【恋姫†無双 恋√(短編)】という私の別作品なのですが、読んでみるとこれも嫁にしてんな。
と思い、統合できるならしとこうという事で統合する事としました。
独自解釈有り、
複数エンド
若干悲恋
黄巾の乱編
私は娘を1人隣におきながら、双眼鏡を覗き、その戦いをただ眺めていた。
そこで戦っている者たちの大半は黄色い布を頭に巻きつけ、戦っていた。戦いの素人である私の目から見ているので評価を下す事は出来ないが、布を巻きつけず戦っている者たちと比べると、その差を実感する事ができる。
時は、184年。漢の国は退廃し、十常侍と呼ばれる宦官(かんがん)がはびこり世が荒れている時代。そのような、時代の背景を受け各地で頭に黄色い布を巻きけた者達による一揆が各地で起きていた。いわゆる、黄巾の乱と呼ばれるものである。
目の前で起きている戦いは、その事を鎮圧しようとした王朝が作り出したものである。
と、このように大まかではあるもののこの時代における知識という物が私にはある。目が覚めたらこの世に1人立っていた。察するに私はタイムスリップをしてしまったようである。
現代日本人である当時の自分は生活の仕方など分からず途方に暮れていた、しかしながらこの世に来たときからもっていたこの皮袋。これのお蔭で今まで生きてこれた。
これは、不思議な皮袋で、中を探ると、いくらかの銭が入っている。そんなに多くはないのであるが、なんとこの銭はなくならない。使っても使っても何時々にかこの皮袋の中に補充してあるのである。
そして、私がその事をしって足早と行った事といえば、人材の確保である。
1人は私の隣に座っている娘。名を音々音という。これは、真名と呼ばれる者で一般的に呼ばれる名ではない、本当の名前は陳宮というそうだ。そう、三国志で登場する陳宮である。陳宮は本来なら男であるはずなのだが、驚いたことに娘である。
園児のように小さく緑色の髪の毛そこまで来て自分は三国志の世界に来たのではなく、恋姫†無双の世界に来たのだと理解した。
と、誰にでもなく解説をしていると音々音が話しかけてきた。
「父上、どうしてこのような戦が度々起きるのでしょう?」
音々音は、私と同じようにして双眼鏡を覗きながら戦を眺めている。
私は、その姿を見てどのような事を思いながら、眺めているのか非常に気になった。
なので、逆に質問をしてみる。
「音々音は、どうして戦が起きているのだと思う?」
そう問うと音々音は、うーん。と首を捻った。
「何か、気に食わない事でもあったのではないですか?」
「うん。私もそう思う。この自分達がこんなにも貧相な思いをしているのに、中央の奴等は、平気な顔をしてでっぱった腹になっている。絞りつくすだけ絞りつくして何もしない。そんな上が気に食わないんだろうね。彼等にも生活があるんだ。自分の大切なものを守るために、家族を守るために、苦しい思いをして他所から奪ってくる。確かに褒められた行為じゃない。だけど、それをしなければ、彼等に待つのは等しく死なんだ」
私のその言葉に音々音は返事をしなかった。
けれど、先ほどより真剣にこの戦を眺めていると思う。
しばらく座っていたら足が痛くなってきた。この世界に来てから歩いてばかりだから、体はなまっていないはずであるが、やはり年だろうか。
目の前ではまだ、戦が続いている。見たところまだ続くようだ。
私は、となりで同じく座りながら戦の行く末を見守っていた音々音に話しかける。
「ねね、ちょっとお父さん足が痛くなってきたから。そろそろ帰らないか?」
私が、そういうと音々音はむすっとした顔をしながらこちらを見上げてきた。
「父上は、少々体力が無さすぎですぞ」
「すまないね。頼むよ。もうお父さん限界なんだ。帰ったらねねの大好きな、お稲荷さんを作るからさ」
私は、娘に体力の無さを指摘されて少し悲しくなったが、それも仕方ないことだ。
同時に、食べ物で釣る私に甲斐性の無さを感じる。
「しょうがないですねぇ。今度母上に稽古をつけてもらうです。では、帰りましょう」
「それは、勘弁して欲しいなぁ」
私は立ち上がると大きく伸びをした。先ほどまで座ってばかりだったからか、腰が鳴る。
歩き出そうとすと、自然に、音々音は私の手に手を絡ませてきた。
うんうん。幸せだなぁ。
現代より凄く不便なこの世界だけれど、こんなに可愛い娘と嫁さんがいて私はとても幸せだ。
虎牢関の戦い編
今は、西暦で言うと191年、そして虎牢関の戦いが終わった頃である。
今は深夜。後ろでは音々音が毛布に包まって眠っていて、その安らかな寝息が私の耳に届いていた。
私は1人、お猪口を傾けながら、嫁さんの帰りを待っている。
