楽園にて生き抜く 作:no w here
悠々とつり橋を歩いて渡っていく。暫くすると道の途中途中にポリゴン片らしきものがあるが、面倒なので無視して進んでいくことにした。
「…ある意味壮観だな」
歩数にして3桁に迫らない程度の筈にも拘らずポリゴン片は4つ以上見かけられた。とはいえ、5秒ほどして消えた物もあれば3秒、8秒と結構ばらつきのある消え方をしているが自身が視界に入れて通り過ぎるまでに消えなかったものは存在しない。…死亡時のエフェクトのような物なのだろうか?
ポリゴン片の散らばる道をしばらく歩いて、暫くすると正面に町――セカンディルが見えてきた。先ほどの街と比べれば小規模なところを見ると、此処からさらに次の街へ向かう為の中継地点なのかもしれない。
「取り敢えず、宿を探そう」
ゆったりと歩みを進めていき、広場らしき場所へと出る。その中央に案内板らしきものがあるのが見えた。目を細めて確認する*1と、どうやら真っすぐ突き進んだ先にある白い建物がそうらしい。
しばらく歩けばその目的の建物にたどり着く。そのついでに宿屋のおかみに話を聞いてみたところ、どうやらここは開拓者たちの再発地点――即ちはリスポーン地点であり、睡眠をする事で安全にログアウトをする事ができる場所でもあるらしい。それを聞いて予め部屋の予約を取った後、案内板に従った場所でドロップアイテムの買い取りを頼む。売値としてはだいたい20000。此処では
だが、初めの街に比べて明らかに違うものがあったので確認がてら職員に聞いてみることにした。
「すまない、一つ聴いてもいいだろうか?」
「ん?何だい、異国のあんちゃん」
「兎肉の売値がファステイアと比べて高くなっていたが、此方では需要があるのか?」
「へぇ、此処はファステイアとサードレマを繋ぐ中間都市みたいなものでして。ファステイアで作られた農作物や調度品をサードレマに、サードレマで作られた娯楽品や加工品、主に農具やある程度の質を持つ武器をファステイアに送ってまして」
…首をかしげる。それだけでは此方で兎肉が高くなる理由にはなり得ないと思うのだが。
「まあ、ある程度の品は確かにサードレマやファステイアからいただいてやすよ?ただ、それだけだと街の維持の為の食べ物――特に肉類なんかは嫌でも需要が高くなるんでさぁ」
「…成程、だから高くなるのか」
「まあ、その分は沼地が多いこの辺の性質上、川魚なんかは安く買いたたかれるのはしょうがないと思ってくだせぇ」
その言葉に首肯を返した後、売って得たマーニをインベントリに控え案内板の前まで戻る。次に向かう場所は、やはりというか武器屋。この辺りで自身のステータスを一度確認する。
PN:ジン LV:9
JOB:傭兵(二刀流使い/異国の生まれ[TEC↑/Vit↓])
26,000マーニ
HP(体力):25
MP(魔力):20
STM (スタミナ):40
STR(筋力):40
DEX(器用):30
AGI(敏捷):35(+3)
TEC(技量):40(+3)
VIT(耐久力):1(+7)
LUC(幸運):10
スキル
・スピンラッシュ
・刺撃投身*2
・弾き*3
・刀
・霧幻萌踊
・居合*4
・見切り*5
魔法
・薔薇は何故赤いのか
・毒素生成
・生命簒奪
装備
左:打刀
右:脇差
頭:無し
胴:異国の道着(Vit+2/TEC+2)/オプション:異国の羽織(Vit+1)
腰:異国の袴(Vit+2/AGI+1)
足:異国の足袋(AGI+2/TEC+1)
アクセサリー:無し
そしてSTR,TEC,DEXの数値を頭に叩き込む。
「へいらっしゃい。異国の人なんざ随分と珍しい」
「嗚呼。予算は2本で26,000、刀を見たい」
「ほぉ…そりゃ都合がいい、異国出身のあんたなら俺ら以上に使い方も分かってるだろう。それが優れた使い手であれば猶更な」
