ソードアート・オンライン/コンプリート・ストラテジー 作:空素
尚、この作品では、ゲームと違って難易度マシマシで行くつもりなのでよろしくゥ!
76層へと繋がる扉が開け放たれ、恐る恐ると言った様子で続々と攻略組のプレイヤー達が進んで行く。
「鬼が出るか蛇が出るか、地獄の悪鬼羅刹か、修羅畜生か、何でも来やがれぇ!!」
大袈裟にも程があるクラインの叫び声に、呆れつつも、だが、決して油断無く身構え、俺とアスナもプレイヤー達に続く。
俺たちの眼前にあるのは、
左右は高い岩肌に囲まれ、真ん中を土が露出した通路が長々と続いている。
壁際の方には緑が生い茂り、そよ風が靡いていた。
その光景は、アインクラッドには良くある草原系フィールドに思える。
攻略組の面々も、一先ず、警戒度MAXだった状態から僅かに緊張を解す。
しかし、油断はならない。
どんなモンスターが待ち受けているかも分からないのだから。
それが嫌と言うほど理解しているプレイヤー達は、周囲に気を配りながら進み始めた。
その様子を見ながら歩き出そうとして、ふと気が付く。
背後の扉ーー75層のボス部屋へ降りる扉が閉まっていた。
別段、それが何かおかしい訳ではない。
最後のプレイヤーが通ったら扉が自動的に閉まることは、何ら不思議ではない。
他のプレイヤーが逆走してこちらの扉から入ったところで、何の旨みも無いし、ボスは倒されているので危険も無い筈だ。
しかしその状況が嫌に気になった。
「キリトくーん?どうしたのー?」
アスナが少し離れたところから声を掛けて来た。
思いの外、長く考え込んでしまっていたようだ。
「悪い!今行く!」
慌ててアスナの元へと駆け出す。
「どうしたの?」
アスナが心配そうに顔を覗き込む。
「ちょっとボーッとしてたみたいだ」
そう言うと、アスナは納得行かなそうな表情をするが、追求して来る事は無かった。
肩越しに扉を一瞥する。
しかし、胸中に渦巻く不安が消える事は無かった。
しばらく街道を進んでいくと、特にモンスターと鉢合わせることもなく、開けた草原に出た。
辺り一面を緑が覆い、所々に木々も生えている。
温かな日差しが降り注ぎ、柔らかいそよ風が草木を揺らす。
オーソドックスなRPGの草原と言った光景だ。
そして、少し離れた場所に白亜の石壁と門があった。
この階層の《主街区》だろう。
既に心身共に満身創痍なプレイヤー達は、続々と門を潜り、街の中へと入って行く。
「これで《転移門》をアクティベートすればひと段落だな」
そう呟き、しかし、アスナから返事が無いことに不思議に思い、顔を見る。
「アスナ?」
アスナは思い詰めたような表情で考え込んでいた。
そのまま、顔を上げて、まだ名も知らぬ主街区を眺める。
「キリト君、私、何か嫌な予感がする…」
アスナの言葉に、俺の心臓が跳ね上がった気がした。
その言葉はまるで、先の扉の不安の立証のような。
アスナの予感が、俺の感じた不安に確証を与えたような。
そして、その凶兆を後追いするように、前方の攻略組のプレイヤー達から騒めきが発生する。
その直後、一人のプレイヤーが叫んだ。
「転移門が使えなくなってるぞ!!」
先ずは挨拶代わりの転移門不能(下層移動縛り)
下層に移動出来るとちょっと面d(ゲフンゲフン!