Aria the Scarlet Ammo and IRONMAN(Girl?)   作:白銀の勇者

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なんか深夜のノリで書いてしまったキンジの更生(?)話

多分今回でお気に入り人数が下がる(確信)

あと、パスドラでバットマンとのコラボがきましたね。自分の前のデータはその為だけに始めました。今のデータは友達にリセマラしてから新しく始めてくれと頼まれたから渋々やり始めたデータですが
ゴッドフェスのすぐ後にバットマンとのコラボって財布をプロトンキャノンで中身だけ焼き払う気ですかあの運営は

まぁ、取り敢えず本編どうぞ


MarkⅩⅣ

「……で、神崎さんは遠山くんの強化に協力しろと?」

「えぇ、そうよ。何時でもあの凄さを出せるようになったらまさに敵なしよ!」

「……神崎さんがちょっと興奮させればすぐなのに」

「え、何か言った?」

「いいえ、なにも?」

 

メアリー半デュラハン化事件から数時間後。つまりは翌日の昼休み

 

桃花はチア服のアリアと屋上で話していた

 

二日酔いも回復した桃花はもっさもっさと適当に買って来たパンを食いながらアリアの話に内心呆れていた

 

まぁ、それはキンジの事情を知ってるからなのだが

 

「それに、桃花の訓練にもなるかもしれないじゃない。肉弾戦の」

「私は基本銃撃だし肉弾戦なんてアイアンマンスーツ装着時しかしないわよ」

 

もっさもっさとパンを食べ終わり、パックジュースを飲み干す

 

聞けば、取り敢えずキンジの脳天めがけて踵落としなり銃床落としなりやれと言う

 

確かに素のキンジの打たれ強さを上げる訓練にはなるかもしれないが、所詮それだけだ

 

腐ってもAランク武偵の踵落としをヒステリアモードでもないキンジが受け止めれるとはとてもじゃないが考えられなかった

 

「そういうわけで私は下りるわ。あ、メアリーを誘わないで。あの子、骨まで金属だから遠山くんの頭をカチ割るわよ?」

「骨が金属?」

「今度あの子の骨を叩いて見なさい。金属叩いた時と同じ感触と音がするから」

 

アダマンチウムと人間の骨がぶつかり合ったら結果なんて見えている。ゴミをビニール袋の中に突っ込んで屋上から出ていく

 

と、丁度その時キンジとすれ違った

 

「……頑張んなさい」

「……はいよ」

 

数分後、屋上で何十発もの発砲音が響いた

 

 

 

 

「何よあいつ!信じられない!!」

(……遠山くんの言い分はごもっともだけどね)

 

放課後、アリアは桃花を連れてプンスカと擬音が出そうな程怒りながら歩いていた

 

ちなみに、桃花は口にパックジュースを咥えている

 

「まぁ喧嘩別れ?しちゃった訳だけどどうするの」

「……魔剣が出てくるまで待つわ。その時に……ってバカキンジの部屋に荷物置きっぱなしだわ……取り敢えず取ってこないと……」

 

コンビニとか色んなところを二人で回ってたため、空は結構暗い

 

何も起こってなきゃいいけど。ともう一つのパックジュースにストローを通して飲みながら桃花は考える

 

「ってさっきからどんだけパックジュース飲んでるのよ」

「昨日スポーツドリンク程度しか飲んでないしね。ちょっとパックジュースが恋しくなったのよ」

 

ちなみに、アリアは袋に入ったももまんを抱えている

 

そんな事を話してるとキンジの部屋についた

 

取り敢えずアリアは荷物だけとってさっさと自分の部屋に帰ろうと思いながらドアを開けた

 

そこには

 

「なっ……なっ……」

「…………」

 

上半身裸のキンジと服を脱ごうとしている白雪。二人が固まった

 

桃花の口と手からパックジュースが離れてポトッと地面に落ちた

 

「桃花~?帰ってきたの…………へぅっ!?」

 

さらに居間から顔を出したメアリーが顔を赤くする

 

カオス。実にカオス

 

桃花は無言のまま部屋に入り、メアリーの手を掴んでそのまま玄関まで戻る

 

「……ちょっとメアリーは私の部屋で預かるわ」

 

至極無表情で桃花は顔を真っ赤にしてフリーズしてるメアリーを引きずってキンジの部屋から出ていった

 

