お腹が空いたのでお金を稼ぎたいです。剣術極めた死神の無自覚ライフ 作:狂骨
まだ番外編とか書きますので完結じゃありません。
あとは番外編として有名なホラゲー【影廊】と絡ませた話でも書こうと思ってます。あと、斬魄刀異聞録とかの話もやろうと思ってます。
雲ひとつなく満天の星空が輝く夜空のもと。静まる夜の瀞霊廷にて、建て直したばかりである一番隊隊舎では、京楽が酒を、元柳斎が茶を飲みながら復興作業を終え新たな姿に生まれ変わった景色を見渡していた。
「いや〜山爺と飲むのは本当に久しぶりだね〜。でもあいかわらず酒は苦手かい?」
「……フン。未だ復興を終えてもおらんこんな時に酒盛りとは呑気なものよ。儂は酒など滅多な時以外は口にせんと決めておるんじゃ…」
「相変わらず頑固な事で〜」
そんな風に談笑する中、京楽は酒を飲む手を止め、元柳斎へとある事を尋ねた。
「ねぇ山爺。今更だけども、不思議とは思わないかい?」
「何がじゃ…?」
「10年前の滅却師による虚の大量消滅、千弘君の初代隊長達の連行、千弘君と彼の力を宿したユーハバッハの衝突、どう考えても魂魄のバランスが狂って世界が崩壊してもおかしくなかったよね〜」
「…」
京楽の言葉に同じ疑問を抱いていたのか、同意するかの様に元柳斎は頷き、湯呑みに入れられた茶を一口啜る。
「ふむ…確かにそうじゃな。じゃが、それも全て千弘の霊圧によって保たれておる……どのような状況であれ…奴の存在が大きい…と言えるのぅ」
「だとしたらいずれ来るのかな〜____
_______彼を“投獄もしくは抹殺せよ”とかいう指令は」
「………」
京楽の言葉に元柳斎は湯呑みの手を止める。仮に千弘の存在が世界の害と判断されれば中央四十六室という頭が悪く賢者という肩書きにふんぞり返り何でもかんでも否定する頭の硬いジジイ共は迷いなく千弘の捕縛もしくは抹殺を言い渡すだろう。
いくら彼らであろうとも中央四十六室の判断には意を唱えることは不可能である。そうなれば千弘との対立といった最悪の状況の出来上がりだ。
その重大な未来に対して、元柳斎は頷くことも、首を横に振ることも無く、静かに再び茶を啜った。
「…来たとすればその時はその時じゃ…。じゃが、いくら四十六室のバカどもも…そんな指令は下さん筈じゃろう」
「そうありたいもんだねぇ〜」
すると
「隊長!まだ仕事が残っているというのにお酒とは何事ですか!?」
背後から副隊長である七緒の声が聞こえ、その声を耳にした京楽は全身をビクリと震わせた。
「げぇ!?見つかっちゃった!?」
「見つかっちゃったじゃありません!ほらさっさと仕事に戻りますよ!」
「分かったって〜そんなに怒らないでよ〜!」
額に怒りマークを浮かべる七緒を宥めながら京楽は仕事へと戻っていった。
未だ護廷隊が抱える不安が解消されることはない様だ____。
そして___
____あっという間に10年の月日が流れた。
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十二番隊隊舎及び技術開発局。ここは瀞霊廷における電子機器類を全て生産かつ研究している場所であり、10年前の滅却師の侵攻以降、新たなデザインや警備強化のもと、再建設されていた。
そんな技術開発局の研究所内では、相変わらずマユリは研究へと没頭していたのだった。
「ん〜いいネぇ〜。これで千弘を4ヶ月間は下痢にできそうだ。試しに藍染にでも投与してみようか」
そう言いながらマユリは自身の指先に挟まれたフラスコの中身の変化を観察していた。
すると
「失礼します」
研究室の扉が開き報告書を手に持った阿近が入ってきた。
「報告します。西五十五区の再建が終了したとのこと」
「ようやくか。全くモタモタ待たせてくれる…」
その報告を耳にしたマユリは待っていたかの様に応えると、手に持っていたフラスコを専用の台に立て掛ける。
「だがまぁこれでようやく瀞霊廷全域に秘裏条網を敷けるネ。早速現地調査と行こうか」
そう言うとマユリは手を叩く。
「付いてこい。“眠七號”」
すると __
____近くの扉が開き、そこから三つ編みにした長い髪を肩に掛けたネムが姿を現した。
彼女はマユリから自身の最も好きな名前を呼んでくれたことが心の底から嬉しいのか、頬を緩ませながら頷く。
「はい!とう……マユリ様」
ネムが登場するとマユリはもう一人の名前を呼ぶ。
「それと…、“鹿取”君も来たまえ」
「分かりました」
そう名前を呼ぶと、近くで書類を整理していたメガネを掛けた女性『鹿取抜雲斎』が振り向き、メガネを掛け直しながら頷いた。
「それと…あとはあの『バカ』だネ。おい、奴はどこにいる?」
「はい。少々お待ちを」
