Hololive SEED DESTINY─止まらない運命─   作:疲れた斬月

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作者は小学校卒業時にサンタの正体は親だとバラされました。

気付いたのは小学校中学年の時。


第14話「サンタクロースって本当にいるらしいね、プレゼント配ってるかどうかは別として」

クリスマス。

 

それは、今年1年間悪い事をせずに過ごしていた子供達にサンタクロースがプレゼントを配って廻ると言われている日だ。

 

子供の頃はサンタクロースの正体を突き止めてやろうと、夜遅くまで起きていた読者の方々も多いのではなかろうか?

 

ホロライブ(ここ)には、更に一周回って…

 

「今年こそサンタ捕まえてやるぺこだよォォォォォォォォ!!!」

 

「にぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「余ォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!」

 

「んなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

サンタを捕まえようとしている者がいる。

 

「…あれは一体何の騒ぎだ?」

 

「見ての通りです」

 

呆れた表情で問うアスランに、慣れた様に返答する友人A。

 

兎田ぺこら、さくらみこ、百鬼あやめ、姫森ルーナの4人がギラついた目で咆哮を上げていた。

 

「…何をあんなに騒いでいるんだ?」

 

「スバルにはあたおかの気持ちはちょっとわかんないっス」

 

質問する対象をスバルに変えるが、冷たくあしらわれてしまう。

 

「付き合ってられねぇ」とでも言う様な雰囲気が立ち上っていた。

 

「…そもそも自分を捕まえようとしているヤツの所にサンタなど来るのか?」

 

アスランの疑問にみこがチッチッチッ、と人差し指を振りながら答える。

 

「アスランは何もわかってないにぇ、別にみこ達の所にサンタが来なくても良いんだにぇ」

 

「何?」

 

「ウチには絶対にサンタが来る天使がいるのら」

 

「お前は先輩を何だと思ってるんだ!?」

 

ルーナの言う天使…そらの事だろう。

 

確かに清楚と良心の塊である彼女の元にならサンタは来るかもしれない。

 

…え?本物の天使はどうしたって?

 

あれはゴリr(首が折れる音

 

 

 

 

 

 

「サンタさんか~、懐かしいなぁ…ウチは高校の時にお父さんがバラしちゃったなぁ」

 

「「「「えぇっ!?」」」」

 

そらの返答に絶望の声を上げる4人。

 

「不味いぺこ…サンタの正体を知ってる子の家にサンタは来ないぺこ!」

 

「それは元々来てないだけなんじゃないのか」

 

「つかサンタにそんなルールあんの?」

 

意味不明なぺこらの理屈に対して冷静にツッコミを入れるアスランとスバル。

 

「くそっ、これでは余の家に代々伝わるサンタ探知機の出番が…!」

 

「お前の一族代々サンタ狩りしてんのかよ!」

 

謎の機械を取り出しながら悔しそうに吐き捨てるあやめ。

 

「おはようございま~す…あれ、どうしたんですか皆」

 

そこに現れたシンの姿を見たサンタ狩り達の目が光った。

 

4人はまるで最後の希望に縋る様にシンに近付く。

 

「シンちゃ、サンタさんっていると思うのら?」

 

「え?サンタさんって…サンタクロースですか?」

 

うんうんと頷く4人。

 

「いや、俺ガキの頃から父さんと母さんが普通にくれてましたから…そもそもC.Eって宗教的なのは殆ど廃れてましたし」

 

シンの言葉にだろうな、と心の中で頷くアスラン。

 

彼の言う通り、C.Eでは宗教は全くと言って良い程馴染んでおらず、神様というものを信じている人間は極めて少なかった。

 

嘗て亡命したオーブには国教があったが、それも「困った時のおまじない」程度のものだった。

 

自分がクリスマスの時もサンタクロースがどうこうという事は無く、両親から直接プレゼントを貰っていた。

 

「でも、この世界なら案外本当にいるんじゃないですかね?悪魔やら天使やら色々いますし」

 

「「「「!!」」」」

 

サンタ狩り達の目に凶暴な光が宿る。

 

危険を察知したアスランが駆け出そうとするが、時既に遅し。

 

「オルァ!!」

 

「むぐっ!?」

 

ぺこらがシンの口に試験管を突っ込み、中に入っているピンク色の液体を流し込んだ。

 

「んぐっ!?ぐふっ!ぶはっ!ゲホッ、ゲホッ…」

 

液体を半分近く飲んでしまったシンは酷く噎せ返りながら試験管から口を離す。

 

