お腹が空いたのでお金を稼ぎたいです。剣術極めた死神の無自覚ライフ   作:狂骨

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ごくいめいめいへんのザエルアポロの発言からして今後は地獄から湧き出た歴代の隊長との対決が描かれそう…

まぁ予想ですが。

というか、これ読み返して思った。全然サイタマポジじゃねぇ…


二人の剣八あと卯ノ花さん怖い

 

 

滅却師襲撃から数日。傷が癒えた日番谷は卍解に頼り切り、疎かにしていた斬術の基礎を師範である隊士から学び直し基礎を固め終えると更なる強さを求めるべく千弘の元を訪ねていた。

 

技術開発局の門を叩くと阿近が顔を出す。

 

「おや?日番谷隊長じゃないですか。何かご用で?」

 

「あぁ…来て早々悪いが…園原の手を借りたい…いるか…?」

 

「あ〜申し訳ないんですが、アイツは今留守でしてね…」

 

「留守…?何処かに出掛けたのか?」

 

「えぇ。丁度先程、総隊長に呼び出され一番隊隊舎に」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

地下大監獄の最下層『無間』。そこでは次々と激しい金属音を響き渡らせながら剣を交える3人の姿があった。

 

「…!!!」

 

一人は猛々しい髪を後ろに流し揺らしながら剣を振るう護廷隊隊長の中でも生粋の戦闘狂である『更木剣八』

 

「うおらぁぁぁ!!!!」

 

護廷十三隊の中でも飛び抜けて恐ろしいその顔が己の好物である戦闘によって更に潤っているのかその顔は口角が釣り上がり、まさに怪物と呼ぶに相応しい物へと変貌していた。

 

 

そして もう一人 千弘へと剣を振るう影があった。

 

「…!!!」

流れるような長い髪に半開きの虚な瞳の不気味な女性。それはなんと四番隊隊長である『卯ノ花 烈』であった。その姿は以前の母の様な面影は何一つなく、あるのただ剣を振るう事を生き甲斐としている血に濡れた怪物としての姿であった。

 

だが、それが彼女の“素顔”である。彼女の本名は『卯ノ花 八千流』1000年前から護廷隊へと所属していた元十一番隊隊長であり、今の血の気のある隊の風景を作り出したのも彼女である。

それ程の彼女がなぜ医療専門の四番隊隊長であり『回道』を極めているのか……

 

 

 

それは自身または相手との戦いを永遠に楽しむ為であった。自身が傷付けば自身を。自らを楽しませた相手が傷付けば相手を治療して永遠と闘いを続ける為に彼女は回道を極めたのだ。

修羅へと堕ちた彼女は自身の本気という本気を出しながら千弘へと剣を振るっていった。

 

 

 

その一方で

 

「お二人とも!冷静さを失っておられます!剣が見切られやすい動きになってますよ!落ち着いてください!」

 

3人のうち、最後の一人である千弘は二つの方向から振るわれてくる剣を全て防いでおり、珍しく彼らへと指摘までしていた。

 

 

なぜ、謙虚な彼がここまでするのか、それは二人から懇願されたからでたる。最初は退院した総隊長である元柳斎から指南を申しつけられており、その際に千弘はもちろん断ったが、その直後に二人の行動を見て千弘は断ることが出来なくなったのだ。

 

卯ノ花は頭を下げ、更木に至っては土下座までもした。

 

 

普段の二人からは考えられないようなその姿勢に千弘は断る事すら出来なくなってしまい了承したのだ。

確かに二人は実践において卍解による特殊能力は使わず、ただ剣術のみで成り上がってきた者なので千弘以外の者とでは鍛錬にはならないのだろう。

 

 

そして

 

「「…!!!」」

二人の太刀筋は先程の千弘の言葉によって更に変化していく。だが、それでもなお千弘の元へと届くことどころか受け止める刀の刀身さえも見える気配はなく、千弘自身も焦る事も冷や汗を流す事もなく二人の剣を防いでいた。

 

そんな彼の内心は…相変わらず無自覚なものであった。

 

「(二人とも…私でさえも防げてしまう太刀筋とならば、まだ傷が全く癒えていない状態…卯ノ花隊長に至っては治療続きで寝不足もあるはず……これ以上激しく動いたら死んでしまうんじゃ…)」

 

千弘は二人の剣を捌ききれている事を傷が癒えていない事や寝不足が原因であると考えていた。だが、それは全く持って違う。卯ノ花は勿論だが更木も治療によって完全に回復しており元気100倍である。

 

更に更木は戦いを楽しむ為に自身の力を自覚がないまま制御しており今まで本来の実力が出さずにいたが、千弘と戦うことで本来の眠っていた力と才覚が目覚め完全なる獣へと変貌していたのだ。そしてその剣を振るう力はもはや隣で同じく剣を振るう彼女でさえも超えていた。

 

 

その時であった。

 

「ヴォオオラァアアア!!!!!」

 

 

更木は巨大な雄叫びを上げると共に千弘へ向けて刀を大きく振り回した。

 

