ガンダムビルドブレイカーズ after ZERO 作:有音 響
これは、必ず訪れる未来の出来事だ。
遠くない先の未来で、彼は…零斗はどうなっていくのか…
???「起きて…ねぇ。…起きて」
レイト「…っ。俺…いつの間に寝てたんだ…。」
???「やっと起きたね。」
その声を聞き、懐かしい人を思い出す零斗は、相手の顔を見る。
レイト「なんでお前がここに居んだよ…ユリ…」
零斗の亡くなる一年前、自殺してこの世を去ったはずの優里が目の前に居たのだ。
ユリ「レイト君、貴方の力が必要なの。」
レイト「だが…俺の身体はもう…」
零斗は以前のマスダイバーの攻撃で身体を失っている。だから、どうしようも無いのだ。
ユリ「大丈夫。この世界ではなんでもできる。だから…みんなを助けて!」
レイト「助けて…だと?何か起こってるっていうのか?」
ユリ「この世界の物では無いガンプラが暴走してる…。だから、それを止めて、みんなを助けて欲しいの。」
レイト「そのガンプラ、赤色か…?」
ユリ「うん。赤い色だった。」
レイト「そうか…。ついにその時が来たのか…。」
零斗は察した。未来で起こる闘いを…その運命が全て夢ではなく、現実になったという事を。
レイト「あと1度だけ…俺に舞える力を…。」
そう呟くと、零斗の身体が形成され、消える前と同じ姿を取り戻した。
ユリ「ありがとう。レイト君。」
レイト「別にお前の為じゃねぇよ。」
ユリ「本当…素直じゃないんだから。」
レイト「なんか言ったか?」
ユリ「なんでもないよ。ほら。あの子が待ってるよ。」
優里は指を刺し、その刺した方へ目を向けると、同じく消滅したはずのコアガンダムαが黒い鎧を纏い、目の前に立っていた。
レイト「α…。」
α「主よ。私達の最後の出陣だ。」
レイト「あぁ。行こうぜ!」
零斗はコクピットへ乗り込み、目の前の出撃ハッチが開き出す。
そして、完全に開いた瞬間、零斗はコアガンダムαと共に青空へと舞い上がった。
優里はそれを見送り、小さな星ほどになった頃、小さく呟いた。
ユリ「いってらっしゃい。レイト君。」
そして、少しずつ姿が透けてゆき、消えてしまった。
その頃…
戦場では、大きな闘いが起こっていた。
ソウゲツ・トモコが乗り込んだコアゲッター1がゲッター線を暴走させ、破壊の限りを尽くしていた。
それを止める為、湯ノ森ガンプラ部、異界からの来訪者達による闘いが起きていた。
トモコ「これがゲッターの力!これがあればアルマなんて必要無い!私の手でこの世界を!」
トモコは大きな野望を叶える為、ゲッターを奪い取り、その力を使っていたのだ。
そんなゲッター1の前にゲッター2が立ちはだかった。
レイト(女)「そいつはうちのヒビキのだ!今すぐ返せ!」
トモコ「そんなガンプラでこのゲッター1に叶うと思ってるの?」
レイト(女)「なめやがって!これでもくらえ!ドリルミサイル!」
右腕部の大型ドリルを射出し、ゲッター1に向けて攻撃をする。
トモコ「そんな攻撃、私には通じないわ!ゲッタァァァ!トマホーク!」
背中から斧が飛び出し、その斧を振り翳した。
振りかざすと同時にドリルアームを撃ち落とす。更に空を切り裂き、かまいたちを生み出して、追撃を行った。
レイト(女)「くっ…!……っ!うわぁぁぁぁ!」
風の力に押し出され、機体ごと吹き飛ばされる。
吹き飛ばされたゲッター2は地面に叩き落ちた。
レイト(女)「ぐはっ…。」
ゲッター2は身動きできず、その場で機能を停止した。
目の前で応戦する間もなく倒されたゲッター2を見た湯ノ森ガンプラ部の面々は計画を立てた。
イチカ「みんな…。私がアイツを食い止めるから、少しでも遠くに逃げて!」
ミタマ「イチカはどうする気?」
イチカ「私は…このザクが壊れたとしても…少しでも時間を稼ぐ。」
エタ「そんな事…ダメだよ。イチカ…。」
イチカ「わかってる。だけどこれしか…」
ツルギ「なら…みんなで闘いましょう。それが仲間ってものよ。」
ヒビキ「負けるとしても、やるしかない…。」
キノ「僕もやります。同じくこのチームの仲間ですから。」
コマ「俺達もやれるよな?ルヤ。」
ルヤ「そうだな。やろうぜ!コマ。」
イチカ「みんな…」
みんなの言葉を聞き、共に闘う決意を決めたイチカ達は、ゲッター1に立ち向かっていく!
