「ロム、ラム、私、女神やめてヒップホップで食べていくことにしたわ」   作:烊々

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「ロム、ラム、私の女神やめてヒップホップで食べていくことにしたわ」2

 

 

「今日も読書日和ね。仕事を早々に終わらせたからあとは自由よ。自由の女神だわ」

 

 pppppp

 

「何よ今から読もうって時に……もしもし?」

 

「……あ、久しぶりね。ホワイトハーツのみんなは元気してる? あぁ、今はパープルハーツだったっけ?」

 

「え? 明日ライブなのにボーカルが脱退した? 仕事のサボり過ぎで教祖に引っ張られて? 何やってるのよあのバカ女神……」

 

「バカ女神っぷりでは私も負けてない? 言うじゃない。そういうとこ好きよ」

 

「私にボーカルをやれ、ということでしょう?」

 

「……良いわ。そろそろ文学だけじゃなくて、音楽にも触れたいと思っていたところよ」

 

「プラネテューヌのスタジオでリハーサル? わかった。じゃあ、今から向かうわね。それじゃ」

 

「……ロム、ラム、私女神やめてヒップホップで食べていくことにしたわ……明日だけね」

 

「お姉ちゃん頑張ってね!」

 

「明日のお仕事はわたしたちで頑張るから……!」

 

「ふふ、期待してなさい。プラネテューヌに音楽の旋風を巻き起こすわ」

 

 

-数分後-

 

 

「久しぶりね。こんなに早くあなたたちとまた音楽をやれるとは思わなかったわ」

 

「歌えるか、って? 愚問ね。脱退した後も、あなたたちの曲は全部聴いていたし、もし私が歌うなら……って感じで練習してたのよ。相変わらずみんな演奏のレベルが高くて聴いてて楽しいわ」

 

「でも、新ボーカルがイケてないわね。ネプテューヌより私の方が上手い」

 

「え、MC? やるの? 私の頃はやってなかったでしょ?」

 

「演奏しまくりで疲れるからって前のボーカルが入れたら好評でライブの度にやることになったってこと? ネプテューヌめ……」

 

「……まぁ良いわ。私なら余裕よ。女神を舐めないでちょうだい」

 

「さ、早速リハーサルを始めましょう」

 

 

-翌日-

 

 

「……さて、そろそろ本番ね。緊張? してないわ」

 

「それより、今日のライブはこんな小さいとこでやるのね」

 

「見覚えがないか、って? ……あ」

 

「そっか。ここって、私たちが初めてワンマンライブをやった小さなライブハウスだったわね」

 

(まさか、このタイミングでネプテューヌが抜けて私が呼ばれたのは…………全く、粋なことしてくれるじゃない)

 

「さ、行くわよ」

 

「パープルハーツ改めホワイトハーツ。一夜限りの復活といこうじゃない」

 

 

-ライブ-

 

 

「久しぶりね、ファンのみんな。元ボーカルのブランよ。私のこと覚えてるかしら?」

 

\ 歓声 /

 

「ふふ、ありがと。みんなも元気にしてた?」

 

\大歓声/

 

「今日は現ボーカルが出れなくなったってことで、急遽私が歌うことになったわ。みんな、楽しんでいってね」

 

\超歓声/

 

「〜♪」

 

「〜♪」

 

「〜♪」

 

「……ふぅ。さて、MCタイムね」

 

「私がボーカルやってた頃は無かったんだけど、いつのまにかライブの恒例になってたらしいわね」

 

「何を喋ろうかしら?」

 

「そうね……今まで、色々あったわね。いやあったんだけど、時間軸が統合された結果無かったことになったというか……うん、この話はやめましょう」

 

「とはいえ、何が起こるか分からないこのゲイムギョウ界で、また生きてみんなでここに集まれて嬉しいわ」

 

「そうだ、ここにいるみんなって、どこ出身なの? やっぱりプラネテューヌ?」

 

「ラステイション生まれの人手挙げて? あ、結構いるわね」

 

「リーンボックスは? あら、こっちも結構いるわね」

 

「じゃあルウィー! ……って、なんで一番少ねえんだよ! 私の国だぞ!」

 

\笑い声/

 

「……ったく、まぁ、何が言いたいかっていうと、好きな音楽が同じだからって理由で、国籍、信仰が違うみんなが同じ場所にいる。音楽って、それができるパワーがある。これって凄いことだって、私は思っているわれ

 

「その中でも私がヒップホップが好きな理由は……ライブに来るようなファンのみんなはもう知ってるわよね? だから、みんな今日はとことん盛り上がりましょう? 一人残らず楽しませて帰るわよ」

 

\歓声/

 

「……こんな感じでいいかしら? MCってしたことないんだもの」

 

「さ、そろそろ休憩も済んだでしょ? 次の曲行くわよ」

 

 

────

 

───

 

──

 

─

 

 

「ふぅ、ライブ楽しかったわね。呼んでくれてありがとう」

 

「そうね、このままあなたたちと音楽やり続けるのも悪くないけど、私には帰る場所があるから。ていうか私をクビにしたのあなたたちだし」

 

「まぁ、困ったらいつでも呼んでちょうだい。あなたたちのためなら、ゲイムギョウ界の裏側からでも駆けつけるわ」

 

「あと、早くボーカル見つけなさいよ。ボーカル不在のグループってかっこつかないでしょ」

 

「それじゃ」

 

 

-数ヶ月後-

 

 

「仕事に追われてる時って、どうしてこんなに読書が捗るのかしら。おかげで仕事が進まないわ」

 

 pppppp

 

「ん? ……もしもし」

 

「あぁ、あなたたちね。久しぶり。調子はどう?」

 

「え? ライブ直前なのにまだボーカルが加入してない? ボーカルいないのにライブやるって決めたの? あなたたちって割とイカれてるわよね。音楽家って感じで好きよ」

 

「はぁ……しょうがないわね。任せなさい」

 

 

 

 

 

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