お腹が空いたのでお金を稼ぎたいです。剣術極めた死神の無自覚ライフ 作:狂骨
その後 足削地蔵のドロップキックによって真世界城はユーハバッハごと完全に崩壊し埃だけが舞う瓦礫の山と化した。ドロップキックが炸裂する寸前に千弘はハッシュヴァルトと石田を担ぎながら空中に飛び出してジャンプしていた為になんとかその崩壊に巻き込まれる事はなかった。
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「局長テメェこの野郎ぉ!!!!!さっきのワザとだろ!?絶対ワザとだろぉ!?」
それから地上へと降り立った千弘は真っ先に卍解を解いたマユリの元へと向かうと胸ぐらを掴み上げ前後に振り回していた。その一方で当の本人は100%分かりやすく笑いながら、しらを切っていた。
「おやおや、本物じゃないか。今まで何処に行ってたんだネ?」
「さっきまでテメェに追いかけられてたんですよぉおお!!!アンタ途中で日頃の恨み連呼してたでしょうがぁぁぁ!!!!」
「はて?記憶にないねそんなもの。私が追いかけていたのは君に擬態していた滅却師の筈だが?何処にも姿が見えないネ〜」
そう言いマユリは額に手を当てながら辺りを見回すが、当然ながら最初からそんな滅却師など存在しない。
「白々しいんだよ腐れ局長コラァァァ!!!」
「うるさい奴だネ。おい、ネムにメガネ女」
「「はい」」
マユリが指を鳴らすと、ネムのみならずいつの間にか仲良くなったのか鹿取も現れ、マユリの胸ぐらを掴んで揺らしていた千弘を抱き上げた。
「むぐぅぅぅぅ!!!!んぐぐぐぐ…!んぐぅー!!(離してくださぁぁい!!!あの野郎今すぐしばかないと!!!)」
「落ち着いてください…よしよし」
「はぁ…♡子供みたいにあやされてる千弘くん可愛い…」
そう言いながら彼女達は暴れる千弘をあやしながら後ろへ引き下がっていったのだった。
「さて、うるさいのがいなくなったところで、さっさと……ん?」
そんな中であった。マユリは背後から巨大な霊圧を感じ取り振り返る。
「おや、これはこれは」
そこには先程吹き飛ばしたジェラード・ヴァルキリーが自身の卍解とほぼ同等の大きさまで巨大化していた。
あれ程の大きさとなれば、彼本人の実力によって現隊長では対処できない可能性があるだろう。
だが、マユリはそんな心配など一切していない。
すると、眺めていたその景色に突如として巨大な爆発が巻き起こった。その爆発を巻き起こした原因の者らしき霊圧を感じ取っているのか、マユリはゆっくりと笑みを浮かべる。
「思ったよりも早く終わりそうだネ〜♪」
そして、千弘と鹿取におもちゃにされていた千弘もその霊圧を感じ取り空を見上げた。
「先生…!!!」
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千弘がマユリに追いかけられ、それによって真世界城が崩壊していく光景を遠方からリジェ・バロと交戦していたクールホーンは頷きながら見ていた。
「さすが私の生徒第一号だわ…マユリちゃんを誘き寄せて本拠地を落とすなんて満点よ」
「いつから生徒だったんですか…」
先程の千弘が足削地蔵を真世界城へ誘導していく様子を頭に思い浮かべながらクールホーンは感嘆し、下の場所で京楽と共に待機していた七緒は突っ込む。
すると
「ふざけるな…!!」
先程までクールホーンに一発も攻撃を当てられないどころか、使う事が許されない切り札さえも5回も使わせられてしまったリジェ・バロは額に青筋を浮かび上がらせながらクールホーンを睨み付けた。
「僕が…陛下から最初に聖文字を与えられ陛下の最高傑作であるこの僕が…お前なんかに5度も両目を開けるなんて…!!」
「貴方、さっきからずっと言ってるけど、自分で言って恥ずかしくないのかしら?他人に作られた自分を長く着飾って…そんな人生でいいの?」
「黙れッ!!貴様ら虚如きが僕ら滅却師に人道を解くなぁ!!!」
その言葉と共に霊子兵装によって生み出したライフルの銃口を向けるが、クールホーンには何の傷も穴も見られなかった。
「ふん。何かしたかしら?」
「なぜだ…なぜ園原千弘にも…コイツにも僕の万物貫通が効かないんだ…!?」
「…確かに千弘は貫通するには小さすぎるわ。あんなんじゃネムちゃんや鹿取ちゃん…卯ノ花ちゃん達との間に子供ができるかどうか心配…。私も大きさだってビックかミニか微妙なラインだからヤミーちゃんやミラ・ローズちゃんに自信が持てないのよ…」
「な…何を言っている…?」
「でも……見る限り貴方は“big and long boy”じゃない。もっと自信持ちなさいよ!」