イチカ「みんな!フルパワーで行くよ!」
コマ、ルヤ「よっしゃぁ!」
ミタマ、エタ「トランザム!」
ヒビキ「僕が君を援護するよ。」
キノ「僕はみんなのフォローと狙撃をします!」
全員、戦闘態勢に入り、一斉に行動を開始した。
トモコ「無駄よ!このゲッター1の力には及ばないわ!ゲッター!バトルウイング!」
ガンダムヴァルキュリアとヴァルトラウテがトランザムで牽制を掛ける。
ゲッター1も同じ速度で空を舞い、その力を見せつける。
2機の攻撃をかいくぐり、更にスピードが上がっていく。
エタ「トランザムの限界時間…!」
ミタマ「このままじゃ…」
2機は同時にトランザムの限界を迎え、スピードが落ちた。
その瞬間を見ていたトモコは2機に追い打ちをかけた。
トモコ「そんな事では、勝てないんだよ!」
ヴァルトラウテを膝蹴りし、ヴァルキュリアにパンチを与え、2機を同時にノックアウトする。
そこへコマとルヤが息を合わせて殴りかかる
コマ、ルヤ「休ませる時間は与えない!」
コマのデュエルドールの剣とルヤのアレルレクスの攻撃をゲッターレザーで受け止め、簡単に跳ね除ける。
仰け反ったコマのデュエルドールを見て、トモコはこう言った。
トモコ「可愛い子だねぇ。壊したくなるわ!」
コマが抵抗とするが、両腕を掴まれた。
コマ「くっ…!は…離せ!」
圧倒的なパワーで握られ、壊されそうになる姿を見たルヤは、キレた。
ルヤ「コマを離せぇぇぇぇっ!」
トモコ「そんな攻撃で私を止められる訳が無いでしょう!」
アレルレクスに気を取られてる間にコマは離れて、イチカの元へ戻る。
コマ「すまん…イチカ。俺は、これ以上は闘えない…。」
デュエルドールはゲッター1のパワーで腕部を損傷し、武器を持つことができない状態となっていたのだ。
イチカ「大丈夫よ。コマ、あとは私達に任せて。」
ルヤが応戦するが、防戦一方となり、次第に追い詰められていく。
ゲッター1のパンチを受けるだけで精一杯で反撃の手を打てなかったのだ。
ルヤ「…っ!手も足も出せない…!」
そんなルヤにある連絡が入る。
キノ「ルヤさん下がって!」
その瞬間、数メートル下がり、ゲッター1の方へ一本のビームが飛んでくる。
トモコ「な…何!」
その一直線先でユーラヴェンZ7が狙撃をしていた。
邪魔をされたトモコはキノの方へ飛んでくる。
トモコ「邪魔をするなぁぁぁぁ!」
ヒビキ「させない!」
トモコ「どけぇっ!」
と、目の前にヒビキの乗るガンプラが現れ、キノの代わりに攻撃を受けた。
ヒビキは飛ばされ、壁に衝突し、動けなくなってしまった。
ヒビキ「ごめん…みんな…」
キノ「ヒビキさん!」
イチカ「ヒビキ!」
ツルギ「イチカ!後ろ!」
その瞬間、ダブルオーザクは蹴りをくわえられ、大きくのけぞった。
イチカ達は気を取られてる間にゲッター1から攻撃を受けてしまったのだ。
そして、ゲッター1は更にダブルオーザクに近づいていく。
トモコ「あんたがアルマをたぶらかした女ね。」
イチカ「たぶらかした…?」
トモコ「貴方と会ってからおかしくなったのよ!貴方がいなければ!」
イチカ「そんな事ない…!アルマさんは…市長は…!今も昔も変わらない!おかしくなったのは貴方の方です!」
