ハリー・ポッター、英国魔法界崩壊RTA ヴォルデモート勝利チャート 作:らっきー(16代目)
秘密の部屋について、今も気にしている者は皆無だった。
ミセスノリスが石にされた時はそれなりの動揺が広がっていたものの、結局それ以上の被害は無かったため、生徒の中で他人事として処理されたからだ。
マンドレイクによる薬だとか、秘密の部屋の怪物の正体だとか。そんなものを気にしているのは精々教師陣くらいのもので、生徒達の関心は日々の勉強にクィディッチ、それに寮杯の行方ぐらいのものだ。
そんな弛緩した空気は、実に容易く消え去ることになった。
思い出したかのような秘密の部屋の怪物による襲撃……要は、石化させられた被害者の出現。
何故今更、そんなものは存在しないのではという戸惑い。手段の分からない襲撃への恐怖。そして主にグリフィンドールの、我こそが秘密の部屋の謎を解き明かして見せると意気込む者達。生徒たちの反応は大別すればそんなものだった。
一方教師陣。
こちらは怯えている余裕もなければ、秘密の部屋などという御伽噺に付き合っている暇もない。被害の原因の調査、生徒達と保護者への対応、そして被害者の回復方法の模索とやらなくてはならないことが多いからだ。
そんな中、その原因の女性はと言えば──
「スリザリンが遺した怪物って割にバジリスクって弱くない? 問答無用で殺すから飼い主にもリスクがある。そのくせ直接目を合わせなきゃ石になるだけ。これでマグル生まれの抹殺ってさ……」
『時代の違いだろう。千年前なら鏡も無かっただろうから、うろつかせるだけで死人が出たはずだ』
「なんか……パッとしないね。もっと派手に皆殺しにするもんだと思ったよ」
『そんなことをすれば戦争になる。純血の血が流れるのはスリザリンの本意じゃ無かったんだろう』
「んー……そうかもね。まあ半純血には関係ないけど」
凶器として利用した生き物に文句を言う有様。現状において教師としてあるまじき気楽さではあるが、そもそもこの事態の原因であるのだからそれ以前の問題だろう。
わざわざ書き込むのは疲れるからと、発した言葉が自動で書き込まれるよう羽ペンに魔法をかけ、日記には現れた文字が音声になるような仕掛けをしている。もし傍からこの光景を眺める者が居ても、日記と人とのコミュニケーションだとは思わないだろう。
『僕が……蛇語を使える人間が居れば心配ないだろう。半純血ならどちらにでもなれるはずだ』
「どっちにも行けないとも言えるけど。まあ……今は関係ないしね。むしろ殺してもらっちゃ困るしさ」
『一体、何をするつもりなんだ? ダンブルドアを追い落とすならもっと大事件にした方がいいだろう?』
「そんなことしたら事件解決のために、って先生に頼りだすよ。現場の責任問題になる程度に、でももっと上の人達には関係ないように。何事も程々じゃないとね」
『君のやり方はいつも迂遠だな』
「性分かな。私のやることなんてどうせ何も上手くはいかないだろうから」
『上手くいっていないならこうして呑気にしていられないだろう?』
「……ふふっ、そうかもね」
声色は変わらない。直接彼女の姿を見ることが出来ないリドルの記憶には何もわからない。たとえその顔が笑顔とは程遠かったとしても。尤も、分かったところでできることなど無いが。
所詮、ただの日記帳に過ぎないのだから。
2人目の犠牲者が出たところで、ホグワーツの安全性に疑問が囁かれ始めた。魔法使いの家系であれば魔法界がどれだけ危険かを知っている分事故が起きたという事実に管理責任を問う。マグル生まれであれば自分の子供を魔法界という訳の分からない所に連れていかれた挙句に常識的でない事故が起きるとなれば……怒りで済むだけ優しい方だろう。
