渦動破壊者 〜アーマードジム〜【とりあえず完】 作:PureFighter00
「渦さんっ!」
「よしきたっ!」
ビームマスターの砲を避けようとしたザクにイナヅマキックをキメて射線上に叩き落とす。重攻撃機体の前に敵を差し出す戦い方。タイマンじゃないんだから戦い方は自由で良い。ユッキー君は妙にサポートにこだわるからスコアが伸びないのだ。彼にスコアを稼がせる戦い方だってある。
「機体運動性能高いから有利な訳じゃない。タイラント・ソードみたいの作ってもしゃーないんだよ……」
「たいらんとそぉど?」
流石の彼も中学生だけあってソードは知らんか。モデグラ勢のセンチネルが有名だからキット化もされてないタイラントは若い世代は知らんわな。
「ホビージャパンという模型誌に連載されてた……」
「ジャパンじゃないですよ? ザッパンですよ?」
「へ?」
「ほら、今号はオラタコ募集開始記事。ボトムズはやらないんですか?」
「ホビー……ザッパン……(驚愕)」
「名は体を表してますねー、なんでもやるじゃないですか、この雑誌」
それはいい過ぎだぞユッキー君。正しいが。
「節操なく何でもやるのはその通りだが、雑販……」
「古本屋で探してバックナンバー揃えました。How to build Gundamは聖典です!」
「もこもこ藤田は?」
「昔のモデラーですよね?」
「クレーテ野本は?」
「ケーブルテレビの番組やってましたね」
「ヒゲの?」
「小沢さん?」
「なんでそんなに古いの知っててタイラント・ソード知らないんだよ? 1980年代末期に……」
「ジオンの星やブラスティーなら知ってますが……タイラント・ソードなんて聞いたことがないですけど?」
「Zガンダムのリファインって誰やってたの?」
「富士鷹罪さんだったかな?」
「富士鷹?」
「確か富士鷹」
ふっ…… 藤田一己が存在しない?! そんな馬鹿な。青騎士どーなるんや! おいおいおい、藤田おらんとZのデザインどーなるんだおい!
とりあえずググった。Zガンダムのメカデザインは富士鷹なる人物が担当したらしい。ディジェを味方機にされて激おこまでは一致するが、ZZ後にバイクで旅に出たとある。当然タイラント・ソードの文字列は無い。
……しかし……ワシは見たぞ。GBNに最初に接続するその瞬間、ワシはGBNの各所を同時に見た。数多のMSが勇壮に戦う中、NF AE13thの文字が記された倉庫の奥に佇むタイラント・ソード。あの藤田デザインは特異過ぎて見間違えようは無い。
「ユッキー君。ディジェSE-Rって知ってる?」
「渦さんのオリジナル機体ですか?」
「ギレンの野望に出てたじゃん!」
「えっ……そんなの無いですよ……渦さん酸素欠乏症?」
「んな訳あるか! え? 嘘? 夢?」
「疲れてるんですよ、色々と」
優しい笑顔で微笑むなよ! 余計気落ちするわ!
するとナニか。この時空ではタイラント・ソードが実在しないのか。まぁ世の中にはパルキリーが存在しない世界もあるらしいから仕方が無い。それはそれでいい。なら何でワシのアーマードジムソードシステム搭載機はSE推進やバリア張れたんだ? 何故ストームブリンガーを簡単に処理出来たんだ?(乗り手がパーリーピーポーなのは別にして)
存在しないならソードの兵装がGBNシステムに反応する訳が無い。全くの夢想としてただのMS扱いになる筈だ。少なくともこのGBNの中にソードを認識する領域や設定は実在する筈だ!
実際今の若い子タイラント・ソード知らないんじゃ無いかと。マイナーもマイナーだもんなぁ(渦さんはリアタイ勢)