秘書艦の敷波さんの所の諸々   作:刈谷知立

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同い年の敷波さんと(その六)

なんだかもう、何が何だかわかんなくなって、

どこを見るっていう訳でもなくその場にいたら、、、

「ねぇ敷波、なにしてるの?もしかして暑さにやられちゃった?水いるかい?」

上から声をかけられた。

皐月だ。

顔を上げて見てみると、手に氷水入りのコップを持ってる。

「いや、別に、そういうあれじゃあ、、、まあいいや、ありがと。貰っとく」

皐月からコップをもらって、体を起こす。

「あれ、敷波ちょっと泣いてる?」

皐月が不思議そうな顔をして、わたしの顔を覗き込んできた。

目元を拭ってみると、確かに、ちょっとだけ涙が出てたみたいだ。

「ねぇ、敷波」

皐月が、ヒョイと隣に座って、わたしとおんなじように足をぶらぶら揺らし始めた。

皐月は吹雪とかと一緒で、わたしや司令官と割とよく話すし、

たまに一緒に遊んだり、執務を手伝ってもらう(めずらしい?)艦娘だ。

雪風や私なんかもそうなんだけど、司令官とは着任前からの付き合いで、

艦だったこの、というよりは、艦娘になってからの仲間って感じだ。

わたしは、司令官も含めて同期みたいなものだと思ってる、、

んだけど、うーん、

これって話した方がいいのかなぁ。

「ちょっと、元気がない様に見えるよ?」

皐月は、ちょっと、心配してくれてるみたいだ。

皐月って、なにかと世話焼きなんだよね。

あと、いつも元気な娘だ。

「何か悩んでるなら、話くらい聞くよ?もしかしたら、力になれるかもしれないしね!」

でも、話すって言ったって、、こんなのどう話したら良いんだろう。

それ以前に第一、恥ずかしいし。

でも、これだけ心配してくれるのに、大丈夫ってって茶化すのも、

なんだか悪い気がするし、、、。

「あ、あのさ、最近、この辺り落ち着いてきたよね」

わたしはどうやって話せば良いのかわかんなくて、

こんな感じで良いのかなって、ちょっと皐月の方を見てみる。

「うん、そうだね、平和なのは、ボクとしては嬉しい限りだよ。これでやっと、、、

皐月はちょっと眩しそうに、遠く空の方を見て、そう言った。

最後に何を言おうとしたかは分かんないけど、本当に嬉しいって感じだ。

「うん、それで?」

皐月は空を見たまま続きを促してきた。

わたしも前を向き直して、話を続けてみる。

「えっと、最近まであんまり関わりが無かった娘達が、私や司令官が良く話したりするようになったでしょ?」

それ自体は、別に良いことなんだけどね。

「まあ確かにそうだね、みんな喜んでたよ!」

まあそれも、ありがたいことなんだけど、、。

「それで、まあその、なんていうかさ、司令官って『男性』でさ、私達って、、、」

「『年頃の女性』、ってこと?」

えっと、

「うん」

言ってしまえばそういうことだよね。

「それで敷波は、ボク達と司令官の惚れた腫れたのいざこざが嫌さってこと?」

えーっと、うん、確かに、

それはそれで嫌で、

起こってほしくないことではあるんだけど、

「えっと、そういうことじゃなくて、、、」

なんていうか、

「じゃあ、司令官が好きで、他の娘に司令官を取られたくないってこと?」

皐月は不思議そうにわたしの方を見つめている。

「い、いや、まずわたしが、その司令官のことが好きかどうかっていう話で、、、」

、、、。

後ろでは、なんのゲームか、司令官のところの勝負が盛り上がってるらしくって、

いろんな人を応援する声が聞こえてる。




ちょっと長かったのをふたつに切ったので
中途半端なところになってしまいました。
続きます。
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