ソードアート・オンライン/コンプリート・ストラテジー 作:空素
そして新キャラも登場!
以外なキャラクターも!?
ーアルゴSideー
夕暮れ時、アルゴは借りている馴染みの宿の自室で、送られて来たアスナとキリトのメッセージと睨み合っていた。
普段は地味なフーデットローブに身を包み、目立たない姿をしているが、自室という事もあり、ローブは外し、インナーとショートパンツというラフな格好をしていた。
ベッドの上で寝転がりながら、情報を整理していく。
アルゴが借りているのは、それ程値の張らない、質素な部屋だ。
攻略組とは違い、情報屋であるアルゴは、正直言って儲かっているとは言い難い。
攻略組であれば、モンスターを倒せば、アインクラッド内の通貨である《
消費アイテムの購入や装備品の調整などの出費はあるものの、それでもそれなりに良い物件を購入出来るだけの余裕が、トッププレイヤーである攻略組にはあるのだ。
アルゴの場合、情報の売買でそれなりの稼ぎは出るが、その殆どは、多くの中層低層プレイヤーの支えとなっている情報書籍《アルゴの攻略本》の印刷代に消える。
命の危険性は、前線に出て戦っているプレイヤー達に比べれば低いが、それでも普通に生きて行くだけならば、中規模ギルドに所属して地道にモンスター狩りやクエストを行なっている方が現実的だ。
それでもアルゴが情報屋として活動しているのは、責任感と矜持からだった。
アルゴは元ベータテスターだ。
初期の、下層時代でもアルゴの攻略本を出版していたが、その情報源はベータテスト時代のものだった。
SAOは、正式サービスから仕様変更が多々あった。
ベータテスト時の情報と正式サービスからの情報に食い違いが出たのだ。
それが原因で命を落としたプレイヤーも、決して少なくない。
最も痛い目を見たのは、元ベータテスター達だったが、それでも、アルゴは責任を感じずにはいられなかった。
その現実が正式なプレイヤーに対する負い目を感じさせ、そこから責任感へ転化する。
矜持に関しては誇りとも言い切れる。
アルゴは、この情報屋という仕事に誇りを感じているのだ。
例え、儲からずとも、多くのプレイヤーに正しい情報を提供する。
例え、立場が悪くなろうとも、信頼できる情報主は守る。
例え、命が危うかろうとも、情報を漏洩させる事はない。
それらが、《鼠のアルゴ》という一人の少女を支えていた。
不意に、部屋の扉が一回、ノックされる。
アルゴはゆっくりと音を立てないようにベッドから降り、武装する。
すると、扉の向こうから木を擦るような音が聞こえる。
それは、木に爪を立てる音だった。
アルゴは二回ノックを返し、扉に背を付ける。
対して、扉の向こうからはノックが一回行われる。
アルゴは扉の施錠設定を解除し、部屋の外の人物を招き入れる。
「やァ、待ってたヨ。新進気鋭の準トッププレイヤーサン。いやーー」
そこに立っていたのは、空色の髪に水色の瞳を持つ、一人の女性プレイヤー。
必要最低限の装甲だけの、回避型の軽装備に、背中には長槍、腰に短剣を装備している。
「《山猫》の“シノン”ちゃん」
そう呼ばれた少女ーーシノンは、不快感を示すように眉間を寄せた。
次に君たちは、「何故ここにシノンが!?」という!
彼女が何故ここに居るのか、どう言った経緯でここに居るのか、公開をお楽しみ下さい!!