『SPY×FAMILY』×『Lupin the Third』〜輝く宝石はスパイと泥棒を呼ぶ〜 作:VOSE
…
アルファロメオ・6C1750・グランスポルト…
ルパン三世の愛車である。
「ふぅ…風が気持ちいいなぁ、次元」
「そうだな」
仲良くタバコを吸っているのは、ルパンと次元。
しかし、ただのんびりとドライブを楽しんでいる様子ではなく、何かに注意しながら運転しているようだった。
「…ルパン、さっきからコソコソと嗅ぎ回ってるのはなんなんだ?」
「さぁな…少なくともとっつぁんとは関係なさそうだ」
ルパンの運転する車の後を追う、1台の黒塗りの車…
「見失うなよ…」
「わかってまっせ、先輩」
その車の中には2人の男がいる。
どちらもベージュのコートに、ベージュのソフト帽をかぶっている。
「しかし、俺らは今、あのルパン三世を追ってるんすよね、先輩」
「あぁ。まさかこんな時が来るとはな…」
2人は感慨深そうにルパンの乗る車を追跡していた。
「もし、ルパン三世を捕まえたら、俺らどうなるんすかね」
「さぁな。ただ、捕まえて吐き出させたら昇級は確実だろうな」
「おぉ!いいっすね!それじゃ、どこか止まったタイミングでも…」
「うるせぇ。しばらく黙って追ってろ」
しばらく車を走らせていくと、ルパンの車がとあるガソリンスタンドに止まった。
男達もその様子を見て、ルパンに気付かれないように車を止めた。
「…ルパン達、中に入りましたね」
「…行ってみるか」
「お?先輩行くんすか?」
「『黄昏』には及ばないが、少なくとも俺らもスパイの端くれだ。こういう状況で今のうちに手を打てば、あとが楽になる」
「了解っす!」
男2人はそう言うと、車を出てルパン達の後を追った。
「お前は後ろから回れ。俺は店内から入る」
「わかりました!」
小声で連携を取った2人はそれぞれの持ち場へと行き、ルパンの様子を見ることにした。
先輩の男が店内に入り、ドアのベルがチリンチリンとなった。
(…2人ともトイレか…)
男はそう思って、入り口付近で店内を物色していこうとしたその時だった。
カチッ…
男の後ろで音が聞こえ、頭に何か突きつけられる感覚を覚えた。
「…よぉ、ご苦労さん」
男に声をかける1人の男。
次元大介だ。
「っ!?馬鹿な!?」
「どこの馬の骨かわからんが、コソコソと俺らを嗅ぎ回ってるようだな」
「…それがどうした?」
男は長らく修羅場を経験しているらしく、頭に銃を突きつけられても冷静にいられた。
「単刀直入に聞こう。お前らは何者だ」
「…素直に話すとでも?」
「まぁ、いいさ。まずは少し眠ってもらおうか」
次元はそう言うと、銃のグリップを使って失神させた。
「ふぅ…ずっとコソコソと嗅ぎ回りやがって…」
次元はそう言うと、タバコを取り出して火をつけた。
一方、裏から回った後輩の男は、ゆっくりと通用口から入り、周囲に警戒しながらトイレに覗き込んだ。
(…今頃、先輩捕まえてるかなぁ…)
男がそう思ってトイレに入ったその時だ。
ドスッ!
と音がして、男が気絶した。
トイレの入り口の上でルパンが潜んでいたからである。
そのルパンに頭を叩かれた男は気絶してしまったのだ。
「ちょーっとばかし、寝ていな」
ルパンはそう言って、男の腕を背中で縛り、足も縛って拘束した。
その直後、トイレのドアが空いて、次元が中に入ってきた。
「ルパン、そっちは終わったか?」
「もちろん」
ルパンは男を担いで入口まで行き、先輩の男の隣に置いた。
「さぁて、どこのネズミの者かなぁ…」
ルパンはワクワクしながら彼らのコートの中を漁り始めた。
しばらくして、ようやく財布らしきものを見つけたルパンは、その中をさらに漁り始める。
「…んーっと…こいつは
「
「あぁ。早速嗅ぎつけたみたいだな」
ルパンはそう言いながら、そそくさと店を出て車に乗った。
次元もその後に続いて車に乗り、ルパンはそれを確認して車を走らせた。
「…それでルパン。俺らはこれからどこへ行くんだ?」
「
「
「あの宝石はちょっとした仕掛けがあってだな…と言っても、俺の記憶違いってのもあるんだが…もし記憶が正しければ、
「もしかして、お前が昔ドルーネから依頼を受けた、あの『トワイライト』と同じような仕掛けとでも?」
「さぁな…ただ、もしかするとそうかもしれん。いかんせん、俺の爺さま…ルパン一世が残した記録でしか見たことないからな」
ルパンは少し呆れながら次元に話した。
「お前のじいさんもその宝石狙ってたのか?」
「あぁ。今は戦争のせいで、鉄のカーテンで分断されている
「『
「そぉいうこと」
ルパンはいつものような口調で次元に話した。
「しかし、何で今度は『
「まぁ、こいつは俺の興味半分ってとこだな。せっかくならもう片割れも盗んでみたいじゃん?グフフフ…」
ルパンはまたいつものような笑い声で、次元を少々呆れさせていた。
「…それでルパン。次のターゲットはどこにあるのかわかってるのか?」
「さぁ。でも、手掛かりがあるのよ」
ルパンはそう言うと、とある紙と写真を次元に見せた。
写真は2枚あり、1枚は白い髭を蓄えた太めのおじいさんが高そうな椅子に座っているもの。
もう一枚はその男と、赤くロングの髪が特徴的な可愛らしい女の子が一緒に写っているものである。
「…こいつは?」
「ショーン・マクラルーン。
「この男がか?なんで国が持っていない?」
「どちらも戦争で大打撃受けるが、
「なるほどな…それで、この女の子は?」
「こーのかわい子ちゃんは、ショーン・マクラルーンの孫娘、グレース・マクラルーンって子で、すっごい気品が溢れてて、おーれの好みなのよ!」
「はぁ…」
女の子のことになると饒舌になるルパンに、次元はまたかと言わんばかりにため息を漏らした。
「なんだ?文句あるのか?」
「お前、大体こういう女の子に弱いだろ…その癖、いい加減に治した方がいいぜ」
「んだとぉ!?」
「んで、なんでこのグレースって子の写真なんか持ってきてるんだ?」
「ショーンは多忙で滅多に姿を現さないが、グレースが
「毎週か…さすが富豪だな」
「んで持って、今回このパーティに潜入して、『
「なるほど…理解した」
次元はそう言うと、持っていた紙をばっと放り投げた。
しかし、ルパンはそれに留める様子はなく、むしろ安堵の笑顔を見せていた。
「さぁて…着いたら何が待っているのか、楽しみだなぁ」
ルパンはまるで子供のような笑顔を見せて車を走らせたのだった…
いかがでしたでしょうか?
今回はまだ話が進んでいませんが、ここから先なんとか書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
では次回、お会いしましょう。