渦動破壊者 〜アーマードジム〜【とりあえず完】 作:PureFighter00
「畜生! みんな馬鹿にしやがって!」
皆もすなるブレイクデカールが怪しく輝く。GBNシステムに介入して機体性能を引き上げるチートという奴だ。
「マサル! どうして……」
「俺はお前らみたいに上手くガンプラ作れないんだよぉ!」
ニンジャスレイヤーだとナレーションがゴウランガ!とか始める異形への変異が始まる正にその瞬間……
「待て、少年。何だこのブレイクデカールの貼り方は!」
むんずとマスダイバー機体の頭を掴んだのは渦さんの磨き過ぎペイルライダーだった。一応ジムベースの機体なので偶には使うのだ。
「端、浮いとるやんけ。何で綺麗に貼らないんだよ!」
「え、あ? ほんとだ」
「剥がされるやんけ。ほら」
ペイルライダーの陸戦重装型盾のスパイク爪先で器用に剥がす渦さんだった。
「ああああ! 高いんだからやめて! やめてよ!」
異形化が解除されて辺りが突然ホンワカムードに。ていうか「機体を綺麗に作れない」人に大型デカール貼らせるのは如何なものか。きっちりこれ貼れるなら、結構上手く作り込み出来ないか?
「君の機体がイケてない理由を教えてやろう! 基本的工作が未熟なのにあれこれ手を出しすぎだ!」
「はぁ……」
「何でゲート処理には神ヤス使ってヒケ消しはせんのよ? どーせニッパはG○DHANDとか使ってエアブラシ塗装だな?」
「なっ……何がいけないンすか! みんなやってる事でしょう!」
「やり方真似て、仕上がり真似ない。一番ダメ。これプラモ作りの掟」何だこの変な喋り方?
「この角度で見てみる……貴方小さいから言ってここ磨かなかた。ヒケある。これダメ。GBNのスキャナこれ見逃さない」
「仲間の機体良く見る。この子ちゃんと磨いてる。神様ニッコリ。GBNのスキャナこれ見逃さない」
「あなた見た、仲間の筋彫り。でもあなた筋彫りだけ見て筋彫りある『面』見ない。とてもキレイ……でもあなた筋彫り『だけ』見る。だからダメ」
「ぐっ……」
「お友達優しい。あなたの欠点教えない。残酷にヤサしい……あなた違いが分からなーい!」
「……」
「モデラー皆光の人。光で段差見て、歪み見つけてそれ消す。ビタミン合成、実際健康。メラトニンばっちり。眠りぐっすり。貴方闇堕ちして暗い所で筋彫りやシイタケばかり作る。実際ダメ」
なんでジャングル黒べえ風なのか、筆者もよく分からん……
「あなた周りが何故凄いか分からなかた。綺麗な塗装、エアブラシだとおもた。艶消し噴くからと処理サボた」
「この盾素組。ホントそう。あなたジョウホウリョ少ない言う。でも、あなた私がその面どやてジョウホウリョ少ない均質面にして磨き上げたか見ない。でもGBNの神様スッキャナの光で私の面見る。実際強い。硬い。あなた思い知った」
ズンと響く心理攻撃。ぐぅの音も出ないとは正にこの事か。実にガンダムらしい戦闘ですね(セル画は節約ぎみ)
「ブレイクデカールも同じ。あなた強なるおもてクリアコートも研ぎ出しもしない。ナマケモノ。万事そう。だから弱い。GBNの神様ちゃんと見てる。貼る面ちゃんと磨いて平滑出す! 水面の様な塗面作る! マークソフター沢山塗る! 綿棒コロコロしっかりする! ブレイクデカール貼ったらクリアコートして研ぎ出し! 2000までね!」
「え? ブレイクデカール貼らせるの?!」
「きちんと貼ったらきちんと強い。でも私勝つ。GBNの神様見てる。私のガンプラチートより強い!」
「そんなかよ……キチンと作ればそんなに強いかよ……」
「あなた研ぎ出し初めて。だから絶対失敗する……訓練足りないは実際弱い。何でも同じ。
でもあなたこれから訓練する。たくさん訓練する……いつかは私も負けるね。私の訓練超えたら私負けるね……ブレイクデカール無しでもね!」
「今度はヘイトですか渦さん……」
「指導でしょ。何でもヘイト扱い実際ダメ! 鳥さん反省する!」
「妙な口調では騙されませんよ。今回チート容認してるログ残ってますからね!」
「あそこでブレイクデカール無しで来い!だと締まらないっしょ。実際彼ブレイクデカールやめたらしいじゃない。寧ろシステムに過負荷掛けないでチートのみ倒したんだから、罪を憎んで人を憎まずでしょ。でしょでしょ?」
「仕上がり良くなった彼の機体にブレイクデカール貼られたら勝てたの?」
「最悪フォースメンバー呼んですり潰す。最高やな! 友情パワー!(苦笑) キン肉マンも言っている」
ジム好きだからね。数の暴力がとーもだちさー♪
ヤクザか。
実際問題としてガンプラの出来(デザインではない)が機体性能に反映されるから、出来が良くないガンプラ(=低性能)にブレイクデカールってゲタ履かせるわけで、具体的にダメ出ししたら……「こうだからお前の機体はヘボいんじゃ!」と指摘したら、ダイバーのメンタル殺せるんじゃないか的な。
実際小説界隈でも「他者作品はホメホメして貶さない」と言うのが推奨されている訳だけども、誰もダメ出ししないといい/悪いの選別や鑑定眼が磨かれないんだよねぇ。誰にも「批評(粗探しではなく、ね)」されないと何が良いのか、何を目指すべきか分からなくなっちゃう。結果駄作が増えてしまうんだな。作中でも言及したけど、評価高い作品の「目立つ所(プロットとかパターンとか)だけ真似して、見分けづらい作風とか展開の自然さ(妥当性)は真似できないと。
これ、ガンプラ界隈でもそうだし、より深刻だわ。素組でなまじカッコいいものが出来ちゃうし、ヒケとかの欠点も艶消し吹いたら見分けづらくなる。あくまで欠点隠し何だけど、判定機序っつーか「良いとは何か」と言う思想性無しに見ちゃうから「艶消し吹いたら良くなる」みたいな雑論考が無批判で敷衍してしまう。
まぁ、真面目に論考するの疲れるし、他人の作品を「良くしてやる」必要性は何処にもない。消費者に徹するなら良い作品見つけてただ消費してしまえば良いのだから。互恵主義によりあなたが何かの「提供側」になった時も、その様にして消費されてしまうのだが。