当事者である生徒からすればたまったものではない。特に下級生などはまだホグワーツにも慣れていないのにこの有り様だ。誰か何とかしてくれと嘆くことになんのおかしさも無い。
……責任を取れ責任を取れと口にするのは簡単だ。それで責任者──この場合は校長であるダンブルドア──を辞任でもさせれば仕事をした気分にも浸れる。その文句に対応している時間を事件解決に使った方がマシだとか、他に適任が居るわけが無いとか、そんな事までは誰も頭を回さない。
誰だって楽をしたい。誰だって目の前の困り事は自分以外の誰かが解決してくれると思っている。つけ込む側からすれば有難いことだ。
3人目の犠牲者が出た。無能な働き者達はここぞとばかりに精力的になり、ついにはダンブルドアの退陣を認めさせた。金や権力やら有形無形の圧力に屈した結果ではあるのだろうが、認めた時点で同罪だ。
前回同様(というには少々違いが大きいかもしれないが)の事件の際に犯人にされたハグリッドを牢屋に送り、どんな不測の事態だろうと対処出来るであろうダンブルドアをホグワーツから遠ざける。ルシウス・マルフォイの手腕でありそれを唆した蛇の目論見通りではあるのだが、果たしてこれを受け入れた有象無象は何を望んでいたのか。
「まあ、何も考えてないんだろうけど」
とうとう4人目の犠牲者──まだ発表はされていない──が現れ、ホグワーツの一時閉鎖がほぼ確定となった後。校長、副校長、防衛術教授。そんな責任を取らされるであろう役職ではない女は気楽に呟く。こういう場合には実態より名目の方が優先される物だ。そのための役職なのだから。
今のところ、事態は彼女の思い描いた通りに動いている。ヴォルデモートの勝利に賭け、没落はしないまでも苦渋を味わったルシウスがダンブルドアに嫌がらせを行うこと。当然そんな事で事態は解決しないこと。勇敢なグリフィンドール生は『誰かが解決してくれる』なんて思わないこと。
「あとはどこまでが先生の思い通りなのか次第かなぁ……」
日記との会話が習慣となっているせいで思考が言葉になっているが、教授間での話し合いも終わった今は日記を隠して本当に1人きりだ。何故かと言えば──
「先生! ハリーが……! 秘密の部屋で! 急がないと!」
「……落ち着いてウィーズリー。まずは案内を。大丈夫、全部何とかしてあげるから」
自分に助けを求めに来るだろうと予想していたから。落ち着き払ったその姿はさぞ頼れる大人に見えたことだろうがなんのことは無い。犯人が自分の犯行に怯えるはずがないだろうというだけの話。
どうせ自分が何をしたってハリー・ポッターは殺せない。なぜならそう予言されているから。その前提があるからこの一連の騒動で焦りは何一つ生まれない。
助けを求めてきた生徒から場所を聞き出し(既に知っている事だが)他の教師に知らせるよう指示を出して、怪しまれない程度に急いで駆けつける。バジリスクが何らかの手段で撃退されているならそれでいいが、そうでないなら自分が巻き添えで死んではたまらないと最低限の警戒は忘れずに。なにせ予言はしてもらってないのだから。
秘密の部屋に辿り着いて目に入った光景は、想定内ではあったが予想外の光景だった。
「バジリスクの死骸に……剣? それに不死鳥と……ギルデロイ。何に驚けばいいのやら」
「ウール先生……?」
「おっと、それどころじゃないね。ハリー。もう大丈夫、って言うには遅くなってしまったけど……頑張ったね」
「いえ……それより、ジニーが……! ロックハート先生も……」
「こんな時にまで他人の心配? ……不死鳥が着いているみたいだし大丈夫だろうさ。帰ったら全部話してもらうよ……なんだか君とはベッドで話してばかりだな。身体も重ねてないのにね」
「……? どういう……」
「あー……忘れていいよ。歳を取ると余計な事ばかり口に出て駄目だね。見た目が歳通りじゃないだけマシ……これも余計か。まあ、さっさと帰るとしよう」
