ガンダムビルドブレイカーズ:オルタナティブsideL 作:ひほーZZ
いつも通りゲームセンターで練習しようとしていると、AIロボットであるインフォちゃんが暴走していた。ひと悶着ありながらもシミュレーターから繋ぐことでウイルスの除去に成功。無事に元通りにすることが出来た。なおあの後ひっそり湯ノ森に戻り、マリオンの安否を確認し、ほっとしたタクマであった。
ミサ「ねー⋯あとどれくらいー?」
俺達はジャパンカップの会場へ向けて、カドマツさんの車で向かっていた。
カドマツ「またかよ⋯さっきもう少しだっつったろ?」
まぁ移動が退屈すぎてミサがちょっかいかけてるのだが。
ミサ「何か面白い話してー⋯」
今過去最低な振り方だった気が⋯
カドマツ「お前それ話の振りとしては最低だからな?」
タクマ「⋯も、もうちょい振り方考えたら⋯?」
ミサ「だって退屈なんだもん⋯」
カドマツ「⋯あ、そうだ。これを見てみろ」
カドマツさんはおもむろにタブレットを差し出す。そこに映っていたのはニュース記事だった。
ミサ「なになにー?」
カドマツ「こないだのコンピューターウイルスな。出処がわかったんだよ」
タクマ「あぁ、あのインフォちゃんをオシゴトダイスキバーサーカーモードにしたあれか」
カドマツ「お前さんそういう風に呼んでるのかよ⋯」
タクマ「いいじゃんどう呼んでも」
ミサ「えーと?『不正プログラム作成の疑いでセーフティ・セキュリティ・ソフトウェアの元社長、バイラス容疑者の行方の捜索中』?」
タクマ「せ、せーふ⋯なんだって?」
カドマツ「セーフティ・セキュリティ・ソフトウェアな。通称スリーエスと言えば、ここ数年でシェアを伸ばしてきたセキュリティソフトの開発会社だ」
タクマ「へぇ⋯そんな会社あったんだ⋯」
当然俺はあの商店があるせいか何も知らなかったのだが。
ミサ「つまり⋯セキュリティソフト会社がコンピューターウイルスを作ってた?」
タクマ「仮に商売のためとはいえ、さすがにそんなリスキーな方法取るのか?」
カドマツ「あったからニュースになってんだろ?昔からそういう都市伝説はあったんだが、本当にやるヤツがいたとはな⋯技術者の風上にも置けないやつだ」
分かってはいたが、自身の技術を悪用してこんなことするやつがホントにいたとは⋯俺もAIを組んだりしたからちょっと残念だ⋯
ミサ「でもバレちゃったんだ?悪いことはできないね」
カドマツ「それだよ。どうしてバレたと思う?続きを読んでみろ」
タクマ「なんですか?社内告発とかじゃないんですか?」
ミサ「えーっと⋯『バイラス容疑者の不正プログラム作成に関する告発が⋯同社を先日買収したタイムズユニバース社CEO:ウィリアム氏によってなされた』」
ん?タイムズユニバース社⋯?
ミサ「なお、この買収が完了した後スリーエスは解体されている」
カドマツ「お前んとこ商店街が閑古鳥になったのって確かここの百貨店のせいだったよな?」
ミサ「こんなところで名前を見るなんて⋯でも何でタイムズユニバースがスリーエスの悪事を暴いてるの?」
タクマ「たしかに⋯何かしら彼にメリットがあった⋯とか?」
カドマツ「知らん」
タクマ「知らんのかい」
ミサ「なんだよもう⋯」
カドマツ「おっ、見えたぞ」
タクマ「え?ほんとですか?」
ミサ「どこ!?」
カドマツ「あの一番目立ってる建物だ」
ミサ「あれか〜!ジャパンカップの会場!」
タクマ「⋯あれが会場⋯」
戻ってきた⋯かつて夢を果たせなかった因縁の場所⋯ジャパンカップ会場⋯
ハル「みなさーんこんにちはー!ガンプラバトルジャパンカップ出場おめでとうございます!」
会場に着き、受付を終えると開会式が始まった。
ハル「タウンカップ、リージョンカップを勝ち抜いてここまで勝ち抜いてきた皆さんは、誰もが日本一となるに相応しい実力の持ち主!これから始まる数々のバトルに、全国のガンプラファンが期待していることでしょう!わたしもみなさんの素晴らしいバトルを楽しみにしています!」
タクマ(かつては届かなかった日本一の座⋯今こそ手に入れる⋯!)
ハル「それではここで、皆さんお馴染みミスターガンプラから激励の一言!ミスター、お願いします!」
ミスター「ただいま紹介に預かりました、ミスターガンプラです。えー本日このような素晴らしい日に、皆さんと共に居られることを心から感謝しています」
「ウィル坊っちゃま、お茶が入りました。⋯何をご覧になっているのですか?」
「別に⋯たまたまチャンネルがそこに合ってただけさ」
「ガンプラバトル⋯ですか」
「⋯何をしているんだあんたは」
ミスター「そして⋯忘れもしない12歳の夏⋯!私は見送りの飛行場で斎藤君に、二人で手に入れた優勝トロフィーを渡し、いつの日かの再会を約束したのです⋯それから!」
ハル「ミスター、あのそろそろ⋯数名が貧血で救護室に⋯」
⋯実際周りを見ていると、最初の時と比べ明らかに人が減っていた⋯
ミスター「む⋯?そうか。では最後に激励の言葉を⋯オホンッ⋯君たち、ガンプラは好きか!ガンプラバトルに勝ちたいか!!これから始まる戦いに君たちが一層奮い立つよう、私がプレゼントを用意した!」
タクマ「ん?プレゼント?そんなものまで用意してるのか⋯」
ミサ「何が貰えるんだろう⋯」
ミスター「このジャパンカップに優勝したチームと、大会終了後のエキシビションマッチで私がバトルするというものだ!」
タクマ「⋯え?はぁ!?」
ザワザワ⋯
ミスター「現役を退いて以来、8年ぶりのバトルに私は胸を高鳴っている!最強のチャレンジャーを待っているぞ!!」
ウォォォォォォォォォ!!
ミサ「すごいよ!優勝したらミスターとバトルできるんだって!!」
タクマ「ま、まぁじか⋯」
俺は過去一頭を抱える事態になってしまった⋯
「予選突破だよ。何とかここまで来られたね」
「あっ、いたいた!なぁあんた達だろ?彩渡商店街チームって」
「ツキミ、いきなり失礼でしょ!」
次回 ガンダムビルドブレイカーズ : オルタナティブsideL
『意外な出会い:ジャパンカップ予選』
⋯そんなに有名か⋯俺達は⋯?