『SPY×FAMILY』×『Lupin the Third』〜輝く宝石はスパイと泥棒を呼ぶ〜 作:VOSE
…
そこには一風変わった家族が住んでいる。
「おい!アーニャ!ここはこうだって言っただろ!」
声を荒げているのはロイド・フォージャー…職業は精神科医だが、それは表の顔。
裏の顔は、隣国
「うぅ…アーニャ、わからない…」
拙い言葉で話す少女はアーニャ・フォージャー…見た目は普通の女の子だが、元々はとある組織の実験で生まれた超能力者。
その能力は人の心が読めるというものである。
「全く…昨日結局進めたのはノート1ページだけじゃないか…今日こそは宿題全部終わらせないとまずいのに…」
と、ロイドが頭を悩ませていると…
「2人とも。とりあえずコーヒーとココア、飲みませんか?」
そう言ってコップを持ってきた女性は、ロイド・フォージャーの妻のヨル・フォージャー。
職業は市役所職員。
ただこの顔も表の顔で、実際の職業は…殺し屋。
コードネーム『いばら姫』と呼ばれる暗殺組織『ガーデン』の1人である。
「ありがとうございます、ヨルさん」
「いえいえ、ここ最近忙しかったから、少し一息ついてもらおうかなって」
「はは、あざざます!」
この3人の家族は、それぞれバラバラである。
アーニャはロイド、ヨルの血縁関係ではないのだから。
この家族は、それぞれの利益のために集まった、言わば『偽装家族』みたいなものである。
それでもこうやって屋根の下で幸せそうに暮らしているのである。
と、そこへ…
「ボフッ!」
一匹の犬がやってきた。
かなり毛むくじゃらで、小柄なアーニャよりかなり大きい図体をしている。
「あ、ボンド!ボンドもきゅーけいする?」
「ボフッ!」
犬の名前はボンド・フォージャー。
由来はアーニャが見ているアニメの主人公から。
そのボンドにも秘密がある。
それは、ほんの少し先の未来が見えるというものだ。
ただし、その未来というのは、努力次第で見え方が変わることもできるという。
「ふーっ…ははのつくるココアはせかいいち〜」
「ふふっ、ありがとうございます」
「ボフッ!」
「あらあら、ボンドさんも口いっぱいミルクまみれですよ」
何気ない家庭の一コマ。
それを静観してたロイドは思わず微笑んだ。
「…やはり、ヨルさんのコーヒー飲むと落ち着くなぁ…」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
と、それぞれが休んでいたその時だ。
ジリリリリ…と一本の電話が鳴り響いた。
「ん?なんだ?」
ロイドがその電話に出るも、受話器から流れてきたのはブザー音だけだった。
しかし、ロイドは凄腕のスパイ。
このブザー音の意味をすぐに理解した。
(これはTE暗号…『黄昏、すぐに本部へ来るように』…か…)
ロイドは暗号を口に出さずにすぐさま解いてみせた。
しかし、この暗号を解読した…というより、読んだ子が1人いる…
(ちち、またスパイのおしごと…)
心が読めるアーニャである。
ロイドは受話器を静かに開いた後…
「アーニャ、ヨルさん。すまない。急患が入ってきたようだから、ちょっと出かけてくる」
アーニャとヨルに申し訳なさそうに、出かけることを伝えた。
「いえ、大丈夫ですよ」
「ちち、しごと、がんば」
「ありがとう、2人とも」
ロイドはそう言うと、すぐに身支度をして出かけたのだった…
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…
その組織の本部へとやってきたロイド…『黄昏』は、〈WISE〉の
「お疲れ様です、
「よく来てくれた、『黄昏』。いきなりで申し訳ないが、早速本題に入る」
高そうな革の椅子に座ってる
その資料のメインとなる写真に写っていたのは、プリンセスカットしたものを半分にされた、青く輝く宝石である。
「これは?」
「
「
「そうだ。この宝石は一般市民はおろか、我が国の官僚クラスの人ですら知らない人もいる幻の宝石だ。半分にカットされているとはいえ、その価値は国家の予算の数十倍とも言われている」
「これがですか?」
『黄昏』は疑うようにその宝石が写った写真をくまなく見た。
「今はほんの一部しか知らないこの宝石なのだが、今回盗ませたそうでな…」
「貸金庫から盗んだ…?」
「あぁ。上からは、その宝石は国の大切な宝物の一つだそうで、血眼を変えてまで奪還するように要求したらしい」
「なんでその任務を〈WISE〉に?」
『黄昏』は当然のような質問を
しかし、
「今回盗まれた『
「犯人が?」
「そうだ。その犯人なのだが…『黄昏』も一度は聞いたことがある名前だ」
「俺も?」
「あぁ。その犯人の名前は…ルパン三世」
「っ!?」
『黄昏』はスパイであるにも関わらず、驚きの表情を見せた。
「ルパン三世って…アルセーヌ・ルパンの孫の…」
「その通り。先程別の組織の諜報員が、ルパン三世がこの国へと向かっていることが判明した。どういう理由なのか分からないがな」
「今回『黄昏』に依頼したいのは、このルパン三世を捕らえ、宝石のありかを見つけること。分かり次第、我々で奪取し、
「了解した」
『黄昏』はそう言うと、ゆっくりと出口へ向かった。
「あぁ、それと…」
そんな『黄昏』を、
「…ルパン三世は、変装の名人だ。お前なら心配ないだろうが、気をつけるように」
「了解した」
『黄昏』は
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「ただいま」
夕暮れ…
『黄昏』…ロイドは、家に着いて家族に帰宅の挨拶をした。
「ちち、おかえりー!」
「ロイドさん、おかえりなさいませ」
「ボフッ!」
アーニャ、ヨル、ボンドがロイドを出迎えた。
「今日は早かったですね」
「患者の容態が悪くなかったので、すぐに帰ってこられました。とりあえず、夕ご飯作りますね」
「お願いします」
フォージャー家の家事は主にロイドが担当しており、掃除だけヨルがやる仕組みになっている。
なので、夕ご飯が待ち遠しかったアーニャはというと…
「ちち、はらへった」
と、挨拶の後すぐに倒れながら言った。
「はいはい、今作ってやるからな」
そして、ロイドが急いで料理を始めた。
その最中…
(…ルパン三世…すぐにお前を見つけて、宝石のありかを見つけ出させるからな)
ロイドが心の中で言った事を、不覚にもアーニャに聞かれてしまい…
(ルパンさんせい…誰だろ…)
と、好奇心を駆り立ててしまったのであった…
いかがでしたでしょうか?
まだプロローグの段階ですが、これからまだじっくり作品を作る予定ですので、長い目で、そして温かい目で見ていただけると幸いです。
では、今回はここまでにさせていただきます。
次回をお楽しみに。