そう言いマユリは十二番隊の最高戦力である『バカ』または『抜刀斎』こと『園原千弘』についてネムに尋ねた。すると、彼女は腕につけているブレスレッドを操作する。
ピコン__。
『あ!はい!』
「おい、こんな時にどこへ行っているんだネ?」
『それが今、霊王宮に来てまして…今週の収穫をしないと_____って!!ちょっと“バンビ”さん!!引き抜き方が違いますよ!』
『うっさいわね!!こうすればいいんでしょ!?』
『違いますよ!!ちゃんとやらないと“秋刀魚草”達が痛がるでしょうがぁ!!あとアスキンさんにリルトットさんも!機器の操作が分かんなかったらちゃんと言ってください!!』
電話の向こうから何やら騒がしい声が聞こえてくるものの、マユリは問答無用に命令する。
「おい、今すぐ帰ってこい。任務だ」
『いやちょっと収穫終わらせないと今週の私のご飯が…それにまだお昼も食べてな_____
『“減給”されたいのかネ?」
『了解ですぅぅ!すぐ戻りますぅぅ!!!』
___プツン。
「まったく肝心な時にいないとは本当に役立たずだネ」
マユリが悪態をつきながら額に手を当てる。そんな時であった。
「…ん!?」
阿近が驚きの声をあげた。その声にマユリとネムは反応し、振り替えると、阿近は手に持っていたタブレットを見ながら冷や汗を流していたのだ。
「どうした?」
「…霊圧の乱れが起きたようです…しかも異常に激しい…この波長‥10年前のユーハバッハと同じものです…」
「へぇ〜。では奴にはここに来るついでにそれを消してきてもらうとしよう」
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瀞霊廷のまだ復興が終えていない地区にて。そこには今もなお総隊長を務めている元柳斎を筆頭に朽木白哉、日番谷冬獅郎、京楽春水、卯ノ花烈といった、隊長格の中でも名だたる実力者がいた。
阿近の報告が回ってもいないのになぜここにいるのか?それは皆も不審な霊圧を感じ取っていたからだ。
「報告にあったのはここのようじゃな…さて、鬼が出るか邪が出るか…」
目の前の空間を見つめながら元柳斎は新しく縫い付けられた左腕に握られる刀の塚を握り締め臨戦体制へと入った。
そして彼に続く様に日番谷や卯ノ花達も同じく臨戦態勢へと入り目の前の空間を凝視する。
すると
_____!!!!
目の前の空間の1箇所だけが黒ずんだかと思えば一瞬にして広がり巨大な黒い影となった。しかもその黒い影には黄金の目玉の様な斑目模様が走っており、まさに10年前の霊王を吸収したユーハバッハを彷彿とさせるものであった。
それはまさに死してなお、この世に残り続けている『ユーハバッハの力の残滓』であった。
現れた力の残滓は元柳斎達を見つけたかと思うとその黒い影を更に展開させて襲い掛かってくる。
それを見た元柳斎は全員に向けて叫んだ。
「退がれ!!!」
元柳斎の指示と共に後ろで待機していた皆は即座に後退する。だが、ユーハバッハの力の残滓は勢いを増すかのように更に範囲を拡大させると、周囲の物体を吹き飛ばしながら迫ってくる。
その時であった。
ドドドドドドドドド____!!!!
「「「!?」」」
「…!(この足音…)」
凄まじい足音と共に土煙を上げながら何かが此方へと迫ってきた。その音を耳にした皆は驚く一方で、真っ先にその正体を見破っていた卯ノ花は笑みを浮かべた。
その瞬間_____
「前、失礼しまぁぁぁぁす!!うわ何なんですかこの霧!?じゃま!!!」
バシュゥゥゥゥン__。
その叫び声と共に皆の間を何者かがすり抜けて行き、目の前に広がっていたユーハバッハの力の残滓を拳を拳を振るいながら消し飛ばし、通り過ぎていった。
消し飛ばされた黒い影は最後の一片も残らず、空気へと溶けていき、完全に消滅していく。
『『『『『…』』』』』
あっという間の出来事に加えて、その光景を目にした皆はただ茫然としながら見つめる事しか出来なかった。
だが、
その中で、卯ノ花はただ笑みを浮かべていた。
「(相変わらず…貴方はお強いですね…)」
ーーーーーーーーー
一方で、何の自覚もなくユーハバッハの力の残滓を消し去った人物は大泣きしていた。
「ちくしょぉぉぉ!!!まだお昼食べても無いのに任務だなんて〜!!!」
そう泣き叫びながら走るのは、身長が150にも満たない非常に小柄な死神隊士であった。手足や胴体は一般の女性隊士と同等程度のもので、顔も幼さを残しており、髪も長く三つ編みにしているために一見すれば少女と間違う程のものであった。
すると
『ほれほれ、あと10秒以内につかないと減給待ったなしだヨ〜はい1、2」
「数数えるんじゃねぇぞ腐れ局長!!!今行くから待ってなさいや!!いや待っててくださいお願いしまぁぁぁす!!!」