その瞬間 一振りされた刀から水色の衝撃波が生み出され、地面を抉り飛ばしながら千弘へと向かっていった。

 

本来 この様に斬撃を飛ばす事自体が困難な技であり並大抵のものでは不可能である。極限まで磨き上げられた力と潜在能力が欠け合わさった更木だからこそできる芸当だろう。だがこの斬撃の大きさはもはや異次元と呼ぶに相応しい。

 

更木から放たれた斬撃は無間一体を照らし出すほどの輝きを発しながら放射線状にある地面を次々と抉りながら千弘へと向かっていった。

 

 

 

だが

 

千弘はそれすらも手を横で薙ぎ払う形で掻き消した。

 

 

斬撃を掻き消すと先程までの砂埃が晴れ再び目の前の景色が鮮明となった。それを見ていた更木は力に限界が来たのか、正気の抜けた白目に再び瞳が戻る。

 

「はぁ…はぁ…。ケッ…やっぱいくら強くなってもテメェには勝てねぇか……」

 

その一言と共に更木の身体が地面へと倒れようとした。それを見た千弘は彼の元へと一瞬で駆け寄ると地面へと倒れそうになっていた身体を支える。

 

「ふぅ…怪我が治っていないので無茶しないでくださいよ…」

 

更木を支えながらそう溢した千弘は卯ノ花へと目を向けた。

 

「ここまでにしましょう。あとお疲れのところ申し訳ないのですが更木ン隊長の治療もお願いしますよ『卯ノ花 烈』隊長」

 

「………」

 

そう千弘から呼び掛けられた彼女は刀を鞘へと仕舞う。すると、先程までの恐ろしい霊圧や人相が内に潜み、いつもの優しい表情へと戻っていった。

 

「えぇ…千弘くん」

 

 

それから治療を終えた更木は礼を言いながら戻っていった。去り際に彼の連れている相棒であるやちるから「またしばらく一緒にいられる」とお礼を言われたが理解できずに千弘が首を傾げたのは別の話である。

ーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

 

それから闘いを終えて更木と別れた千弘は卯ノ花の誘いのもと、四番隊隊舎へと招かれ茶菓子を振る舞われていた。

 

「千弘くん…先程だけでなく、前回お相手してくれた時も…泣きながら驚いていましたが、そんなに私の顔が恐ろしかったのですか?」

 

「……ゴクン…」

 

卯ノ花から尋ねられた千弘は即座にお菓子を飲み込むとお茶を一飲みし、息を整えながら申し訳なさそうに答えた。

 

「はい。冗談抜きで」

 

「…!!!」

 

その言葉を聞いた瞬間 卯ノ花は目を限界まで血走らせながら接近した。

 

「どの辺りがですかぁ…?」(八千流モード発動中)

 

「ぎゃぁぁぁぁ!!!!その辺り!その辺り!!!怖い怖い怖い!!!!目を血走らせないでぇぇ!!!!!」

 

「…申し訳ありません…」(八千流モード解除)

 

そう言われた卯ノ花はそのまま彼から離れ少しばかり気を落としたのか肩を落とす。

 

 

「ただ…それが素顔だとしても私は好きですよ。母の様に優しく厳しいという感じがするので」

 

「え…?」

 

 

ふと溢した千弘の言葉に卯ノ花は驚き顔をあげた。

 

「それは……」

 

すると

 

「千弘さん…マユリ様がお呼びです」

 

「あ、はい!では失礼します!お茶ごちそうさまでした!」

 

ネムが現れ、彼女と共に千弘は隊舎を出ていった。

 

千弘が去っていき一人となった卯ノ花は自室に置かれている“被り物”へと目を向けた。

 

「……」

 

それは以前、やちるからプレゼントされた猫のカチューシャである。戦いだけを好む以前の自身は全く興味を示さなかった為に置いていたが、今となっては少しだけ興味が湧いてしまった。

 

ーーーーーーーーー

 

ササァー…

 

「卯ノ花隊長、診断結果をお持ちしまし……ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

その後 患者の診断結果を報告するべく部屋へと入ってきた勇音が八千流モードを発動しながら猫のカチューシャを被る卯ノ花の姿を見て気絶したのはまた別の話である。

 

 

ーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

あの後、ネムに抱き抱えられながら技術開発局へと戻った千弘はマユリのいる研究室へと向い、呼び出した理由を尋ねた。

 

「何ですか?用って」

 

「ふむ。君にある任務を任せようと思ってネ」

 

 

そう言いマユリは抱き抱えられながらネムに頬擦りされている千弘へと指を向けた。

 

 

「地獄で初代隊長達の霊子を取ってきて欲しい」

 

 

「はい?」

 

 

 




千弘が地獄に堕ちた場合

地獄が大変なことになる。

千弘の霊圧

普段 一般隊士レベル

チョイ怒り 瀞霊廷内にいる全員が感じ取れるレベル

怒り 瀞霊廷が揺れて足元が崩れるレベル

超ド怒り ???
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