シンフォギア Fake Ideal   作:アーヴァレスト

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主人公に与えられし新たな力、それは・・・


salvator pre-birth

「で、ノコノコと帰ってきたんだからそれに見合うモノは持ってきたんでしょうね?」

「あったりまえだろ、即日で足りるだけのブツ持ってきたさ」

 

カズマさんがそう言って出してきたのは分厚い紙の束だった

それも一個ではなく十数個ほど、どう考えても何かの研究資料である

 

「シンフォギアシステムの基本構造全てだ、フィーネの正体と目的も既に察しがついている」

「櫻井了子ですよね、たぶん」

 

私のその発言に、カズマさんとアヤカさんが驚いていた

キアナさんはたいして驚いていないが・・・

 

「おい、俺はまだ何も言ってないぞ・・・?」

「なぜ、分かったのかしら?」

「だってあの人隠しきれてないじゃないですか、血の匂い」

 

初めて会った時からずっと感じていた、血の匂いを

だから私は拍手を求められた時に、反射的にお辞儀をしていたのだ

ただ嗅ぐだけでは分からない、そんなものを本能レベルで感知していた私だからこそ・・・

 

「それにここのところ動きがどうもキナ臭いですし、怪しすぎますよ私からしたら。風鳴司令にも身辺を洗い直せとお願いしてますから」

 

そう、あまりにも怪しいし違和感しか無いから、風鳴司令には身辺を洗い直せとお願いしていたところだった

多分グレーとなるだろうが、状況が不自然に揃いすぎている

 

「驚いたな・・・血の匂いとは」

「もっというと、悪意のような何かですね。アヤカさんやキアナさんとはまた違う、黒いなにか・・・おぞましい何かです」

 

私のその発言の間にもカズマさんは紙に何かを書いていた

設計図、なのだろうか・・・?

 

「で、カズマは一体何しているのかしら?」

「シンフォギアシステムを俺なりに解釈した全く新規のデバイス、開発コードと名前は既に決めた」

 

カズマさんの描いているモノを見ると、左上にAS-01X Salvator と書かれていた

 

救世主(ザルヴァートル)・・・」

「ASってなんの略なの?」

「アナザーシンフォギア、まんまだな」

 

サラサラと書いているが、イメージデータにふと疑問を感じた

これ、明らかに私の体型してない?

 

「あ、使うのはお前だぞカナタ」

「でしょうね!!ガッツリ私の体型で描いてますからね!!」

「「うわ、変態だ!!」」

 

私が叫んだ後にアヤカさんとキアナさんがハモって口撃していた

カズマさんがそれを知らぬ顔で返すのは・・・

 

「いやー成年超えた連中で少女名乗るンはちょいキツイんで」

「キアナ、連行していくわよ!!」

「船首にでも吊るしておこうかな・・・」

 

二人が素でキレていた、だがカズマさんはニヤついた顔をやめ・・・真剣な顔になった

 

「ソレにシンフォギアの技術は俺達・・・特にキアナと相性が悪すぎる。だから無理なんだよ」

「技術的な問題?」

「あぁ、シンフォギアシステムはソレを扱う人間のフォニックゲインという力を変換して顕現している。これはカナタの使う力の根源にも似ているのでカナタならば使えるが、キアナの場合は変換なしに崩壊の力を使うから余計な処理が入るシンフォギアとは致命的に相性が悪すぎる」

「カナタが使える理由は何?」

「変換処理をシステム側でやれるなら、身体に掛かる負荷を減らせるからだ、今回と初めての戦闘で異常なまでに体力を消耗したのは形として変換する際に余計な負荷が生じているからだと推測している」

 

私のことを考えてくれている発言に少しだけ嬉しい気持ちになるが、この人は少し気を許すとすぐに変態行為をしてくるから困りものだ

 

「でも、私にはそれだけの力はありませんよ?」

「無いなら相手から奪ってくればいいじゃない」

「「「・・・?」」」

 

3人同時に頭の上でクエスチョンマークが出た

何を言ってんだこの人?