そう言いながら泣き叫んだ隊士『園原千弘』は通信越しに催促してくるマユリに泣き叫びながら更に加速させていき、技術開発局へと続く広大な瀞霊廷の道を駆け抜けていったのだった。
_____尸魂界を救った真の英雄。
_________過去未来において現れることのない歴史に名を刻まれるであろう最強の死神。
そんな彼は自身の強さを自覚する事なく、今日も日銭を稼ぐべく任務に励むのであった。
____ぐぅぅぅ〜
「ア"ア"ア"ア"!!!お腹空いたぁぁぁぁ!!」
ひとまずこれで本編は終了です。
一護など、原作で生存していたキャラは特に変わりなし。あるとすればルキアが副隊長のまま。
ここからは大幅に修正した原作キャラ達の後日を書いていきます。
ネム→千弘と交流を重ねていくうちに豊かな感受性を持ち、表情も明るくなっていった。
戦いから数年後に千弘と無事に結ばれ、一緒に暮らしている。千弘に依存しているのか、特別な事がない限り離れない。夜伽済み(無理矢理した)
最近、マユリを『父様』と読んでしまったことがあり、その時のマユリの顔は真っ赤に染まったと言う。
鹿取パイセン→戦いが終わってからずっと千弘の部屋に上がり込んでいたが、数年後に千弘と結ばれネムと同じく本格的に一緒に暮らし始める。今は十二番隊の4席となっており、隊士達の指導役を担っている。夜伽済み(無理矢理した)ある一件から千弘に姉さんと呼ばれる様になる。
卯ノ花→霊王宮へ侵入する際は、浦原のチームについていた。戦いから数年後に勇音と揃って千弘と結ばれる。今も四番隊隊長を続けており、偶に千弘達を誘って勇音と共に茶場を立てている。夜伽済み(無理矢理した)
勇音→霊王宮侵入の際は自身も向かおうとするが、負傷した隊士達の事を卯ノ花から託されたためにその場に残り、彼女を送り出した。今も四番隊副隊長を務めており、卯ノ花の正体を知っても尚、彼女を慕い続けている。千弘が護廷隊に入ってから、任務の関係上 一緒になりやすく、ネムと揃って千弘とは交流が深い。戦いから数年後に結ばれ、既に夜伽済み(無理矢理した)
マユリ(腐れ局長)→現役の十二番隊隊長。ネムが千弘と結ばれた事で千弘の義父となるが、本人はそう呼ばれるのを心底嫌っている。更なる研究の為に技術開発局を大きくリニューアルした。腹黒いところは相変わらずで、千弘を金に物を言わせて、こき使っている。
ネムに初めて『父様』と呼ばれた時は激しく動揺していた。
山爺→10年後でも総隊長を続けているが、近々、京楽にその座を渡して引退しようと考えている。
浮竹→本来なら死ぬ運命だったが、千弘とマユリの治療?により、蘇生。今までよりもピンピンしている為に今も隊長を続けている。
藍染惣右介→崩玉を外されても尚、増幅した力の残滓が体内に残っているために、原作と同様に力を増し続けている。千弘のことが心の底から大嫌いで、目を合わせようものなら睨んだり顔を逸らしたりする。
ギン→藍染に屈辱を味合わせた事で満足したのか、今は監獄で静かに暮らしている。
東仙→己の正義も貫けず命を断とうとするが千弘に止められ、投獄された。その後、“とある人物の捜索”を条件に千弘と協力関係を結び、現在は目的を果たしたのか、静かに監獄で暮らしている。たまに檜佐木や犬となった狛村が対面に来るが、その時の表情は裏切った時とは比べ物にならないほど緩んでいたらしい。
ルキア→副隊長のまま。
綱八代時灘→東仙闇落ちの原因。後に本格的に活動を開始するも千弘と東仙に見つかり、“藍染以上もの恥ずかしい目と恐ろしい目”に遭わされた事でトラウマを植え付けられ、自ら望んで無間に投獄された。
バンビーズとアスキン→死ぬ寸前に千弘に捕まり、治療と共にバックドロップ(仕置き)された後に死神達の手が届かない霊王宮にある千弘の畑にて働かされている。(衣食住保証付)
バンビちゃんは千弘の懇願により天示郎のお風呂によって解毒され普通の人間に戻ってる。なぜそんな事をしたのか?千弘にとって彼女は大事な人(じゅうぎょういん)だから。(未だに畑を焼き払った事を根に持っている)
蘇った初代隊長達→逆骨、志島、久面井、善正寺の4名はユーハバッハとの決戦時に一撃に耐え切れず死亡。それ以外の皆は色々な隊に上がり込んで居候している。関係は最初は方針の違いからギクシャクしていたが、最近では良好となりつつある。
クールホーン先生→この小説の最強キャラの1人。単体での実力は霊王吸収ユーハバッハを上回る。ユーハバッハ討伐後はハリベルの補佐の元、虚圏を統一している。夢は魔法少女
ハリベル、スターク、ヤミー、→滅却師達に捕縛されていたが、クールホーン先生の手によって救出された。
その他の破面→ウルキオラ、ノイトラなどなども生存。
ただし、ルピなどは原作通りマユリの手下となっている。