【カオス・ギャラクティックマルク】
ノヴァの残骸に加え、銀河最強の剣士の亡骸をも取り込んだ道化師の成れの果て。
完全に生気を失い、暴走するだけの力の塊に抗うことはできるのか?
カオス・ギャラクティックマルク…。
かつてカービィから「マルク」という、カービィを騙し、ポップスターから全宇宙を支配しようと企んだピエロの話を聞いた。
その道化師は、結局は魂までカービィに完敗し、脅威は消え去った……と、言われていた。
しかし……。
『ケヒヒヒヒ!!』
「剣が当たらぬ……」
「動きが読めませんわ…!」
「あの白き剣士の力をも取り込んだか…これは苦しい戦いになるぞ…」
不規則にワープと攻撃を繰り返すギャラクティックマルク…3人がかりでもそれぞれなんとか避けるのに必死な状況だった。
「…もはや虹の剣では間合いに入ることさえ困難だな…」
その時、ギャラクティックマルクは体を真っ二つにして中央にブラックホールを作り出した…!
僅かな油断を突かれた俺は、その圧倒的な吸引力に吸い込まれて…。
「スージー!危ない!!」
マルクに吸い込まれながら、スージーのリレインバーを力強く遠くへ蹴り飛ばすメタナイトの姿が見えた…。
そして蹴りの反動により、メタナイトもこちら側に……。
「メタナイト様!?メタナイト様ー!!」
⭐︎
ブラックホール内……。
「ぐああぁぁぁ……!!これは…!!!」
「くっ…!!ここが正念場だ……うあぁぁぁっっ!!」
全方位から鋭い雷や燃える様な熱、凍てつく氷のような攻撃が降り注いでくる。
「こんな…化け物……勝ち目はあるのか…がぁっ!」
「今は耐えるんだ……話はそれから…うぅっ!!」
地獄のような攻撃は、想像を絶する時間、続いた…。
⭐︎
ドンッ!
「う…ここは……」
「……うん…?」
「やっと……帰ってきたぁぁ!心配したんだから…!!」
…どうやら、ブラックホール攻撃は終わり、外へ戻ってこられたようだ。
「…なかなか、凄まじかったな…」
「あぁ…だが、ギャラクティックマルクは未だ現在だ…。またあれがきたら、もう無理だろう…」
とその時、スージーが口を開いた。
「ワタシに考えがあるわ…少しだけ、時間を頂戴」
「…それに賭けよう」
「……時間稼ぎは任せろ」
スージーは、何やらリレインバーの端末を操作し始めた。
「…ちなみに、何をするつもりだ」
「封印していたあのシステムを、起動するわ」
「……まさか…?」
「…時空転移プログラム。これが最後の手段よ」
なんだかよくわからないが、スージーとメタナイトの迫真の表情から推すに、とても重要なシステムを起動しようとしているらしい。
ともかく我々は、スージーに攻撃が及ばぬように、マルクに攻撃を続けた…。
「……そろそろ、限界だ…」
「…情けないが、私も…」
「……あともうちょっと………キタ!いくわよ、おいで!!戦艦ハルバード!!」
「なっ…!?」
スージーの頭上に大きな星形のワープホールが開き、そこからメタナイトの所有する巨大戦艦、ハルバードが現れた!
「なぜ、私のハルバードを…」
「…あの狂ったキカイを止めた時と同じよ。この船を、信じるわ」
「…わかった。二人とも、乗れ!」
言われるままに、ハルバードに乗り込む。
すると、メタナイトは何かを閃いたのかこう言った。
「マター。その虹の剣を貸してくれないか」
「あぁ、預けよう」
「感謝する。では行くぞ!」
虹の剣を受け取ったメタナイトは、ハルバードの甲板に空いている鍵穴のような穴に、虹の剣を突き刺した。
すると、ハルバードが虹色に輝き出した!
「おぉ、これは…」
「戦艦ハルバード・スーパーレインボーですわ!!」
「…これで決めよう。レインボーバスター!!!」
ハルバードから放たれた七色の弾幕が、ギャラクティックマルクを貫いて…。
『ギャァァェェェェェ!!!』
耳をつんざく悲鳴が聞こえた後、遠くへと飛び去っていってしまった。
「…逃げたぞ」
「逃すか!ハルバード、最大出力で追いかけるぞ!!」
⭐︎
「そろそろ追いつきそうなものだが…あ、あれは…」
「…これは…銀河の果ての大彗星…?」
ギャラクティックマルクを追いかけている内に、どうやらギャラクティック・ノヴァを発見したようだ。
「やっと見つけましたわ…!そうしたら、後は…」
その時だった。
もはやボロボロのギャラクティックマルクが、ノヴァに飛び込むようにぶつかっていったのだ。
ドォン……!!
そうして、銀河最強の道化師、カオス・ギャラクティックマルクと、銀河の果ての大彗星、ギャラクティック・ノヴァは……爆散した…。
「…なんだと…」
「くっ…迂闊だった…!」
「あ…あぁ、そんな……」
倒れ込むスージー。
…だが、メタナイトはスージーにこう語りかけた。
「……夢の泉だ」
「…え?」
「銀河に点在する星々の中には、『夢の泉』と呼ばれるパワースポットがいくつか存在している星がある。それを巡ることで、ノヴァを復活させることができる」
「…夢の、泉……」
「私たちは、そこまで付き合うことはできないが…。…応援している。カンパニーの繁栄と、スージー、キミの夢を」
「メタナイト……」
…そして、スージーはメタナイトに抱きついた。
「……ひと段落ついたら、またプププランドに遊びに来るといい。…押し売りセールスはごめんだが、な」
「…ありがとう、メタナイト…」
「…さあ、私たちも行かなくては。…さらばだ、スージー!」
そう言って足早にハルバード艦内へ引っ込んでしまったメタナイト。
「……メタナイト」
「照れ屋さん、ですわねっ!」
「全くだな」
「…そうだ、ダークマターさん…これ、お近づきの…いえ、おともだちの印……ですわ!」
スージーは、何かを差し出した。
「これは…?」
「ワタクシの名刺ですわ。…あの……感謝、致しますわ」
「こちらこそ。ありがたくいただこう。…それにしても…キミたちは、良い関係だな」
「うふふ…。…そ、それでは、またお会いする日まで、さらば、ですわ〜!」
「あぁ、また会おう」
スージーはリレインバーに乗り込み、夢の泉を探すため、どこかへ飛び去っていった。
⭐︎
ハルバード艦内。
「メタナイト、顔が赤いが」
「なっ…!そんなことはない!」
「……これが、羨ましいという感情なのか…?」
「…何か言ったか?」
「なんでも、ない」
「それで、これからどこに向かえばいいのだろうか」
「……それについてだが、何やら謎の要塞が見えるのだが」
「…本当だな。……ん…?」
「どうした」
「……同族と同じ、あの気配が僅かに…」
「本当か。では向かうとしよう」
なんだ、あの暗黒要塞は…?
RBP&USDX編でした。スージーとメタナイト、イイですよね。僕は好きです。
さて、次回からはいよいよスタアラ編に入ります。それではまた!