『レシフォールド』
眠っている人間に忍び寄って殺す黒い布のような魔法生物。
文献に記載されるのはかなり後のこととなり、1700年代まで待たなければならない。
しかし、その存在は昔から一部の闇の魔法使いたちが知っている。
いわば影の形をした胃袋のようなもので、今回はその皮膜を用いている。
『ケルピー』
決まった姿は存在しない。
何かしらの生物の形を模すが、完璧には模す事ができない。
例えば、馬に化けた場合は鬣が穂になる。
最も有名で巨大なものだと、ネス湖のネッシーとマグルに呼ばれている存在のことである。
『ジョバーノール』
自白用血清や記憶魔法薬などにも、その羽根は用いられる。
生きている時は何も喋らないが、死ぬときに生まれてから死ぬまでに聞いた声や音を最初から最後まで順に叫ぶ。
言語を捕らえるという極めて珍しい特質を持っている。
『ホーンド・サーペント』
世界中にいくつもの種が存在しているが、今回用いるのはその中でも特殊な透明化能力と空を飛ぶ能力を持った種である。
その額にある宝石が魔法力の根源となっている。
『ホダッグ』
大型犬ほどの大きさの、角のある魔法生物。
目と長い牙が赤く燃えているが、魔法力は主に角にあり、粉末にしたものを摂取することで七日七晩眠らずに活動を続けることができる。
『ヒッポグリフ』
その卵は非常に希少。
産まれてから、24時間以内に孵化する。
大きく壊れやすい卵であるため、その時間の問題も含めて収集には細心の注意が必要。
『ヒッポカンポス』
前半分が馬で、後ろ半分が魚。
海の中で生息しており、現在はマーピープルが管理している魔法生物。
卵は透き通っており、中身のおたまじゃくしならぬ、馬じゃくしが見える。
『グリンデロー』
掴む力が非常に強い水性の魔法生物。
ただし、その指は非常に脆い。
基本的には5本指であるため、特殊な魔法を掛けるか、魔法薬を飲ませて飼育しなければ8本指にはならない。
『グラップホーン』
その皮はドラゴンのよりも強靭で、ほとんどの呪文を跳ね返してしまう。
角も非常に貴重で効能が高いため高価。
様々な魔法薬に利用されるが、今回は皮のみ採用した。
『エルンペント』
その角は金属も貫くほど、あらゆるものを貫いてしまう。
ただ今回求めているのは、その毒液。
いわゆる破裂液と呼ばれる物で、致死的な毒液である。
その液を注入されたものは、なんであれ破裂してしまうほどの劇物。
この生物の、角、尾、破裂液は取引可能品目Bクラスに指定されている。
『バジリスク』
言わずと知れた蛇の王。
本来であれば、その頭上に魔法使いが憑きながら援護することで完璧となる。
どこぞの半純血などは自らが手を出すまでもないと慢心した挙句に殺されたが、バジリスクの真価を欠片も活かせていないと言える。
バジリスク自身が強力な魔法耐性を保持しているため、残念ながら縮小魔法すらも効かない。
それを上回るほどの、想像を絶する魔力があればあるいは可能となるかもしれないが。
『純血種ドラゴン:ルーマニア・ロングホーン種』
角の粉末は魔法薬の材料として珍重されており、現在は数が激減して絶滅に瀕したこともある。
繁殖計画の対象となっている。
取引可能品目Bクラス。
『純血種ドラゴン:ペルー・バイパーツース種』
既知のドラゴン種の中では最も小柄で、最も飛ぶのが早い。
牙に猛毒を持っており、毒性が非常に強いため、通常魔法薬に用いられることはない。
ひとさら人を好んで食す。
一時期大繁殖したせいで国際魔法使い連盟から始末屋を送り込まれ、駆除されたことがある。
『純血種ドラゴン:ハンガリー・ホーンテイル種』
言わずと知れた最も危険であるドラゴン種の一つ。
ドラゴン種の中でも強い生命力を持っており、それを期して心臓と肝臓を利用している。