この戦いの途中に戦場からこっそり離脱してくる事になっている。部下の数も少なくしているし、戦中であるからして1人消えていてもうやむやになって気付かれないだろう。
そろそろ、帰ってきてもいいはずだ。
途中、徳利の中に酒が無くなったので、玄関においてある甕から酒を補充してきた。
2合目を飲んでいると、ワンワンと犬の声が聞えてきた。
私は年甲斐もなく、その声に心躍る。
家の扉が開かれそこからは、しばらくぶりに見る私のいとしの嫁さんが姿を覗かせた。私はすぐさま、抱きつきたい衝動に駆られるが、何とか我慢をした
「ごめん。セキトをつれてくるのに少し手間取った」
恋はそう言うと、持っていた武器を玄関脇に置き、スススっと私のとなりまで来た。私の上腕にもたれかかってくる。
私は、その恋の行為に少し心がドキドキする。それをごまかすためにお猪口の中にあった酒を一気に飲み干した。
すると、恋がお酌するといって、片手で徳利を持ちお猪口に酒を注いだ。
私は帰ってきてからというもの、恋は少し元気が無いなと感じていた。
「怪我は?」
「無い」
「それなら、よかった。天下無敵なんて呼ばれていても、実際はこんなに可愛い女の子だから、すこし心配だった」
私がそう言うと、恋はぎゅっと腕に抱きついてくる。
「どうした?」
「ん。ちょっと疲れた。だから充電してる」
「そっか」
それから、二人の間にしばらく沈黙が訪れた。
聞えるのは、私が酒を飲み込むときの音と、お猪口をちゃぶ台に置くときの音だけだ。あと、音々音の寝息か。
「皆、いい人だった」
「うん。」
「裏切っちゃった。私がいれば勝てたかもって思って」
「そっか、それで辛くて、帰ってくるのもちょっと遅かったんだね?」
恋は頷く。
やっぱり、この娘はいい子だ。君主を裏切るなんて考えられない。
呂布も辛かったのだろうか。そんな事いくら考えたところで分かるはずもないのだけれど。
「恋。慰めにもならないかもしれないけど聞いて。董卓軍の皆は生きてるよ。死んだ人はいない。董卓とカクは、蜀に。張遼は魏。カユウはケイショウに拾われているはずだ」
「ホント?」
「あぁ、本当だ。もう少し落ち着いたらケイショウと、カユウ。そしてエイジュツにチョウドウを拾いに行こうか」
「うん。」
「それまでは、お酒でも飲んで嫌なことは忘れよう。ほら」
「うん。」
私は懐に忍び込ませておいたお猪口を取り、恋に渡した。
今度は私がお酌をする。
「恋が、無事帰ってきてくれたことを祝うのと、これから三人仲良く幸せに暮らせる事を祈願して・・・・・・。乾杯」
「ん、乾杯」
グラスでは無いのでカチャと小さな音がするだけだった。
7年後・・・・・・。恋はここにいるし、絶対に起きないだろうけど。
死なせない。絶対に。
翌日。恋が帰ってきた時に起こしてくれなかったと、音々音が拗ねて大変だった。
だって、しょうがないじゃないか。久しぶりに妻とあったんだ。そりゃ、ねぇ?
起こすわけにもいかないよ。
2014.6.1以下更新
下ヒの戦い
198年。
過度な戦力というものは何時の時代も欲せられる。それが、実際の歴史では飛将軍として名高い呂布ならなおさらな事だろう。
あれから、どこから嗅ぎ付けたのか、呉、魏、蜀。それぞれの使いが私達の家を尋ねてきた。
恋の武力の噂を聞いてきたのか、武力行使をするものは少なかった。
しかしながら、私達家族は、その度重なる使いに嫌気が刺し、住処を転々としていた。
ここからの話は、最後の住処である。とある城での話しである。
私は、失念していたとしか言いようが無い。198年、城。そのキーワードに・・・・・・。
ここは、徐州内部にあるとある城。引っ越してきてから数ヶ月がたった。
私は今、お腹をすかせている妻の為に昼食を作っている所。
重すぎる中華鍋を振りながら、最後の調味料である醤油を廻し入れる。そして、それを全体にいきわたらせるために中華鍋を更に振った。
後ろから音々音の声が聞えてきた。同時に箸をチンチンと鳴らしている音も聞えた。どこで、そういうものを覚えてくるのやら・・・・・・
「父上ー? ご飯はまだですかー?」
「うん。今できるから。ちょっと待って」
私は、その言葉を聞きながら私と、音々音のお皿にはお玉ひとすり。そして、もう一つ用意しておいて大きなお皿に残りのチャーハンを盛り付ける。
盛り付けながら、チラリと後ろを盗み見ると、恋はちゃぶ台に寄りかかり、音々音はちゃぶ台の傍に行儀良く座り、箸を両手で持ってチンチン鳴らしていた。
私は、自分と音々音の分、そして恋の分を分けて持っていく
「はいはい、できましたよ。では、手を合わせて」
