『SPY×FAMILY』×『Lupin the Third』〜輝く宝石はスパイと泥棒を呼ぶ〜 作:VOSE
…バーリントへ戻ってきた『黄昏』…ロイドとルパンは、話し合いをするべくとある場所に来ていた。
「ひゅ〜、ここがロイドの家か」
そう、フォージャー家が住んでいるマンションである。
「しかし、いいのか?お邪魔しても」
「構わん。ここの方が安全ではあるからな」
「ま、確かに凄腕のスパイ様の家なら、情報が漏れる心配は無さそうだ」
ルパンは納得しながら、マンションに入っていったロイドを追いかける。
「ただいま」
ロイドは玄関に入るなり帰りの挨拶をした。
「あ、ロイドさん!おかえりなさい」
「ちち、おかえり!」
「ボフッ!」
今日は休日だったため、ヨル、アーニャ、ボンドと家族揃い踏みでロイドの帰りを喜んだ。
そしてヨルは後ろにいるルパンに気がついた。
「あの…ロイドさん?この人たちは…」
「あぁ、今度の病院のレセプションで一緒に企画を考えてくれる人でね」
「おっほ〜、なかなかのべっぴんさんじゃねぇか。初めまして、奥さん、私はトムと申します。以後お見知り置きを」
ルパンは『トム』という偽名を使ってヨルに挨拶をした。
「トムさんですね!ロイドさんの妻のヨルです。よろしくお願いします」
ヨルもルパンに深々と挨拶をした。
一方のアーニャはルパンの声を聞いて、色々と思い出していた。
(この声…アーニャしってる!)
そう、イーデン校でアーニャとベッキーを襲った人の心の声と一緒だったのだ。
アーニャはそれに気がついて言おうとした時だ。
(おぉっと、嬢ちゃん何も言うなよ?)
アーニャの超能力でルパンの心の声が聞こえてきたのだ。
しかしルパンはロイドとヨルに話している。
普通なら対象の人は話している人に向いているので、心の声もその対象の人に対しての心の声が聞こえるはずなのだ。
しかしルパンは、ロイド達と話をしながら心ではアーニャと話すという離れ業をやったのだ。
(こ、このひと.エスパー!?)
大抵のことなら興味津々に突っ込むアーニャでも、ルパンの芸当に驚くしかなかった。
(いいか?俺とお前の父ちゃんはこれから大事な話をする。子供のお前は変なことを言うんじゃないぞ?わかったら少しだけ頷け)
ルパンから一方的に言われたアーニャは、その通りしか出来ずにうんと頷いた。
「さて、立ち話もあれですからトムさん、中に入ってください。ボディーガードの方も一緒にどうぞ」
「いやぁ、すみません」
ロイドに促されてルパン一味はリビングの方へと入っていった。
「それじゃ、ご飯今から用意しますね」
ロイドはそう言うと着ていたスーツ類を脱ぎ、台所に立った。
「しかしゴエモンさん、今回用事があるってこの事だったのですね!」
「うむ」
「えぇ!?五ェ門、こんな美人と知り合いだったのかよぉ。羨ましいぜ」
ルパンとヨル、五ェ門で話をしている一方、アーニャは1人ポツンと立っている次元の元へと寄った。
「…ん?なんか用か?」
次元はアーニャに目線を合わせるようにしてしゃがんだ。
「これ、じゅう?」
「ん?あぁ…もしもの時にな」
次元はそう言うと、懐から愛用のコンバットマグナムを取り出した。
「すごいかたち!うってみたい!バンバン!」
「へへっ、いいじゃねぇか。ただ銃ってのは、自分に合ったものじゃないとな」
「じぶんにあったもの?」
「そうだ。人と言っても色々な人がいるように、銃にも色々な銃がある。同じ形でも、違ったりするんだよ」
「…」
次元の銃理論に、アーニャは思わず頭がいっぱいになった。
「あ、わりぃ…でもま、お嬢ちゃんも欲しかったら自分だけの銃を見つけるんだな」
「うい」
フォージャー一家、ルパン一味の談笑会は思ったより楽しく進んだ。
しばらくして、ロイドが料理を持ってきた。
「はい、どうぞ。自慢の料理です」
「おぉー、美味そうじゃねぇか」
「ありがとうございます」
ルパンは美味そうな料理を眺めてよだれを垂らしていた。
