なんだかもう、何が何だかわかんなくなって、
どこを見るっていう訳でもなくその場にいたら、、、
「ねぇ敷波、なにしてるの?もしかして暑さにやられちゃった?水いるかい?」
上から声をかけられた。
皐月だ。
顔を上げて見てみると、手に氷水入りのコップを持ってる。
「いや、別に、そういうあれじゃあ、、、まあいいや、ありがと。貰っとく」
皐月からコップをもらって、体を起こす。
「あれ、敷波ちょっと泣いてる?」
皐月が不思議そうな顔をして、わたしの顔を覗き込んできた。
目元を拭ってみると、確かに、ちょっとだけ涙が出てたみたいだ。
「ねぇ、敷波」
皐月が、ヒョイと隣に座って、わたしとおんなじように足をぶらぶら揺らし始めた。
皐月は吹雪とかと一緒で、わたしや司令官と割とよく話すし、
たまに一緒に遊んだり、執務を手伝ってもらう(めずらしい?)艦娘だ。
雪風や私なんかもそうなんだけど、司令官とは着任前からの付き合いで、
艦だったこの、というよりは、艦娘になってからの仲間って感じだ。
わたしは、司令官も含めて同期みたいなものだと思ってる、、
んだけど、うーん、
これって話した方がいいのかなぁ。
「ちょっと、元気がない様に見えるよ?」
皐月は、ちょっと、心配してくれてるみたいだ。
皐月って、なにかと世話焼きなんだよね。
あと、いつも元気な娘だ。
「何か悩んでるなら、話くらい聞くよ?もしかしたら、力になれるかもしれないしね!」
でも、話すって言ったって、、こんなのどう話したら良いんだろう。
それ以前に第一、恥ずかしいし。
でも、これだけ心配してくれるのに、大丈夫ってって茶化すのも、
なんだか悪い気がするし、、、。
「あ、あのさ、最近、この辺り落ち着いてきたよね」
わたしはどうやって話せば良いのかわかんなくて、
こんな感じで良いのかなって、ちょっと皐月の方を見てみる。
「うん、そうだね、平和なのは、ボクとしては嬉しい限りだよ。これでやっと、、、」
皐月はちょっと眩しそうに、遠く空の方を見て、そう言った。
最後に何を言おうとしたかは分かんないけど、本当に嬉しいって感じだ。
「うん、それで?」
皐月は空を見たまま続きを促してきた。
わたしも前を向き直して、話を続けてみる。
「えっと、最近まであんまり関わりが無かった娘達が、私や司令官が良く話したりするようになったでしょ?」
それ自体は、別に良いことなんだけどね。
「まあ確かにそうだね、みんな喜んでたよ!」
まあそれも、ありがたいことなんだけど、、。
「それで、まあその、なんていうかさ、司令官って『男性』でさ、私達って、、、」
「『年頃の女性』、ってこと?」
えっと、
「うん」
言ってしまえばそういうことだよね。
「それで敷波は、ボク達と司令官の惚れた腫れたのいざこざが嫌さってこと?」
えーっと、うん、確かに、
それはそれで嫌で、
起こってほしくないことではあるんだけど、
「えっと、そういうことじゃなくて、、、」
なんていうか、
「じゃあ、司令官が好きで、他の娘に司令官を取られたくないってこと?」
皐月は不思議そうにわたしの方を見つめている。
「い、いや、まずわたしが、その司令官のことが好きかどうかっていう話で、、、」
、、、。
後ろでは、なんのゲームか、司令官のところの勝負が盛り上がってるらしくって、
いろんな人を応援する声が聞こえてる。
ちょっと長かったのをふたつに切ったので
中途半端なところになってしまいました。
続きます。