すいません。
小道を歩き終わって家が見えると、
なんとなくみんなちょっとした集団に分かれて、
いつも通りに鍵のかかってない扉を開けたり、
縁側で靴を脱いで上がったりして、
めいめいが好きなように家に入っていって、トランプやら板卓なんかを探し始めた。
司令官はというと、時津風とか朝潮とかの元気な娘たちに連れられて、
、、、あれは将棋の方かな?に連れていかれてる。
わたしは、一緒に遊ばないかって誘ってくれる子達に、
『ちょっと疲れちゃった』
って言って、
とりあえず、割合空いてる縁側の端に腰を掛けた。
、、、。
さっき、
吹雪に『司令官のことを好きか』って聞かれた。
でも、その時、何にも分かんなくって、
結局何にも答えられなかった。
吹雪は、
『別に答えは今すぐじゃなくていいし、
答えを私には教えててくれなくていいよ。
私にはきっと何にもできないから。
ただ、もし敷波ちゃんが司令官を好きだったとして、
後で気づくと辛いかなってだけだから。
自分に答えが出れば必要になった時、
その答えを大切な人に伝えらればいいと思うよ』
って言ってはくれたけど、
きっとそれは遠い時のことじゃないんじゃないかって思う。
でも、わたしはなにを考えればいいんだろう?
好きって、そもそもなんなんだろう?
まあでも、
分からないなりにでも考えないと、
答えは出ないよね。
、、、
うーん、
『好き』かぁ。
どう、なんだろう。
そもそも、
わたしは、司令官のことをどう思ってるんだろう。
司令官は、わたしのことをどう思ってるんだろう。
いつかみたいに、縁側で自分の足を見つめてたって、しょうがないんだけどさ。
でも、やっぱり何を考えれば良いのかわかんないよ。
確かに、司令官と一緒にいることは、心地いいけど、
その時間は、かけがえのないものだって思うけど、
それって好きな事なのかな?
司令官は多分、わたしの、一番仲がいい人だと思う。
でも、当たり前だけど『そういう』仲っていうわけでもないし、
別に、普段からそうなりたいって思ってるわけでもない。
ただ、
朝に会って、
一緒に仕事して、
たまに遊んで、
交代で寝たりして、
そうして部屋に帰って寝て。
、、、思えばほんとに司令官と一緒だ
でも、。
そういう風に過ぎて行く毎日が、わたしはたまらなく好きで、
それは間違いないって思える。
この鎮守府にいて、
司令官が側にいるそれは、
今のわたしの、、、
『ここ』にいて、
みんなと一緒にいて、
君が側にいるそれは、
今のわたしの、
一体なんなんだろう。
なんだか、どうしようもなく虚しいような気持ちになって、
後ろ向きに寝っ転がった視線の先に、司令官の背中が見えた。
ねぇ、君にとってさ、、『それ』は、
わたしと一緒にいるそれは、
一体なに?