「本当に何を言っているんだ貴様はぁ!?」
「なんであの虚さっきから股間の事しか言ってないんだろうねぇ…ま、僕のは…」
「こんな緊急時に何やってるんですか隊長ぉお////」
クールホーンの下ネタに呆れながらも確認しようとする京楽に七緒は顔を真っ赤にする一方で、完全に乗せられていたリジェはすぐさま正気を取り戻すと自身の身体中からエネルギーを収縮させる。それによって彼の身体は少しずつ蒼く輝き始めた。
「もういい……まさか虚である貴様如きに見せるとはな…!!!」
「え?見せるってなに?こか___」
「違うッ!!僕の“完聖体”だ…!!!」
「いや私、アンタの“性感帯”になんか興味ないし……まさか自分もカミングアウトするから私もしろって訳?バカにするのもいい加減にして頂戴!!!!」
「こっちのセリフだぁ!!なぜ貴様は終始 卑猥な事しか頭にないんだ!?」
その言葉と共にリジェの身体を覆っていた光が消えると、先程まで人であった姿がまるで機械生命体の様な凹凸のないシンプルなものへと変化した。
「もう…終わりだ」
その姿となったリジェバロは空を見上げながら己の真の姿の名を口にする。
「この姿になったからには…君は僕に触れる事は敵わないよ…。これこそ僕の完聖体__
___『神の裁き』
「興味無し」
「「取り消したぁぁぁ!?」」
その瞬間 なぜかその文字に何処からともなく斜め線が引かれ、それを見た京楽と七緒が驚きのあまり叫ぶ中、何故かリジェは膝から崩れ落ちた。
「ガハァ……なんだこの胸の内を抉るかのような感覚は…」
リジェが膝から崩れ落ちる中、クールホーンは2度3度ほど、その場でマッスルポーズを決める。
そして____
「さぁ。他の生徒を助けたいから、そろそろフィニッシュと行かせてもらうわよ」
___月の光に照らされた人差し指を向ける。
その指を向けたクールホーンはその場から態勢を低くさせると、一気に駆け出す。
「はぁッ!!」
「な!?速___ガハァ!?」
その瞬間 クールホーンの身体がリジェが気付かないほどの速度で一瞬にして迫ると、触れることが出来ないはずのリジェの身体の中央を捉え、拳が深く突き刺さった。それによって彼の身体を構成していた白い鎧が一瞬にして砕け散り、全裸となる。
「な!?僕の完聖体が…がはぁ!?」
全裸となり驚いている暇も与えることなくクールホーンはすぐさま背後から手を回す様にしてその身体にしがみ付くと、その場から一気に空中へと飛び上がった。
「行くわよォオオオ!!!!!」
「うわぁぁぁぁ!!!」
その瞬間 二人の身体は月をバックにし、真世界城全域が見渡す事ができる高度にまで達する。
そして、空中にて最高点へと達した二人の身体はそのまま螺旋状の空気を纏いながら______
______アスキンやジェラルドと交戦している浦原達の元へと落下していった。
「…ん?ヤベェ!アンタら逃げろぉぉぉぉぉ!!!!」
「え?何言ってるんスか……ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?皆さん超逃げてぇえええ!!」
アスキンに続き浦原までもが叫び声をあげながら逃げ始めると、周囲の皆も一斉に「またかよぉお!!」と叫びながら四方八方へと散っていった。
その一方で、自身の能力によって巨大化したジェラルドは何が起きているのか分からないのか、その様子を嘲笑うかの様に見つめながら立ち上がる。
「フハハハ!なんだ貴様らぁ!?よもや我に恐れをなしたという訳かぁ?やはり雑魚の集まり………ん?」
ジェラルドは振り返るも気づいた時にはもう遅い。落下してきたクールホーンとリジェは既に炎を纏う隕石と化していた。
「ウワァァァァァァア!!!!やめろぉおお!!!何処に落とす気だぁぁぁぁー!?」
「5年2組じゃぁぁぁぁいッ!!!!!!」
ドガァァァァンッ!!!!
その場に墜落すると共に周囲を巨大な衝撃波によって吹き飛ばした。
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それからしばらくして。煙が晴れ、廃墟と化した周囲の景観の瓦礫が広がると共にその瓦礫の上で浦原や砕蜂達に加えてアスキンやグリムジョー達が倒れていた。
そんな悲惨な景観の中。出来上がった超巨大なクレーターの中心からクールホーンは立ち上がると、月をバックに髪を掻き上げながら空へ目を向ける。
「貴方のような人の迷惑も顧みれない悪い子は、小学校からやりなおして来なさい」
「「「「「テメェ(お前)(アンタ)(貴様)がだぁぁぁぁー!!!」」」」」