べあもりの冒険譚   作:渡口七海

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べあもりの過去の話をめっちゃめちゃに妄想してみた。反省はしてない


第1話 伝説の……なんだこれ?

「刺激が足りん」

 

薄桃色の髪をゆらゆらと揺らしながら少女はぼそっと呟いた。

 

今は森の中、凡そ少女には似つかわしくない長剣を手に持ち、相対するは既に息絶えた魔物。

 

はぁー、と息を吐くと少女は魔物から討伐証明部位を切り取り、可食部を適当に取って袋に詰めると魔物の亡骸に背を向けた。

 

「あー、この生活も飽きたなぁ……なんて言っても、両親はもういないし、身寄りもないから、冒険者稼業はやめられないんだけど」

 

とぼとぼと歩きながらも周りに注意は向ける。森の中は視界も悪く、いつ襲われるか分からない危険な場所。

 

人は簡単に死ぬ。そんなことは両親の死で重々承知していた彼女は五体満足で帰ること、そしてなにか楽しいことはないか、いつもその2つしか考えていなかった。

 

「とりあえず帰ってギルドで報告したら何か美味しいもの食べようっと……」

 

森の出口を目指しつつ、少女はそんなことを呟くのだった。

 

 

「……はい、確かに。では、報酬です」

 

「あい。どうもありがとー」

 

ギルドに戻ってきて討伐証明部位を受付に渡す。事務的な作業も終わり、報酬のお金も手に入った。

 

少女がそのまま去ろうとすると何やら依頼ボードの方が騒がしい。

 

「んー……? なんだろ、あれ」

 

興味のままにその人ごみへと近づくと人々の目線は1枚の依頼書へ向いていた。

 

「あ、ちょっといいですか?」

 

「んん? あぁ、べあもりちゃんか」

 

「はい、べあもりです。 あれ、何があったんですか?」

 

「あー、なんて言うかね、変な依頼が張り出されてんのよ。古代の遺跡がどうのこうのって」

 

「古代遺跡ぃ? いや、この周辺にそんなもん無かったはずだけど、なんで?」

 

べあもり……と、呼ばれた少女は訝しげに顔をしかめ、質問されたおっちゃんも困り顔である。

 

「まぁ、俺もよくわかんねぇよ。気になるんなら受けてみりゃいいじゃねぇか」

 

「あー、そうね、確かに。うん、受けてみる! ありがと!」

 

そう言ってべあもりは人ごみへと突っ込んでいく……が、中々依頼ボードへは近づけず……

 

「……うん、後にしよ」

 

しばらくして諦めて、一旦、腹ごしらえをすることにしてギルドを後にするのだった。

 

 

べあもりゆるも。 それが少女の名前である。魔法剣士というかなり珍しいスタイルで戦う彼女は基本的にソロでの活動をしている。腰まで伸びる髪、頭の横には赤と黒の熊をつけている。そこからも伸びるツインテール。そんな外見。

 

彼女は人に合わせるのが苦手であり、ソロの方が楽だと考えている。まぁ、周りも正直、べあもりの戦闘スタイルが独特すぎて合わせるのが難しく、あまりパーティーを組もうという考えを持とうとはしない……というか、しなくなった。

 

言ってしまえば、彼女はかなりの美少女で、胸も大きい。そして身長はちょっと低めで、モテる外見はしているのである。なので、最初の頃はその手の目的の男からパーティー勧誘はよくあった。

 

まぁ、いざ一緒にクエストをやって見ると単独行動に奇抜な行動のオンパレード。とてもじゃないが、一緒に仕事なんてできる状況にならなかった。

 

そんなこんなで一人、また一人とべあもりを誘う人は減っていき、今ではほぼソロで活動をしているというわけだ。

 

しかも、ソロなのにこのべあもりという女はかなり強い。遠近両刀の魔法剣士というジョブは、油断さえしなければ大抵の魔物と渡り合えるレベルで洗礼されており、冒険者ランクは堂々のA(上から2番目)である。

 

だから、一目は置かれている。しかし、寄り付く人もいない、そんな彼女は今日も気ままに日々を過ごしているのだった。

 

 

 

「さーて、そろそろ空いたかな?」

 

