お腹が空いたのでお金を稼ぎたいです。剣術極めた死神の無自覚ライフ   作:狂骨

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【挿絵表示】


AIで主人公を作ってもらいました。


滅びの進撃

 

「ふぅ…!!ふぅぅぅ…!!!」

 

強烈な呼吸音と共に千弘の全身から溢れ出る霊圧は更に激しさを増していくと遂にその色は次第に黒へと染まっていった。

 

「お…おい抜刀斎!!落ち着け!奴のはったりだ!!」

 

「それはどうかな?」

 

斎藤が千弘を宥めようと叫んだ時であった。

 

目の前の空間が裂けると、その中から映像に映っていた男『時灘』が現れた。

 

「初めまして。護廷隊を立ち上げた開祖の方々。だが今は貴方達に構っている時間はありません」

 

現れた時灘は口先だけの言葉を口にした後に刀を抜くと千弘へと歩み寄った。

 

「さて、先程の言葉だが…これを見てそうは言えるかな?千弘くん」

 

そう言い時灘はゆっくりと“自身の手にあった”ものを千弘へと見せた。

 

 

「え…?」

 

それを見た瞬間 千弘の顔色が一変し 先程の怒りが突然と消え失せた。

 

 

だがそれと同時に大切なモノを失ってしまったかのようにその表情はゆっくりと壊れていく。

 

 

目の前に立っている時灘の手に掴まれていたのは____

 

 

 

 

 

_______無惨な姿となってしまったネムであった。

 

「あ…ああ…!!!」

 

顔の所々が腫れ上がり、髪も引きちぎられたかのように不揃いとなり、そして片方の手足がへし折られていた。

 

 

愛する者がまるで肉の塊になってしまったかのようなその姿を見た事で千弘の表情は次々と崩壊していく。

 

「あ…あ…ね…眠…さん…!!!」

 

 

 

そして

 

 

「ゔぁあああああああああああ!!!」

 

 

 

千弘の理性は崩壊した。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

瀞霊廷の一番隊隊舎にて__。

 

「元柳斎殿…良ろしいのでしょうか?時灘の部下を無間へ通してしまっても…」

 

雀部は何やら浮かない表情を元柳斎へと向けていた。それに対して元柳斎は相変わらず表情を変える事なく答えた。

 

「四十六室の許可が降りたのじゃ。了承せざるを得ぬ」

 

「しかし…奴は明らかに園原隊士との接触を考えております…万が一奴の口車に彼が乗らされてしまったら…」

 

「奴とてそこまでバカではない…」

雀部は時灘と千弘の確執が起きる事を恐れているのか懸念の声を上げるが、元柳斎は首を横に振りながら湯呑みを口に運び茶を啜る。

 

 

その時であった。

 

 

「「…!?」」

 

床下からとてつもない霊圧が生じた。その霊圧を感じ取った二人は即座に戦闘態勢を取りその霊圧が感じ取れる足元へと目を向ける。

 

「この霊圧は…!!!」

感じられる霊圧はとてつもなくドス黒く恐ろしいものであり、感じただけで心の底から恐怖心が湧き上がってしまうほど悍ましいものであった。その霊圧は濃度を増していきながら這い上がってくるかのように近づいてくる。

 

 

 

 

そして

 

 

_____ッ!!!!!

 

 

巨大な破壊音と共に隊舎の床が爆ぜた。

 

執務室が破壊されて空中へと放り出されていく中、雀部は予感が的中来ていたのか元柳斎へと叫ぶ。

 

「元柳斎殿ッ!!!」

 

「分かっておる!!すぐに地獄蝶を飛ばせ!!」

 

ーーーーーーーー

 

突然と爆ぜた一番隊隊舎。その付近で散歩をしていた日番谷、雛森、平子はその光景を目にしており唖然としていた。

 

「あそこって総隊長の…」

 

「何が起こったんだ…!?」

 

 

 

すると

 

 

「「「…!!」」」

 

背後から背筋が凍る程の冷たく不気味な霊圧が感じられた。その頬を撫でられるかのような不気味な感覚に日番谷達は驚き振り向く。

 

