短編① 泥人形と怪物 「家族」
昔々あるところに黄金の王が統べる大きな国がありました。
王様には泥から生まれた人形のお友達がいました。二人は時々喧嘩をして周りを困らせましたが、いつも祭祀長に怒られて仲直りを繰り返す、そんな楽しい日々を過ごしています。
ある日のことです。突然、黒く大きな怪物が国を襲ってきたのです。
怪物はとても強く、国中の戦士達が立ち向かいましたが、全て返り討ちにあいました。黄金の王様はいよいよ不味いと思い、友と共に戦いに向かいます。
しかし、決着は中々つきませんでした。王様は剣や斧など様々な武器で攻撃をしますが、怪物は姿形をあらゆる物に変えて攻撃を躱してきます。
泥人形の友も姿形を変え応戦を続けますが怪物の方が一枚上手のようで、スルスルと攻撃を躱しながら反撃してくるのです。
いよいよ痺れを切らした王様は自分の武器を怪物に向けて投げつけます。
するとその内の一つが見事に当たり、怪物は苦悶の声を上げました。中心部が怪物の弱点だと見破った王様は友に"中心部を縛り付けろ"といい、友は身体を鎖に変化させ怪物を縛り付けました。
中心部には怪物の正体がおり、そこを縛られてしまっては姿を変えようにも変えられません。
ギリギリと締め付けられていき、遂には大きな姿を保てなくなりました。パッと大きな怪物の姿は消え、鎖に縛られた何かは地面に落ちてきました。
王様達は怪物の正体を見てやろうと近づき、それを見て驚きました。怪物の正体は何の変哲もない人間の少年だったのです。
王様は少年に問います。
"なぜ、我の国を襲った?"
青年は言葉が通じてないのか、王様達を睨めつけながら"ヴぅぅぅ"や"ガァァァァ"といった唸り声をあげています。
"ふっ、まるで獣のようではないか。だが、我の国を襲った罪は重い。子供であろうと容赦はせん、即刻首を刎ねてやる"
そう言い、王様は少年に向けて剣を振り下ろそうとしますが
"待ってギル"
友が少年の前に出てそう言いました。王様は何のつもりだ?と思いましたが、友は続けてこう言います。
"この子は僕に任せてくれないかい?"
王様は一瞬ぽかーんとした感じでしたが直ぐには"フハハハハ"と笑い出します。
"いつから冗談を言うようになったのだエルキドゥ?面白い!そこまで言うのであればお前に任せてみようではないか"
少年がまた国を襲えばその時は分かるな、と釘をさして王様は帰っていきました。
エルキドゥは少年に巻き付いた鎖を解こうとしましたが、あまりにも暴れるので鎖をそのままにして連れていくことにしました。
エルキドゥが向かったのは、いつもお世話になっている祭司長のシドゥリの家です。
シドゥリは驚いた様子でしたが事情を説明すると少年を抱きしめました。身寄りのない少年を想っての行動でしょうが、少年には理解できません。
噛みついて引き離そうとしますが、エルキドゥから"噛んだら怒るよ"という視線を向けられ大人しく抱きしめられることにしました。
最初は暴れていた少年も徐々に落ち着いたのか表情も和らいできました。
すると"ぎゅるるる"とお腹を鳴らすので、シドゥリは直ぐにバターケーキを持ってきてくれました。よほどお腹がすいていたのかガツガツと食べ始めます。
二人もケーキを食べながらニコニコとこちらを見てきます。
”みんなと一緒に食べるのは美味しいでしょう?これからは毎日一緒に食べましょうね”
確かに今まで食べた巨人や機械たちよりも美味しいと思いました。何だか胸のあたりがポカポカとしてきます。
"みんなと食べるご飯は美味しい”怪物はまた一つ学習しました。きっとこれを幸せと呼ぶのでしょう。
これは怪物が少しずつ自分を造っていく、そんな話。結末は決まっていようとも歩み続けていくのです
文章力のなさよ。
純粋なものってなんか子供のイメージがある。それが善か悪かの違いはあるだろうけれど。
fgo 編のアタランテと怪物の関係 どれが見たい?
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