DMMO-RPGを支える、ハードウェアに焦点をあてた、オバロ二次小説   作:タイタンの掟

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 私自身は、初期のRPGくらいしかしていないので、現在のRPG戦闘は理解できないですけど、RPGの戦闘システムで、イニシアティブは重要な要素の一つと認識しています。
 モンスターとプレイヤで、プレイヤが有利な点として設定されているのが、イニシアティブにハンディキャップを貰っていることです。異世界転生して、俺TUEEEが圧倒的な戦闘力で大味にするよりは、イニシアティブとって相手をロックして、何もできずに終了するような俺TUEEEは、プレイヤ同士ではやられると腹が立つだけです。

 ハードウェア+ソフトウェアの部分だと、“YGGDRASIL”ではイニシアティブの取り合いを、プレイヤ同士の時間対策という形で構成しているようです。強力なNPCの場合も、プレイヤーに対抗できるように、時間対策に対応しています。おそらくは、モンスターには、時間対策が無いだけど、プレイヤはモンスターに対して俺TUEEEができるようになります。



YGGDRASIL タブラが創り上げた、三姉妹の末妹

円卓の間で待っていると、一人の少女が、円卓の間に飛び込んでくる。

「お母様ッ」

 私の顔を見ると、ルベドの瞳から、涙が溢れるようだった。私のところに駆け込んできて、触れられないけど、ピンク色の肉棒な粘体(スライム)に飛び込んできた。

ルベド(ガラテア)、どうしたの」

 ルベドは、タブラが創り上げた三姉妹の末妹で、上にはニグレドとアルベドという二人の姉がいる。私が彼女をルベド(ガラテア)と呼ぶのは、タブラ・スマラグディナの夢である、理想嫁を創るプロジェクト“ピュグマリオ”の完成体が、リアル世界のNPCガラテアであり、ガラテアをプレイヤとする異形種ホムンクルスである。

 一般的なRPGでは、NPCがプレイヤより弱いとされているのは、RPGの隠し要素として、イニシアティブ・ファーストという考え方があります。先手がとれるかどうかを、ランダムで決定するにあたって、プレイヤ>NPCで確率が異なることが多い。だからこそ、NPCは中途半端な構成ではなく、専門特化することで、戦闘力を上げることが多くなるのです。

 ルベドの強さは、リアルがNPCですが、“YGGDRASIL”上では、PCとして扱われていることにあります。また、DMMOのシステムは、脳神経へのフィードバックにフィルターがかかっていて、信号伝達に制限がありますが、リアルNPCなルベドには、制限がありません。

 

 

 

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 私は、検体(テスタ)として、ガラテアの母親役をしていて、ちょうどNazaricをギルドの拠点とした頃に、最初は幼女の姿で預かるようになった。ガラテアは、リアル世界では、DMMOシステムを基盤に構築した、DMMOのインターフェースと疑似神経細胞(ナノマシン)千億個を核とした、粘体(スライム)のような不定形状な身体をしていた。人型の形を取ると、幼女の姿で、とっても可愛かった。人間として育てるということで、ガラテアの家庭教師には、やまいこさんを選んでいた。

 幼いけど、やまいこさんの幼い頃みたいで、すっごく可愛くて、タブラの家でやまいこさんと遊んだり、勉強を教えたりしていた。粘体(スライム)の身体は、医療用として開発された、検査装置であり、ガラテアの中に入ると、粘体(スライム)な触手を使って、医療検査が可能なように造られている。エロ莫迦な弟が、検体(テスタ)で参加していた、プロジェクトの成果らしい。DMMOシステムを使うと、遠隔でもある程度の検査ができ、粘体(スライム)の触手は、大きさが自由なので、様々な用途で使用することができる。タブラがDMMOで操作する、粘体(スライム)検体(テスタ)となったので、本気でタブラが憎みたくなるくらい、全身を色々と弄られた。

 

 タブラの家で、DMMOシステムに接続して、ガラテアと一緒に“YGGDRASIL”で遊べるように、傭兵PCキャラクタを作成し、タブラがルベドという名前をつけた。幼女から少女、女と成長していくのは速かったけれど、ルベドも1レベルから育てて、モモンガ君やギルドメンバーも協力してくれた。ただなぁ、1対1の戦闘に特化した脳筋に育ったのは、母親役の私じゃなくて、家庭教師に雇ったやまいこさんの趣味だ。ルベド(ガラテア)が“YGGDRASIL”で三姉妹の末妹ルベドとして、NPCだけど“YGGDRASIL”プレイヤな傭兵として、Nazaricに参加する形をとった。タブラは、隠れたNazaricの戦力として、ルベドを私の娘として、雇いいれると提案して、ギルドメンバーに了承された。