「……は?ちょっ、香月!せめて弁解の余地を!!」

「こ、こ、この……バカキンジィィィィ!!」

 

数秒後、銃声が響き、ドボン!と何かが川に落ちる音が聞こえた

 

 

 

 

「……って、遠山くんって星伽さんを止めようと動いたんじゃ?私が上に乗ってアレをし始めても止めた位なんだし……」

「ふ、二人で裸になって……あ、あんな事やこんな事……」

「どうしたのだ?二人とも何かボーっとして」

 

その日、桃花とメアリーは全く使い物になりませんでしたとさ

 

 

 

 

「ふぅん。で、川にドボン!と」

「誤解が解けてなによりだ……げほっ」

 

翌日、桃花は学校を休んでドラムマガジンを取り付けたグレッグ片手に昼頃、キンジの部屋に押し入り、風邪で寝込んでいると聞いたキンジに昨日の事を問い詰めた。結果、いきなり脱ぎ始めた白雪を全力で止めようとしたところにタイミング悪く桃花達が来たことが分かった

 

枕元には特濃葛根湯という風邪薬があった

 

(特濃って……何が特濃なのよ……成分か?成分なの?それとも味なの?)

「それは俺のだ……やらんぞ……」

「要らないわよ……私はバフ○リン派よ」

 

手に取っていた特濃葛根湯をキンジの枕元に戻す

 

「白雪が買ってきてくれたんだよ……マジで助かった……」

「ふぅん……星伽さんが?……あ、ちょっと電話したい人がいるから出るわね」

 

なんか面白くなかった桃花はキンジの寝室を出てアリアに電話した。今頃は昼休みだ

 

「もしもし?」

『桃花?何学校休んでるのよ』

「まぁ気にしないで。で、一つ質問だけど……特濃葛根湯って知ってる?」

『ちょっ、にゃ、にゃによいきな……きゃうっ!?』

 

どんがらがっしゃーんとアリアが椅子と机ごとひっくり返った音が聞こえた

 

あ、ビンゴだこれ。とアリアの惨状を音だけで聞きながらニヤける

 

『あ、アタシはそ、そんな風邪薬の事……』

「あ、もういいわ。からかえたから」

『桃花ァァァァァ!!?』

 

ピッ。と通話終了ボタンを押す

 

そしてキンジの部屋に再入場

 

「ど、どうしたんだ?めちゃくちゃニヤけてるが……」

 

キンジは上半身だけ起き上がらせて桃花に聞いた

 

「何でもないのよ。なんでも」

「いや、そうもニヤけられると正直言って気味悪……」

 

パシュッという小さな音と共にキンジの頬を何かが掠った

 

「気味がなんだって?」

「な、なんでもございません」

 

桃花の手には煙を上げるグレッグ。キンジはゆっくり両手を上げた

 

「まぁ、今の私は機嫌がいいわ。寝汗、かいてるだろうし体拭いたげる」

「え?」

「もちろん背中だけ。前と下半身は自分でやりなさい。あなたの汚れたバベルの搭なんて見たくないわ」

 

現役女子高生がそんなこと言っていいのかよ……と内心引く。が、このまま嫌だと言ったら最近アリアが来た事で自分の命のために購入した防弾寝間着に弾丸が吸い込まれそうなので大人しく上だけ脱ぐ事にした

 

「ぬるま湯だけどいいわよね?答えは聞かないけど」

 

と、丁度そこで洗面器を持った桃花が入ってきた

 

酷くならないんなら構わん。とだけキンジは言っておく

 

「んじゃ、背中見せて」

「はいはい」

 

ベットの上でちょっとだけ向きを変えて桃花に背中を向ける

 

そしてタオルを絞った事で絞られたお湯が洗面器に落ちる

 

暫くしてからちょっと冷たい気もする軽く濡れたタオルが背中についた

 

「……背中、大きいわね」

 

キンジの身長は丁度170cm。大体平均的な身長だ

 

「そうか?」

「私から見たら。って事」

 

対して桃花は159cm。頭一個位身長は違う

 

「今まで文の背中しか拭いてなかったから。あの子はちっちゃいから」

 

確かにアリアよりも少し小さい平賀さんと比べればな……と内心思う

 