ノルウェー・リッジバック種で代用も可能だが、可能ならハンガリー・ホーンテイル種が好ましい。
『チズパーフル』
非常に小さい小寄生虫で、僅か1〜2ミリ程度しかない。
魔法に惹かれて寄りつき、かじり込む性質を持っている。
今回は竜の腐った血を取り込ませ、体長が倍ほどに成長した辺りで潰して利用する。
魔法物質で膨れ上がったチズパーフルは、魔法生物規制管理部が出動するほどに、かなり手ごわかったりもする。
『ビリーウィグ』
1.5センチほどの昆虫。
非常に速い速度で飛行する。
羽は珍しく頭頂部にあり、超高速で回転しているため、くるくる回りながら飛んでいる。
胴体には針があり、この針で刺されると空中浮遊する。
しばらくすれば元に戻るが、刺されすぎると永久に浮遊する羽目になる。
『アッシュワインダー』
この魔法生物の命はたったの1時間である。
その間に卵を産みつけるが、この生物は魔法火を長時間ほったらかしで燃やし続ける事で作り出される。
故に卵からアッシュワインダーが産まれることはなく、鮮やかな赤で高熱を発して、産みつけた住居を数分以内に発火させる。
凍結した卵は愛の妙薬の原材料にもなるため、大変な価値がある。
丸ごと食せば、熱さましとしても使える。
『ラモラ』
強い魔力を持つ銀色の魚。
船乗りの守護者とも呼ばれ、守られているため、密猟者は非常に慎重に漁をしなければ、たちまちに国際魔法使い連盟から追われることになる。
『リーエム』
巨大な雄牛で、非常に珍しい黄金の獣皮を持つ。
その血には限りない力が湧く効能を秘めており、その極めて有能な効能により入手困難である。
加えて供給もほぼ皆無であるため、この血を効能を保ったまま集めるのは至難の業である。
『サラマンダー』
火の中に棲み、炎を餌にする可愛らしい小型のトカゲ。
体色は纏う火の温度によって変化する。
火の外では基本的に生きられないが、例外も存在する。
その血液には強力な治癒、回復力を秘めている。
『ルーンスプール』
サラザールお気に入りの蛇の一種。
三叉の、頭が3つある、双頭のならぬ三頭の蛇である。
赤みがかったオレンジ色で、黒いしまがある。
かつて闇の魔法使いたちのペットとして好まれたことがある。
彼らの感性からすれば、外見が際立ってオシャレで威嚇的だからである。
3つの頭それぞれに異なった役割があるが、今回は割愛する。
この蛇の卵は非常に価値がある。
鋭敏な知力を高める魔法薬を作るための原料となるからだ。
今回もそういった効能を狙っての選出でもあるし、またこの蛇がサラザールのお気に入りだからでもある。
『ストリーラー』
名前からは想像しづらいが、通った後に猛毒を残す巨大なカタツムリである。
どのような植物でも、通り道にあたった植物はすべてしなびたり、焼け焦げたりする。
刺激的な毒物で、極めて稀な特質を秘めている物質の数少ない一つである。
具体的に言えば、植物に限定すれば例外なく殺せる。
『サンダーバード』
飛ぶと嵐を引き起こす力を持っている、超自然的な生物の数少ない一種である。
そのため超自然的な危険に対して非常に敏感であり、その羽根の芯は杖に用いられることもある。
今回はその超自然的な能力を期待しての選出である。
『ユニコーン』
その生物の無垢な命を奪って得た生き血は唇に触れるだけで、その者を永劫に呪う。
極めて危険な生き血であるが、サラザールは独自に回避する術を見つけた。
ユニコーンと特殊な手順で対話を行い、皮膚ではなく、瞳の涙腺から垂れる血の涙を摂取した場合には一切のリスクなく、その極めて強い魔法特性と永遠にも近しい命の断片を得ることができる。
その独自の方法は後述することが憚られるため記載しない。
あまりにも、あまりにも屈辱的である。
これは走り書きに過ぎないため過信は禁物。