『SPY×FAMILY』×『Lupin the Third』〜輝く宝石はスパイと泥棒を呼ぶ〜   作:VOSE

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第31話〜また一つ平和へと〜

…ショーン・マクラルーンによる国家転覆事件は、東国(オスタニア)、及び西国(ウェスタリス)両国間の協議によって隠蔽され、一般市民はその事件を知ることはなかった。

『東西統一協力戦線』は東西国家による取り締まりによって瓦解となり、一時期賑わせたテロ組織はまた一つ消えた。

そして数日後…

 

「がっこう、いってくるます!」

「行ってきます、ヨルさん」

「はい!いってらっしゃい!」

 

ロイド一家は普段の生活にまた戻った。

あの事件の後、警察がすぐに来て拘束されたが、その警察はすでに《WISE》によって回された者であり、フォージャー一家はすぐに社会に戻ってこれたのである。

アーニャはいつものようにバスに乗って学校へ行った後、ロイドは1人、とある公園へと赴いた。

 

「…さすがは《WISE》。エースは早めに復帰させたいものなんだな」

「ふんっ…そういうルパンこそ、銭形に拘束されたにもかかわらずもう復帰しているんだからな」

 

ロイドと話しているのはルパン三世である。

ルパンは事件の後、銭形警部率いる警察隊に拘束され、警察署に送られそうになったが、お得意の脱出芸によりすぐに脱出して逃げ出したのである。

 

「しかし、今回の件でお前ら《WISE》も大変だっただろ?」

「あぁ…ルパンの読み通り、《WISE》の中にショーンの仲間が潜伏していた…おそらく『秘密警察』もな」

 

ロイド…『黄昏』は思わずため息を吐きながら率直に話した。

実は、ルパンはショーンの研究所に忍び込んだ際に様々な情報を仕入れていたのだ。

その中の一つに、今回の事件のきっかけとなった『ルパン西国(ウェスタリス)の希望強盗事件』につながる情報を得たのだ。

それは西国(ウェスタリス)の高官が、ルパンに予告状を出されて厳戒態勢を敷こうとした銀行に、『西国(ウェスタリス)の希望』を置くことにしたというのである。

普通はこのような行為は国として反発を招きかねない事態であるのだが、その手助けをしたのが《WISE》の職員なのである。

そして高官と《WISE》の職員こそがショーンの手先であったのだ。

 

「…元々この宝石は厳重に管理されているものだからいかなる外交ルートを通じても簡単には手に入れられないが、誰かに盗まれたことにすればそこからさらに盗むことができ、さらに濡れ衣を盗んだ奴に着せられることができるってわけだ」

「それがかの有名な『ルパン三世』となりゃ、盗むことなんていとも簡単にできるというから標的にしやすかったというわけか…」

「そういうこと」

 

ルパンと『黄昏』は今回の事件の発端について話し合った。

話題は、2つの宝石に処遇についてに切り替わった。

 

「そういや、『西国(ウェスタリス)の希望』は無事に本国に送り返されたのか?」

「あぁ。それで、今度は国外への流出をしないように災害等による緊急事態を除いてはいかなる理由を持ってしても1ミリも動かすことを禁ずることになった」

「おぉ〜、そいつは盗み甲斐がありそうな話だな」

「もし盗むとなれば、今度は容赦はしないぞ」

「へっ、臨むところだぜ」

「そして、『東国(オスタニア)の夢』だが…」

「そっちはどうなった?」

「我々の情報筋では、所在を掴めないほど厳重に保管されたそうだ。まぁ、こちらと同様って感じだ」

「それもそれで楽しそうだなぁ」

「そっちは知らないぞ」

 

こうしてしばらく会話に花を咲かせているうちに、『黄昏』はとあることを思い出した。

 

「そうだ…グレースはどうなった?元気にしているのか?」

「あぁ…そのことだけど…」

 

ルパンは徐に浮かない顔になった。

 

「…どうしたんだ?」

「グレースは…どこかへ消えた」

「何!?」

「とっつぁんから聞き出すのに苦労したが…聞いた病院に行ったら一枚の紙が置いてあって、それ以外はもぬけのからだった」

「手紙…?」

「あぁ…おそらくお前のとこのアーニャにあてて書いた手紙だろうな…ほれ」

 

ルパンはそう言うと、『黄昏』に手紙を渡した。

 

「…これが…」

「中は帰ってから見た方がいいかもしれねぇ。俺からはそう言っておく」

「わかった」

 

『黄昏』は手紙をバッグに入れた。

 

「…さて、お前はこの後どうするんだ?ルパン」

「これから別の国に行くところさ。でないとそろそろ…」

 

と、ルパンが立ち上がって背伸びしながら言ったその時だ。

 

「待てぇ!ルパン!逮捕だぁぁぁ!」

 

銭形警部がパトカーを走らせてやってきたのである。

 

「アララララ…こいつぁもう行かねえとな」

 

ルパンはそう言って走って、近くに止めてあったフィアット・500にすぐに乗り込んだ。

中にはすでに次元と五ェ門が乗っていた。

 

「行くぞ!次元!五ェ門」

「んなこたぁいいから早よ出せ!」

 

いつものような掛け合いを見せながらルパンは車を走らせた。

走らせてすぐに、隣にバイクに乗った不二子が現れた。

 

「あぁら、不二子ちゃん。なんなの?その荷物の量」

 

ルパンがそう言ったのは、不二子が抱えている袋の量だ。

 

「あら、これは私の今回の報酬よ?」

「今回の報酬だと?」

「えぇ。あの屋敷での破壊工作、なかなか骨折れたわよ?だから、あの屋敷から金目のものだけいただいてきたのよ」

「アララララ…こりゃまたちゃっかりと…」

「ということで、じゃあね〜、ルパン。銭形にはよろしくって言っておいて」

 

不二子はそう言うと、1人別の道は逸れて行った。

 

「ったく、俺にも報酬分けろっつうの!」

 

ルパンはそう捨て台詞を吐きながら行ってしまった。

一方残された『黄昏』…ロイドは、スパイとしての仕事を終わらせて帰宅の時間になっていた。

 

(…手紙…か…)

 

ロイドは渡された手紙を見ながら、ゆっくり帰宅していた。

ロイドがちょうど家の前に着いたタイミングで、スクールバスもやってきた。

 

「おかえります!ちち!」

「ただいまだろう、アーニャ」

 

いつもの舌足らずのアーニャに突っ込んだロイドは、ふと、アーニャに手紙を見せた。

 

「あ、そうだ…アーニャ、グレースから手紙が来ているよ」

「ぐれーすから!?やったぁ!」

「はは、手紙は帰ってから見ような」

「うん!」

 

そして2人が玄関の前に来た時…

 

「あ!お二人とも!おかえりなさい!」

「ボフッ!」

 

ヨルとボンドが出迎えてくれた。

 

「ただいま、ヨルさん、ボンド」

「ただいま!」

 

こうして平和な日常がまた、戻ってきたのだった…

 

〜fin〜




最終話、いかがでしたでしょうか?
今回の話の個人的な後書きに関しましては後日時間がある時にまとめて書こうかなと思っております。
最後となりますが、ご覧いただきありがとうございました。
一旦ここで締めたいと思います。
では、次の作品にてお会いしましょう。
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