驚きを誤魔化すための軽口を叩きつつ。杖を一振りして生徒と剣……ついでに軽そうな組み分け帽子を運び出す。重そうな教師の運搬を押し付けられた不死鳥は文句を言う権利があるだろうが、善性からか諦めからか鳴き声も発さずに部屋を後にした。
結局のところ秘密の部屋で起こった全ては管理された危機だ。ギルデロイ・ロックハートはともかくとして、不死鳥と組み分け帽子はどちらも校長室に置かれたもの。要はアルバス・ダンブルドアには全てお見通しだったということだ。
とはいえそれは、何が起きるかに限ったことであり(それだけでも称えられるべきではある)誰が手を引いていたかというところにまではたどり着けていない。秘密の部屋に居た生徒の話からおそらくは死喰い人、ないしはそれに連なる者であろうとあたりを付けるのが関の山。服従の呪文まで考慮すれば何もわからないのと同義だ。
「……原因不明で暴れだしたスリザリンの怪物を予言の子が倒して英雄に。なんて本人すら納得しない脚本でしょう。ハリーにどう説明したんです?」
「有りのままに。ヴォルデモートの信奉者による過激な事件じゃろうと。あの子はルシウスが怪しいと言っておったがの」
「叩けば幾らでも埃は出るでしょうが……無意味でしょうね。その程度でどうにかなるなら今頃アズカバンは満杯だ」
「儂は無罪の者も、改心した者も居ると信じておるがの……それで、ハリーとは?」
「先生と話してからの方が良いと思いまして。今後の予定もあるでしょうから」
ある意味では去年の焼き直しのような光景。一大事といえるような事件を子供に解決させ、その結果を話し合う。本人には悟られぬように。
「それで、先生はどう思います? 要は今回の背後にヴォルデモートが居るかどうかでしょう?」
「君はどう思う?」
「……まあいいでしょう。私は居ないと思いましたよ、直感ですが。リド……ヴォルデモートにしては迂遠すぎる。今ならハリーを殺すか身体を手に入れるかのどちらかに絞るでしょう」
「ああ、そうじゃろうな。どちらかと言えば、これは儂等のやり方じゃ」
複数形にしたのは子供を利用する共犯者であるからか、それとも暗に疑っていると伝えるための牽制か。心を開く術はお互いに持っているが、だからこそ使えない。信頼の上に成り立っている関係を崩すのはお互いにとって望ましくないし、そもそも隠し通すぐらいのことはやってのけるだろう。
「否定はしませんよ……それじゃあ、私は悪人らしく証拠も無しに詰めに行ってきますよ。適任でしょうし」
皮肉のようでいて、あるいは退散の宣言ともとれる。腹の探り合いをしたくないと両者の利害が一致している以上この話はこれで終わりだ。残るのは相手を信じたい人間と誰も信じない人間との違いだけ。こういう場合善人というのは損なものだ。
女が出て行った後、老人も別の人間に会いに行く。話さなければならないことがあると言ってきた男の改心を願いつつ。
貴族風の青白い顔をした男と年若く見える女性。その部屋に居る二人は、しかし外見から想像できるような上下関係ではなかった。
「さて……どこから話そうかルシウス。思った以上にダンブルドアに何も出来なかったことか、君が起こしたくだらない事件のことか……それとも闇の帝王の、リドルの物を雑に扱ったことか」
元より血色のいい方ではないルシウスの顔は、もはや紙のように真っ白だ。
「……君が雑な嫌がらせに使ったアレはね。ヴォルデモートの魂の一部だよ。分霊箱って聞いたことはあるんじゃないかな……うん、自分が何をしたのか分かったみたいだね」
「私は……しかし、そんな──」
「その言い訳が通じないのは君も承知の上でしょう? おめでとう。君は今回でダンブルドアと生き残った男の子、それに闇の帝王の全てを敵に回したわけだ。快挙だね」
「証拠が無い! あったところで私を裁くことなんて……」