「そうだな、人が武器を取るという考えを我は好きになれない。
「良い事を言ってくれるねぇ…あんたの持っている子達も、随分と綺麗な使い方をしている。それらを
「できればそうしたいが、金ばかりがあるだけで肝心の育てる為の物がない。その上で育てる以上は、長く使える程強くあってほしい」
「成程…そうなると、これから買う武器は繋ぎか?」
眼を細める鍛冶師。それに対して小さく鼻を鳴らす。
「鍛冶師なら、双方の武器を熔かして鍛錬という手もあると思ったが」
「…気に入った、なら奥に異国の武装を纏めた箱がある。その中から2本、馴染んだのを選んでけ。どれであっても20,000マーニだ」
その言葉の通り、奥へと進んでいく。「関係者以外立ち入り禁止」となっている先へ入ると、刀や和弓等が所狭しと並んでいる。その中でも目に付いたのは――鞘が朽ちたと思われる、むき出しの2本の刀。
それらを念頭に置きつつ、1本1本刀を手に取り、確かめていく。…何れも手に何処か馴染まず「から、から」と箱へと丁寧に戻し直す。1時間ほどそれを続け――最後の1本まで、手に馴染まない。…どういえばいいのだろう、まるで
そして、鞘の失われた2本のうちの1本を手に取り――何かに呑み込まれそうな感覚と、寒気。そして握り込む事によって強引に自身を取り戻して刀を軽く睨む。…妖刀、その性質に近いだろうか。然し手への馴染みは今までに比べ物にならない程良かった。
それを置き(おいた時にも先程以上の感覚を覚えたが、来ると分かっているなら問題ない)、もう一本へと手を伸ばす。対する此方は持ち手を慈しむ様な、奇妙な感覚。手へのなじみは今までの物と比べて良いものだが、先程の刀よりは鈍い…否、どちらかと言えば
支払いは既に先程のカウンターに置いてある。刀をインベントリにしまう前に、武器屋の男性へ声をかける
「店主、この2本を頼む。鞘はいくら支払えば仕立ててもらえるだろうか?」
「すまないが、それらを収めるだけの鞘は
「…成程、素材が集まったらまた世話になると思う。…此方は強化できるのだろう?」
2本をインベントリに収めた後、脇差と打刀を示す。
「あぁ、それについては問題ない。…そうだ、ピッケル辺りを購入しないと鉱石の獲得ができない。だから道具屋に一度寄ると良い」
「助言、有難い。…では、また」
背中で「毎度」という言葉を受け止め、背中越しに手を振りながら歩を進める。目指すは道具屋、武器屋の助言に従ってピッケルを買っていこう。…序でに何か掘り出し物が無いか、防具屋を見ていくのもいいかもしれない。
――嗚呼、今。この世界を生きている。
兎跳月:血昇
自身と対象の現在ステータスを比較する
比較した対象より自身のステータスが低い場合、ステータス1つに付き自身の[STR][TEC]を[+20%]する
その上で自身よりレベルの高い対象と戦闘する際、自身の[STR][TEC]を「+自身と対象のレベル差」する
攻撃するたびに武器耐久を[この武器で算出したダメージの10%]回復し、余剰となった分は500%までチャージできる
???
必要ステータス[STR:55][TEC:55][DEX:30]
蟹落月:刃藍
自身のVitに[STRの30%+TECの30%]を加算する
攻撃するたびに自身のH P/M P/スタミナに追加で[この武器で算出したダメージの5%]を付与する
付与されたH P/M P/スタミナは5回まで重複して掛かり、小さい数字の物から消耗されて行く
???
必要ステータス:[STR:40][TEC:40][DEX:30][Vitにステータスポイントを振っていない]
初期地点ではアイテムの供給は然程ない。故に原作に比べ非常に高く物が売れている。
そしてセカンディルのオリジナル設定。ファステイアより小さいとなると中間都市なのかという憶測から。
2023/10/30。血昇の効果内容を一部変更。