MACROSS in Fleet Collection 作:がらの悪い三蔵法師
バルキリー隊が戦場に到着と同時に、敵と認定した集団と戦闘が始まる。
その戦闘の間に、もう1つの集団の情報が次々と私の元に集まる。
「随分変わった武器を使ってるわねっ?」
『形状から、地球の20世紀前半頃の武装と思われます。』
「20世紀前半の...。」
もう1つの集団の画像を拡大、一人一人の装備を見ると確かにその様に見える。
『それと、敵の攻撃を受け被弾した場合、装備は損傷、身体は出血を伴う外傷を負い、着衣は破けるケースも有る様です。』
副艦の分析を聞きながら集団の何人かの画像を再度確認、画像の様子から無傷の者は一人も居無い事から、この集団は戦闘で劣勢に立たされてたと推測出来る。
『交戦中のバルキリー隊より入電っ!人型の一体、通常兵器での攻撃では損傷を与えるも、損傷軽微っ!。』
オペレーターの報告を聞き、直ぐに偵察機の映像を確認。確かに、その一体にはバルキリー隊の攻撃はあまり効いて無い様子だった。
『更に入電っ!"通常兵器では撃沈は不可能と判断っ!これに対応するため、反応弾の使用を申請する"との事っ!』
『反応弾か...。』
追加の報告に、副長が難色を示す。それも当然、あの兵器は宇宙空間で使用するために開発されていて、大気中で使用した場合、どの様な影響が出るか不明だった。
「許可は出来ないわ。」
『艦長...。』
「反応弾を使用した場合、どの程度環境に影響が出るか不明だわ。それに...。」
『主砲も...ですねっ?』
副長は、私が不許可だと云う理由を理解してたらしく、話が早くて助かる。
しかし何故だろう?映像に映る敵は、他の仲間であろう5体は沈んでいるのに、撤退する気配が無い。普通、半数も欠けたら撤退するのがセオリーなのだが...。
『そうなると、撤退しない敵に、どう対処したら良いか...。』
映像を観る副長も、この敵への対処に苦慮してる様だ。
今、バルキリー隊を引かせれば、この敵はおそらく、もう一方の集団に襲い掛かるのは確実だ。そうなったら援護した意味が無い。
「いや、一つだけ有るわっ。但し、私達の姿を見せるのが早まるけど...。」
どちらにしても、もう一方の集団とは今後の為に交渉をしなければならない。本来なら、事前調査など諸々の準備期間が必要だが、今はこのタイミングで姿を見せるのが得策だろう。
『しかし、もし、もう一方が敵対行動を起こした場合が問題ですが...。』
「多分、今は無いと思うわっ。彼女達の特徴から、我々"人類"と同様の知的生命体の可能性が高い。もし、有るとすれば、もう一方の集団の本拠地に赴いた後でしょうね。」
未知の知的生命体同士のファーストコンタクトは、大抵は、初回で戦闘になるか?一旦は友好的になるが、裏で政治的な駆け引きが起こり、後に争いになったりするものだ。
前者は、我々人類が最初に知的生命体とファーストコンタクトした時、後者は、後に外宇宙へ飛び発った移民船団が経験してる。警戒するなら後者だろう。
だが今は、そんなことは考えてる余裕は無い...。