「俺の総指揮の
クガンドの丁寧な言葉遣いは、とても悲痛な思いを含んでいることが嫌でも理解できた。理由は罪悪感や自責の念、義憤や悲哀と様々だが…………特に心動かされるきっかけとなったのは、先日出会ったノーマンという少年の友人たちの行く先だ。
そして「
『…………ああ。時間が押しとるから、重要なとこを手短に頼むで』
お互い二度と顔を合わせることがない身ゆえ、もはや表情や態度を気にする必要はない。そして、今や立場は再び平等なものとなっている。
「ありがとうございます」
クガンドは自らの言葉に耳を傾けようとしてくれている人々がいることに改めて感謝の念を抱き、愚痴と冠した
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『同胞10万への激励として、俺から伝えなければならない忠告があります』
クガンドは普段使わない敬語口調のまま、
『一つ。万一ギアーデ帝国の侵攻を受けながらも国家を維持している国と接触できた場合、
これはサンマグノリア共和国の惨状をより広く伝えるとともに、ほんのわずかでもレギオンの侵攻に抵抗するための能力を高めさせるためである。
「二つ。東方面に脱出予定の部隊は、ギアーデ帝国正規軍に対しては細心の注意を払ってもらいたい。極力交戦は避け、投降が可能な際もギアーデの情勢を良く考えて検討して欲しい」
これはギアーデ帝国との戦闘で体力を磨り減らすことを避けるとともに、
「最後に三つ目。これは最も優先して守るべき重要な忠告です」
クガンドは
『必ず生き抜いて
言い終わった直後、ハンドラーの一人が
「…………海行かば、か。俺たちにはとても合わないな」
一人のプロセッサーの呟きは、誰にも聞こえない。
海行かば
山行かば
かえり見はせじ
登場曲名:海行かば
作詞:大伴家持
作曲:信時潔