一部修正しました。
結論から言うと、ステイルがインデックスを付け狙った理由は、彼女の延命措置のためであった。
インデックスには、完全記憶能力という、一度見たものを忘れないという特技がある。生まれながらの天才であった彼女は、その能力をもってして、10万3000冊の魔導書を寸分違わず記憶した。
魔力を作れない体質ゆえに、その魔導書を使うこと自体はできなかったが、それでも果てしない危険性だけは孕んでいた。本人にその自覚はないだろうが。
しかし、1冊でも膨大な情報量を持つ魔導書を、10万3000冊も記憶したのが祟ったらしい。結果、彼女の脳の85%は圧迫され、残る15%で日常生活を送っている。
インデックスという少女の特異性がそうさせるのか、15%しか働いていない脳でも、凡人としての生活はできるらしい。
だが、ここでネックになってくるのが、完全記憶能力だ。忘れるというメカニズムで容量を確保できる凡人とは違い、インデックスはそこに情報が追加されていく。
だからこそ、一年置きに記憶を消す措置が必要になった。記憶を消さなければ、インデックスの脳は容量を超え、死を迎えてしまうのだから。
そのために、ステイルと神裂は『必要悪の教会』から逃げ出したインデックスを追い回していたのだ。
そして、その周期は、あと数日に迫っているという。
全てを聞き終え、沈黙が支配する中。当麻は、何か違和感を覚えていた。
脳医学に明るいわけではないが、学園都市におけるカリキュラム上、その知識はある程度叩き込まれている。
しかし、肝心な部分が思い出せない。
当麻が悶々と唸っていると、インデックスにまつわる全てを語り終え、返されたタバコを口に咥えたステイルは、ふぅ、と息を吐いた。
「…僕も、既にいない過去の彼女と絆を結んだ身だ。インデックスを死なせたくない。
頼む、彼女を真に想うのなら、僕たちに引き渡してくれないか?」
「ンなこと、言われたって…」
当麻には決断し難い話だ。
今まさに、ワドルディたちと遊んでいるインデックスを、記憶を消すことで殺すか。それとも、消さずにその時まで待つか。
彼は優しいからこそ、決断できなかった。
カービィは大前提として、死という概念すらほぼ曖昧な文明に暮らし、人として当たり前の器官があるかすら怪しい宇宙人。その能天気さも相まって、「インデックスは、いろんなことをわすれないと死んじゃう」ということくらいしかわかっていない。
だが、親しい人から忘れられ去られることの悲しさは、ともだちの一人であるスージーから聞いている。
しかし、記憶を消さなければ、インデックスが死んでしまうのも事実。そのことに、カービィは珍しく頭を悩ませていた。
と。ここで、エフィリンが首を傾げた。
「あれ?あれれ…?んー…?」
「ん、どうした?」
「ねぇ、インデックスって、いくつ?」
エフィリンがステイルに問うと、彼は皮肉めいた笑みで答えた。
「…宇宙人にはわからないだろうが、日本で言う、中学生ほどの年齢だ」
「12〜15くらいってことか。
あの感じだと、12かそこ…ら……っ!?」
当麻はその答えが、どこかがおかしいことに気づいた。
インデックスの一年の記憶容量は15%。それを繰り返すことで死ぬのならば、完全記憶能力を持つ人間は、単純に100を15で割って、6年少ししか生きることが出来ない。
無論、そんなわけがない。数年ほど前、ニュースでチラッと見た完全記憶能力保有者は、少なくとも成人していた筈だ。
そのことに気づいた当麻は、慌てて誰かに連絡を取ろうと、携帯を取り出した。
「どうした?そんなに血相を変えて」
「お前の言うことがハナッからおかしいってことに気づいたんだよ!!」
「やっぱり!お昼のテレビで見た『完全記憶能力』を持ってる人はおじいさんだったんだ!