「シン!?お前、何を飲ませた!?」

 

「こよちゃんが作った薬ぺこ!」

 

「こよりが作った薬…まさか!?」

 

嫌な予感に襲われたアスランがシンの方を振り向くと、その身体がみるみる内に縮んでいき、子供の姿になった。

 

何とも久々の登場である『アホトキシン4869』。

 

「…なんでおれまたこどもにされたんですか?」

 

「子供の方がサンタが来る確率高ぇのら!」

 

「そんなりゆうで!?」

 

「…」

 

アスランは面倒臭そうに頭を掻き毟りながら、シンの面倒を見てくれる人物を探す為に電話を掛け始めた。

 

 

 

 

 

『こちらみこ、現在異常ありません、どーぞ』

 

「こちらスバル、同じく異常無しっス、どーぞ」

 

『こちらアスラン、同じく異常無しだ。さっさと終わらせて寝たい、どーぞ』

 

『こちらぺこーら、早くサンタが来るのを祈ってて下さいぺこ。因みにこっちも異常無しぺこ、どーぞ』

 

『こちらあやめ、異常無しだぞ~。あとお腹空きました、どーぞ』

 

『こちらルーナ、異常無しなのら。後ではあちゃまに何か作って貰うからそれまで待ってるのら、どーぞ』

 

『それただの拷問だ余、どーぞ』

 

深夜のホロライブハウス内。

 

各々の自室で定点カメラの映像を確認するサンタ狩り+αの姿があった。

 

因みにスバルとアスランは無理矢理手伝わされただけであり、全くやる気が無いのが声や口調から伝わって来る。

 

哀れなり、アスランとスバル。

 

尚、現在シンの面倒はミオが見ている。

 

「これで本当にサンタは来るんスか?」

 

『まぁ、万全とは言えないがやれるだけの事はやった。後は信じて待つ事しかできないさ』

 

「はぁ…とりあえず1回点呼取るっスよ~」

 

『了解』

 

『にぇ』

 

『ぺこ』

 

『んな』

 

『ぐぅぅぅぅぅぅ~~…』

 

「何でスバルがこんな事に…」

 

ぼやきながら無線機の通信を切った所で…

 

「あれ?ちょっと待って、今誰かぐぅぅ~って言ってなかったっスか?今ぐぅぅ~って言ってたっスよね!?」

 

最後に聞こえた変な音に気付く。

 

まさか寝落ちでもしたのだろうか?

 

いやまさかそんな筈は無い。

 

あれだけ気合い満々でサンタを捕まえてやろうと意気込んでおいて、付き合わされた側の自分やアスランを差し置いて寝落ちなどあり得ない。

 

慌てて無線機を再起動させ、再び点呼を取る。

 

「もっかい点呼取るっスよ…?」

 

『にぇ』←みこ

 

『ぺこ』←ぺこら

 

『んな』←ルーナ

 

『ぐぅぅぅぅぅぅ~~』←あやめ

 

『《ドンドンドン、ドンキ~♪ドンキホーテ~♪》…あっ、しまった』←アスラン

 

「おいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!??」

 

最後の1人の通信機越しに聞こえたBGMに絶叫する。

 

「1人完全にドンキホーテ行ってたろ!?おいふざけんなよ!?いや無理矢理誘われて嫌だったのは同じだからわかるけどさぁ!?せめて誘えよぉ!!」

 

再び通信機を繋ぎ、叫ぶスバル。

 

「すぐ帰って来い!ドンキホーテのヤツ!!」

 

『《ドン》にぇ』

 

『《ドン》ぺこ』

 

『《ドン》んな』

 

『《ドンキ~》ぐぅぅぅぅぅ~~…』

 

『《ドンキホーテ~♪》お、デザイアドライバーがこんなに安く…シンへのプレゼントにしてやろう』

 

「全員ドンキ行ってんじゃねーかぁぁぁぁぁ!!ちょっと待てぇ!ぐぅのヤツ、ドンキで寝てたんかよ!?一体どんな状況だよ!!?」

 

漏れ無く全員の通信機越しにドンキのBGMが聞こえ、声が枯れんばかりの勢いでシャウトするスバル。

 

アスランは兎も角何でオメーらまで行ってんだ。

 

サンタ捕まえるのどこ行った。

 

「付き合ってられるかよ!もうスバル寝r」

 

 

 

 

 

『お!サンタ探知機が反応したぞ!』

 

ドンキで寝ていた筈のあやめが目を覚ました。

 

