虹色クリスタルスカイ   作:通りすがりの邪教徒

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1期2話の内容に入ります。

それではどうぞ!


EP29 ミッションと誕生!2代目部長?

 

 

 

 翌日の昼休み。俺は現在お昼ご飯を食べ終え生徒会室のソファに座って中川さんと事務作業をしていた。

 今日がドアプレートを取り戻す作戦の日という事で上手くいけば良いのだけれど……。

 

 事務作業を進めていると外からノックの音が聞こえた。かすみか?それとも誰か用事かな?

 

「どうぞ!」

 

「失礼します」

 

 そう言い中に入ってきたのは予想外の人物であった。

 

「か、果林さん!?」

 

「こんにちは、遊星くん」

 

「……何のご用ですか?ライフデザイン学科3年の朝香果林さん」

 

「うっふふ、生徒全員の名前を覚えてるって本当なのね。じゃあ、優木せつ菜さんのことも知ってる?」

 

 果林さんがせつ菜さんを?いったいどうして……はっ!もしかしてエマさんの頼みか!親友のために協力するなんて……なんて熱い友情なんだ。

 

「ええ……」

 

「スクールアイドルに興味があって……でも誰に聞いても学科もクラスも分からないのよね?」

 

 それもそのはずです。何てったってせつ菜さんは果林さんの目の前にいますしね。

 

「同好会は優木さんとの話し合いの結果、廃部となりました。スクールアイドルの話なら彼女は会わないと思いますよ」

 

 と中川さんが言うと果林さんは俺が座ってる後ろに置いてある資料がたくさん入った棚の方をチラッと見る。

 ちょっと作戦的に狂ったけどちょうどいいぜ。俺はかすみにミッション開始のメッセージを送った。

 

「ご用件はそれだ……」

 

「きゃー!猫よー!」

 

「ん?猫?」

 

 中川さんが生徒会室の扉を開けるとはんぺんが中川さんの顔面に向かってDIVE!してきた。すまないはんぺん……そして璃奈。

 

「あっ!待ちなさい!」

 

 はんぺんは中川さんの顔から離れて逃げ出していった。

 

「追わなくて良いの?」

 

「追いますよ……それより、これをどうぞ」

 

 俺は棚の中から生徒名簿を出して果林さんへと手渡した。

 

「えっ?良いの?」

 

「はい、果林さんも自分なりに動いてるっぽかったので、俺も出来る限り動いてみますよ……なのでお願いします。それとこの事は内緒で」

 

「ええ、分かったわ」

 

 俺は果林さんと生徒会室へと出て行きはんぺんを追う中川さんの後をついていくことにした。

 

 

 

「はぉはぁ……見失ってしまいました。全く誰がこんなことを」

 

「すみません捕まえられなくて、でもはんぺんがなんで校舎の中に……(すっとぼけ)」

 

「おや?扉が開いてますね。誰かいるのでしょうか?」

 

 俺と中川さんが生徒会室の扉の隙間を覗くとサングラスにマスクをした不審者風のかすみがスクールアイドル同好会のプレートを手に持っていた。

 それを見た中川さんはこっそりとかすみの背後に移動した。

 

「何をしてるんですか……?」

 

「ひゃあああ!もう戻ってきたんですかぁー!?しかし、目的は果たしました。さらば!」

 

「あぁ……お待ちなさい!」

 

 かすみはプレートを持ったまま生徒会室から素早く去っていった。

 

「中川さん、きっとあの子は同好会の部室に行ったに違いありません!追いましょう!」

 

「そうですね」

 

 こうして俺と中川さんは部室棟へと向かうことになった。かすみよバレはしたがお前はよくやったぞ!グッジョブだ。

 

 

 

 ー ⁄/*イ`^ᗜ^リ ペカ ーー从cι˘σ ᴗ σ˘*ー

 

 

 

 部室棟の元スクールアイドル同好会があった部室前に行くとかすみが扉を見てから膝をついて絶句していたので何でだろう?と思い扉を見ると「ワンダーフォーゲル部」というネームプレートがセットされていた。

 

「普通科1年……中須かすみさん、何を言いたいかは分かっていますよね?」

 

「はわわわわ……ガクッ!」

 

 そう言い残して中川さんは去っていった。俺はこの子に聞きたい事があると中川さんに言い承諾を得て残ることにした。

 

「かすみ、お疲れさん。部室のことは残念だったな……でも目的の一つは達成したんだ。取り敢えず場所を変えようか?」

 

「うん……そうだね」

 

 俺は落ち込んでいるかすみと一緒に部室棟から離れて食堂へと移動することにした。

 ちょうど小腹も空いてたしケーキでも食べたい気分だったし。

 

「あれ?遊星くん、それにかすみさんも!」

 

「おお、しずくじゃあないか!どうした?」

 

「ちょっとお茶をしにね。かすみさん元気ないけどどうしたの?」

 