食事も済ませ、適当にぶらぶらしてギルドに戻ってきたべあもり。かなり時間を空けたので、依頼ボードの周りの人はまばらになっていた。

 

べあもりはまっすぐ件の依頼書の前に行き、その内容にざっと目を通す。

 

『古代遺跡の調査 場所 世界樹の森 最深部

 

報酬 遺跡において見つけたもの全て

 

つい先日見つかった遺跡の調査をお願いします。地震による地形変化により見つかった物で、中にはかなり強力な魔物も居るようです。

遺跡がどの時代のものなのか、等の分かる品を持ち帰ることで依頼は達成とします。

持ち帰ったものはこちらで一時的に預かりますが、調査が終わり次第、お返しします』

 

「は……? 何これ、全然メリットがない……」

 

遺跡から持ち帰った物が歴史的価値を持っていようが、金銭的価値があるかは分からない時点で危険な割にメリットが少ないのだ。

 

が……

 

「けど、最近、刺激足りなかったし……受けようか……な?」

 

冒頭で呟いていた通り、今のべあもりは刺激を求めている。メリットが少ないなど、瑣末な問題だった。

 

 

数日後……

 

「ここ?」

 

地図を片手に、遺跡にたどり着いたべあもり。道中に関してもかなりの苦戦を強いられ、うっわーとか思っていたが、ようやく目的地について少し安堵の表情を見せた。

 

問題の遺跡は地面の亀裂から入口だけが覗いていて、そこには古代文字が所狭しと並んでいた。

 

しかし、その扉は固く閉ざされており、どうやって開けるのかは特に記されていなかった。というよりは、おそらく古代文字で書いてあり読むことが出来そうにな……

 

「あれ? この文字、どこかで見覚えが……」

 

べあもりは記憶を探る。昔、どこかで見たはずなのだ、この文字を。

 

「あ、これ、おばあちゃんちにあった本に載ってたやつだ」

 

それはかなり古い記憶の話である。 べあもりはおばあちゃん子でよく家に遊びに行っていた。 そこで読んでいたのは異世界を題材にした話? というか本。

 

その中にはよく分からない古代文字が書いてあった。

 

「確か、そこに書いてあったのは……『汝、彼の地を望むか。さすれば証を示せ、異界の扉は開かれん』だっけ?」

 

その言葉を口にした途端、扉が光を放つ。

 

「えっ!? な、な、なになになに!?」

 

驚いたべあもりが飛び退くと、扉がごごごご………という音を響かせながら開く。

 

ぽっかりと穴を開け奥の空間へと誘うように、扉は完全に開かれた。

 

「えぇ………なにこれ……… まぁいいや、先に進もうっと……… 」

 

困惑をしつつもべあもりはゆっくりと遺跡へと立ち入っていくのであった。

 

 

「……おかしい」

 

べあもりは遺跡の中を進みながら呟く。

 

何がおかしいのか、と言うとそれはもちろん『依頼書』である。

 

まず、依頼書は遺跡の中に入れる前提で書かれていた。

 

しかしながら、この遺跡に入るには古代文字の知識に精通していなければ扉を開けることすら出来ない。

 

それを依頼書に記載してないのはおかしい。

 

調査の依頼なのだから、中に入れる人をしっかりと選別して雇わなければ意味が無い。

 

ちなみに扉はべあもりが中に入ると自動的に閉まってしまった。

 

中からは扉の脇にあるスイッチを押すことで開けることができるらしい。

 

更におかしいのが「中に強力な魔物がいる」という一文だ。

 

これはとどのつまり、依頼者は中に入ってそれを確かめることが出来た………ということになる。

 

なぜなら、扉を開けることが出来なければこの遺跡内の魔物のことなんてわかりっこないのだから。

 

まぁ、魔物がいるというのが嘘である可能性は否定できないのだが………

 

この遺跡、どうも奥に行けばガーディアンのような魔物が存在しているというのが、何となくわかってしまう。

 

魔力の流れがおかしいのだ。

 

奥の方から淀んだ空気のような塊が押し寄せてくるような感覚、明らかにボス級の魔力を感じる。

 

大きな力の胎動が奥の方から響いてくるような、そんな流れ。

 

