審判を超えた先はダンジョン   作:日常自販機

10 / 28
前回アーディの事を打ち込んでいなかったので少し修正しています


鍛練

ヒュンヒュンという風を何度も斬る音が耳元から聞こえ正面には二人の少女が殺気に満ちた形相で攻撃を繰り出し、背後からはまた二人の着物を着た少女と小人の少女が好きあらば俺に攻撃を仕掛けてくる。

 

目の前の攻撃には武器の長さを見てギリギリ当たらない所を見極め最小限の動きで躱し、微かに上体を後ろに反らし目の前には剣先が通り抜け、突きには半身になることで躱し、下段の攻撃に後退することで避けていく。

 

当然背後からの攻撃も行われるが正面の攻撃の阻害させるよう位置を調整し受け流す

 

「ええ‥まさかここまでなんて」

 

その一連の動きは戦闘というよりある種の舞に近い。必要最小限の動きで最大限のパフォーマンスを行っておりそれは、戦わない神からしても流麗であり綺麗であり素晴らしいものであった。

 

そして、その時間は無限には続かず終わるときを迎える

 

「ッアリーゼ!」

 

「わかったわ!」

 

リューの声に反応するアリーゼで二人はお互いが何をしようとするのか理解し連携攻撃を繰り出すが

 

「甘い!」

嘗ての仲間、ジュード・マティスに習った[集中回避]をし二人の背後に回り込んだ。

 

「「そっちが!」」

 

「っ!?」

 

背後に回り込むのが想定済みだったのか回避の後の硬直を狙って輝夜とライラが十字に交差するよう切り抜けてきた。

 

「‥ぐっ!」

 

見事な連携を流石に捌き切れず膝をつく

 

鍛練前に話した勝利条件は[どちらかが気絶、もしくは武器が相手方に明確に命中する]だ。

 

今回は俺の敗北として鍛練が終了したん‥だが

 

「?」

 

終わったにも関わらず皆がじっと立っており

「どうした?」と声を掛けたら戦った面々が一斉に此方を向き一気に詰め寄ってきた!

 

「ル‥ルド‥ルドガー!」

 

「うえ!?あっ‥なに?どうした!?」

 

彼女らが言うには従来の動きより遥かに動きやすくなり途中から殆んど無言で意志疎通が出来何とも言えない感覚を味わったとのことだ。

 

何よ!これ半端無いんだけど!アリーゼ落ち着いてでも確かにこれは良い感覚でした。糞妖精に同意するわけでもありませんが確かに見事な感覚でした。ああこれは他の派閥にはやれねえな。

 

キャーキャーと先程の戦闘中の感覚についてあれやこれやと話している彼女達を尻目にアストレア様が俺の近くに立っていた。

 

「お疲れ様。ルドガー凄かったわよ!」

 

「あ‥‥ハハ、まあ負けちゃいましたけどね」

 

「何を言ってるの」とアストレア様は俺の言葉を否定し「あなた殆んど攻撃していないじゃない」と

 

「ああ、やっぱりバレました?」

 

「当たり前よ。あんなに露骨に攻撃しないとか、貴方かわすか弾くか受け流すかどれかじゃない」

 

「ハハハ‥だってそうでもしないと危なかったですし‥」

 

「それってどういう?」

 

―――――そのまんまの意味ですよ。

 

 

その時「アストレア様~!」という元気な声に遮られた。アリーゼは此方に大きく手を振りながら駆け寄り「どうでした!?どうでした!?」

と詰め寄り

 

「ええ流石皆ね凄かったわ!」

 

「まあ!当然よね!何たって私完璧美少女ですし!バチコーン!!」

 

「「「イラッ☆」」」

 

「まあそんな事よりも私は気になっているのが、そちらの御仁が一度も攻撃を仕掛けてこなかったことに少々疑問があるのですが。まさか女だからとかいう話ではありませんよね?」

 

その言葉に俺は首を横に振ることで否定をし「そんな理由はないさ」と続けた。「ではなぜ?」と聞き返され言いずらそうに

 

「‥多分だけど全力でやったら一瞬で終わりそうだったから」

 

瞬間その場の空気が氷つき今までの明るいムードが消え去る

ユラリユラリと此方に輝夜が近づき胸ぐらをワシっと掴んできた。

やばい‥‥目が光ってない

 

「ほぉーでは、本気見せてもらいましょうか?ルドガーさん」

 

「も‥もち‥‥もちろん!」

 

直ぐ様直立し双剣を逆手に構える。

 

「それじゃあいくぞ!」

 

「「「!!!」」」

 

全員が瞬時に戦闘態勢をとるが既に俺は皆の背後に立っていた。

 

「いつの間に!」

 

そして俺はちょいちょいとお腹に指を指して皆に確認を促す。

 

「「「!!!???」」」

 

視線の先には見てわかる位の大きな切れ込みが服に着いていた。

 

構えている状態から一気にトップスピードに入りすれ違い様に切り抜けを行う技[舞斑雪]を二連続で行うことで全員に同じ痕を着ける

 

‥しかし、あれなのか。カナンの地でビズリー相手にこれを使うとすれ違い様にラリアットが飛んで来るからあまり使わなかったんだけど

 

「(もしかして‥あのヴァレッタと呼ばれてたアイツの動きって全力だったのか?となるとあの誘ってるって思った所は全部勘違い?)」

 

いやまさかそんなわけ‥だが実際この戦いで反撃しようと思えば可能で、あの[集中回避]の時ですらまだ反撃の余地は充分にあったわけなんだが。

 

「うん?」

 

考え事をしているとき微かな風圧が頬を撫で左手に掴んだ木刀をみた。

 

その視線の先にはリューが微かに震えており

その後ろにも目線を配ると全員が同じような表情をしている

 

「ルドガーさん。いえルドガー」

 

「は‥はい」

 

「もう一戦」

 

「はい?」

 

「もう一戦やりましょう」

 

「は?「いきますよ!」え‥ちょ!」

 

どうやら先程のやり方は気にくわなかったらしく

全員がまた一斉に斬りかかってきた!

 

 

因みにこの後二時間ほどぶっ通しでやり続けるはめになった

 




取り敢えず頑張って更新します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。