私は二人の様子を伺う。二人とも同じように手を合わせていた。
二人と視線が合う。
「「「いただきます」」」
夜になり、親子三人川の字で横になっていた。
真ん中にいた音々音が俺を見上げてくる。
俺はちょうど気になっていたことを聞くことにした。
「ねね? 最近引越しばかりだけど大丈夫か?」
何が大丈夫なのかは、自分では分からない。
それにしても、この質問はずるい。ここで、大丈夫じゃないなんて答えられる子じゃない。
自分の中にある罪悪感を、この質問によって和らげようとしたのだ。
音々音はその顔に笑みを浮かべた。
「大丈夫なのですぞ。これでも、父上より体力はあるしそれに、母上の娘なのです」
「そっか」
この子は、想像以上に強かなようだ。
音々音の事が、今まで以上にいとおしく感じられる。私は、胸にすっぽりと埋まってしまう音々音を抱きしめた。
「ち、父上? ちょっと苦しいのですぞ」
「あ、あぁ。ごめんごめん。ねねが可愛くてついね。」
音々音は、私をぺちぺちと叩いて抗議をしてくる。私は、抱きしめる力を緩める。
と、気になって向こうを見ると恋がこちらを見ている事に気がついた。
「恋もおいで」
「ん」
そう言って、私は腕を開いた。
するともぞもぞと恋は、こちらににじり寄り、音々音を間に挟んで抱きついてきた。
「んー。父上と母上に挟まれて、ねねは幸せなのですー!!」
「俺も、こんなに可愛い娘と嫁さんがいて幸せだぞー!!」
「恋も」
そう言って俺達の意識はいつの間にか落ちていた。
数時間後俺達ははげしい物音に目を覚ました。
その音は荒々しく、明らかにこちらに対して攻撃の意思をもっていた。
恋。そう呟いて恋が寝ていた方を見ると、既に意識は覚醒していて、壁に立てかけてあった武器と、ロープを持っていた。
俺は立ち上がる。恋はそんな俺にそのロープを差し出してきた。
「逃げて」
「いや駄目だ! 俺が逃げたらお前は死んでしまう!!」
「大丈夫」
その言葉は、自身の武力の自信によるものだろう。
しかし、今回ばかりだけは恋1人を戦わせてはいけない。
本当に迂闊だった。三国志についてさらっと調べたのが随分前とはいえ呂布が殺される事は知っていたのに。
これから、どうすればいい。
俺の頭の中には絶望という二文字しかなかった。目の前がどんどん暗くなっていき、外から発せられるドンドンという私をせかす音にまともな思考など出来なくなってきた。
すると、抱きしめられた感触に落ち込んでいた意識が前を向いた。
恋が俺に抱きついていた。恋の鼓動が感じられる。
「大丈夫。恋は負けない」
俺はその言葉に涙を流すしかなかった。
自分に戦う力が無いことをこの時ほど恨んだ事は無かった。
しかし、どうしようも無かった。
本当なら俺もここへ残りたかった。しかしそうもいかない音々音がいる。この子まで死なせるわけには行かない。仮にこの子だけ逃がしたとしてもその先1人ではこの子は生きてはいけないだろう。
そんな事を考えていたら、いつの間にか立ち上がっていた音々音に袖をくいっくいっと引かれた。
俺が音々音をみると、音々音は笑みを浮かべていた。
「父上。ねねは、ここで母上と父上と死んでしまっても。ねねは、幸せですぞ」
俺はその言葉に涙した。
ドンドンという音が更に激しさを増した。時間はそう長くは無いのだろう。
俺は逃げるという覚悟を決めた。
袖で流していた涙をぐいっと拭きとり今度は俺が、恋を抱きしめる。
「恋。絶対に生きて帰って来い。そしたら何でもお前に食わせてやる。家の財政など気にするな。お前が腹一杯になるまで食くわしてやる。だから死ぬな。約束だ。」
「うん。約束」
そう言って俺は恋からロープを受け取り、音々音と供に窓から逃走した。
これでend
end1 音々音ヤンデレ近親√
恋は帰ってこず、父は廃人と化し音々音が父の世話をする。
大きくなった音々音は廃人となってしまった父への恋慕の思いを知る。
その恋慕の思いから、恋が死んでしまったことに感謝をしてしまい。
自己嫌悪に陥りつつも、父を独り占めできるという事に酔いしれる。
end2 皆生きてほのぼの√
恋が帰ってきて、エイジュツたちを探し出す旅にでる。
ここから始まる戦いのかけらも無い日常。
唯一のチートでお金に困る事は無いのでね!!
end3 恋が死んでしまい、恨みから覇道√
父は人が変わったかのように音々音を軍師として育て上げる。
音々音は父に戻って欲しくて必死に父にアプローチをかけるが改善せず、音々音自身も道を踏み外していく。
旅に出てチョウドウを確保し、三国に匹敵する一国の領主となる。
結論
家族愛が素晴らしい