審判を超えた先はダンジョン   作:日常自販機

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炊き出し

 

「あ!ルドガーさん!こっちでーす!」

 

「ん?ああ、わかった!」

 

例の二人とあった次の日、アストレアファミリアやギルド主催の炊き出しに協力していた。店に協力する代わりにこういったイベントにも協力するようアストレア様やギルドと約束を交わしていたからだ

 

「みんな!この方がこの時期にお店を開いたとっても奇特な人よ!」

 

「へえー。それはそれは何とも言えないお方で。特殊な性癖でもお持ちか。それとも、とてつもなく運が悪いんですかね」

 

「ああ。幾らなんでもこの時期に店を開くとか自殺願望でもあるんじゃないのか?」

 

「ッ!?コラ。輝夜、ライラ、二人とも!そう言うことを言うんじゃない!」

 

「‥‥あはは。ルドガー・ウィル・クルスニクです。よろしく‥‥」

 

―――――よろしく~っとアストレアファミリアの皆が返す

実際運の悪さは他の追随を許さないかもしれないな‥

 

「っと。一応お店で作ったスープとか大鍋に容れて持ってきたんだけど、何処に置けば良い?」

 

「えっ!?本当に!?ルドガーさんの作ったスープてばすんごい美味しいから楽しみ!」

 

「‥アリーゼが飲むわけではないので駄目ですよ」

 

「ええ~。でもでも味見ぐらいなら」

 

「俺は構わないよ。それに材料があるなら幾らでも作れるし」

 

――――ヤッター!それじゃ遠慮なく!

この赤髪の美少女とはアストレア様と顔合わせを行ったときに代表として自己紹介は済ませた仲でその際幾つか料理を提供し、好評価を得ている

まあ、そう頻繁に来ることが叶わないためお店が暇になるのだが。

 

「って、何で皆四つん這いに?」

 

「‥いや、やっぱり女としてのプライドが粉々になるなあって」

 

「‥飲まなきゃ良かった。でも美味しい」

 

「やっぱり、今ぐらい出来なきゃ駄目なのか‥?」

 

「‥何をしとるんだお主ら」

 

料理の評価を得たと同時に女性としてのプライドを粉々に壊した時と、ドワーフと思われる御仁が此方に話しかけてきた。

 

「‥あ、ガレスのおじ様」

 

「いつも騒がしいお主らが静かだと、些か気味が悪いな。何があった」

 

「いや~、ちょっと女としてのプライドが‥ね。アハハ」

 

「‥まあ何があったとはもう聞くまい。それに此方の青年は?あまり見ない顔だが」

 

「初めてまして、ルドガー・ウィル・クルスニクです。最近お店を開いたので、まあお手伝いに」

 

「ほおー、この時期に店を出すとは中々豪気な奴よ。それにお主結構やるように見えるな。何処かで鍛えていたのか?」

 

「まあ、そんなところですね」

 

「その内手合わせをしてみたいものだが、まあいいわい。儂はその辺を警備しとるから何かあれば任せろ」

 

ではな。後ろ手を降りながらこの場を去っていき

 

「ルドガーさん。一応伝えておくわね。彼はガレス・ランドロック。二つ名は[重傑(エルガルム)]ロキファミリアの幹部よ!」

 

プライドが治ったのかアリーゼは立ち直り先程のドワーフについての詳細を語ってくれた。

ロキファミリアとの協力は得ていないから詳しくは知らなかったが、中々強そうな御仁だ

 

「っとすまん。ちょっと離れるな。素材が足りなくなった。」

 

「ん?ええ!解ったわ。この場は任せなさい!」

 

「はい。行ってらっしゃい。ルドガーさん。」

 

―――――そう言えばずっと無言だったけどどうしたのリオン?

―――――‥いえ実は[重傑(エルガルム)]がいた辺りから驚きで声が出無かったので‥

 

素材をとりに離れると後ろからその会話が聴こえ若干苦笑しながら離れる

 

そして、少し離れたところに食材を調達していると

 

「あぁ~‥久々に晴れやがって、良い天気じゃねえか」

 

―――――空にも祝福されて、きっと良いことがあるんだろうな~

 

そう呟いているピンク髪の女性がいたためぶつからないように身体を動かしたが交わしきれなかったため肩がぶつかってしまった。

 

「ああ、ごめん」

 

謝罪を行いその場を離れようと足を動かしたその時

 

「ッ!?」

 

手荷物を其処らに投げ、殺気を感じ慌ててしゃがむと頭上に剣が通り過ぎた!