そして背中を拭かれるがままで数十秒後

 

「……遠山くん。悪い事は言わない。今回のボディーガードの件、下りて」

「な、なんだよいきなり」

「相手はあのX-MENからも逃げ切る魔剣。もし、戦闘になったとしたら私は確実にアイアンマンスーツを装着せざるを得ないわ。さらにメアリーがいても、相手はミュータントのヴィラン。神崎さんとあなたを守りながら戦うのは余りにも危険すぎる……」

 

そう言いながら背中を拭く桃花の手は少しだけ震えていた

 

「アイスマン……彼には及ばなくても、それとほぼ同じ力を持ってるのなら……私とメアリーが協力しても相性は最悪よ……アイアンマンスーツには氷化させられたら抜け出せるための力はない。メアリーは最悪……死ぬわ。勿論私も」

 

死ぬ。その言葉を聞いて、キンジの体が少しだけ強ばる

 

「……なら逃げればいいじゃないか」

「逃げたら星伽さんはどうなるの?私達は敵ではないと判断してまた狙ってくるわよ」

 

その言葉にキンジは次の言葉を紡げない

 

「……だから、下りて」

 

ピチャ……とタオルが湯につく音が虚しく部屋に響いた

 

「……なら、お前らも下りればいいじゃないか。白雪とはあったばかりなんだろ?」

「馬鹿言いなさい。例え死んだとしても助けるわ。だって、私は……」

 

再び、背中に濡れたタオルの感触が伝わった

 

「トニー・スタークの娘であり、キャプテンアメリカの弟子の鋼鉄のヒーロー、アイアンマンよ?たった一人でも、助けが必要な人が居たなら……私はその人を死ぬ気で助ける。それが、ヒーローだもの」

 

その言葉に、キンジは言葉を失った

 

同い年の、自分よりも小さな少女が、人を死ぬ気で助けると言ったのだ。対して自分はどうだ。兄が死に、武偵を止めたいと言って強襲科を止め、今は転校を待つだけだ

 

「……なぁ、もし、トニー・スタークがアイアンマンとして……ヒーローとして死んだら、お前はヒーローを止めるか?」

「愚問ね。止めないに決まってるでしょ」

「なら、トニー・スタークがとある事件に介入して、人を救った後に死んだ。そしたら、世間は事故を防がなかった責任はトニー・スタークのせいだ、トニー・スタークは無能だと叩き始めたとする。それでもヒーローを止めないのか?」

「当たり前。そんなマスゴミ放っておくわ。そして、新しく私がヒーローとしての名声を重ね、トニー・スタークは無能ではない。立派に人を救い、笑顔を守ったヒーローだと世間に思い知らせるのよ。トニー・スタークの娘である私が、ね」

 

マスゴミという言葉においとツッコミを入れそうになったが、キンジは桃花の言葉に何も言えなかった

 

自分は兄がそうやって世間から叩かれたから武偵という存在に失望して武偵を止めようと思った

 

「……けど、それは起こってみなきゃ分かんないんじゃないのか?」

「そうね。けど、確実に言えるのはそこで折れたらお父さんの評価は落ちに落ちる。人間ってのは流されやすい生き物なのよ。だから、私は折れずに……流されずに反抗する。自分の肉親が好き勝手言われるなんて……たまったものじゃないからね」

 

自分はどうだ?兄の事をあんな風に言われてどうした?

 

逃げ出した。反抗もせずに。マスコミに迫られた時に威嚇射撃なりなんなりしてからカメラやボイスレコーダーに向かって兄は立派な武偵だった。それを無能呼ばわりするなと言えば良かったのではないか。その後に兄の分まで自分が頑張れば……武偵として活躍していけば、兄の評価はガラリと変わったかもしれないんじゃないのか

 

遠山金一の弟はあれだけ優秀なんだ。だから、本当は遠山金一も優秀な武偵で、あの事故は本当は遠山金一のせいでは無かったのではないかと思い知らせる事だって出来たかもしれないのだ

 

自分はただ、桃花の言ったように周りに流されてしまったのではないか。と折れてしまったのではないか。と

 