ステイルの話だと、完全記憶能力を持つ人にとって、一年の記憶で脳を15%使うなら、小さな頃に死んじゃうんじゃないかな?」
エフィリンも、当麻と同じ違和感を抱いていたようだ。ステイルは面食らうも、「そんなはずは…」と、言葉を紡ごうとして、即座に押し黙る。
一方で、なんのことかさっぱりわかっていないカービィは、首を傾げていた。
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当麻は慌てて担任教師に連絡を取ろうとしたが、先日出会った中学生の電撃によって、携帯が見事に壊れてしまっていた。
そのことを悟った彼は、階段を降り…というよりは転げ落ち、なんとか公衆電話にたどり着く。
財布の中に入っていた10円玉は消え、中身は100円玉のみ。
本日何度目かもわからない微妙な不幸に、「不幸だ…」と嘆き、100円玉を入れ、番号を打ち込んで受話器を手に取る。
数秒のコール音。ソレを待っている間、当麻はふと、電話ボックスの隅に、黒い汚れがあることに気づいた。
「うっわ、汚ぇ…。ったく、誰が前に使ったのか知らないけど、掃除しろよな…」
当麻は言って、少し視線を離す。
あの担任教師のことだ。どうせ晩酌中なのだろう。早く出てくれ、と願いながら、響くコール音が途切れる時を待つ。
彼はこの時、気がつかなかった。
足元にあったはずの黒い汚れが、自身の影に潜り込んでいたことに。
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結論から言おう。記憶のパンクで死ぬことは絶対にないらしい。晩酌中の担任教師から、補習の激化と引き換えに当麻が得た情報は、ステイルたちに並々ならぬ衝撃を齎した。
つまりは、インデックスに首輪を付けておきたい上層部に騙されたのだ。
しかし、それでは一年の周期に訪れる苦痛や高熱などの症状の原因がわからない。
ステイルたちが考えた結果、その原因は、何かしらの魔術にあるのではとのこと。
そして、頭に症状が出るのなら、その元凶は頭部にあることも突き止めた。
刀を探しに駆けずり回っていた神裂にも事情を説明し、当麻のアパートに招集。
一度カービィらと敵対した身ではあるが、インデックスを救いたい気持ちは皆同じだと和解。そもそも、カービィたちは、神裂に斬りかかられたことを特に気にしていなかった。
集まった皆は、ワドルディたちと遊び疲れてすっかり寝入ったインデックスを前に、相談を始める。
「まずは頭にある術式を破壊するところからだな。ちょうどおあつらえ向きなヤツがいて助かった」
「とは言っても、こいつの頭にゃあ何回か触ってるぞ?もう壊れてるんじゃないか?」
「いえ、壊されたのなら、何かしらのセキュリティが発動する筈。
そのリスクを度外視するほど、上層部はおめでたい頭をしていません」
3人がインデックスの顔をまさぐり、原因となっているであろう箇所を探す中。
カービィがその前に立ち、大口を開けて、その中を丸い手で指差した。
「ほよっ!」
「カービィ?何やって…いや、まさか」
当麻がカービィの行動に何かを察したのか、インデックスの口を広げる。
と。彼女の喉奥に、普通の人間には考えられない模様が刻まれているのが見えた。
神裂とステイルもそれを覗き込み、自らが騙されていた事実が実感としてのしかかったのか、暗い表情を浮かべた。
「まさか、本当にあるとはね…」
「……まんまと騙されていたわけですか」
「後悔はコイツを助けた後でだろ」
当麻は模様に向けて、指を伸ばす。
カービィは右手がソレに近づくたびに、じわじわと迫り来る嫌な予感に、構えをとる。
ステイルたちもカービィと同じように、それぞれ構えをとった。…神裂が持つ獲物は、当麻宅の物干し竿という、なんとも締まらないものだったが。
ばちん、と何かが壊れる音と共に、インデックスの雰囲気が急激に変わる。
様子を見守っていたワドルディたちはそれに怖気付いたのか、大慌てで部屋から去っていった。
