あれからしばらく経ち、私はノイズの出現警報を聞いてすぐに私は奏と共に本部へ来ていた
安全を考慮してのことである
「あぁ・・・面倒な事になってるわねぇ」
あれから数週間、いろいろと問題が出てきた
というより問題しかない
奏が出撃しにくい事もあり、風鳴翼と立花響というペアで戦う事が多かったのだが・・・まぁ当然ながら経験豊富な人物と未経験者の組み合わせなので危なっかしい事が頻発している
そして挙句の果てに立花響が思っていても言っちゃいけない言葉を言ってしまった
丁度その場面を見ていた私は呆れ果てながら二人のいる場所に向かう事にする
「カナタ・・・言っとくが加減はしておいてくれよ?」
「考えておく」
奏は私が何をするか理解しているのだろう、 表情は笑いながらも目だけは真剣なもので私に忠告してきた
私が呆れながらも怒り狂っている事を分かっているのだろう
「本当に不器用ね・・・」
自らの才能でシンフォギアを使っている風鳴翼、血反吐を吐いてでも手に入れた天羽奏、そして偶然が重なり手にした立花響
3者とも私から見れば全員不器用である、こう思う私ですら不器用な人間のたぐいだ
全く面倒だが、風鳴司令が自ら出ておさめるよりはマシだと判断して先に出る
風鳴司令は多分、奏が止めてくれるだろう
「こんな事のために身体能力向上したわけではないんだけどなぁ・・・」
私が今のフィジカルを手に入れたのは憧れに届くためだ
あのコンサート会場の地獄から私を助けてくれた、キアナさんとアヤカさんへの憧れ
そこに届くために頑張っているだけで、こんな馬鹿な事のためでは決して無い
「はい二人共ストップ、それぞれの言い分はわかるけどこの場はおさめなさい」
「カナタさん!!」
「そこをどけ、衛宮!!」
そうして目的の場所に到着して二人の中間に立ち仲裁してみる
怒りの収まらない風鳴翼は無視しつつ、私は立花響の方に目を向ける
「響ちゃん、今さっき君はあまりにも軽率すぎることを言ったの自覚してる?」
「・・・はい」
「後でお説教タイムよ、いいわね?」
「はい!!」
うん、やっぱり自覚はしていたようだ。ならこの子は言葉だけで十分理解できる
そして反省して自分なりに改善できるだろう
そして風鳴翼の方へ向き直す、剣はまだおさめていない
「で、そこの剣士。いい加減剣を収めないの?」
「断る・・・!!」
そう言って踏み込んできた、それを上半身を反らしながら躱し、次の一撃は柄頭を上に叩き上げて手から離れるように仕向けた
それを驚きながらも次の剣を形成してこちらに攻撃して来ようとするが、その顔面に私の拳がギリギリで止められる
・・・見様見真似でやってみたが、アヤカさんの動きというのは大胆で複雑なものだと理解できる、ほんの数十秒間の戦闘なのに汗が吹き出ているようなきがする
「これで分かったかしら?私の実力」
「つっ・・・まだだ!!」
そう言って彼女は空へ飛ぶ、巨大な剣を形成してそれを蹴り込んできた
たしかこの攻撃は奏で曰く、天ノ逆鱗という技だ
それを見ながら私は、地面に刺さっている剣・・・先程叩き上げて手から離れた彼女の武器を手に取る
「はぁぁぁ!!」
「砕けろ」
彼女の叫びに対して私の声は遥かに小さいだろう
だが、確信を持って振るった刀は彼女の形成した巨大な剣を木端微塵と粉砕した
「なっ!?」
「構造が分かれば、脆弱な部分も分かる・・・なるほど、こういう事か・・・参考になりましたよ、カズマさん」
あの日の後、私は主治医であるカズマさんに事の次第を再度詳しく説明した
その際、私自身に自覚はなかったが、物の構造を理解する能力に長けていることが明らかになり、発現した力との組み合わせが出来ることを教わった
まずは目で見て構造を理解する。そしてその構造の脆弱な部分を壊したり強化したりはこの時点で理解できる。後は適切なタイミングでそれを上手く使うだけ
なるほど言葉では難しいが、やってみればシンプルで分かりやすい・・・
「で、お仕置きだ・・・歯を食いしばりなさい」
地面に落ちた風鳴翼にそう言って近づき、目を閉じたその顔にデコピンを食らわせた
言葉の割にやったことが小さすぎたせいで風鳴翼は鳩が豆鉄砲を食ったような顔でフリーズする
「貴女の言い分も理解できる所くらいあるわよ、だから貴女も別個でお説教タイムよ、奏と一緒にね」
「あ、あぁ・・・」
「さて・・・出番なくしてごめんなさい、風鳴司令」
「奏君から聞いている、俺の足止めもお願いしていたようだな?」
物陰から出てきた風鳴司令にそう言って私は頭を下げる
司令の横から奏が手を合わせてゴメンというポーズをしてきたが、お前は許さん!!
「君は俺からお説教だ、覚悟するように!!」
「お手柔らかにお願いします」
そう言って5人で司令部に戻ることになった
風鳴司令のお説教はアヤカさんとキアナさんもセットのコースで帰る頃にはフラフラになっていた・・・
響ちゃんと翼さんのお説教はその前にしていて、二人には反省するよう釘を差しておいた
奏は帰った際に無言で頭に手刀を叩き込んで涙目にさせてやった
主人公@お前ら反省しろ!!
ビッキー@すみませんっ!!
さきもり@だが断るっ・・・!