ソードアート・オンライン/コンプリート・ストラテジー   作:空素

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今回はアスナ視点で物語が進みます

SAOのアインクラッドの設定の抜けが酷い…アニメを見返さねば…!


転移門

ーアスナSideー

 

キリト君が来た道を戻って駆ける。

 

私はこの場を収拾する為に残り、キリト君には75層への扉が開くかどうかを確認して貰いに行った。

 

転移門の使用不可。

ここに来て、これほど重大な仕様変化が起こる事は、覚悟していた。

覚悟はしていたが、全く思わぬところからの変化球だった。

 

詳しい仕様は不明だが、下層に移動出来ないことは確定のようだ。

それだけでも、大きな損害を被る。

 

75層を起点に、プレイヤーが分断されてしまえば、この先、攻略は難攻を極める。

 

さっき見たキリト君の顔には、一切の不安も迷いも無かった。

逆に覚悟を決めた、決意の表情だった。

 

私も私で、出来る事をやらなければならない。

 

先ずは、状況を詳しく把握する。

 

「転移門が使えないなら、アイテムの回収も無理そうか?」

 

「最悪、諦めた方が賢明だろうな。消耗品類ならこの街でも揃えられるだろう」

 

「やれやれ…折角の素材のコレクションがパーだよ…」

 

周囲のプレイヤーは思わぬ仕様変更に混乱している。

しかし、流石はここまで前線を潜り抜けて来た精鋭と言う事もあり、我を忘れて狂乱するような者はおらず、これからの事について各々が周囲のプレイヤーと話し合っている。

 

しかし、流石に楽観視も出来ず、その表情は皆、険しい。

 

転移門の状態を探るべく、私はそちらへと向かった。

 

転移門のところでは、クラインさんとエギルさんが話し合っていた。

 

「クラインさん、エギルさん、どう?」

 

私が訊ねると、クラインさんは首を真横に振る。

 

「あーダメだな。アルゲード以外にも飛ぼうとしたがダメだった。どう足掻いても下層には戻れないみたいだ」

 

「キリトはどうした?」

 

キリト君の不在に気付いたエギルさんに、私は事のあらましを説明する。

 

「多分、キリト君は“アルゴさん”に今回の件を知らせると思う。私からも連絡してみるけど、後は下層でどうなってるかよね…」

 

“アルゴさん”とは第1層からの付き合いだ。

彼女の情報には何度助けてもらったか分からない。

もちろん、彼女自身にも。

 

「そもそもメッセージ送れんのか?ちょっと俺も他の面子に試してみっか」

 

クラインさんは徐にメニューウィンドウを開き、操作し始める。

今回の75層ボス攻略は、クラインさんのギルド《風林火山》からはクラインさん一人が代表として参加してくれた。

 

他の方はギルドで待機し、クラインさんの帰還を待っているだろう。

 

「一応、アスナ自身も確かめてみたらどうだ?」

 

そう言いながら、エギルさんもメニューウィンドウを開く。

 

エギルさんも知り合いに連絡を送るようだ。

エギルさんは、基本は商人として活動しているため、多くのプレイヤーと顔見知りだろう。

 

だが、恐らく今回の件を知らせるならば、下層攻略からの付き合いである仲間達に送るだろう。

 

ギルドは組んでいないようだが、彼らは固い絆で結ばれているようで、攻略やそれ以外でも度々、助けられた。

 

キリト君は昔から、エギルさん含め、『アニキ軍団』の愛称で呼んでいる。

 

転移門は石碑のような見た目で、中央に碑石と台座、その四方を囲むように小型のオベリスクのような石柱が並んでいる。

 

私は台座に乗り、息を吸うと、血盟騎士団の本拠地がある街の名前を口に出した。

 

「転移!グランザム!」

 

しかし、やはり私の声が虚しく響くだけだった。

 

ちょっぴり恥ずかしくなって台座から降りる。

 

「やっぱりダメみたいだな」

 

エギルさんが励ますように声を掛けてくる。

連絡し終わったのか、メニューは閉じていた。

 

「そうみたいね…そっちはどうだった?」

 

私の問いに、クラインさん含め、二人は微妙な表情を浮かべ、肩を竦める。

 

「別に弾かれねぇし、送れるには送れるけどよ、向こうに届いてるかどうかは分からねぇな」

 

これまでであっても、ダンジョンや迷宮区などでは、フレンド登録した相手であっても、メッセージを送る事は出来なかった。

その場合は、相手がダンジョンにいる為、メッセージを送信出来ないことを知らせるシステムメッセージが出て来る。

 

「少し待てば返信が来るかも知れないわね」

 

そう言った矢先、二人がメニューを開く。

 

「……噂をすれば、だな」

 

エギルさんがニヤリと笑い、メッセージを確認し始める。

 

「取り敢えず、メッセージのやり取りは出来そうで安心したぜ…」

 

クラインさんは肩の荷が下りたように気が抜けるようなため息を吐いた。

 

まだ厳しい状況ではあるが、メッセージの送受信が出来るのは幸いだった。

 

私もメニューを開き、フレンドリストからアルゴさんを選択し、メッセージを書き込む。

取り敢えず、75層フロアボスの攻略が完了した事と、この76層の仕様変更について書き込む。

 

そこでふと気付く。

この街の名前を知らない事に。

 

私はメッセージの下書きを保存し、マップから現在地の76層主街区の名前を確認する。

 

「《アークソフィア》…」

 

私はメッセージの下書きを再編集し、主街区の名前ーー《アークソフィア》を付け加えて、メッセージを送信した。

 

特に滞りなく、メッセージ送信完了の表示が眼前に現れた。

 

そして、待つ事1分。

 

アルゴさんからの返信が届いた。




プログレッシブのアスナとアルゴのやり取りが好きです
アルアスてぇてぇ…
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