「──警告、第三章第二節。Index-Librorum-Prohibitorum───禁書目録の『首輪』、第一から第三まで全結界の貫通を確認。再生準備……失敗。
『首輪』の自己再生は不可能、現状、10万3000冊の『書庫』の保護の為、侵入者の迎撃を優先し…」
そこに立ちはだかったのは、神裂が予想したセキュリティそのもの。
インデックスの魔力は、この「首輪」と「セキュリティ」に全て回されていたと考えれば、彼女が魔術の一切を使えなかったことにも説明がつく。
と。ここでふと、ある異変が起きた。
まるで、今のインデックスに誘われるように、当麻の影から現れた謎の黒いモヤが、彼女にまとわりついたのだ。
ソレに見覚えのあったカービィは、目をこれでもかと丸くし、警戒心を高める。
モヤは魔法陣を次々と破壊し、インデックスへと染み込むように、彼女の体内へと侵入する。
それに対して、彼女を突き動かすセキュリティ…『自動書記』は、エラーを吐いた。
「『書庫』内に侵入者有り。『書庫』内部に結界を形成…失敗。迎撃魔術…失敗。失敗、失敗、失敗、失敗。
『書庫』に深刻な精神汚染を確認。排除不か…、ふふ、ふふふふ、ふ、不可の、不、不不不……」
「な、なんだ…?なにが、起きて…?」
瞬間。彼女の瞳が赤く染まり、纏う雰囲気がより邪悪なものへと染まっていく。
ステイルたちも、本来あり得ない異常が起きていることに気付いたのか、ぱちくりと目を丸くする。
皆の視線を浴びる中で、体の感触を確かめるように、まじまじと掌を見つめていたインデックスが、口を開く。
『ふむ…。粗悪な魔術だ。ハルカンドラの基礎魔術にも及ばんとは、随分と程度の低い。
…まぁ、いい。これほどまでにか弱い体であれば、ヤサシイヤサシイ「星のカービィ」はヘタに手を出せないよなァ?』
「……お前、なんだ?」
歪んだ笑みを浮かべるインデックスに、当麻が拳を構えながら問う。
否。インデックスではない。そもそも、目の前にいるのは、人間ですらない。
エフィリンはソレに愕然とし、口を開いた。
「『ダークマター族』…!?な、なんでこの星に…!?」
「ダークマター族…?なんだ、ソレ…?」
「ダレかを乗っ取って星を闇に包み込む、闇の生命体だよ!
グーイっていうカービィのともだち以外は、揃って『光溢れる世界』とか、『暖かい夢』とかが大っ嫌いなワルモノなんだ!!」
『オット、シンザンモノにしては詳しいな。デデデ大王あたりに聞いたか?』
ダークマター族。今なお、全宇宙で勢力を広げる、闇を司る種族。
ハルカンドラがばら撒いた夢のチカラや、宇宙に溢れる光を敵視し、自らの住み良い世界を手に入れようと、宇宙全体を闇で包み込むことを目標に動いている。
彼らは揃って狡猾であり、重大且つ、ある程度の勝手が見逃されるような立場の存在に取り憑き、星にある文明を崩壊へと導き、闇へと包み込む。
寄生虫のように、体内から追い出されれば弱くなるかといえば、そうでもない。寧ろ真逆で、より強大になるケースがほとんどである。
前触れのない出現に、皆が目を白黒させる中、心当たりのあった当麻は、目の前の存在に問いかけた。
「お前、さっき電話ボックスにあった汚れか!?」
『……一応、肯定しておこう。
「あのお方」に命じられ、この星に降り立ったはいいが、下手に動くなと言われてしまってな。ああして誰かの影に潜り込み、取り憑く相手をセンベツしていたのだ』
「……上条当麻、君は良い知らせと共に、余計なモノまで連れてきたね」
「気づくわけねーだろ、あんなん…!!」
ステイルの白い目に、当麻は顔を顰めて反論する。電話ボックスの中に、そんな危険な生命体がいるなど、誰が予想するだろうか。
今までのものとは、あまりに程度が違いすぎる不幸に、「不幸だ」と嘆くことも忘れ、忌々しげにインデックスを睨め付ける当麻。
ダークマター族と浅からぬ因縁があるカービィもまた、同じように彼女を睨め付けた。