 

そこには空を見上げる千弘の姿があった。

 

「園…原…!?」

 

「ちーちゃん…!?」

 

突然と彼の姿が現れた事で日番谷と雛森は言葉を失ってしまう。だが、その中で平子だけは死神としての実力の年季から最も早くその異常性に気づいていた。

 

「待て…様子がおかしいで…!!」

 

平子は咄嗟に手を出して二人を制止し千弘を見つめた。

 

 

 

 

「……見ツけタ」

 

「「「…ッ!!」」」

突然と聞こえてきたその声。その声色は普段よりも一層低く、更にイントネーションも本来とは異なっていた。その声に日番谷と雛森はようやくその異常性に気付き身構えた。

 

「園原…何があった…?」

 

「…」

 

日番谷が問い掛けるも、千弘は何も答えることなく、ただ流魂街へ向けて歩いていった。

 

 

 

 

すると、突然と彼らの肩に地獄蝶が止まる。

 

「地獄蝶…?こんな時になんだ…!?」

 

日番谷が疑問の声を上げる中、地獄蝶からある司令が出された。

 

『護廷十三隊全勢力を総動員し脱走者の流魂街接近を阻止せよ』

 

 

「「「!?」」」

 

その指令は3人を驚かせるには十分すぎる内容であった。

 

 

 

その後 通信のみの短時間での隊首会が行われ、元柳斎から経緯を伝えられると同時に護廷十三隊の総勢力をもって園原千弘の捕縛を命じられたのであった。

 

そして勿論だが、隊長、副隊長、そして千弘の関係者以外の隊員には彼が千弘である事を伝えてもならぬと言う指令も健在である。

 

ーーーーーーー

ーーーーー

ーーー

 

流魂街へと続く瀞霊廷の広い道。その中を霊圧の嵐を撒き散らせながら千弘が走っていた。その顔にはどこで拾ったのか分からないが、恐ろしい鬼の面が付けられており、更に威圧感を放っていた。

 

そんな中、彼が進む目の前には彼を止めんが為に集まった数百人もの纏められた部隊があった。しかもその部隊は目の前に立っている者のみならず、周囲にも潜んでおり全員が千弘を取り囲むかのような配置についていた。

 

だがそれでも千弘は歩む足を止めなかった。

 

その足は一歩一歩と。“あの男の霊圧”が感じ取られた流魂街へと向かっていった。

 

 

 

 

そして 千弘の足がその包囲の中心へと足を踏み入れた時であった。

 

「今だぁあああ!!!!」

 

「「「「「「「うぉおおおおお!!!!!!」」」」」」」

 

周囲一帯から斬魄刀を握り締めた隊士達が飛び出し次々と千弘へと向かっていった。飛び出した隊士達は武力部隊と鬼道による援護部隊に分かれており、既にその後方では鬼道の詠唱が始まっていた。

 

 

だが、それに対して千弘は斬魄刀を握り締めるとただ一言呟いた。

 

 

「失せろ」

 

 

 

その瞬間_____

 

 

 

_____周囲に刀と鞘が擦れる音と共に向かっていった数十名以上もの隊士達が宙を舞った。

 

 

 

吹き飛ばされた隊士達は次々と周囲の建物の屋根や塀の上、そして地面へと次々と落下していった。

 

 

先程まで周囲を取り囲んでいた数十人以上もの部隊を一瞬にして戦闘不能へと追いやった千弘はその光景へと目を向ける事なく、再び流魂街へと足を進ませていったのであった。

 

ーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

 

それから場所は変わり、瀞霊廷に続く道のうち、最も建物の数が多く高低差のある場にて__。

 

「用意は良いか砕蜂?」

 

「はい!」

 

現世にある浦原商店に在住している夜一と彼女の弟子でもあり、現二番隊隊長である砕蜂は共に迎撃の用意をしていた。

 

「幾ら何でも急すぎやせんか…?隊首会もなしに突然 包囲網を張れなど」

尸魂界へ来ていた夜一は先程の指令を聞き、千弘の暴走を止めるべく駆けつけたのだ。

 