そして、続けざまに2擊3撃と繰り出してきたが半身にしそして後退し躱す!

 

「おいおい。何で生きてんだお前?LV5だぞ?」

 

「‥ッ何でって言われてもな」

 

「まあいいか。殺しがいがありそうだしな!」

 

「ッ!?くそ!?」

 

先程の剣筋とは違い、眼や顎、首や鳩尾等の人体の急所を的確に狙う殺気に満ちた攻撃を仕掛けて来た

 

「(やっぱり身体が鈍ってるな!)」

 

この世界に来てからか録に身体を動かしていなかった為躱しきれず次第に切り傷が増加していき

 

「(でもまだ、身体に殺気をはっきり感じるから躱せる!)」

 

「オラオラ!どうしたどうした!?さっきまでの動きとはえらい遅えじゃねえか!」

 

何度も躱す俺に苛立ちを覚えたのか先程よりも単調な動きが増えていき、反撃のチャンスも何度かは確かに存在した。

 

しかし

 

「(こいつは‥誘ってるのか!)」

 

先程よりも遅い攻撃を何度も繰り返し、明らかに誘っているよと、言わんばかりの速度の為次第にそう思えて中々手が出せず仕舞い。

 

「(援軍を待とうにもあとどれぐらい待てば良いんだ!?)」

 

「ッハ!こいつで仕舞いだ!」

 

俺が動きを止めたと同時に相手は頭上から真下に掛ける唐竹割りを繰り出してきた!

 

「くそ!?」

 

その時だ、前の世界出来事が浮かんだのは。

自然と身体が動いた。当たり前のように武器を持ち相手を倒してきた技が。

いつの間にか手元にそれを実行するための充分な質量と重量を感じれる武器が現れ身体もそれに沿うように勝手に動き

 

「アッパーブライス!」

 

相手の剣とクランスピア社で受け取ったハンマーが衝突し金属音が鳴り響く。それだけではなく、相手の剣が消失しており、後方でヒュンヒュンと風を切る音と共に消えていった。

 

「‥てんめえ。その武器!何処から出しやがった!」

 

「ヴァレッタ様!これ以上ここにいると冒険者が集まってきます!撤退を!」

 

「~~ッ!!!くそ!撤退だ!」

 

ヴァレッタと呼ばれた相手とその周囲にいた白い服の集団は一斉に撤退していった。

 

「ルドガーさん!大丈夫怪我してない!?」

 

「ルドガーさんご無事ですか!?」

 

「‥おう。何とかね」

 

例の集団が離れたと同時にアストレアファミリアの面々も集まっており

俺の怪我を見て何人か引いていたが仕方無いだろうに

 

「(にしてもこれは、ちょっとまずいな)」

 

思った以上に身体が動かせなかったところを見ると先程の時と同じような時、ろくに戦えないだろうと自分を見つめ直す。

 

「(ウラノスとかに相談するか)」

 

せめてダンジョンに入る許可は貰いたいもんだと緊急時に備え鍛え直そうと思い直した。

 

 

 




スキット 精霊術について

フェルズ
「そう言えばルドガー、精霊術についてなんだが」

ルドガー
「うーん。詳しい説明とかあまりできないぞ。俺使えない人間だったし」

フェルズ
「使えない人間とは?」

ルドガー
「こないだリーゼマクシアとエレンピオスについて説明したろ?俺はエレンピオス人なんだけど精霊術は使えない方の人間なんだ」

フェルズ
「なるほど、だが今は使えるのではないか?精霊オリジンが使えるように調整したと」

ルドガー
「うーん。今まで使ってないからな。試しにやってみるよ。どんなのがいい?」

フェルズ
「そうだな。取り敢えず見てわかるやつがいいな」

ルドガー
「見てわかるやつか‥んじゃ
虚空より出でし霊光、万物を討ち払わん!
ディバイン・ストリーク!

フェルズ
「‥‥ルドガー」

ルドガー
「‥‥なんだ」

フェルズ
「‥‥人前で使うなよ。使うとしてもいざというときだ」

ルドガー
「‥‥わかった」

フェルズ
「あの短文の詠唱であの速度、それでこの大穴を開けるとは」

ルドガー
「すまんかった」

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