「おい、ル…トム、そんなにがっつくなよ」
次元は今にでも飛びつきそうなルパンを静止する。
「わかってるって…」
ルパンは次元に言われて少ししゅんとなる。
「それじゃ、いただきます!」
アーニャの一声で、談笑会…もとい食事会が始まった。
「んー、美味い!」
「この前も食べたが、やはりロイド殿の食事は絶品でござる」
「そうだな。塩加減が絶妙に効いてるし、シェフでもやったらどうだ?」
「嬉しいお言葉、ありがとうございます」
ルパンの嘘のない言葉に、ロイドは思わず微笑んだ。
ルパン一味とロイドのお酒も入って気持ちよくなったところで、ルパンは本題に入ることにした。
「ところでなんだが…今回の件についてなんですが…」
ルパンは普通の口調で話を始めたが、ロイドはそのルパンの口を見て驚いた。
「あぁ、あの件ですね(お前、なぜその技術を…)」
「えぇ、今回ロイドさんにはとある患者のケアをお願いしたく…(なぁに、俺にできないことなんか何もないんだぜ)」
ルパンはイド達スパイが使っている、口の形と発音を分けて話す技術を使って話し始めたのだ。
「…(この方が話しやすいだろ。奥さんにばれないためにはさ)」
「…(確かにそうだな…やはりIQ300の男は伊達じゃないな)」
ルパンとロイドはスパイの技術を使ってショーンに対抗するための作戦を練り始めた。
「…(あいつの計画を阻止するためには、色々と準備をするものがあるが…どう動くべきか…)」
「…(少なくとも、今お前らが持ってる『
「…(そういえば…『
「…(あぁ、知ってるとも)」
ルパンの言葉に、ロイドは少しだけこめかみを動かした。
「…(昔の王国では錬金術が流行っていてな。その中で偶然にもこの国でウランが出てきたんだ。その時出たウランは燐灰ウランだったもんだから、王国では早速研究を推し進めてな…)」
「…(そういえばその話は聞いたことがある。だが、こちらの資料はあまりにも少なすぎてにわかに信じられなかったが…)」
「…(そりゃそうだろうよ。なんせ、錬金術によってウランが武器になることを発見しちまったんだからな)」
「…(武器になる…ということは!?)」
「…(核爆弾だよ)」
ルパンの衝撃的な言葉に、ロイドは表情を変えないながらも驚いた。
「…(当時の主力と言ったらせいぜい馬に乗って剣を振り回していた頃だ。その時期にそんな物騒なものを発明なんかしたら、歴史が大いに変わってるだろうな)」
「…(それはそうだな…)」
「…(それで、当時の王はこの技術を他方に知られないために、お抱えの宝石商に頼んで2つの石にウランの精錬方法と核爆弾の製造を記したってわけだ)」
「…(そしてそれを国の宝として持っておくことで、門外不出としたというわけか…)」
「…(そういうことだ)」
ロイドは宝石の秘密をルパンから明かされたところで、今後の活動について話し始めた。
「…(それで…この後どうする。『
「…(まぁ、どうにもならんことはないだろうな)」
「…(どういうことだ?)」
「…(片方の宝石をそっちが持っているとすれば、ショーンは必ず手を入れたいはず。だがこの前の爆破事件は例外として、ショーンは自分の身元がわからないように行動しているほど慎重なやつだ。どうすればリスクを最小限にして宝石を奪い取るか…俺がショーンだったら、1番手っ取り早い方法となると…)」
ルパンが言いかけたその時だ。
玄関のベルの音が鳴った。
「郵便でーす」
同時に声も聞こえた。
「はーい。今出まーす」
ロイドとルパンで話していたので、ヨルが代わりに玄関に出た。
「こちら、ロイド・フォージャーさんに」
「はい、ありがとうございます」
ヨルは封筒を受け取り、宛先を読んだ。
「宛先は…ショーンさんからですね!」
そのヨルの言葉に、ロイドは驚き、ルパンはニヤリと笑ったのだった…
いかがでしたでしょうか?
もしよろしければ評価等よろしくお願いします。
では次回、お会いしましょう