【ダークメタナイト リターンズ】
褪せ色のディメンションミラーから生まれた、メタナイトのカゲ。
自我も意志も、剣士の矜持すら失った紛い物の剣士の瞳は何を写すのか…?
【きせきのハンマーアックス】
「もう一人の下界の勇者」が、悪しき鏡を打ち割るために振るったハンマーの力がフラン・キッスに届いた。振り下ろせ、今再び悪鏡を砕くため!
「惑星エッガーズまではまだかかりそうか」
「いや…もうまもなくだ。しかし…」
「あぁ。…まあロクなことにはなっていないだろうな」
惑星エッガーズへ向かう戦艦ハルバード。
「だが…もしまた凶悪な輩が暴れているとなれば、見過ごすわけにもいかない」
「それもそうだがな…。…着陸するぞ、ここが惑星エッガーズだ」
ハルバードはエッガーズに到着した。
⭐︎
惑星エッガーズ。
「寂れた工業地帯か…?」
「…エッガーズ…ハッ!何故今まで気がつかなかった…」
「どうした、メタナイト」
「かつてハルカンドラを訪れた際、『エッガーエンジンズ』という、ここによく似た工業地帯があった。きっとここも……」
「…なるほど。しかし今回の目的はもう一人の三魔官の救出だ、先に進むか」
「…それもそうだな」
ガタン……ガッシャン…。
ガタガタ…ドォン…ドォン…。
あちこちから聞こえて来る機械音。
「人の姿は見えないが、機械だけは動いているのか」
「異様だな。この機械を作った人々はどこへ…?」
そして我々は、謎の工場のような建物の中へと足を踏み入れた。
「おーい…誰かいないか」
ウィーン…ガシャ……ガシャ…。
声を出しても、返ってくるのは無機質な動作音だけだ。
「…本当にこんなところに三魔官とやらはいるのだろうか」
「…あくまで、ここを訪れてから音信不通…というだけだからな…」
そして更に奥へと進むと…辺りから、謎のプレッシャーを感じるようになった。
「メタナイト…この辺りから、何か…感じないか?」
「…あぁ。確実に、何かあるな」
進んだ先にあったのは…。
「これは…?」
「…星形の穴……アナザーディメンションに通じるワープホールに似ているが…」
「…この中から、ジャマハートの気配を感じる」
「……入ってみるしかない、か」
我々は渋々、星形のワープホールへ飛び込んだ。
⭐︎
「…ん?」
「…妙だな」
穴をくぐった先…。
「特に何も…変わっていない…?」
「あぁ…何故だ、ここはアナザーディメンションではないのか…?」
その時、騒々しい声がした。
「ちょっと!誰かいるの!?」
「このパターンは」
「…三魔官はあんたか?フラン・キッスの頼みで探しにきた」
「キッスちゃんが!?」
そして現れたのは…赤い短髪の女剣士だった。
「アタシはフラン・ルージュ!キッスちゃんと同じ、三魔官の一人よ!!」
「…元気なのはいいが、フラン・キッスはとても心配していたぞ」
「それは本当に申し訳ないけど…ここから出られないからどうしようもないもの、…もしかしてあんたたち、アタシを助けにきてくれたってことかしら?」
「…まあ、そうなるな」
「だったら話は早いわ!あっちの方で変なデッカいロボットが暴れてて困ってんの、一緒に戦ってよ!」
「…行こうか、メタナイト」
「…変なロボット…?」
⭐︎
ルージュに連れられ、工場の屋上のような場所に出た。
「あれよ、あのデッカいの!!」
ルージュが言う先には…確かに巨大な、赤いメタリックなロボットが暴れ回っていた。
「あのロボットは…いや…?」
「…そもそもなのだが、どうしてキミはこんなところにいるのだ」
「ハイネス様の命で、ここには研究のために重要な資料があるって言われたから探しにきたのよ」
「ハイネス様…?」
初耳の名前に首を傾げるメタナイト。
「ジャマハルダのボスで、アタシたちの命の恩人よ!知らないの?」
「あぁ…初耳……いや」
その時、俺の中で何かが引っかかった。
「どこかで、聞いたことが……」
「マター…?」
「流石ハイネス様ね!…それはともかく、この星を探索していたら変な穴があるじゃない、そして飛び込んでみたら…出られなくなっちゃうし、変なロボットも暴れてて探索どころじゃないし…」
「…まあ、ともかくあのロボットを倒せば何か変わるかも知れぬということか」
「そうなんだけど、あのロボットは強いわよ。切っても斬ってもまるで効いてないみたいだし…」
「……あの偽りの鏡の国のようだな」
「…あぁ、その理屈でいくと通常攻撃はロクに効かないかもしれん…」
「何の話してんのよ!……って、あんたたち二人とも剣士なの?…あのロボットに剣は全然効かないのに…!」
そんなこと言われてもな。
「…ここは、かつてローアに乗って訪れた地によく似ている。マター、ローアのスフィアから何か力を感じたりはしないか?」
メタナイトに言われ確認したところ…。
確かに、「ローアのエナジースフィア」から光が放たれた!
「…流石、メタナイト」
放たれた光はルージュの持つ炎の剣へ直撃し、そして…。
「アタシの剣が…!?」
ルージュの体の三倍はあろうか、と言うほどに剣が巨大化した!
「ウルトラデッカいわ!?」
「ウルトラソードか…!そのサイズならば、おそらくあのロボットとも渡り合えるぞ!」
「よっしゃあ!いっくわよお!!」
フラン・ルージュは近くの瓦礫を軽快にジャンプし、巨大ロボットの頭部目掛けて…。
「たやぁぁっ!!!」
思い切り、振り切った…!
巨大ロボットは真っ二つに斬れ、大きな音を立てて倒れ、沈んだ…。
⭐︎
「あら?剣の大きさが戻ったわ」
「スフィア一個では一度が限界なんだろうか…まあ、今回はそれで片付いたわけだし、ローアに感謝だな」
「…ありがと、あんたたち!」
「どういたしまして、だがここから出るのにはどうしたら…?」
「あ!あそこ見て!」
ルージュが指差した先に、入ってくる時に通ったワープホールと似たようなものがあった。
ちょうどロボットが倒れた足下に穴は空いている。
「…ふむ、では戻ろうか」
我々はワープホールから、元の惑星エッガーズへと帰還した…。
⭐︎
「しかし…あのロボットは一体何だったのだろうか」
「かつて戦った、HR-D3というロボットに似てはいたが…よくわからないな…ルージュ、キミは何か知っているか?」
「えっ?い、いや…アタシは」
「私が答えよう」
突如、頭上から声がした。
「誰だ?」
「リーダー?何故ここに…」
そこには、槍を持った金髪の女性…おそらく、三魔官の最後の一人…がいた。