の後が嘘のように片付けられ綺麗になった会場。

 そこに創られた表彰台の1位の場所でタンクトップを張る僕と、2位の場所で全身を拘束具で縛られてもがきながら血涙流して僕を睨み付けてくる勝己、3位の場所で居心地悪そうな常闇君、同着3位の飯田君はお兄さんがヒーロー殺しに襲われて病院に搬送されたため早退した。

 

「何アレ?」

 

「勝敗には納得してたよね」

 

「へー、そんなにあの人に夢中なんだ」

 

「ケロ、失恋したのよね」

 

「それでも酷えよ」

 

「いやあの起こし方は外道だわ」

 

「本人に頼めよ、居るわけだし」

 

「男の子の純情なんだと思ってやがる」

 

「一生モンのトラウマだよ」

 

 いやそんな目で睨まないでよ。

 重傷でも式に参加しない訳にはいかないし、君が飛び起きそうなやり方ってこれだったんだもの。

 その場にいたみんなも僕を外道扱いするし。

 今も呆れた目で見てくるし。 

 全く、ただタンクトップ声帯模写でタンクトップガールの声を使って、

 

「勝己君、起 き て」

 

 と耳元で呟いただけじゃん。

 飛び起きて周囲見回してたじゃんキミ。

 目があった時、

 

「だが僕だ」

 

 と言ったのは悪ノリしすぎだけどさ。

 うん、殺意が先程の比じゃないね。

 今にも飛び掛かってきそうな勢いだね。

 まあそれはさておいて、ミッドナイト先生がメディア意識しながら色っぽく飯田君の事情を説明している。

 保須市、タンクトップジェントルにタンクトップジャングルにタンクトップラビットの3人が休業したヒーローの代わりにパトロールしている筈だけど大丈夫かな? 

 ジェントルならなんとかできそうだけど、他2名は噂のヒーロー殺し相手は厳しいだろうし。

 インゲニウムも含めて無事だといいけど。

 

「メダル授与よ!!

 今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!」

 

「私がメダルを持って「我らがヒーローオールマイトォ!!」」

 

 カブったね。

 でもオールマイトって割とそういうトコあるよね。

 段取り下手っていうか。

 

「常闇少年おめでとう!強いな君は!」

 

 気を取り直して、メダルをかけてハグ。

 

「もったいないお言葉。

 しかし3位と言えど、上2人との差が天地」

 

「そうだね、2人はフィジカルがとんでもない。

 個性に頼り切りではなく、地力を上げれば取れる択も増すだろう」

 

「御意」

 

 つまりタンクトップだね。

 常闇君、黒影と一緒にダブルタンクトップだ。

 

「爆豪少年、おめでとう」

 

「オールマイトォォ!! 横のタンクトッパーを爆殺する許可を俺にぃぃ!!」

 

「素晴らしい決勝戦が台無しになりかねない形相だけど、どうしたの?(顔すげえ)」

 

「アンタも初恋の人の声で目覚めたら、目の前にドヤ顔タンクトッパーが居るのを想像してみろ」

 

「え、お師さん?

 うん、怒りのデトロイトスマッシュ100万連発するね」

 

 人体がペースト状になりそう。いや塵も残らない?

 

「そんな感じなんだよぉぉ!!」

 

「うわぁ、緑谷少年マジか。

 けどね、切り替えも大事だ。

 今回の体育祭で君の活躍は素晴らしい、緑谷少年がいなければ間違いなくトップだったと断言できる」

 

「最後のアレが無ければ素直に受け取れたんですが」

 

「HAHAHA、けどねちょっと問題ある子だけど緑谷少年がいたから君はここまで来れたんだろ?」

 

「知ってますよ」

 

「ならば受け取りたまえ、君はこれはその証だ」

 

「うす」

 

「最後に緑谷少年!!

 凄かったね君は(色んな意味で)」

 

「はい!!タンクトップですから!!」

 

「(そういうトコぉ!!)だけど私もここに居る皆も君の頑張りを努力を知っている。

 だから胸を張り誇るんだ!!

 君は私が、私達が認めた1年トップだと!!」

 

「歩んできた道、そして道をともにした皆とタンクトップに友愛と感謝を」

 

「さァ!!今回は彼らだった!!

 しかし皆さん!

 ご覧頂いた通りだ!次代のヒーロー達はその芽を伸ばしている!!

 てな感じで最後に一言!!」

 

 最初は乗り気ではなかった雄英高校。

 実力あるが故にどこか驕っていた自分。

 けどそんな自分に追い付こう、打ち負かそうとする皆の存在がどこか嬉しく感じた。

 好敵手をなぜ、とも、と読むのか僕は分かった気がしたんだ。

 

「おつかれさまでした!!」

 

「「「プル、プルスウル、え?」」」

 

「「「「タンクトップッ!!」」」」

 

「そこはプルスウルトラでしょオールマイト!!」

 

「いや疲れたかな?って」

 

「「いい加減しろ!!タンクトッパー!!」」

 

「タンクトップ万歳!!」

 

 

 そんな感じで雄英高校一年での体育祭は終了した。

 なんか締まらない最後だったけど(ほぼ元凶)

 制服に着替えて、帰りのホームルーム。

 相澤先生から明日明後日の休校と、プロからのドラフト指名についての説明がされた。

 僕はジェントルとか保須市の件が気になるけど、事務所が正式に受けた依頼に首は突っ込めない。

 連絡はないから無事だとは思うけど。

 タンクトップ同好会や指導については、ヒーロー殺しの件が落ち着いてからかな?

 

 あ、豚神さんからメール。

 お疲れ様会を開きたいって。

 飯田君次第だけど、クラスの皆に声をかけよう。

 休校中の予定は大丈夫かな?

 

 

 

 

 

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