トモコ「小癪な…!ならば、ここで…!」
と、トドメを刺そうとした瞬間だった。
レイカ「アァァァァセナルゥゥゥ!フィンガァァァァッ!」
咄嗟にトモコは空に飛び、攻撃を避けた。
叫び声の先にゴッドアストレイが現れていたのだ。
トモコ「零の戦女神…!邪魔をするというのか…!」
レイカ「もちろんよ。だって、私の大切なイチカを傷つけるような人をそのままにしておけないわ。」
イチカ「レイカ姉…」
トモコ「そう…なら、仕方ないわね。」
と、ため息をつきながら答えると、ゲッター1は構える。
トモコ「ゲッター…!」
攻撃をしようとした瞬間、空から実弾の雨が降り注ぐ。
トモコ「っ…!な…何!?」
皆が空に視線を向けると、ダブルオーコマンドクアンタが視線の先に現れたのだ。
そして、コマンドクアンタが地上へ足を着ける。
???「久しぶりだな。レイカ。ツルギ。」
ツルギ「その声は…お兄様なの…?」
ヒカル「あぁ。タカミヤ・ヒカル、今帰還した。」
レイカ「あらヒカル。久しぶりねぇ。貴方と同じ戦場で闘うなんて、いつ以来かしら。」
コマンドクアンタの乗り手は、失踪したツルギの兄、ヒカルだったのだ。
トモコ「邪魔ばかりして…!ゲッタートマホーク!」
ゲッタートマホークを振りかざし、トモコはこちらに向かってくる。
その時、空から一本の槍が落ちてきたのだ。
その槍はトマホークを貫き、破壊する。
トモコ「またなんなの…!?」
空からもう一機何かが落ちてくる。
降り立った瞬間、大地に煙を巻き上げる。
黒い鎧に赤いマントを羽織り、金色に光る装飾を身につけたガンダムが目の前に現れる。
レイト「どうやら、間に合ったようだな。」
ヒカル「また1人変な奴が現れたもんだ…」
レイカ「いいえ。変な奴なんかじゃないわ。貴方と私がよく知っている存在よ。」
ヒカル「まさか、レイトだとは言わないだろうな?奴はとっくに…」
レイカ「私も最初はそう思ったわぁ。でも、実際に今ここにいるじゃない。」
レイト「全く…昔から変わんねぇな。」
レイカ「貴方もよ。早くそんな外装は外しなさい。」
レイカの言葉を聞き、レイトは外装を外し、元の色が現れる。
その姿を見た時、ヒビキが反応した。
ヒビキ「プラネッツナイト!なんで君がここに…」
レイト「よぉ。元気にしてたか?ヒビキ。」
ヒビキ「兄さん…」
キノ「レイトさん、僕は信じてましたよ。必ず帰ってくるって。」
そして…舞い降りた3人は湯ノ森ガンプラ部のメンバーの前に立ち、言葉を放つ。
ヒカル「4年ぶりだな。こうやって揃うのは。」
レイカ「4年と4ヶ月と3日よ。ちゃんと覚えておかなきゃ。」
レイト「全く…細かいなぁ。別に良いだろ。」
レイカ「良くないわ。私達3人が再び揃った瞬間だもの。」
ヒカル「そうだな。まさかレイトが現れるとは思わなかった。」
レイト「俺も未練が多くてよ。そう安安と死にきれねぇんだ。」
レイカ「はいはい。それじゃあ、行きましょうか。」
ヒカル「ここから先は俺達が引き受ける。」
レイト「これ以上こいつらには指一本触れさせねぇぜ!」
この時、湯ノ森の最強チームが再び蘇った。
彼等3人を巻き込んだ最終決戦が今、始まったのである。