「不浄の者め…!その子に取り憑いて、何が目的ですか…!」
『この私、「ダークリムロ」の目的はただ一つ。
「星のカービィ」、キサマの始末だ』
神裂の問いに答えるや否や、インデックス…否。ダークリムロの前に、ダークマター族を象徴するかのような、瞳によく似た魔法陣が展開される。
そこから放たれたのは、闇色の光線。当麻の部屋をドロドロに溶かすほどに熱量を含んだソレが、カービィへと襲いかかる。
当麻は咄嗟にカービィの前に立ち、右手でソレを受け止めた。
「っ…、お、重いぃ…っ!!」
「『竜の息吹』…!インデックスの収めている魔術は一通り使えるのですね…!」
「いや、恐らくは伝承の何倍もの威力を誇っている…。それこそ、人の身で触れれば一瞬で蒸発するぞ…!!」
幻想殺しですら殺しきれない勢いに、当麻は吹き飛ばされないよう、足と右腕に力を入れる。
ワドルディたちも黙って見ていられなかったのか、吹き飛ばされようとしている当麻の背中を六人がかりで支えた。
「わにゃっ!」
「ワドルディ、サンキューな…!」
「油断しないでください!ヤツはまだ何かを仕掛けてきます!」
当麻がワドルディに礼を言ったその時、ダークリムロが新たに魔法陣を展開する。
今しがた放たれている『竜の息吹』と全く同じ魔法陣。
燃費が悪い魔術である『竜の息吹』をここまで惜しげもなく使えるあたり、魔力量は本来のインデックスの遥か数倍はあると考えて良さそうだ。
その事実を悟った当麻は、咄嗟にカービィに指示を飛ばした。
「カービィ!俺の右手じゃ限界がある!アレ、全部吸い込んでくれ!!」
「ぽよっ!!」
瞬間、放たれた光線が、当麻たちへと襲いかかる。
カービィはソレに大口を開け、「ごぉおおお…」と、いつもより激しい音を立てて、その光線を吸い込んだ。
光の束を口いっぱいに頬張ると、カービィはそれをゴクリ、と飲み込む。
彼が飲み込んだのは、『竜の息吹』と称される、この星における高位魔術。幻想殺しでなければ、かするだけでも人が蒸発するようなシロモノである。
そんなものを、この「星のカービィ」がコピーすればどうなるか。その答えを悟ったダークリムロは、慌てて魔法陣を展開する。
『さ、させるか!!』
しかし、時すでに遅し。
魔術が放たれるのを待たず、カービィの体が強い光に満たされる。
頭部から放たれたのは、ステイルとの戦闘で顕現したものよりも遥かに激しい。
炎を包み込むように現れた王冠は、燃え盛る炎を象徴するようなものへと変わっている。
ただ立つだけで、竜が吼えているような威圧感が、カービィの周囲を包み込む。
普通のコピー能力とは比べものにならないチカラを秘めた、『スーパー能力』の一つ。
あまねく全てを、業火の竜で焼き尽くす。その名も『ドラゴストーム』。
「ぽよぉおっ!!」
『ぐぉおっ…!?』
カービィが吼えると共に、炎の竜が顕現し、光線を放つ魔法陣を打ち砕いた。
あまりの光景に、動けずにいたステイルたちに、当麻が発破をかける。
「ボサッとすんな!!いくらカービィが強くても、インデックスを傷つけずにアイツを倒すなんてのは無理だ!!
俺たち全員で隙を作って、アイツをインデックスから追い出さなきゃなんねぇ!!」
「追い出すと言ったって、君の右手で触れてどうにかなるものなのか!?相手は未知の生命体なんだぞ!?」
襲いくる猛攻に対処し、思うように動けない当麻とカービィ。
特にカービィに至っては、インデックスを傷つけないように立ち回っているため、強い魔術に対処する固定砲台のような状態だ。
ダークリムロをインデックスごと倒して、元の状態に戻す…という手もあるにはある。だが、そうすれば確実にインデックスは死に瀕することになる。
ダークリムロはそのことを理解して、カービィがヘタに手を出せないインデックスに取り憑いたのだ。
唯一の誤算は、カービィが「魔法陣を消すためだけにその能力をフル活用する」ことを思いつく程度には頭が回ったことくらいだ。
「大丈夫!ボクの浮遊能力を一度は消した右手なんだ!
