しかし、鬼畜君サイドの人は知りません。
これを念頭に置いてご覧下さい。
「でもどこに行けば…」
答えを知っていても、どこでおきるのかそれがわからない。
「案内板…あった、しかもリアルタイム」
見れば二人の位置がわかった。
しかし、問題はある。
「
この船は汚染されているのだ。
説明は省くがこの箱舟がどこでもない空間に潜航するに至った理由がこの汚染である。
たかが汚染などと言う事なかれ。
この汚染は、ある一定以上進行すると置き換わるのだ。
汚染→浸食→変質と変わっていく。
浸食までならなんとか助かるが、変質は全身はおろか魂まで汚染されてしまった状態である。
無論助かることはない。
それは、艦内機能を用いた実体のあるホログラムにすら作用する。
汚染を浄化できる能力の持ち主はこの箱舟で眠っていた鬼畜君以外全て女性であり、ことさら鬼畜君の希少性が上がる。
ついでに言えば、浄化能力を覚醒させることもできその方法があれなので、鬼畜君と呼ばれる。
話を戻すが、ぱっと見三割今もなお増加中も言ったところだ。
「安全なルートはどこ?」
何回も案内板を見て、ルートを頭に焼き付ける。
あとはもう駆け出すだけだ。
一歩踏み出せばあとはもう止まることはない。
右手首に巻き付いたミサンガを見ながら、覚悟を決めた。
「命をかける」
********
スフィア
「落ち着きましたか?」
理由もわからぬまま、美少女の膝枕などという
奇跡のような事態に出力がバグったかのようにあ、と言う言葉しかでず。
落ち着かせるために重ねられた手の柔らかさに、更にバグって行く思考回路。
そしてそんな状況から、十数分たってやっと落ち着き今に至る。
離れた手の感触を名残惜しく思いながら、尋ねる。
???
「ここは?」
スフィア
「……ここは箱舟と呼ばれている遺跡です」
スフィア
「そして貴方は、この部屋でこーるどすりーぷなる眠りについていました」
???
「コールドスリープ……」
聞いたはずのない言葉だ、しかし納得できてしまう。
???
「聞いたことのない言葉なのに何故わかるんだ?」
疑問に感じていると、背後から声がした。
???
「それは私から説明します」
振り向けばそこにいたのは、ピンク色の髪のなんちゃって軍服を着たスフィアさんよりも幼い少女だ。
???
「君は?」
???
「そうですか……わかりました、私の名前はナビィ。正式名称new-backup-interface」
ナビィ
「最新式の貴方の手足です
一瞬だけ見せた寂しそうな顔はすぐさま消え去りけれども寂しそうに笑い自己紹介した。
マスター
「俺がマスター?」
ナビィ
「イエス、貴方がコールドスリープにつく前からこの船の管理及び主様の補佐をさせて貰っています」
マスター
「すまない、君のことをおぼえていないんだ」
ナビィ
「仕方ありません、使用期限以上のコールドスリープをした上、専用設備を用いない解凍作業でしたから」
ナビィ
「記憶程度で済んでよかったと思います」
なぜかその泣きそうな顔をどうにかしたいと思いながらしかし何もできずにただ時間が過ぎてゆく。
その静寂はけたたましい音と共に破られる。
ナビィ
「主様、ゆっくりしてはいられません。汚染範囲が広がってきました」
スフィア
「汚染……こちらで言う穢れですか?」
ナビィ
「イエス、既に私たちの一割は汚染され船体の三割二分が汚染領域です」
マスター
「なんなんだそれ?」
二人の顔が一気に険しいものへと変わる。
だが、それについていけない
ナビィ
「主様、説明している暇はなくなりました」
マスター
「わかったとりあえずついて行けばいいんだな」
ナビィ
「イエス、感謝します」
言うに早く、この部屋唯一のドアがスライドする。
汚染された同型
「目標発見、攻撃開始」
開かれたドアの向こうには、ナビィと同じ姿のーーしかし全く別人のような雰囲気のーー敵だと理解できる存在がいた。
ナビィ
「主様!!」
???
「ねぇ様!!」
突き飛ばされるように/引っ張られるように部屋の中へ戻される。
扉が閉まったとき、部屋には三人しかいない。
しかし聞こえたのだ。四人目の声が、そしてそれを知っている少女は、
スフィア
「あの子がわたしを……」
理解すればするほど、絶望的な状況だった。