 ガラテアが成長していくデータは、そのまま私のデータにやまいこさんのデータを加えたシミュレートで創り、ガラテアとしての能力は、検体(テスタ)として私の身体を使って、タブラとガラテアの玩具という人体実験を受けて、粘体(スライム)としても成長させていた。

 “YGGDRASIL”の中で、ルベド(ガラテア)が100レベルに達すると、単体戦闘では最強と言われるくらいになり、たっちさんが戦って勝てなかったことで、ギルドメンバーが驚愕したことがあった。DMMO-RPGのシステムでは、フィードバックに制限がかかるため、NPCとPCの差として、PCのイニシアティブが高く設定され、NPCよりPCは弱く設定されている。だけどルベド(ガラテア)は、PCなので、イニシアティブに差が無く、リアル世界でNPCであるため、フィードバックに人間と違って制限が無い。傷ついたりすると、リアルの粘体(スライム)にフィードバックされるため、戦闘時のダメージは致命的になるので、ダメージを受けないように、私は戦闘で粘体(スライム)の回避方法をリアルで教えることになった。

 

 ルベド(ガラテア)が成長したことで、タブラの理性が吹っ飛んで、倫理規定違反行為で、垢BANされた。被害者扱いであった、ルベド(ガラテア)は、お咎めも無く、“YGGDRASIL”で一緒にプレイしていたのである。これは、タブラが申請した、役所への婚姻届けや“YGGDRASIL”運営への申請が、すべて却下された結果でもあった。

 垢BANされた後、猶予期間中にタブラは、人前形式ではあったが、ギルドメンバーを招待して、Nazaricでニグレド、アルベド、ルベド(ガラテア)三姉妹との結婚式を開催したのである。花嫁達の母親役が私で、父親役はモモンガ君が務めて玉座に座り、二人の婚姻を認める承認役となって、結婚式を上げたのである。

 

 

 

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ガラテア(ルベド)は、目に涙をためながら、

「お母様、お父様(モモンガ様)に聞きました」

「あぁ、病気のこと、聞いたんだ」

「はい・・・わたし、わたしが・・・

ガラテア(ルベド)は、私の病気を知ると、病院の記録データを取り寄せて、私が去年ガラテアの粘体(スライム)な身体に捕食されるように、検査受けたデータと精査したそうだ。当時のデータに、微かに病気の兆候があったことを、ガラテアが発見し、医師にも確認したと告白した)

 ごめんなさい、お母様ぁ」

 涙が溢れるように、頬を伝わって、流れていく。

「気にしちゃだめよ、あの時の、ガラテアは子供だったのよ、きちんと検査機器としての登録もまだだったし、検査結果を診断だって実装されてなかったのよ。その後、検査を嫌がったのは私で、ガラテアは悪くない、悪くないのよ」

「で、でも」

 ガラテアの粘体(スライム)としての感覚器官は、私がピンク色な肉棒という粘体(スライム)している時と同じで、視覚聴覚嗅覚味覚触覚をすべて、触手に宿らせることができ、粘体(スライム)に捕食されるようにして、身体内の調査をおこなうことが可能だったりする。口腔内検査だけでなく、そのまま消化器官を含めて、体内器官すべてをまさぐられる様に検査されるというのは、流石にキツかった。医療検査としては、間違っていないかもしれないけれど、色々と嫌だった。変態なエロ莫迦は、DMMOで自分の粘体(スライム)を使って、私という検体(テスタ)を取り込んで、ガラテアに実地で性教育をおこなったんだ。