そして彼女自身は既に黒幕が時灘である事を見抜いていた。

 

「しかし時灘め…まさか千弘を暴走させるとは…何を考えておる…」

 

夜一はやれやれと額に手を当てながら頭を振ると、砕蜂へと目を向ける。

 

「砕蜂、奴は今正気を失っておる。涅の話じゃと今が好機じゃ。無理のない範囲で足止めをするが、倒そうとは考えるな」

 

「はい!」

 

砕蜂が頷くと、今度は夜一は付近の建物の影に隠れている平子達へも声をかける。

 

「其方も良いか?」

 

「いつでもいけるで〜」

 

平子が手を振る形で答えると夜一は頷き、作戦決行の合図を伝えようとした。

 

 

 

その時であった。

 

___ズン____ズン

 

巨大な足元が聞こえてきた。その音に驚いた皆は一斉にその場へと目を向けると、そこには黒い霊圧を放ちながら進む千弘の姿があった。

 

「来おったか…全員、作戦通りに動け…!!」

 

「「「ッ!!」」」

夜一の合図と共に、全員がその場から消え、それぞれの持ち場へと付いたのであった。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

全員がそれぞれの配置に立つと、その場に残った平子は千弘の進行を止めるかのように彼の目の前へと降り立った。

 

「……おいおい。ふざけんなよ涅マユリ…これで“弱体化”してるとかおかしいやろ…?」

 

平子の前にあったのは、以前の姿の面影が全くなくなり別人と成り果てた千弘の姿であった。

 

全身から発せられる霊圧は黒く渦を巻いており、そしてその目は真っ赤な血の色に染まっていた。

 

 

だが、何としてでも止めなければならない。それが指令なのだから。平子は斬魄刀を取り出すと千弘へと歩いていく。

 

「よぅ千弘…随分と怖なったな〜。いや、年上だから千弘さん…言うべきか?」

 

「…」

 

現れた平子を見た千弘はその歩みを止めることなく彼を横切ろうとしていった。

 

「待たんかい…アンタを止めるんが…俺らの役目や」

  

 

その言葉と共に 平子は斬魄刀を引き抜いた。

 

 

 

____倒れろ【逆撫】

 

 

「悪いな千弘。これもお前を止める為なんや。堪忍な」

 

その言葉と共に逆撫から桜色の霧が発生した。

 

その瞬間

 

 

「!?」

 

突如として千弘の体勢が崩れた。何の前触れもなく。まるで身体全体が言うことを聞かずによろけてしまったかのようであった。

 

 

だが、それこそ平子の斬魄刀の能力なのである。

 

平子の斬魄刀の名は『逆撫』

斬魄刀から発せられる匂いを嗅いだ者の感覚を上下左右に自由に置き換え狂わせる事ができるのだ。

しかもそれは上下左右のみならず言葉の文字列も対象である。

 

「お前には見せたっけか?俺の斬魄刀『逆撫』は匂い嗅いだモンの上下左右の感覚を変えられるんや」

 

そう言い平子は刀を揺らす。

 

目の前の千弘はその能力によって感覚を支配されてしまったのか、先程までの足取りが少しばかりが千鳥足のようにふらつき始めた。

 

 

 

それは正に最大の好機である。

 

「今や」

 

平子が声を上げた瞬間 周囲から次々と影が飛び立った。

 

 

 

 

その中でも高く飛び立った夜一は鬼道を唱える。

 

その瞬間

 

 

夜一の身体が輝き出した。

 

___瞬閧『雷神戦型』ッ!!!

 

 

夜一の服が弾け飛び下着のタイツのみとなると髪は猫の耳のように逆立つと共に全身から雷が発せられた。

 

 

そして夜一は一瞬にして空中から姿を消すと千弘の目の前へと現れ、その腹に向けて拳を放った。

 

「ホイサッ!!」

 

その拳は千弘の腹へと深く突き刺さると、彼の身体を上に上げる。だが、それだけでは終わることはなかった。

 

