ガンダムビルドブレイカーズ:オルタナティブsideL   作:ひほーZZ

7 / 24
ーあらすじー
バトル後に案内されたおもちゃ屋でミサの父、ユウイチに挨拶したタクマことヒカル。数日の演習を経てタウンカップへ望む。その会場でミサの元チームメイトであるカマセに挨拶という名の嫌味を投げられる。聞くと彼の所属してるチームは去年のタウンカップ優勝チームだとのこと。果たして彩渡商店街ガンプラチームは優勝できるのか?


六話 タウンカップ決勝

今回の大会はいつぞやの日本選手権とは違い、複数の予選試合を勝ち抜き、エースポイントをノルマまで貯めることが本戦、つまり決勝へ進むための条件らしい。

そして俺たち彩渡商店街ガンプラチームは1次予選、2次予選を突破し無事に本戦進出できた。

「やった!やったよー!初めて予選突破できたあ!」

ミサがめっちゃ喜んでる。そこまで喜んでくれるなら、頑張った甲斐もあったものだ。

「驚いた。マジで予選通るとはね」

目の前にはカマセが少し驚きつつも余裕そうに話しかけてきた。やはりさすがは去年のタウンカップ優勝チーム。今回も予選突破したらしい。

「どう?自分が捨てたチームの活躍を見た気分は!」

ミサがドヤ顔でカマセに問う。いやまだ優勝したわけじゃないんだけどね…するとカマセがフンと鼻で笑いながらこう答える。

「俺はプロのファイターを目指してるんだ。より良い環境を選ぶのは当然だろ。商店街のドノーマルなアセンブルシステムで上が目指せるかよ」

環境ねぇ…確かに商店街のシステムはノーマルだ。だが一概に環境だけが勝負を左右する訳では無い。それは俺がよくわかってる…が、あえて口には出さないでおく。…正体がバレたら困るからな…

「またそれ!?お金とか技術がなくたって、腕とかスピリッツ的な何かで頑張ればいいじゃん!!」

ミサもこれには反論した。

(さすが。分かってるじゃないか。…だが、なんかふわっとしすぎじゃね…?)

…喉まで出かかった言葉を押し戻す。

するとカマセは勝ち誇った表情で、

「だったら、その金と技術が可能にするものを見せてやるよ」

と自信満々にタンカを切ってきた。どうやらそれほどのものがハイムロボティクスにはあるらしい。

「おい新入り。さっさと戻ってガンプラのセッティングしろって」

奥からカドマツさんが呼び戻しに来た。いやお前セッティングしてから来いよ。

「カドマツさんよ。アレ使うわ」

「嫌だよ」

2秒で断られてたwというか嫌なんだwww

「断るのかよ!?もうタンカ切っちまったから使わせてくれよ!」

カマセが必死に頼み込む。だがカドマツさんは頑なに認めようとしない。

「俺はなぁ、腕とかスピリッツ的な何かで頑張る感じが好きなんだよ。ああいうの好みじゃないの。タウンカップで使うもんじゃない」

いやあなたもそういうタイプなんかい!とはいえこのカドマツさんにここまで言わせるなんて…相当なものなんだな…

「勝つのが目的なんだからいいだろ!アレじゃなきゃ本戦出ないからな!!」

いやそれ無理あるだろ…

「はぁ…わかった、わかったよ。じゃあセッティングするぞ」

あ、カドマツさん折れちゃった…

「良いか。金と技術が可能にするものを見せてやるよ!」

そう言い残すと2人はシミュレーターへ行ってしまった。

「まもなく本戦を開始します。予選通過チームは準備してください」

場内アナウンスが流れたので、俺達もシミュレーターの方へ行く。

「いよいよ本戦…どんなのが出るか分からないけど、とにかく頑張ろう」

「もちろん!絶対優勝しようね!」

2人で拳を合わせ、そしてそれぞれのシミュレーターにデバイスとガンプラをセットする。

「ナギツジ・タクマ、ダブルオークアンタ!」

「サツキノ・ミサ、アザレア!」

「「彩渡商店街ガンプラチーム!」」

「出る!」

「行きまーす!」

俺達2人の掛け声と共に2機のガンプラが発進した。

舞台は宇宙ステージ。今回のバトルのルールはチームバトル。敵のガンプラを全て撃墜したら勝ちの決闘のようなモードだ。

すると目の前にカマセのガンプラが現れる。

SEED系MS、ダブルオーライザー、ユニコーンガンダムを使ったカスタム機体のようだが、敵機を見た瞬間俺は驚愕した。

「な…!?何だこのサイズは…!?」

そう。1/144とは到底思えない大きさだった。はっきりいってバカでかい!

「来たかよ!見ろ、この圧倒的なガンプラを!!」

「PG機体!?タウンカップでそんなの出すチーム見たことないよ!?」

そうか…あれは1/60スケールの大きさ…ここまでやってくるのか!!

「うちもこれを出すのは予定外だったぜ。だけどな、お前に現実見せてやりたくてなぁ!」

と、いきなりGNソードIIIを前方に構え突撃してきた!