「いやお前寝てたんじゃないの?」

 

『やっとサンタが出てきたのに寝ていられん!今帰るぞ!』

 

「いや今から帰るっておま」

 

『もう皆持ち場に付いてるぺこよ』

 

「早ぇな!?」

 

言われてみればもうドンキホーテのBGMは聞こえて来ない。

 

あの一瞬で戻って来たんかテメーら。

 

速すぎんだろオイ。

 

『しっ、誰か入って来たぞ!』

 

アスランの呼び掛けに応え、一同は息を殺して気配を消し、モニターに映る監視カメラの映像を注視する。

 

暗くて今一映りが良くないが、何やら巨大は袋を背負った人影が彷徨いている様子が映っていた。

 

『でっけぇ袋持ってるぺこな…』

 

『あの中にプレゼントが入ってるのら…』

 

『…待て、何か様子がおかしくないか?』

 

人影はシンの部屋の扉を開け、部屋の中を物色する。

 

そして、箪笥の中や机の抽斗等を開けて中を覗き込む。

 

やがて、部屋の中を一通り観察し終えた人影は、シンの机の抽斗から取り出した長方形の物体を懐に仕舞うと部屋を出て行った。

 

『…アイツが持ってったの、何だったにぇ?』

 

『…財布だな』

 

「「「「「「…スゥーッ」」」」」」

 

全員で大きく息を吸い込む。

 

「「「「「「泥棒ォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!」」」」」」

 

6人は弾かれた様に部屋を飛び出し、泥棒を追いかけた。

 

 

 

 

サンタ狩り達が部屋を出て数十秒程経った後、新たな人影がシンの部屋の中へと入った。

 

人影はベッドの上で眠るシンと、その隣に布団を敷いて眠るミオに近付くと、2人の寝顔を見て満足げに微笑み、枕元に煌びやかな包み紙とリボンに覆われた箱を置いた。

 

───ガシャアアアアアン!!

 

下の階からけたたましい音が響き、人影はびくん、と背筋を跳ねさせる。

 

サンタ狩り達が泥棒と戦っているのだ。

 

「ふぇっ!?」

 

「何今の音!?」

 

飛び起きるシンとミオ。

 

既に2人から離れた所にいた人影は、気付かれる事の無い様に気配を殺しながら速やかに姿を消した。

 

 

 

 

 

「全く…お前達がサンタを誘き寄せる為とか言って鍵を開放しておくから!」

 

「ごめんにぇ…」

 

「すいませんぺこ…」

 

それから数十分後、泥棒を捕まえて交番に突き出したアスラン達は再びホロライブハウスへの帰路に付いていた。

 

「サンタさんの正体って泥棒だったのらか?」

 

「あやめのサンタ探知機、泥棒探知機だったんスか?」

 

「う~ん…故障してたのかもしれん」

 

「はぁ…取り敢えずサンタはいなかったという事で良いな?俺は疲れたから寝るぞ」

 

どっと疲れが押し寄せ、アスランはダルそうに欠伸をする。

 

ホロライブハウスに到着し、部屋へ戻ろうとすると、ロビーに降りて来たシンとミオに遭遇した。

 

「あれ?皆何してんの?」

 

「ああ、さっき泥棒が入って来てな…今捕まえて交番に突き出して来た所だ」

 

「どろぼう?ああ、さっきのおとってそのときの…」

 

アスランの説明にああ、と納得した様な表情を浮かべるシン。

 

「それよりミオしゃ達は寝てたんじゃなかったんスか?」

 

「いや、何か大きい音してウチもシン君も目ぇ覚めちゃって…もっかい寝る為にホットミルクでも飲もうかなと」

 

「それより…おれとミオせんぱいのまくらもとにプレゼントおいたの、アスランですか?」

 

「は?何の話だ?」

 

出し抜けに何の心当たりも無い事を聞かれ、アスランは怪訝な声を上げる。

 

確かにシンへのプレゼントに買って来たデザイアドライバーがあるが、あれはまだ自室の中だ。

 

「え?じゃあ…」

 

そう言って、シンは自室へと戻り、何かを持って来た。

 

「…これ、だれがおいたんですか?」

 

「「「「「「…あーっ!?」」」」」」

 

彼が持って来たのは、『Merry Christmas』と書かれたメッセージカードが添えられた、華美な装飾が施された箱だった。

 

…因みに、同様の箱がホロメン達の枕元にも置かれていたと言う。




因みにシン君のプレゼントの中身はマグナムシューター40Xだったそうな。
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