よくあるダンジョンのボスの魔力の流れと似ているような、そういう感覚をべあもりは遺跡に入ってから肌で感じていた。

 

「遺跡って言ったらやっぱりゴーレム系? ここは結構古い遺跡だし、下手するとアダマンタイトゴーレムとか居そうだから嫌だな……」

 

ゴーレム系の魔物は遺跡や古い地層のある場所で発生する。

 

数千年単位で稼働し、コアを破壊するか体のどこかに存在する刻印を破壊、もしくは文字を書き換えない限りはほぼ永遠に動くとされている。

 

古の魔法使いが自分の研究を守るために配備したゴーレムが稼働し続けているもの主で自然発生することはほとんどない。

 

ダンジョンに発生しているゴーレムもそもそもダンジョンが魔法使いの住処だったもの、若しくはその住処に繋がる道、ということが多いために稼働していることがほとんどだ。

 

また、ゴーレムには種類があり、身体を構成する金属によって攻略難易度が大きく変わる。

 

普通の土塊ならそこまで大きな問題は無いが、魔導鉱石や魔導金属で構成されていた場合はかなり面倒くさい。

 

アダマンタイトは比較的一般でも流通している魔導鉱石だが、ゴーレムの身体を構成する量となると話は別だ。

 

そもそも、アダマンタイトはダンジョン等で魔力を長年浴び続けた石が変化した物質であって、安価なものでも変化まで100年近くはかかる。

 

勿論、長く魔力を浴び続けている方が魔力を通しやすく、加工も容易だ。だが、それ故に稀少で尚且つお値段もかなりする。

 

ちなみにアダマンタイトを加工して金属へと変えたものはアダマンチウムと呼ばれ、魔導金属というカテゴリへと変化する。

 

一般的にアダマンチウムは魔法剣などの素材として使われ、武器を鍛える際に魔力を付与する事で丈夫さを上げたり、軽量化をすることが出来る。

 

で、このアダマンタイトを使って作られたゴーレムはアダマンタイトゴーレムと呼ばれ、加工前の鉱石とはいえ、かなりの防御力を誇る。

 

ゴーレムは「ゴーレム」、「アイアンゴーレム」「ブロンズゴーレム」、「シルバーゴーレム」、「ゴールドゴーレム」、「アダマンタイトゴーレム」、「アダマンチウムゴーレム」、「オリハルコンゴーレム」の8種類が現在確認されている。

 

特に最後の2種類はかなり稀少でほとんど見かけることがないそうだ。

 

まぁ、そうでなくても最後2種類は討伐がかなり困難を極めており、防御力故にジリ貧で追い詰められて死亡した冒険者も数多く存在している。

 

「っと……あそこが最深部かな? 魔法陣があるけど……その奥にゴーレムがいるっぽい、なぁ」

 

遠目に淡く発光する魔法陣を視認したべあもり。その奥には重厚な巨体を備えたゴーレムが鎮座していた。

 

「うっわ……あれ、アダマンチウムゴーレムだし、なんか見た事ない物が色んなところについてる……」

 

そして、ここの守護者を務めるのは稀少なゴーレムの一角であるアダマンチウムゴーレムであった。

 

オリハルコンゴーレムよりは硬度は劣るのでソロでも倒せくはない、らしい。

 

ソロで倒したという報告はほとんど上がってきてないので本当のところはよく分からないのだが。

 

しかも、アダマンチウムゴーレムは色々な「現代家電」を身体に引っつけており、所謂「ジャンクゴーレム」状態であった。

 

ただでさえ硬い身体を鎧のように色々なパーツが構成していて倒す難易度はさらに上がっている。

 

「くぅ……遺跡の中だからあんまり威力の高すぎる魔法は……はぁー、高いけど、あれ使うかぁ……」

 

べあもりはそう言うと亜空間からとある物を取りだした。

 

アーティファクト「ベアクラッカー」

 

アダマンチウムを加工して作った魔力銃である。

 

単純に魔力を圧縮して撃ち出すことも出来るが、アダマンチウム製の弾を込めることで魔法を撃ち出すことも出来る。

 

銃自体は使い切りでは無いが、弾は使い切りなのでかなり値段が張る。

 

長期戦になりそうだと考えたべあもりは10発の弾に魔法を込める。

 