「それに、今では医療機器や診断機能も、実装したんでしょ、ガラテア」

「は、はい」

「タブラは、認めてくれたの、私のこと」

「は、はい、ご主人様は、お母様を助けるならと、手術代を私の口座から振り込んで下さいました」

「貴女の口座って」

「はい。ご主人様の理想嫁として、実装された機能について、ベルリバー様と実証実験をおこなっております」

「ベルリバーって、彼って脳外科医よね、検査とかできるの」

 私が、DMMOシステムを脳内インプラントを埋め込む、私の検体(テスタ)手術を担当したのが、獣王メコン川だったけど。

「はい、獣王メコン川様は、臨床検査技士の資格もお持ちで、脳外科が本業と仰ってました」

「ガラテアは、医療機器や診断機能を搭載した、一種の医療支援ツール、実際に患者を診断し手術をおこなうのは、人である獣王メコン川ということなのね」

「そうです、お母様、ぜひ」

 脳内インプラントの手術は、昔は成功率が低く、かなりの犠牲が出たと聞いている。幾つかの施設で、検体(テスタ)を何人も死なせていた。確か、獣王メコン川さんが、手術方法にDMMOシステムそのものをNPCとして支援させることで、手術の成功率を95%以上に引き上げた功労者だって言っていた。“YGGDRASIL”β版の頃は、DMMOシステムの関係者が多く参加していて、自分自身を検体(テスタ)として参加していた。

 実際に様々な実験の中で、検体(テスタ)が死ぬことも多かった、タブラの指示で落ち込んだ時に彼の許へ、デリ〇ル嬢のように派遣された。AOGのギルドメンバーも何人か、DMMOシステム開発の関係者が居て、タブラはギルドメンバーを一般の実験参加に選んで、「チューリングテスト」の検体(テスタ)をやらされていた。

「お母様、嫌ですか、執刀担当には、獣王メコン川様と考えていたのですが」

「彼の腕は良いからね。けど、モモンガ君と相談させてね、ガラテア」

「わかりました、お母様」

 AOGでは、ギルドメンバーがログインすると、円卓の間に訪れる。ログインしたのは、AOGのギルド長モモンガ君だった。私の許から、ガラテアは、モモンガ君の許へと駆けていく。

「お父様ッ、お帰りなさい」

「ただいま、ルベド(ガラテア)、よく来たね」

「はい、お父様。お母様の病気を、教えてくださって、ありがとうございます」

「いやいや、俺が迷っていて、昨日になってしまったけど、タブラは承知してくれたんだね」

「もちろんです。執刀は、獣王メコン川様と考えていますがが、お父様、宜しいでしょうか」

「獣王メコン川さんって、医者だったの」

「はい。優秀なんですよ、ね、お母様」

「DMMOで使っている、脳内インプラントの手術技法を開発した人よ、モモンガ君」

 仕事を含めてDMMOシステムの利用者は、脳内にインプラント手術を受ける必要があって、施術の成功率は95%以上と言われている。

「凄かったんだ、獣王メコン川さんって」

「そうねぇ、腕は確かね」

 私の脳内インプラント手術が、新しい手術技法による、検体(テスタ)施術1号だったわね。私への施術が7歳で、成功したことで、DMMOシステムは一気に開発が進んだ。私の成功から、新たな手術技法による、脳内インプラントの手術が進んで、検体(テスタ)の数は数千に増えて行って、術式の成功率が95%を超えて、公表されて一般への施術が始まり、ほとんどの国民が施術を受けるようになっていった。

 施術を受けるだけで、VRとARの浸透した世界で、新たな仕事に就くこともでき、オンライン上での社会活動が、色々な形で発展していった。

「ごめんね、ぶくぶく茶釜さん。やっぱり俺、」

「判ってるよ、モモンガ君、アラフォーな私をNTRするとは思わないけど、NTRされた時は、取り返してね」

 タブラのエロ莫迦が好きなのは、ガラテア、人型は私が20歳時の体形で固定されて、不老長命というか、粘体(スライム)に使用されている、脳内インプラント及び疑似神経細胞(ナノマシン)の寿命については、加速テストで100年以上稼働が確認されているだけで、何年稼働するかの確認はできてない。少なくとも後、100年は現在の状態を維持して、稼働することは確実だから、普通に考えればタブラの方が先に死ぬことになる。

「うん。必ず、ぶくぶく茶釜さん」

「ありがと、じゃぁ、明日はタブラの家にお邪魔するね、ガラテア。タブラに伝えておいて」

「はい、mailで送りました、

ピンっと音がなって、ポップアップが上がって、メールに返事が戻る。

 獣王メコン川様も、AM10:00には来られるそうです」

「わかった、明日のAM10:00に間に合うよう、タブラの家に行くわ」

「はい、お母様」

 “ピュグマリオ”プロジェクトは、ガラテアを創り上げることで、タブラにとっては終了したけど、技術的なことでいえば、その先もあるってことよね。愚弟が検体(テスタ)でやっていたのが、脳内インプラント及び疑似神経細胞(ナノマシン)を繋いで、拡大した活動領域を使っていたのが、多次元並列演算処理の拡大、ゲイ・ボウは射てば当たると言われるけど、“YGGDRASIL”内の環境条件を演算し、初弾必中の演算式を実装した結果だ。新たなPCで鳥人間を選んでも、超遠距離狙撃を可能になっているのは、検体(テスタ)でやってたことを、ゲームに持ち込んだだけよね。記憶力と演算力では、愚弟に勝てる奴は、そうそういないけど、エロ莫迦だから、使い方がおかしいのよねぇ。