言っているうちに言葉が弱くなっていくのは自分の立場の悪さを自覚しているから。生き残ることは出来るだろう。しかし純血の貴族として誇り高くあれと生きてきた人生を続けることが出来るかは別の話だ。
「試してみてもいいけれど。そんなことをしてもお互い得しないよ。ああ、この場合のお互いは君と私の二人の話だ」
「どういう……」
「私がどうにかしてあげる。ダンブルドアはお人好しだし魔法省はクズの集まり。闇の帝王も私がなんとかしてあげよう」
「代わりに」
蛇が囁いてきていると気づいたところで他に逃げ道は無い。
「君が知っていることを教えてくれるだけでいい」
信用していいと思っているから。それを守れば本当に何とかしてもらえると思っているから。
「私だけに」
その蛇は、拒絶するには余りにも蠱惑的だった。
『それで。結局バジリスクを失っただけで何も変わっていないじゃないか』
「んー……そうかもね。でも得たものはあったよ。具体的には分霊箱の情報二つ分」
取引で聞き出した、ルシウス以外にヴォルデモートから物を預けられた二人の人物。そのうち一人は洞窟の分霊箱の人物であるから二つ分と言っていいかは微妙ではあるが。
『だが場所が分かるわけではないだろう?』
「そうだけど……バジリスクは邪魔なだけでしょ。むしろ処分出来て有難いぐらい。というか、私以外の蛇に拘りすぎじゃない? 浮気?」
『そういう話じゃない! そもそも』
「冗談だって。相変わらずからかい甲斐があるね。お詫びに杖は勝手に使っていいよ……何する気か知らないけど。それにしても、記憶と魂の一部なのに杖は持てるんだね……」
『最近出来るようになったばかりだが。まあ、君に迷惑はかけないようにする』
「はいはい。行ってらっしゃい」
使えるようになったから杖を貸してほしい。そう言われただけで目的も何も聞かずに良いと答えたのは二人の関係性故か、それとも女の性格か。トム・リドルの記憶は前者であったらいいとは思っているが、そんな期待をする資格が自分には無いと縛っている。未来の自分が彼女の隣に居ないというのは、リドルにとってそれだけ重みのある事実だ。
故に彼は今更リリー・ウールのために何かしようとは思わない。自分で考えて何かをするより彼女の意思に応える事を優先するから。その方がマシだと思っているから。
だから、彼が今からしようとしているのはもっと醜い欲求に突き動かされた、考えを諦めた故のものでしかなくて。
その積み重ねがリドルをヴォルデモートに変えたのだと、理解する事は無いのだろう。
姿現し、ポートキー、煙突飛行粉。魔法使いがその気になればいくらでも移動の手間は減らせる。
だが、今の彼……ギルデロイ・ロックハートはそのどれも選ぼうとしなかった。
むしろ彼は時間が欲しかったからだ。ホグワーツの教職を通して、秘密の部屋での経験を通して。今までの自分の行いを心の底から悔いてしまったから。何をしてしまったのかを本当に理解したから。
ダンブルドアからはその忘却術の才能を活かす道も提案されたが、今更自分の罪を雪がずに何かをする道など選べるはずも無い。自首をして、可能な限りの償いをして、それでも尚足りないような事をしてしまったのだから。
罪の意識はある。しかしそれと同じぐらい捕まることへの、今の人生を捨てることへの恐怖もある。ただの人間でしかないのだから当然だ。
その結果彼は今ホグズミードで足踏みしている。別に今更逃げ出すつもりはないが、心情を整理する時間が必要だった。
だが先延ばしにし続けるという訳でも無い。最後に経緯をしたため、お気に入りの酒を1杯飲んで。客の詮索をしない事だけが取り柄の安宿に泊まって翌朝には然るべき処置を行うつもりだった。
「……待っていたよ、ロックハート」