「そうか……そうだよな」

「……例え、その時折れてしまったとしてもその後でも遅くはないわ」

「……そうなのか?」

「名声を上げれば世間は食いつく。自分という餌に。その餌にかかった人達に大々的に叫ぶのよ。自分はトニー・スタークの娘だ。第二のアイアンマンだ。トニー・スタークは立派なヒーローだった。自分はそれを見習っている。と。まぁ、それが無理でも私はヒーローを続けるけど」

 

今までの自分には全く無かった発想。世間に見返すという行為

 

だが、もう今更では遅いかもしれない。もう、世間ではあの事件は遠山金一のせいと決めつけられてしまったのだから。

 

でも、

 

「……まだ、間に合うと思うか?」

「何が?」

「武偵として……昔憧れた正義の味方として、武偵を続ける事……兄さんを超える事……」

「……それは自分で決めることよ。遠山くん」

「俺は……」

 

正義の味方、兄を超える。この二つを成し遂げるにはもう遅いのか?

 

「ヒーローはなりたくてなるんじゃない。なっているものなのよ。人を助け、笑顔を守る。それだけで、人はヒーローになれる。武偵はそれに打って付けだと私は思うわよ。善人を悪人からその銃で守る。それだけでいいのよ。それだけで、人は守った人のヒーローになれるの。世間でヒーローと呼ばれる人達はそれを積み重ねてきた人よ」

 

桃花はタオルを洗面器の中に置く

 

「スパイダーマン。彼はね、最初は警察に追われる身だったのよ?でも、それでもスパイダーマンは偶然居合わせたヴィランの巻き起こした惨状の中、沢山の人をその手で救った。そして、そのヴィランはニューヨークの全ての人を怪物へと変えようとした。スパイダーマンはそれを防ぐために急いでヴィランの元に行く中、警察に足を撃たれた。警察とは和解したけど、もうヴィランの元にたどり着けないそう思った時に、偶然救った人の親の中に工事用のクレーンの責任者が居たの。その人は、クレーンを独断で、部下に手伝ってもらって動かしてスパイダーマンの足場にした。その結果、スパイダーマンはそこに飛び込んできた警察の一人と一緒にヴィランを倒し、その野望を粉砕し、ヒーローになった」

 

せいぜい、テレビの中で活躍を少し聞いた程度の知識しかなかったが、今やヒーローヒーローと言われているスパイダーマンにそんな過去があるとは思いもしなかった

 

「長々と話しちゃったけど、私の言いたいことは、正義の味方っていうのは、例え一人の人を助けたとしてもなれるものなのよ。感謝され、慢心せず、どんな状況でも困ってる人を助ける。それが、正義の味方なのよ。遠山くん、あなたにその覚悟はあるの?正義の味方となる覚悟は」

「……あぁ、やってやる。兄さんはあんな危機的な状況でも見知らぬ人を助けて死んだんだ。兄さんを超えて、正義の味方になるのにその程度の覚悟が出来てないわけない」

 

キンジは振り返って真っ直ぐ桃花の目を見て言った

 

「……なら、魔剣捕縛から下りろ。なんて言えないわね。遠山くん、今回はチームアップよ。誰かがやられそうなら死ぬ気で助ける。私達全員を助ける気で、全力で戦いなさい。代わりに、私達全員があなたを死ぬ気で助ける」

「あぁ。やってやるさ!」

「いい意気込みよ。さ、正義の味方……いえ、武偵を続けると決めたのでしょ?なら、早く寝ちゃいなさい。魔剣戦で風邪で動けないとかなったら一発ぶち込むわよ?」

「分かってるさ」

 

キンジは上を着てから布団に潜り込み、数分後に寝息を立て始めた

 

「……頑張りなさい、ヒーローさん」

 

桃花はキンジの頭を一撫でして、後片付けをしてからキンジの部屋を出ていった

 

 

 

 

翌日

 

「やっとやる気になったのね!ほら、行くわよ!!」

「俺は誰かを守れるくらいに強くな……あだぁっ!?」

「遅い!もう一回!!」

「わかってる!さぁ来い!!」

(……説得方法思いっきり間違ったわね。これは)

 

一人頭を抱えていた桃花であったとさ

 

翌日、頭をぶっ叩かれすぎたキンジは一人での特訓に切り替えましたとさ




よし、これでキンジを思う存分魔改造出来る←オイ

取り敢えず……キンジには別れた妻でも(殴


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