装填可能数は10。一応リロード用に追加で5発ほど魔法を込めておき、すぐに取り出せる場所へと忍ばせた。

 

「あとはー、これかな」

 

アーティファクト「ブラッディベア」

 

刀型のアーティファクトで魔法剣。

 

切った魔物の血を吸うことで力を増す妖刀の類である。

 

所有者の血を吸わせることで魔力の通りを上げることも可能。

 

べあもりは手早く自分の血を吸わせて魔力を纏わせる。

 

「よし、じゃあ、行きますか」

 

意を決してべあもりは魔法陣の上へ乗る。

 

ゴゴゴゴゴと言う音が響き、ゴーレムがゆっくりと動き出す。

 

完全に立ち上がると目?がビカーンと光り、べあもりの方を見る。

 

「……じゃ、まずは小手調べから」

 

べあもりはグッと足に力を込めて斜め上へと飛び出す。

 

一気にゴーレムへと肉薄し、空中回転蹴りを頭部へと叩き込む。

 

「っかぁー! かったい! やっぱりアダマンチウムだなぁ……」

 

魔力を纏わせた重い一撃にゴーレムはびくともしない。

 

肉弾戦は不向きと判断したべあもりはすぐに距離を取りベアクラッカーを構える。

 

「とりあえず魔力弾行ってみよー」

 

自分の魔力を圧縮してゴーレムに向けて何発か撃ち込む。

 

が、表面にある家電に阻まれ身体には一切当たる気配がない。

 

「うーん、まずは表面の邪魔なパーツ落とさないとかな……んじゃあ……」

 

べあもりは近くにあった柱を蹴りある程度の高さまで跳躍し、そのまま空中に魔力で足場を作る。

 

それを蹴り、一気にゴーレムの左腕へと突進する。

 

「孤月 熊の瞬撃」

 

ブラッディベアに瞬間的に魔力が倍近く纏わせゴーレムの左腕をそのまま切り落とす。

 

ドンスン、という音と共にゴーレムの左腕は地面へと落ちた。

 

「ちっ」

 

その腕はゴーレムが一瞥をくれると浮き上がり、そのままゴーレムの身体にくっついた。

 

「まぁ、周りの鉄くずは落ちてるから無駄ではなかった、かな」

 

べあもりはそう言いながらポーチに入れている魔力回復薬を開けて一気に飲み下す。

 

消費した魔力が回復し、万全の状態へと戻る。

 

「さて、じゃあ……腕のもう一本もらおうかな!」

 

同じ手順で右腕へと突進するべあもり。

 

再び腕を切り落とせる……そう思ったのだが……

 

ガキーンっと言う音と共にブラッディベアが弾かれ、空中でのけぞった状態になるべあもり。

 

「あ、やっば……」

 

当然、ゴーレムがその隙を見逃すはずもなく左腕が勢いよくべあもりの身体へと叩き込まれる。

 

「がっ……ふっ……」

 

体側面を勢いよく殴られ吹き飛ぶべあもり。

 

咄嗟に魔力で身体を強化はしたが、ゴーレムも拳を魔力で強化しており防御には程遠い状態での攻撃のヒットであった。

 

「かはっ……ごほ…ごほっ」

 

内臓がグチャグチャになるような衝撃と共に尋常じゃない痛みがべあもりを襲う。

 

「くぁー……こりゃ、骨、何本かいってる……きっつ」

 

ポーチに入れていた回復薬を3本取りだし全部飲み干す。

 

これで完全回復とはいかないが、ある程度動けるまでは回復する。

 

「はー、そりゃ、まぁ……腕1本切ったら対策はしてくるよねぇ」

 

何故べあもりが二度目は腕を切り落とせなかったのか。

 

理由は簡単で、瞬間的に刃の当たる部分のみを膨大な魔力で強化したからであった。

 

そもそもアダマンチウムなのだ、魔力を通せばかなり変幻自在な変化をする。

 

硬質化した腕はブラッディベアの攻撃力を上回り、しっかりと弾いたというわけだ。

 

「はー……これ、無理ゲーでは……?」

 

思考を巡らせるべあもり。 ゴーレムの動きはある程度緩慢だ。

 

