お腹が空いたのでお金を稼ぎたいです。剣術極めた死神の無自覚ライフ   作:狂骨

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上司への尊敬度

涅マユリ→70%(真偽不明)

涅ネム→100%(ほぼ友達)

卯ノ花烈→95%

浮竹 十四郎→95%

山爺→95%

日番谷 冬獅郎→100%



少年の過去

 

私の住んでいた地区は非常に貧乏だった。物心がついた時には育ててくれた母や父は既に死んでしまっていた。

 

そして 私のいる地区は治安も酷く窃盗や殺しなど日常茶飯事であった。

 

「おい!俺にも寄越せよクソがぁ!」

 

道端で拾った小さなパンも食べ終える前に他の子に取られてしまう。取り合いなども日常茶飯事だ。

その日暮らしの私にとって唯一のご馳走が湧き水であった。湧き水が喉を通る時だけが凄く心地が良かった。

 

だが、身体だけでなく心も成長してきた事で私自身がその暮らしに耐えられなくなった。

 

 

 

____このままじゃダメだ。

 

働こう。働いて日銭を稼ぎ少しでも美味しいモノを食べたい。そう思った私は少ない荷物を背中に巻き付けながら住んでいた家を出て夜の道を駆け出した。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

空には何もない。ただ薄暗い風景が広がっているだけである。それでも私は走り続けた。どこへでも。どこへでも。

 

息切れなども疲れも感じない。このまま世界の果てまでイッテしまおうと思いながらも私は走り続けた。

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

そして 夜が開けた時。私の前にあったのは賑わう街。そして次々と漂おう美味なる食べ物の香り。

 

嗅いだこともない香ばしい臭いが私の鼻を擽り誘う。

 

 

だが

 

「悪いがな坊主。アンタに出せる程、ウチは余裕がねぇんだわ。ほら、これやるからとっとと帰りな」

 

中にはいれてはもらえなかった。素朴な料理の一品を貰い受けた私は門前払いをされてしまう。けれども物をくれた事には変わりない。

 

「ありがとうございます…」

 

頭を下げた私は街から離れた場所でそれを貪るように食べた。

 

「う…うぅ…!!」

 

初めて食べたその料理はとても美味なるモノであった。サクッとした衣にジューシーな肉の食感。私の飢えを一瞬にして満たしてくれた。

 

 

もっと食べたい__。

 

 

 

そう思い私は少しでも稼ぐべく色々な場所を回った。

 

 

「ここで働かせてください!!」

 

「悪いが人手は足りてるんでな」

「すまんが、帰ってくれ」

「ウチは雇わない主義なんでね」

 

だが、どこを回っても門前払いを受けるだけ。いくらくらい付いても無駄だった。

 

 

そんな時だった。

 

「…!!!」

 

一人の腹を満たした人の姿を見た。店員に見送られながら店を出た人の腹はタヌキの様に膨らんでいた。

 

見ればその人は辺りの人とは違い黒い道着に身を包み込んでいた。

 

その姿を見て私はある事を思い出した。この流魂街に囲われた中心には世の秩序を正す為の『護廷十三番隊』という死神の組織がある事を。そしてその死神を育成する学院も存在していた。見れば電柱に張り出されていたビラには募集と書からていた。

 

 

「そうだ…!!死神になればいいんだ!!!」

 

「どうした坊主?」

「なんで急に叫んでんだ?」

 

 

私はすぐさまその場から駆け出し街から離れた場所へと向かうと、修行を始めた。

 

身体の体力作りに筋力。そして剣術。

 

一文無しの私には剣を買うお金が無かった為にそこらに落ちていた木の棒や“丸太”を使って素振りなどの練習をした。

学院に入る為には力を示さなければならない。その為に私は無我夢中に筋力トレーニングをした。

 

 

食べたい…!!!あのジューシーな食感の料理をまた食べたい!!!死神になってたくさん稼いで食べたい!!いっぱい食べたい!一杯ではなくいっぱいだ!!

 

 

その思いが私の身体を突き動かしていった。昼夜問わず私は修行を何度も続けた。空腹なども疲れも感じない。身体の動く限り私は修行を続けた。

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

「…」

 

あれから何年経ったかは分からない。私は血の滲むような努力から無敵の剣術と体術を得た。その代償なのか腹から下の毛が全て失われてしまった。今では歩いた時や風に煽られた時は股間や肛門がスースーするが気持ちいいから別に問題はない。

 

死神にもなる事ができ今は日銭を稼いで毎日美味しいモノが食べられる。

 

 

だが___

 

 

 

 

 

 

______何かが違う気がした。

 

 

自分自身でも何故か満足がしなかった。まるで“これ以外にも他にやるべき事があるだろう”と自分自身が語りかけてくるかの様に。だがそれが何なのかは分からない。

 

「一体…なんなんだろう…」

 

「どうしました?」

 

「いえ、何でもありません」

 

思わず溢した独り言にネムさんが声を掛けてくるが私はすぐに誤魔化す。

 

『園原 千弘』はそんな素朴な疑問に悩みながらも今日も隊員として生きていく。

 

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