「あっぶな!?これ当たったら間違いなくタダじゃ済まない!!」

「下手に受けたらブレイクしちゃう!何とか避けつつ、反撃するよ!」

俺達は左右に避け、後ろからGNソードVとマシンガンで反撃する。相手の体が大きいため攻撃は当てやすい。しばらく攻撃していると、カマセの機体がこちらへ近づいてきた。すると突然俺のクアンタを掴み、

「生意気な!!」

と言いながらぶん投げられた!投げられた勢いで1部の装甲が吹き飛んでしまった。

「ぐっ!?まだまだ!!」

クアンタは1回バウンドしつつすぐに体制を立て直す。

「大丈夫!?」

ミサのアザレアが駆け寄ってきた。心配までしてくれるのは嬉しいものだ。

「大丈夫。立てるしまだまだ戦える!」

掴まれるとわかってからは、2人とも距離をとりながら射撃することでダメージを与えていった。カマセの機体が近づいて来る度に避けて射撃。これの繰り返しだった。が、向こうもやはりそれなりの実力者。じわりじわりだがこちらにもダメージが蓄積されていった。そして…

「金と技術無しで、勝てるのかよ!?」

カマセの機体がソードIIIで攻撃を仕掛けてくる。俺達は当然左右に避ける。

「うわぁぁぁっ!?」

が、カマセの機体の振り上げた腕がアザレアに当たり飛ばされてしまう。

「ミサ!?」

その光景を見た俺だったが、一瞬だけ葛藤する。というのもこの距離、覚醒を使えば全然に間に合うしあの機体も圧倒できる。だがそれがきっかけで俺の正体がバレたらどうする?もしかしたらミサにも危害が及ぶ可能性があるかもしれない。いや、それ以前に今の俺たちの関係を壊しかねない。それを恐れて予選では1度も覚醒を使わなかった。だが今回はそんな渋ってる余裕なんてなかった。確かに今の関係が壊れるかもしれないのは嫌だ。だけどここで負けてミサを泣かせて一生後悔するのは、もっと嫌だ!

「今やらないで…いつやるって言うんだ!!」

気がついた時には俺のクアンタはもう飛び出していた。

カマセの機体が拳を振り上げ、勢いよく振り下ろす。

「潰れろよ!!」

 

 

「ーう…う?」

その拳はアザレアを破壊することは無かった。なぜならアザレアの目の前に、

俺のダブルオークアンタが立ちはだかり、拳を受け止めていたからだ

「なんだと!?」

次の瞬間、カマセの機体の拳が弾き飛ばされる。そしてそこには、紅く光るダブルオークアンタがいた。

「嘘だろ…PGのパワーと張れるなんて…!?」

ミサもカマセもこれは初めて見たようで、テンパっていた。

「ねぇ!どうなってんの!?なんか光ってるけど!?」

「ありえねぇ!何かしてるんだろ!?アセンブルシステムに何か細工してるんだろう!?」

「私だってこんなの初めてだもん!」

「くっそぅ!」

「…敵機を破壊する…!」

クアンタはGNソードVをバスターモードへ変化させ、突撃する。そして圧倒的なスピードで左腕、頭部、バックパック、右腕を順にパーツアウトさせ、ソードビットを分離し全て破壊(ブレイク)していく。そして、

「ハァァァァァァァ!!」

トドメとしてGNソードVソードモードで切り抜ける。

「こんな…こんなの……嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

カマセの機体が爆散し、クアンタの発光も収まる。

「はぁ…っはぁ…っ…勝った…のか…?」

「優勝は彩渡商店街ガンプラチームです!」

場内アナウンスが流れ、シミュレーターもoffになる。

「信じられない…勝っちゃった!」

すると奥からカマセがズカズカと歩いてきて問いただしてきた。

「おい!なんなんだあの光るヤツは!?チートじゃないのか!」

「なっ!?」

「やめてよ!人聞きの悪い!」

「じゃあなんなんだ!?どういうシステムなんだ!?」

俺が回答に困っていると、奥からカドマツさんが歩いてきた。

「騒ぐなみっともない。あれは覚醒っていうシステムだな」

どうやらカドマツさんは覚醒のことを知ってるらしい。

「覚醒?聞いたことないけど…」

「一応ノーマルのシステムでサポートされているらしい。昔も使ってるプレイヤーは居たらしいが、俺も目の前で見るのは初めてだな。いいもん見れたわ」

やけに詳しいな…というかその昔使ってたプレイヤーって俺じゃないよな…?

「なんでそれこっちも使えるようにしてないんだよ!!」

これは俺も答えられる。それは…

「使用条件が分からないからな」

「システムでサポートされてるんじゃないの?」

「誰もが使えるようにはサポートされてないんだよ。覚醒したから使える。そういうものらしい」

ほんとに詳しいな…さすがだ…

「なんだそれ…インチキだろそんなのぉ!!」

するとここでカドマツさんのツッコミラッシュが始まる。

「アホか。PG使って圧倒的有利な試合にしといて、負けたらインチキとかアホか。そんなんだから負けるんだよアホ」

的確に指摘してなおかつアホかと連続で罵倒してる。面白いなこれw

「3回もアホって言われてやんの」

ミサもこれは面白かったらしい。

「ちっくしょう!俺はこんなところで負ける男じゃないのにぃ!!」

そう言い残してカマセは走り去ってしまった。

「はぁ…今年はファイターに恵まれなかったなぁ…」

カドマツさんがため息混じりに言う。うん…あれはほんとに恵まれなかったな…

「でも、PG動かせるなんて…アセンブルシステムの改造は凄かったです!」

「うん。ほんとに凄かったです。あんなことも出来るんですね」

「突貫作業だったから、PGのスペック活かしきれてなかったけどな。上の大会じゃ、もっとすげぇの出てくるだろうよ」

「そっか!優勝したから次があるんだ!」

次…リージョンカップの事だな。次も優勝目指さないとな。




「それでは、彩渡商店街ガンプラチームのタウンカップ優勝を祝して、カンパーイ!」
「実はな、嬢ちゃんたちのチームに入れてもらおうと思ってな」
「え?」
次回 ガンダムビルドブレイカーズ : オルタナティブsideL
「祝勝会」
つかの間の休息を楽しむとするか。

追記
ガンダムブレイカー3編のバトルシーンについて
ブレイカー3編の戦闘シーンは重要な戦闘シーン以外は省略させてもらいます。何卒よろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。