「愚弟も、そろそろ戻る頃よね」

「あぁ、ぺロロンチーノさんは、今日は死蝋玄室で過ごすって、mailがありました、弐式炎雷さんとヘロヘロさんは、ログアウトしたって」

「じゃぁ、ガラテアは、どうするの」

「お母様と一緒が良いです」

「お父様も一緒だけど良い」

「もちろんです」

「モモンガ君、玉座の間に行こうか、SoAOGは用意したよ」

「あぁ、ありがとう、ぶくぶく茶釜さん」

 モモンガ君は、円卓の間に備え付けられた飾り棚に、ギルド武器のフェイクを置き、本物のSoAOGを持った。

「一緒に行くよ、セバス、ペストーニャ。付き従え」

「はッ」

 執事のセバスが応え、メイド長のペストーニャが一礼する。

「ぶくぶく茶釜さん、俺の中へ、貴女と一緒に玉座に座りたいんです」

「モモンガ君、良いの」

「えぇ、最期まで俺と一緒に居てくれた、貴女と玉座に座りたいんです」

「わかった」

 モモンガ君に飛び込むように、ピンク色の粘体(スライム)で骨格標本を覆うように包み込んでいくと、人型の姿をとる。モモンガ君となった私は、リアルなモモンガ君(鈴木悟君)の姿を、アラフォーにシミュレートした人型を取って、一緒に歩き出した。一体化した私達は、システムによって削除された味覚・嗅覚を除く、感覚器官を繋いで共有化することができる。ペア・ワールドエネミーを斃して得たドロップアイテム、“光と闇の指輪(ペアリング)”の効果であり、どちらか一方を斃せる攻撃が成功しても、一方が生きていればHP1で生き残り殺すことはできず、“光と闇の指輪(ペアリング)”には常時回復効果もあるため、“光と闇の指輪(ペアリング)”を装着していると、感覚器官と一緒にHPとMPを共有化することもできる。私とモモンガ君は、元々ペア戦での成績が高かったけど、ペアリングを手に入れてからは、ペア戦でのPVPは負けたことが無かったりする。

 

 円卓の間を出て、回廊を奥に進むと、赤絨毯が敷かれた、10人以上で横に並んで降りられる、第十階層の玉座の間へと降りられる階段があり、吹き抜けとエントランスに繋がっている。エントランスには、セバス配下の戦闘メイド達が控えていた、ユリ・α、ルプスレギナ・β、ナーベラル・γ、CZ2Ⅰ28・δ、ソリュシャン・ε、エントマ・ヴァシリッサ・ζ、6名の戦闘メイド、彼女達に向かって、モモンガ君が命じる。

「付き従え」

 そう言って、一礼をして、戦闘メイド達が付き従った。10階層への階段を降りると、半球状に造られたレメゲトンの大広間に出る、玉座の間に繋がる豪奢な扉を開く。

 玉座の間は、静謐に包まれて、敷き詰められた漆黒の床は、ピカピカに磨き上げられて、数百人が入ることができる、玉座の間の両側には、ギルドメンバーの旗が飾られていた。正面には、AOGの紋章を描いた旗が吊るされていた。数センチの蹴上をした、数十センチの踏み台、十段上がった台には、ワールドアイテム玉座が据え付けられている。この部屋の存在感は、凄まじいモノであり、他を知らないけれど荘厳に創り上げられた、最高の玉座だった。

 玉座の傍らには、守護者統括アルベドが、迎えてくれた。漆黒の豊かで艶やかな髪と双角を持ち、白磁の肌にルベドと同じ容姿だけど、ルベドが20歳くらいだけど、アルベドはちょっと年上な感じで、金色の瞳を持つ妖艶な美女が、跪いて私達を迎えてくれる。

 

 二人を見ていると、ちょっと自分の年齢が気になってしまう、ニグレドは雰囲気は怖かったりするけど、本当に優しいお姉さんだ。ただなぁ、ニグレドは、ルベドに対しては、ちょっと冷たい。多分、気づいているのだろうなぁ、ルベドの本質である、ガラテアの設定について。