ロックハートが宿に帰って来た時、部屋には見知らぬ人間が居た。今更ファンが来るとは思わない。かといって被害者でも無いだろう。物盗りならこんな居直りはしない。様々な可能性を考えたが、正解のようなものは特に思いつかなかった。
「ええと……今晩は。申し訳ないが私は貴方を知らないんだ。一体何の用かな? サインは……今は断らせてもらいたいが」
「僕が誰かは大した問題じゃない。用は……今年一年君を見させてもらって、少しばかり言いたいことがあるだけさ」
持って回った言い回しは気になるが、それならばおそらくホグワーツ生だろう。ロックハートは見た目からそう結論付け、だからこそ訝しんだ。
職を投げ出した教師に文句を言いに来る、なんて人間が居るほどに優れた授業など彼には出来なかった。消えてくれて清々したという生徒の方が多いだろう。そもそも教え子にこんな見た目の者は──なんて言えるほど立派な教師ではなかったか。
だから、もう一度自分を訪ねてきた理由を詳しく問おうとして、声が出せなくなっている事に気がついた。
「ああ、別に君と会話を楽しみに来たわけじゃないんだ。すぐに終わるから何も心配しなくていい」
杖を抜いたことにも気づかせないような早業。畏怖を込めて見つめた彼の目はただ作業をこなすだけのような、それでいて確かな意志を感じさせるもので。
まるで、英雄になるために記憶を奪った誰かのようだった。
「そんなに怯えた顔をするなよ。別に殺しはしない……ただ、君が今までしてきたことが自分自身に返ってくるだけのことさ」
「……何故そんなことを? 私への復讐か何かか?」
言葉が出たとするのならば、そんなことを尋ねていただろうか。仮に言葉が発せたとしても、相手に今更止める選択肢が存在していないのだが。
「悪いが、彼女に今の君の姿を見せたくないんだ」
尤も、理由を聞けたとしても意味は無かったが。彼女とは誰なのか。今とはどういう意味か。何故見せたくないのか。何一つ分かることは無かったのだから。
結局何も分からないままに、杖から閃光が走るのをただ見つめて。
ギルデロイ・ロックハートは彼の被害者達と同じ末路を辿った。違いと言えば、奪われたのが栄光ではなく罪の記憶だったことくらいか。
こうして、罪を償おうとしていた男は、贖う機会すら永遠に奪われた。
今更、彼女のために自分が出来ることなんてない。
トム・リドルの記憶の欠片は自らの行動をそう規定している。
ヴォルデモート卿とリリー・ウールが対立しているというのは、彼にそうさせるのには充分すぎた。
そんな彼が何故ギルデロイ・ロックハートを害したのか。
言ってしまえば簡単な話だ。改心できた人間を見せたくなかった。ただそれだけのこと。
人に失望して、人を諦めて、人を憎悪して、悪意で世界と立ち向かおうとしている彼女に──これは本人から聞くまでは知らなかった話。ヴォルデモート卿の知らない話──今更人の可能性なんてものは必要ない。
『私が殺したあの人は、本当に殺しても良かったのだろうか?』
万が一、億が一にもそんなことを考えて欲しくない。彼女の憎悪に躊躇の入り込む余地など必要無い。
だから、彼は彼女が憎悪に殉じられるように動く。意思に応えるためと都合のいい言い訳をして。
せめて少しでも幸せになって欲しいと祈ってはいる。彼女のためなら何でもしようという覚悟はある。けれどそれはあまりに身勝手で。
愛と呼ぶには汚れすぎていた。
就活(転職)からの現実逃避で投稿しました
今後の更新ペースはあんまり期待せずに…こう…
今後について
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映画版の情報で書いていいよ
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ちゃんと小説版を元に書いてクレメンス