ソードアート・オンライン/コンプリート・ストラテジー   作:空素

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はじめまして!
改めてよろしくお願いします!
この小説は、原作小説、コミックの他、ゲームのHFなどを元に進んで行きますが、多分な改変要素を含んでおります!
苦手な方は、ご注意下さい!

最初は筆慣らしに原作の振り返りから進んで行きたいと思います!

尚、主人公は基本的にキリトで、オリジナルの脇役は出てもオリ主は出しません!


エピローグ
はじまり


《アインクラッド》第75層、迷宮区最上階。ボスフロア。

冷たい黒色の石床が円形に切り取られ、一脚のテーブルのような台地が周囲に乱立する。

足下の円形の石床も同じ構造なのだろうが、周囲に見えるものよりも低く、また天辺の台部分は、ボスとの戦闘の為により広くなっている。

実際に、第75層のフロアボス、《スカルリーパー》は、その“骨の刈り手”の名に相応しい、両腕に大鎌を備えた百足脚を持つ上半身が異形の人型をした怪物だった。その巨体にそぐわぬ速度で台地上を縦横無尽に駆け回っていたが、足場が狭過ぎて窮屈と思う事もなく、戦闘に専念できていた。

いや、実際は足場がどうこう考える余裕がある戦いではなかった。

 

《アインクラッド》の各階層には、迷宮区が聳え立ち、その最奥には次の階層へ続く扉を塞ぐようにフロアボスが待ち受けている。

基本的には、1層ずつ上がっていく毎に難易度が上がっていく。

更に、10層上がる毎に難易度は大きく上がる仕様になっている。

そして、全100層の内、クォーターポイントである、25・50層では、10層毎の比では無い程の上昇率をしていた。

当然ながら、それらの階層を守護するフロアボスは、より強大で凶悪で悪辣な能力を有していた。

それは、桁外れの攻撃力であったり、手数であったり、タフネスであったり、など、例えレベルの安全マージンが十分であっても、死と紙一重の厳しい戦いを強いられる。

 

それは、第75層でも同じ、否、これまで以上だった。

《スカルリーパー》の持つ大鎌は最前線の重装備プレイヤーを即死させる程の攻撃力を誇り、また、骸骨である為、斬撃や刺突といった属性の攻撃が通り難く、そして何より、その百足脚による機動力が厄介極まりなかった。

後ろを取っても、蠍に似た骨の尾による攻撃も大鎌程で無いにしろ攻撃力が高く、弱点が見当たらない極悪モンスターだった。

更に、HPが最終段の半分に達した途端、《狂乱(フランティック)》状態となってそれまで以上に大暴れし、攻略組を壊滅寸前まで追い込んだ。

 

それでも《スカルリーパー》との死闘を乗り越える事が出来たのは、『ヤツ』がいたお蔭だろう。

《アインクラッド》で攻略組と呼ばれるプレイヤーの中でも、多くのプレイヤーを有する大ギルド《血盟騎士団》。

赤と白の意匠に統一された装備で身を包んでおり、多くの功績を残して来た精鋭ギルドだ。

《アインクラッド》最大の攻略ギルドと言っても過言ではないだろう。

そのギルドの長ーー団長を務める騎士《ヒースクリフ》。

『ヤツ』が持つ桁違いの防御力を発揮する盾と剣が一体になったスキル、絶対不可侵の《ユニークスキル》。その名を《神聖剣》。

《スカルリーパー》の猛攻を受けても、決して揺るがぬ防御力が致死の大鎌を抑えたことで攻略の糸口を掴む事ができた。

 

結果、14人もの決して少なくない犠牲を出しながらも、第75層フロアボス《スカルリーパー》は撃破され、76層への道が開いた。

 

ボスとの激闘を乗り越えた疲労感、達成感、多くの攻略組の仲間を失った喪失感、それぞれ思うものは様々だろうが、生き残った多くのプレイヤーが床にへたり込んでいた。

 

ーーたった一人、ヒースクリフを除いて。

 

最初は小さな違和感だった。

しかし、思考の奥底に深く潜っていく程に、その違和感は大きく大きく肥大していった。

 

そして、その違和感は一つの仮説を導き出す。

 

僅かな逡巡の後、疲労に苛まれるアバター否、それを動かす脳に鞭打ち、立ち上がる。

疲労からか、恐怖からか分からぬ震える手で右手の長剣《エリュシデータ》を握り締め、駆ける。

ヒースクリフはこちらに背を向けている。まだ気付かない。

《エリュシデータ》が輝きを放つ。駆ける勢いのまま、突進する。

 

片手直剣スキル《レイジスパイク》。

一直線に突進し、突きを見舞うだけのシンプルな技だ。

ヒースクリフのHPは《半減域(イエローゾーン)》だ。

仮に、命中してもHPを削り切らない。

 

ヒースクリフが気付き、驚愕の表情を浮かべる。

虚を突かれても大盾による防御が間に合ったのは流石と言うべきだろう。

このまま行けば、剣は盾に弾かれ、ソードスキルは《失敗(ファンブル)》し、大きな隙を晒す事になるだろう。

 

だが、輝く剣尖は盾に弾かれる直前に跳ね上がり、ヒースクリフの防御を掻い潜った。

エリュシデータの漆黒の切っ先がヒースクリフの眼前に肉薄する。

 

だが、剣がヒースクリフに届く事はなかった。

 

剣の切っ先は、盾でも鎧でも無い、紫色の障壁によって阻まれていた。

 

この世界ーー《アインクラッド》には、《魔法》は存在しない。

設定上では、プレイヤーが使用するシステムウィンドウが《幻書の術》

と呼ばれ、太古に失われた魔法の名残りとされているが、システム上は一切、存在しない。

 

ーーにも関わらず、その障壁は、まるで主人を守るように、現れた。

否、実際に守ったのだろう。

その障壁は、システム的に、《ヒースクリフ》のHPが《瀕死域(レッドゾーン)》に達しないように。

 

しかし、その事象は、この場に居る多くの攻略組プレイヤー、それだけでなく、この場にいない全プレイヤーには存在しない恩恵だった。

そうでなければ、デスゲームは成立しないのだから。

 

導き出された結論はたった一つだった。

 

 

 

 

多くの功績を残した精鋭ギルド《血盟騎士団》の団長《ヒースクリフ》は、このデスゲームの主犯である天才プログラマー《茅場晶彦》である。




思った以上に長くなってしまった…。

早く新層の攻略に進まねば…。

次回もよろしくお願いします!
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