 ガラテアは、変態エロ莫迦なタブラ・スマラグディナが創り上げたNPCで、倫理規定が設定されていない。NPCの場合、人間を傷つける行為というのは、基本的に禁止されるハズなのだが、“YGGDRASIL”でPKができる、ルベド(ガラテア)には、制限がかかってなかったりする。タブラは、主人を殺す権利を、ガラテアという理想嫁に与えていることになる、というかそれがタブラにとっての理想嫁だ。頭のネジを、纏めて吹き飛ばしたような、エロ莫迦な変態だ。検体(テスタ)に対しても同じで、タブラは実証実験中に何回か、検体(テスタ)に刺されている。

(俺は、今のぶくぶく茶釜さんが、好きですよ)

(あ、ありがとう、)

 一体になっていると、相互の神経が接続されるように、情報伝達ができるようになっているが、隠し事ができなかったりする。特にモモンガ君は、記憶操作のスキルがあるから、あたしの記憶を読み取ることができるので、隠し事はまぁ無理だ。ただまぁ、モモンガ君は、よほどでないと、記憶を読み取ろうとしない、紳士だよねぇ。

 玉座に座り、命令を発する。

「待機」

「「はッ」」

 アルベドとセバスが声を発し、セバスは、戦闘メイドプレアデスと共に、階段下で跪く。アルベドが、壇上で玉座の右前に跪いて、ルベドが左前に跪く。ペストーニャが玉座後方にある控えの間との間で、待機している。

 

(終焉)

(楽しかったけど、もう少し、このままが良かったね)

(そうですね、ぶくぶく茶釜さん

 前にイベントを行うのに、外へ出たことがあったけど、どこに行ってもプレイヤを見かけることが少なくなった。広大なマップは、そのまま閑散とした、荒野になっているのが、本当に実感できてしまった。ただなぁ、泣きそうになっている、モモンガ君にとって、“YGGDRASIL”は、楽しかっただけでなく、自分自身の想いを叶えた場所だ。この一年くらいは、他のギルドメンバーと温度差が生じていて、モモンガ君の熱量が大きすぎて、他のメンバーには辛かったのかも知れない。かつては41名の小規模なギルドでありながら、十大ギルドの一つに数えられて、複数のギルド連合による大規模侵攻すら跳ね返したギルド、アインズ・ウール・ゴウン。課金前提のゲームであったから、課金していないギルメンは居なかったけど、モモンガ君の課金量は凄まじく、サーバー全体でも上位だったんだと思う。まぁ、最期の一ヶ月は、エロ莫迦な弟がトップだったと、愚弟がメッセージで自慢していた。今は、シャルティアとの最期の逢瀬を、愉しんでいるのだろう。まぁ、愚弟の場合は、今のような雰囲気には似合わないので、居ない方が良い。

 自分が現役プレイヤでありながら、戦っていた競技そのものが消えて、プレイを熱望しながら引退しなければならなくなった、哀しいアスリート、それがモモンガ君だ。私は、モモンガ君が好きで、サポートしたいだけだけど、今のモモンガ君を見ているのが、とっても辛い。

 モモンガ君は、両側に並ぶ旗を、玉座より見上げる。

「俺、タッチミー、死獣天朱雀、餡ころもっちもち、へろへろ、ペロロンチーノ、ぶくぶく茶釜、タブラ・スマラグディナ、武人建御雷、ばりあぶる・たりすまん、源次郎・・・」

 全員の名前を、モモンガ君が声を出して呼ぶ、私のところで小さく(はい)と応えることぐらいしか、私にできることは無い。

「楽しかった、楽しかったんだ」

 モモンガ君の言葉を聞いて、人型になった私の瞳から、少し涙がこぼれてしまった。

 

 時刻表示のデジタルカウント、(とき)(きざ)まれて、すこしづつ終焉に近づいていく。

 

「11:59:56」

「11:59:57」

「11:59:58」

「11:59:59」

「00:00:00」

「00:00:01」

「00:00:02」

「00:00:03」

 

 そして、世界が、変わった。

 




 ルベドの強さをシステムとして、他と異なるとされているようなので、こんな風に考察して創ってみました。あっているかどうか判らないですが、こんなNPCキャラはありだなぁと考えてみました。

 異世界に転移した場合、魂魄は人であるか否かで、
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