 

「ノイズっていわば()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のよ。言ってることはムズいけどやるとしたら簡単、ただ()()()()()()()()()()()()()()

 

一回だけでも数年は全力戦闘できるレベルだけどな・・・と言ってから、カズマさんは方法を教えてくれた

 

「ん?ってことはエネルギー転換炉を実装するわけ?」

「流石に炉は無理だがジェネレータレベルなら実装できるな、パワーは落ちるが基本的には供給源がほぼ無尽蔵にあるわけだし」

「なんです、それ?」

「ざっくりいうとスマホのバッテリーね、違いは電気かヤベー奴ってくらい」

 

アヤカさんの質問にカズマさんが答える、それに疑問を感じて質問した私にアヤカさんは簡潔で分かりやすい答えをしてくれた

 

「充電はどうするんですか・・・」

「適当にノイズぶった切るだけでいつでもチャージ!!・・・吸血鬼よりヒデェや」

「作ろうとしてる奴がそれ言う?」

 

疑問がもう一個浮かんだ、普通に話しているが・・・

 

「完成はいつになるんですか?」

「試作なら1週間、完璧にするなら1ヶ月ってとこだな」

「相変わらず爆速だね。まぁ、そこがカズマさんの凄いとこの一つなんだけどさ」

 

凄いなんてものではない、頭オカシイとしか言えない速さだ

本人が俺でなければ不可能と言っていたくらいだし

 

「一応、形態も幾つか分けて安全装置としておく。最初の姿はマークザインだな」

「ザイン・・・って罪って意味のドイツ語じゃないですか!!」

「奴らに、いやソレを呼び出しているやつに罪を償わせるから」

 

しれっとそういい、カズマさんはそのまま自分のラボのある船室に向かって去っていった

こうなるとたぶん数日は籠もっているだろう

 

「しばらくは普通に学園生活ですね」

「そうだね・・・大丈夫?なんか一気にやつれた顔になってるよ?」

「同居人のわがままがアレなので・・・」

 

そういえば最近、奏がなんだかワガママだ

今に始まったことではないけど、少し度が過ぎてるような・・・アイツまた何か隠してんな?

 

「よし、明日シバいて聞き出そう」

「そろそろ寮に戻ろうか、送っていくよ」

「ありがとうございます」

 

アヤカさんが送ってくれるそうなのでついていく

車を持っているのは知っていたが・・・

 

「どうかした?」

「スピード狂だった・・・」

 

車はまさかのアルテッツァだった

以前、この車で送ってもらった際は法規ギリギリの速度だったのを思い出してしまう

安全運転ではあったけど、速さにただ驚いたのを思い出して冷や汗をかく

 

「流石に前みたいにはトバさないよ、今日はゆっくり出来るしね」

「ならいいですけど・・・」

 

そして本当に安全運転だった

これからの動きを言ってる以上、特異災害対策部2課のメンバーのうち司令と緒川さん(普段はアーティストとしての奏と風鳴さんのサポートをしている人)、オペレーターの二人以外には話さないようにと言われた

情報が漏れるとしたら恐らくは、櫻井了子からの可能性が高いのが最大の理由らしい

私自身彼女からは名状し難い嫌なものを感じているので素直に聞くことにする

 

「おそらく近くなにかの動きがあるから気をつけて。巻き込まれたらまずは逃げなさい、逃げることが出来ないときだけ戦うように、いいわね?」

「そうします、奏や風鳴さんほど戦い慣れているわけではないので」

「うん、ならよし。でも、二人から頼まれたら出来る限りでいいから手伝ってあげてね」

「言われるまでもありませんよ、友人なんですから」

「そうだったわね・・・それじゃ、学生生活を満喫しなさい!!」

 

そう言ってアヤカさんは私の方を優しく叩き送り出してくれる

それが嬉しいと思うのは私が両親の死後、最悪の人生を歩んでいたからだろうか・・・

いや、この人達が私のことを本当に心の底から心配してくれる優しい人達だからだ

私のために新しいものを作ってくれることがその証左だし、これまでも様々な形で支援を受けてきた

いずれそのお礼をしたいと思うし、そうするために努力を重ねている




ザルヴァートル・マークザイン・・・
ゑ?
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