ダークマター族の憑依くらいなら、絶対に引き剥がせる!」
「だとよ!助ける条件がちっとばかし変わった程度だ!やることは変わらねーだろ!!」
「し、しかし…!あれほど強大な存在に…、僕たちみたいな魔術師の力が通用するのか…!?」
当麻の言葉に、今なお猛攻を続けるダークリムロに対して戦意が萎みつつあったステイルが、思わず弱音を吐く。
それに対し、当麻は怒りの形相で叱責した。
「テメェら、こんなワケのわかんねぇバケモンに心折られて、ずっと望んでいたことすら忘れてんじゃねぇぞ!!
なぁ、思い出せよ!!テメェらは、ずっと待ってたんじゃねぇのか!?
インデックスの記憶を奪わなくて済む…!インデックスの敵にならなくて済む…!!
そんな誰もが笑って、誰もが望む、最っ高に最っ高なハッピーエンドってヤツを!!」
ダークリムロからすれば、何より大嫌いな、光溢れる夢物語である。
虫唾が走ったのか、苛立ちを吐き捨てるように舌打ちし、更なる魔術を展開する。
黒い羽が舞い散り、竜がそれを薙ぎ払う中で、当麻は言葉を続けた。
「望んだ展開とは違うかも知れねぇ…!でも、もう絶望するようなことなんて微塵もねぇんだ!!ちっと前に進むだけで、願いに届く、そんな展開が今なんだよ!!
英雄がやってくるまでの場繋ぎじゃねぇ…、ヒーローが登場するまでの時間稼ぎでもねぇ!!
他の何者でもなく他の何物でもなく…!テメェのその手で、たった一人の女の子を助けてみせるって誓ったんじゃねぇのかよ!?」
より苛烈になる攻撃に、当麻の言葉が徐々に苦悶に満ち始める。
しかし、当麻はそれでも、言葉を紡いだ。
「ずっとずっと、ヒーローになりたかったんだろ!!絵本みてぇに映画みてぇに、命を賭けてたった一人の女の子を守る、『そんな魔術師になりたかった』んだろ!?
だったらそれは全然終わってねぇ!!始まってすらいねぇ!!長いプロローグがようやく終わるって時に…、出てきたボスがちっと強いからって…っ、そこで絶望してんじゃねぇよ!!」
羽を薙ぎ払う竜が、魔法陣を打ち砕く。
しかし、新たに展開された魔法陣が、幾つもの光弾を生み出し、カービィたちへと襲いかかった。
当麻はワドルディたちにも向かっていたソレを打ち消し、ステイルたちに告げる。
「手を伸ばせば届くんだ…!いい加減、始めようぜ!魔術師!!」
その言葉に奮い立った彼らは、それぞれの獲物を手に取り、告げる。
「────Fortis931!!」
「────Salvere000!!」
「「「「「「わにゃっ!!」」」」」」」
「ぽよっ!!」
ソレに呼応するように、ワドルディとカービィもまた、気合いを入れる。
カービィと当麻、そして魔術師とワドルディ。総勢10名のドリームチームが今、一人の少女を救うべく立ち上がった。
ダークリムロ…かつてデデデ大王に取り憑いたダークマター族。以前はゼロツーに仕えていたはずだが、今回は誰に仕えているのだろうか。
実はカービィたちより先に地球に降り立っていた。潜伏先を探した結果、電話ボックスの汚れになりきるという苦肉の策を選んだ。シビレを切らしてなんか冴えない男の影に潜んだら、ソイツの家にカービィがいて死ぬほどビックリした。
インデックス…ダークリムロに取り憑かれた。変形させても弱いと判断され、体への魔改造は行われていない模様。ダークリムロによって魔術の威力が底上げされており、羽一枚に触れれば、記憶が全部吹き飛ぶどころか、骨の一片すら残さず蒸発するように。
本人の意識はなく、主導権は完全にダークリムロに乗っ取られてる。『自動書紀』?ダークリムロにぶっ壊されましたが何か?
ちなみに、口の中の術式にカービィが気づいたのは、一緒にゴハンを食べていた時。