「……まぁ事情は席に着いてからにしようか?」

 

 2人は先に飲み物を買って席に向かい俺はブラックコーヒーとケーキを買い2人の席へと向かうとかすみが勢いよくコッペパンを齧っており、しずくが頭を撫でていた。

 

「んぐっ!あの意地悪生徒会長……!」

 

「怖かったね。でも生徒会室に忍び込んだりするからだよ?」

 

「いや、この件に関しては作戦を立てた俺が悪かったんだ。怖い思いさせたな……すまない!」

 

「ううん……ゆー介がかすみんのために考えてくれたんだもん。寧ろありがとう!」

 

「部室……無くなったんだ……」

 

「こうなったら徹底抗戦だよ!しず子!」

 

「あはは……気持ちはわかるよ。せつ菜さんには相談した?」

 

「する訳ないじゃん!そもそも部室以外で会った事ないし!」

 

 そりゃそうだ。四六時中せつ菜さんの姿でいれば中川さんがせつ菜さんってバレるのも時間の問題だからね。

 すると足音がこちらに聞こえてきたのでその方向を向くと演劇部の部長さんがやって来た。

 

「おお!部長さん、どうも!」

 

「こんにちは、星野くん!これ申請書ね?」

 

「提出ありがとうございます!」

 

「しずく、そろそろ行こっか?」

 

「あっ、はい!……ごめんなさい。演劇部の稽古に行かなくちゃ。後でまた連絡するね?」

 

「あっ……ちょっと!」

 

 しずくが演劇部の用事で行ってしまったので俺とかすみは学校のコンビニへと移動して課金カードを買った後にスマホ内にチャージした。

 かすみはというとまたコッペパンを勢いよく齧っていた。

 

「んぐっ!しず子の薄情者ー!」

 

「まぁまぁお茶でも飲んで落ち着けや」

 

「あ、ありがとう」

 

「ねぇ他の人には連絡したの?」

 

「したんだけどエマ先輩も彼方先輩も連絡取れないの……」

 

「そっか……」

 

「こうなったら、かすみんが部長になるしかないね!」

 

「まぁ……心のままにやってみなよ」

 

 同好会の件について話し合っていると見慣れた知り合いが偶然前を通りかかった。

 

「スクールアイドルってどうやってなるんだろう?」

 

「スクールっていうくらいだから部に入らないとダメなんだろうけど……」

 

 するとかすみが立ち上がり2人の女の子の肩を掴んだ。

 そう……俺の従姉弟のゆー姉と幼馴染のあゆ姉である。

 

「せんぱ〜い!スクールアイドルにご興味があるんですか〜?」

 

「「ん?」」

 

「よっ!2人とも!」

 

「遊星!?」

 

「遊星くん……何で!?」

 

「あれ?ゆー介ってこの先輩達と知り合いなの?」

 

 かすみが戸惑っていたので一旦落ち着かせてお互いに自己紹介をすることになった。

 この2人は俺の従姉弟と幼馴染だと紹介するとかすみは「成程!」と納得してくれた。

 

「かすみんはスクールアイドル同好会2代目部長のかすみんこと中須かすみでーす!」

 

「スクールアイドル同好会!?私、高咲侑です!」

 

「上原歩夢です。でも同好会って廃部になったんじゃ?それと遊星くんってこの子とはどんな関係なの?」

 

「同好会に行った時に知り合ったんだ。言いそびれたんだけど……実は俺、作曲として入ってくれないかってせつ菜さんにスカウトされたんだよね」

 

「えっ!作曲!?遊星って音楽出来たっけ?」

 

「昔からオタク趣味のひとつでピアノをしててね。音楽室で偶々せつ菜さんに出会ってそこでな。それとこの前ライブでせつ菜さんが歌った曲は俺が作ったんだ」

 

「「えっ……えぇぇぇぇ!?」」

 

「遊星が……あの曲を!?」

 

 俺の口から衝撃のカミングアウトをした瞬間2人は口を開けたまま一瞬だけ固まっていた。

 

「うん、小学生のころに作って歌詞も自分で考えたの。驚いた?」

 

「当たり前じゃん!あんなに凄い曲を私の従姉弟が作っちゃうなんて……ってもしかして遊星って同好会の一員だったの!?」

 

「いや、違うな。俺はあのライブの時までは同好会の一員じゃ無かったんだ」

 

「じゃあ何で遊星が作った曲をせつ菜ちゃんが?」

 

 俺は今までのことを2人に説明した。俺がスクールアイドル同好会にスカウトされたこと。ライブを見てスクールアイドルの凄さを知ったその瞬間に入るかどうかを考えると言ったこと。

 せつ菜さんた達を応援するために曲をプレゼントしたこと。そしてライブを見て心が躍り、スクールアイドル同好会に入りたいと思ったことを包み隠さず話したのだ。

 

「でもあの時2人を同好会までに案内して、中川さんの口から同好会が廃部になったって聞いて、めっちゃ動揺してさ」

 