至近距離でなければ攻撃に当たることは無いだろう。

 

ならばどうするか。

 

「……あ、そっか。 今までの動き考えると……うん、これならもしかしたら」

 

べあもりはしきりに頷くとベアクラッカーを構えてゴーレムの前へと出る。

 

「けど、これ……賭けだなぁ……うん、まぁ、でも、やるしかない」

 

少しだけ集中のために目を瞑る。遺跡内の音が、匂いが……空気中の魔力が少しだけ強く感じられる。

 

ぱっと目を開けて一発目の弾丸をゴーレムに向かって放った。

 

「削岩」の魔法を込めた弾。ゴーレムの左胸の部分に当たったそれは表面にあった鉄くずを全て破壊し左胸のアダマンチウムがむき出しになる。

 

「ん、まずは第1段階突破。次」

 

二発目の弾をすかさず左胸に撃ち込む。

 

「火炎」の魔法を込めた弾。ゴーレムの表面に当たると一気に燃え出し、表面温度がどんどんと上昇する。

 

ゴーレムはそれを意に介さず、べあもりを捕まえようと迫ってくる。

 

「……2段階目突破」

 

静かにそう呟くと三発目の弾を撃ち込む。

 

「氷結」の魔法。1000度近くまで上がったアダマンチウムの表面が今度は一気に氷点下まで下がっていく。

 

「そしてこれが、仕上げの一発…!」

 

かなり近くまで迫っていたゴーレムを避け、左胸へと四発目の弾を撃ち込んだ。

 

「破砕」の魔法を込めた弾。熱せられ、温度を一気に下げられた金属は……金属疲労を起こし、普通なら破砕の魔法程度では砕けないはずなのにばきんっ と音を立てて一気に崩れ去った。

 

ゴーレムの生命線であるコアが顕になる。

 

「じゃ、これで……チェックメイト」

 

べあもりは笑顔でそう告げると最後の弾丸を放った。

 

「魔力封印」の魔法を込めた弾をゴーレムのコアへに迷うことなく撃ち込む。

 

その球を撃ち込まれたコアは……魔力の供給を停止し、今まで光り輝いていたコアは光をなくし、活動を停止した。

 

それと同時にゴーレムも動きが止まり、膝を着いたまま動かなくなってしまった。

 

「……ふぅ。なんとかなった……」

 

そう言いつつもべあもりは警戒を怠らず、ゴーレムへと恐る恐る近づいて、胸からコアを取り外す。

 

これが無ければ動くことは無いだろうと思っての事だったが、実際この行動は正しかった。

 

なぜなら、このゴーレムのコアは魔力封印されても魔法解析の後に破ることが可能な高性能なコアだったからだ。

 

とりあえずコアを亜空間へとしまい、べあもりはゴーレムの護っていた扉の前に立った。

 

扉の横には何かを嵌めるための装置が置いてあり、その横に魔法陣がある。

 

「えぇ……この魔法陣、なんだろ……」

 

どうやら古の魔法の類であるため、どんな魔法が作動するかは不明である。

 

もうどうにでもなれ、とべあもりがその魔法陣に乗ると……

 

『やぁ、第1の試練を超えし勇者よ。どう? ゴーレム、強かった?』

 

と頭の中に声が響いた。 驚きのあまり目を白黒させていると……

 

『ま、この声は録音魔法で録った物だから受け答えされても意味は無いんだけどね。とりあえず、一言言わせてもらおう。おめでとう、君には資格がある』

 

その言葉を聞いた瞬間にべあもりは……古代文字が読めるようになった。

 

『これが発見された時にこの文字が失伝してる可能性も大いにあるからね、とりあえず読めるようにしておくよ。 じゃあ、第2の試練、頑張ってね』

 

魔法陣はそのまま光を失い、後にはべあもりがぽつんと残されるのみとなった。

 

「……なにこれ……」

 

呆然とするべあもりには今起こった出来事もそれをどう処理していいのかも何もかもが分からず、とりあえずアダマンチウムゴーレムを解体して持って帰るか……ということだけを考えながら遺跡を後にするのだった。

 

ただし、べあもりも馬鹿ではない。次の試練の場所はしっかりと確認していた。

 

その場所とは……次回へと続く!

 

 




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