渦動破壊者 〜アーマードジム〜【とりあえず完】 作:PureFighter00
「悪い話じゃないと思うが?」
「先に説明して。なんで貴方マスダイバーとアライアンス組んでるの? 貴方もマスダイバー?」
「必要なのは排除ではなく取り込みって話よ。何でマスダイバーは升に手を出すかね?」
「実力以上に強くなりたいからでしょ?」
「じゃあ彼ら、実力上がれば升しないわな?」
「そんなに簡単に出来たら苦労ないわよ!」
「そこが今回の話のポイントさ」
前書きらしい前書きでしたね。
【格納庫】
「おー、桃ちゃん腕上げたなぁ」
桃ちゃんなどと呼ばれているが、桃は桃でも男塾方面の桃である。渦さんに速攻で高校生だと見抜かれて、若年故に桃ちゃんなどと呼ばれてはいるが、長ランハイカラーのバンカラアバターであったりする。
「やっぱGBNで見るとかなり目立つもんですね、ヒケとか細部の処理……そうなると気になっちゃって……」
渦さんはフォースネスト設置初期、格納庫を最初にブッ立てた。各自のガンプラを実物大……お台場ガンダム みたいに見る事にこだわったのである。曰く……
「みんな自分のガンプラじっくり舐めるようにして見ないから腕上がらないんだ」
「……ガンダムゲーの欠点だよな」
ガンブレモバイルなんかも同じだが、この手のゲームでは自機のケツというか、背面しか見えない。GBNに至っては操作の都合上「作ってもいないコクピット」ばかり見せられて、自機の姿はまるで見えない!
渦さんはガンプラ持って風呂入って、ヤスリ掛けした後の粉を洗い落とせと言う。風呂の中でゆっくりガンプラ見てニヤニヤしろとさえ言う。作ってジロジロ見なければ仕上げが雑になるのだとか。
「最初にワシが作ったガンプラ支給するのも、ジロジロ見させる為さ」
ひたすら見て、比較する。よく見ると渦さんは筋彫り嫌いとかいいながらアーマーのイリズミなどに細かな筋彫りしてたりする。暗色の角を僅かにヤスリがけしてグラデを入れたりする。じっくり見ると気付きにくい所にビミョーな拘りを炸裂させている。
「で、やり方聞くと単純なんですよね……そんなんで割と見栄え変わる……」
曰く、0.5mmで見栄えが変わる、らしい。2mmも変えたら気付かない方がアホだとか。実際簡単な寒ジムでも渦さんの作ったモデルはただ組み立てた物とは違う。見比べると解ったりする。
「見えなきゃ手を入れられないって、真理っスなぁ……」
安易にデカール貼ったら叱られた。格納庫で貼られた実物大のデカール見て確かに雑に見えた。見えたから見えないようにやろうと思った。ゲームで遊んでるだけだと気付かない視点だった……
【説教部屋】
「……と言う訳で、升やる奴アルアルなのがゲームに入れ込み過ぎて「自機を見ないから」と言う仮説が出た訳だ」
「うっ……確かに盲点かも」
「急進したビルドダイバーズのリク君も思い当たる節があるんだ。彼1日のゲーム時間2時間制限されてるらしいじゃないか」
「え? そうなの?」
「ご両親の方針らしい。するとゲームしてない時間は何してると思う?」
「勉強?」
「だったら良かったがな。多分ガンプラ見てニヤニヤして磨いてニタァってしてるぞ。ちょこちょこ平滑度や塗面が綺麗になっとる。ゲームの時間にはゲームに集中して、プラモの時間にはプラモに集中してる。ダラダラ遊ばねぇんだ、彼」
「それが何でGPD筐体の話になるのよ?」
「過疎って稼働率下がってんだろ? プラモ壊れるからって」
「だから壊れないGBN開発したのよ……」
「壊れるって事は、逆に言うと『ガンプラでガンプラ作れる、加工できる』って事だよね。何故ここに銭の匂いを感じないか不思議でしゃーない」
「は?」
「本当にニブチンだな君は! 小さいから細部加工大変なんだから、相対的にガンプラがデカくなったら加工しやすくなるだべな?」
「あ……え? ちょっと待って。それって凄く操作難しくない?」
「だから操縦訓練になるんだろ」
「あ。うそ。マジで?」
「マスダイバーが接続時間が長くてガンプラ作るのへちょいってのをもっと分析しなさいや。彼らがチョーこまけー精緻なガンプラ作ればガンプラの性能上がるし、その作業で操作習熟したらパイロット性能も上がる。升に手を出す意味が失せる。GPD筐体の稼働率も上がり、お宅はガッパガッパの大儲け。財団Bの野望に一歩近付くと言う寸法だ」
「あげる。GPD筐体あげる。新品出しちゃう。テストして!」
ちょろいぜ。
渦さん計画第一弾発動。全部で3発あるよ!