「そうだったんだ……」

 

 俺が話してる間にかすみはお近づきの印としてゆー姉とあゆ姉にコッペパンを渡して食べながら聞いていた。

 

「それにしても、あゆ姉がスクールアイドルやりたいとは驚きだな。どんな進展があったんだ?」

 

「まぁ、色々あったの。色々と……」

 

「そっか、まぁ何はともあれ俺もあゆ姉を応援するよ!」

 

「ふふっ、ありがとう!」

 

「じゃあ、ゆー姉もスクールアイドルに?」

 

「ううん、私はアイドル志望じゃなくて歩夢を応援したいんだ!」

 

「それって専属マネージャーって事ですか?」

 

「えっ?そうなのかな〜?」

 

「ずるいです!それなら、かすみんの応援もしてください!スクールアイドルとしてはかすみんの方が先輩ですからね。部長には絶対服従ですよ♪」

 

「分かったよ。中須さん」

 

「もっと気軽に読んでくださいよ〜!」

 

「だったらかすかすだね?」

 

「んあ!かすかすじゃなくてかすみんです!」

 

「中須かすみだから、かすかすかなって?」

 

「もう!かすみんって散々アピールしてるんですからそれでお願いしますよ……なんだかゆー介と初めて会った時のこと思い出しました」

 

「アピールだったんだ……それよりゆー介って遊星のあだ名?」

 

「そうだよ。だから俺もこいつのことあだ名で呼ぼうと咄嗟に思いついたのがかすかすでね。あの時はめっちゃ怒られた気がするよ」

 

「あはは……そうなんだ……」

 

 

 

 ーー ⎛(cV„Ò ᴗ ÓV⎞ー @cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ ーー

 

 

 

「あっ!そう言えばこの後バイトがあったんだ。3人ともゴメンだけど俺はここで!」

 

「えぇー!?この後は練習場所を探して、自己紹介動画を撮る予定だったのに!」

 

「悪いけど何かあったら連絡してくれないかな?大丈夫!俺はいつでもかすみの味方だからね。じゃあまた明日」

 

「うん、バイト頑張ってね。遊星くん」

 

「あとは任せて!」

 

 

 

 俺は今日この後も一緒にいられないことを悔やみながらバイト先へと向かった。

 到着して着替え終えて更衣室から出ると隣の女性用更衣室の扉が開き彼方さんと出るタイミングが偶然一緒だった。

 

「どうも、彼方さん」

 

「やっほ〜。遊星くん、今日も頑張ろー!」

 

「あの、彼方さん、帰る時にお話があるんですが宜しいですか?」

 

「うん、良いよ〜♪」

 

 

 

 バイトから暫く時間が経ち、俺と彼方さんは更衣室で着替えて美冬さんに挨拶をしてから外へと出る。

 

「それで話って……同好会のことかな?」

 

「はい、その通りです。話は全てかすみから聞きました」

 

「ごめんね。休止になったの言い出せなくって……」

 

「いえ、俺も彼方さん達と同じ立場だったらそうしてたかもしれませんし……謝らないでください」

 

「それで、かすみちゃんは元気にしてる?」

 

「最初は落ち込んでましたが今は同好会を復活させるぞ!って前向きに頑張ってますよ。俺も協力してるので安心してください」

 

「ほっ……良かった〜。彼方ちゃんはそれを聞いただけでも一安心だよ〜」

 

 彼方さんの不安が晴れて良かった。でもこの人はまだ悩みを抱えてるに違いない……そうせつ菜さんのことだ。

 

「彼方さんはまだスクールアイドル諦めてませんか?」

 

「もちろんだよ。それにせつ菜ちゃんにも戻ってきてほしいって思ってるし!」

 

「そうですか……実は俺お披露目ライブを見て夢が出来ました。それは俺たちが作った音楽でみんなを笑顔にすることです!だからそのためにも同好会だけじゃない……せつ菜さんを絶対に連れ戻しましょう!」

 

「遊星くん……うん、そうだね。よ〜し!ここはお姉さんとして一肌脱ぎますか!彼方ちゃんでも出来ることの精一杯をやるよ〜!」

 

 彼方さんのやる気ある声を聞くとなんだか頼もしい限りだ。

 

「遊星くん、彼方ちゃん達のためにありがとうね〜。ぎゅー!」

 

「うぎゃあ!抱きつくなぁ!当たってますからー!」

 

 

 

 やっぱ……大丈夫かな?

 

 

 





果林さんにこっそりと協力した遊星くん。これも会長のためだ。

はんぺんにはお礼として後で結構良いキャットフードを買ってあげました。

今回は自己紹介を撮るところは割愛させていただきました。理由は長くなりそうだったからです。

そして侑と歩夢に今までの全てを打ち明けた遊星くんに2人はかなりの衝撃を受けたそうです。

次回もお楽しみに!
感想欲しいな……

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