夜一はすぐさまその場から瞬歩で千弘の死角である背後へと移動すると、同様に拳を放った。

 

「ホイホイッ!」

 

その拳が再び千弘の身体へと深く突き刺さり、今度は地面へと強く叩きつけられていった。

 

 

地面へと千弘が倒れた事によって 夜一は双方の拳を構える。

 

「行くぞ千弘…!!!」

 

その言葉と共に夜一の拳が雷以上もの速度で放たれた。

 

_____雷王拳ッ!!!

 

「ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!!!」

 

夜一の両腕がまるで落雷の如く次々と千弘へと離れていき、その身体を地面へと埋めていった。

 

 

だが、夜一は手を決して緩めない。否、寧ろ緩めでもすればすぐにやられてしまう。そう心の中で何度も言いつけながら、己の力を全て絞り出すかのように乱舞を放っていった。

 

 

 

 

 

そして 遂にその連撃が数百発目へと到達した時であった。

 

 

夜一は乱舞を止めてすぐさまその場から後退すると、空中に向けて叫んだ。

 

「今じゃ砕蜂!!」

 

「はい!!夜一様!!」

 

 

その空中には砕蜂の姿があり、地面に倒れている千弘に向けて巨大な砲台を構えていた。

 

【雀蜂雷公鞭】

 

砕蜂の斬魄刀が卍解した姿であり、彼女の右腕を覆う程の巨大な砲台の形をしている。

 

その砲台から放たれるミサイルは一度使えば数日は扱えなくなるとても燃費の悪く一か八かの博打のようなデメリットが存在していたゆえに砕蜂自身もあまり使う事はない。

 

だが、その分_____ミサイルの破壊力は他の卍解の威力を軽く凌駕する。

 

 

「終わりだ…!!!」

 

そして 砕蜂の目が一瞬 鋭くなると同時にミサイルが放たれ、地面に倒れていた千弘を爆炎へと飲み込んだのであった。

 

ーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

 

 

その後 夜一は砕蜂達と合流すると、千弘を飲み込む爆炎の様子を見つめていた。

 

「やったんか…?」

 

「いや…分からぬ。じゃがダメージは与えた筈じゃ…」

 

平子の問いに答えながら夜一は先程の規模の攻撃に僅かながらも希望を抱きながら目の前の巻き上がる煙の中を見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

だが、現実はそれをアッサリと否定するのであった。

 

 

「……邪魔をスルなぁ…!!!」

 

 

「「「!?」」」

 

突如として煙の中から聞こえてきた声に皆は驚き、すぐさまその場へと目を向けた。

 

そこには 煙の中からゆっくりと立ち上がる影があり、その影は煙を払い除けるかのようにゆっくりと手を水平に降った。

 

 

その瞬間 煙が晴れ、その煙の中心地から死覇装のみがボロボロとなった千弘が姿を現した。

 

「なに!?無傷…じゃと!?」

 

「くっ…!!」

 

煙の中から現れた千弘は衣服がボロボロになっただけであり、それを纏う身体には所々が少し焦げた跡が見つかるだけでありそれ以外の外傷は何も見当たらなかった。

 

 

先程の連続攻撃が全く効かなかった事実に夜一は冷や汗を流し砕蜂は歯を噛み締める。

 

だが、3人は諦める事はなかった。

 

「…もう一度、じゃな。今度は砕蜂も頼むぞ」

 

「はい…!おい平子、始解は解くなよ」

 

「わ〜ってる!!」

 

そう言い3人は再び戦闘体制を取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時であった。

 

 

千弘を取り囲むかのように周囲から次々と日番谷や吉良、雛森、鳳橋など隊長、副隊長達が現れた。

 

「間に合うたか…!!」

 

それを目にした平子が安堵の声を漏らした時には千弘の周囲には10名以上もの隊長と副隊長の姿があった。

 

 

その中で一人、千弘の前に降り立った隊長『日番谷 冬獅郎』は自身の斬魄刀『氷輪丸』の鋒を向けた。

 

「ここは通さねぇぞ園原」

 

「……」

 

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