お腹が空いたのでお金を稼ぎたいです。剣術極めた死神の無自覚ライフ   作:狂骨

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投票の結果、恋愛させてから進めようと思います。


恋愛相談 千弘編

 

「はぁ…何でだ…何でこんな…」

 

屋根の上で蹲っていた千弘は顔を上げると深い溜息をつきながら空を見上げた。だが、空を見上げてもこの熱い感情は晴れる事は無かった。

 

そんな時である。

 

「お〜い千弘く〜ん。そんな所でなにやってるんだ〜い?」

 

「ん?京楽隊長…」

 

下から声が聞こえ、見るとそこには酒瓶を肩に背負う京楽の姿があった。

 

ーーーーーーー

ーーーー

 

「いやぁ〜偶然だねあそこで会うなんて。一杯どう?」

 

「いえ、お酒弱いので良いです。ジュースください」

 

あれから千弘は出会った京楽のいる八番隊の隊舎に招かれ、彼から飲み物を振る舞われていた。千弘がジュースをゴクゴクと喉に流し込む中、同じく酒を口元に注いでいた京楽はいつもと違う彼の様子に首を傾げていた。

 

「それにしても珍しいね。君が一人なんて。いつもは涅隊長のとこのネムちゃんと一緒なのに。何かあったのかい?」

 

「そ…それは…」

 

「ん?」

 

ネムの名前を出した直後に千弘は頬を赤く染めながら顔を逸らす。その様子を見た京楽は“さては…”と思い笑みを浮かべた。

 

 

「ははん成る程…。その様子だと___

 

 

 

 

 

 

____恋した様だね」

 

「!?」

 

 

京楽の言葉に千弘は先程よりも更に顔を赤く染め上げた。完全に図星である事を見抜いた京楽は手をパンパンと鳴らしながら高笑いする。

 

「アッハッハ!やっぱりねぇ。いやぁ〜青春じゃないかい」

 

「ち…ちち!違います!私が副隊長に恋なんて!」

 

「じゃあ他に何があるんだい?名前を聞いただけで顔真っ赤にして慌てふためくなんて恋しかないじゃない〜」

 

そう言いながら京楽は高笑いを止めると再び酒を口にする。

 

「“思い立ったが吉日” 好きなら今すぐ好きってストレートに伝えた方がいいかもよ〜?」

 

「いや!まだ好きだなんて一言も!」

 

「うんうん分かるよ〜。否定したくなるよね〜。僕が君と同じくらいの頃はそういう男子をい〜っぱい見てきたよ。うん。正に隣の席にいた子にそっくり♪」

 

すると

 

「隊長。勤務がまだ残っているというのに何をやっているのですか?」

 

「お〜!?七緒ちゃん!?」

襖がバタンと激しく開かれると共に眼鏡を輝かせながら副隊長である七緒が姿を現した。

 

「見つかっちゃったか…」

 

「見つかっちゃったか…じゃありません!ほら!早くいきますよ!あ、園原さんよく来てくださいました。どうぞごゆっくりと」

 

それから京楽は七緒に連れられながら去っていった。一人残された千弘は未だに素直になれていない自身に苦悩するのであった。

 

 

ーーーーーーーー

ーーーーー

 

「私がネムさんに恋なんて…そんな事…あの人はただの私の上司…それに私の様なチビが…絶対にないです…」

 

未だ、恋心である事を自覚していない千弘は己にそう言い聞かせながら廷内を歩いていた。

 

「オラァァァァァ!!クソガキぃいいい!!前はよくもやってくれ__ぐぼはぁ!?」

 

「すいません…いまそれどころじゃないので…」

空に開いたガルガンダから武器を振り下ろしながら降ってきたノイトラを再びガルガンダへと殴り飛ばした千弘は己がどうするべきなのか、迷っていた。

 

「あ〜!!!これから帰ったら必ず会うしどう接すればいいんだぁぁぁ!!!!」

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

「〜という訳なんですがどう思いますか?」

 

「なぜそんな事を私に聞く?」

 

あれから千弘は悩みに悩み、遂には裁判まで牢獄で特殊な術式で収容されているスウェット姿の藍染の元にまで来てしまっていた。藍染は裏切る前までは護廷隊や霊術院に関わらず相談役として皆から多くの悩みを聞いていたのだ。それは雛森は勿論だが、日番谷も入っている。

その一方で突然と千弘から相談された藍染は冷静でありながらも驚いているのか、意外な目を向けていた。

 

「他の人にも相談できないですし、広められる可能性もあるので、誰よりも暗い場所に閉じこもってる貴方の方に聞くのが一番良いかと。おまけに霊術院の方々から相談役として人気だったので」

 

「できれば後者がメインの理由であって欲しかったな…!!」

 

「あ、でも貴方の場合は相手の気持ちを踏み躙る様な良からぬ結果を招く答えを出しそうですね」

 

「だったら最初から来なければいいだけの話だろう。さっさと帰りたまえ。君の顔を見ていると無性に腹が立ってくるのだよ」

 

「あ、お互い様ですね。私も貴方見てると唾吐きたくなるぐらいイライラしてくるんですよ」

 

「だから今すぐ帰れといっているのだよ。聞こえなかったのか?」

 

そう言い藍染は千弘との短時間のやり取りに疲れたのか大きな溜息をつく。

 

「まだ護廷隊にいた頃もよくこの様な相談を受けたが、素直に相手に言えとだけしか言えないな…。それでも言えないのならば知らぬ場所で吐き出して普通に接していくのがいいだろう。まぁ色恋沙汰に興味がない私にとっては好意なんてものは持ち始めた途端に精神に苦痛を与える重荷でしかならないがな…」

 

「成る程。貴方らしい意見ですね…。敵味方関係なく指摘や意見してくれる性格がまだある様で安心しました」

 

藍染のアドバイスに千弘は頷いた。千弘も藍染を嫌っているがこの様な様々な面から物事を見据える事ができる彼の性格は素直に尊敬していたのだ。今となっても彼のこの様な人への指摘や客観的な立場、または多角的面から見た際の助言を行う癖は無くなっていないと言えるだろう。

 

「……ん?そうだ!それよりも園原千弘!」

 

「はい?」

 

すると 藍染は何かを思い出したのか突然と表情が突然と険しくさせると千弘へと尋ねた。

 

「“あの写真”はどうなった…!?」

 

「あの写真?あ〜」

 

藍染から尋ねられた千弘も思い出したのか、アッサリと答えた。

 

「局長が広報部に回しました」

 

「おのれぇえええ!!!!!」

 

それから藍染からも助言を得た千弘はそのまま牢獄を出ていった。後に残された藍染は片手で顔を覆いながら俯くのだった。

 

因みに彼が言っていた写真とは何なのか。それは___

 

 

 

_____千弘に下剤を飲まされ、白い装束の下腹部が茶色に染まった時の写真である。

 

 

 

更に余談であるがこの写真が新聞へと載せられたものの、最初は大きな反響を呼んだがそれも長くは続かず3日程度で冷めてしまったが、立て続けに藍染が何者かによってハゲにされたり脱糞している様子を撮られたりと不幸に見舞われている事で遂には『哀れな藍染 哀染』というあだ名で呼ばれる様になってしまったらしい。

 

 

「園原千弘ぉおおお!!!涅マユリぃいいい!!!!私は貴様らを蔑如する!!!!」

 

 

 

そしてこの記事を見たひ○○○ ○も は思考が停止し数日間寝込んだという。

 

 




カッコつけてるイケメンボスや強キャラは徹底的にいじりまわされます。
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